JPH03243720A - 冷間加工用棒鋼の製造方法 - Google Patents
冷間加工用棒鋼の製造方法Info
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- JPH03243720A JPH03243720A JP4036990A JP4036990A JPH03243720A JP H03243720 A JPH03243720 A JP H03243720A JP 4036990 A JP4036990 A JP 4036990A JP 4036990 A JP4036990 A JP 4036990A JP H03243720 A JPH03243720 A JP H03243720A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[a業上の利用分野]
本発明は、冷間加工性の優れた棒鋼の製造方法に関し、
この棒鋼は自動車、船舶その他の機械部品等の素材とし
て利用される。
この棒鋼は自動車、船舶その他の機械部品等の素材とし
て利用される。
[従来の技術]
SC材よりなる棒鋼は、従来より2次加工メーカーにお
いて熱処理した後所定の寸法・形状に鍛造加工されてい
る。この熱処理は、鋼を軟質化して鍛造性を高めるため
に行なわれるものであるが、最近この熱処理工程を簡略
化しもしくは省略した場合でも支障なく鍛造し得る様な
加工性の良い棒鋼の開発が望まれている。こうした要請
に沿うための手段として、棒鋼の製造工程で制御圧延お
よび制御冷却を行なうことにより軟質化する方法が提案
されているが、次の様な問題点が指摘されている。
いて熱処理した後所定の寸法・形状に鍛造加工されてい
る。この熱処理は、鋼を軟質化して鍛造性を高めるため
に行なわれるものであるが、最近この熱処理工程を簡略
化しもしくは省略した場合でも支障なく鍛造し得る様な
加工性の良い棒鋼の開発が望まれている。こうした要請
に沿うための手段として、棒鋼の製造工程で制御圧延お
よび制御冷却を行なうことにより軟質化する方法が提案
されているが、次の様な問題点が指摘されている。
■制御圧延時の線速か低下し、且つ緩速冷却に伴なう冷
却時間の延長とも相まって生産性が低下する。
却時間の延長とも相まって生産性が低下する。
■低温圧延となるので、圧延機に対する負荷が増大する
。
。
■製品の表層部と内部で品質が異なったものとなる。
こうした問題は、上記の軟質化法が、変態組織の調整を
オーステナイトの微細化によって達成しようとするもの
であるところから、避けることのできない問題とされて
いる。
オーステナイトの微細化によって達成しようとするもの
であるところから、避けることのできない問題とされて
いる。
また上記の様な制御圧延・制御冷却法はSC材には適応
可能であるが、焼入性の良い合金鋼の軟質化には適応し
難い。その理由は次の通りである。即ち制御圧延・制御
冷却を遂行するに当たっては、まず制御圧延によって微
細なオーステナイト粒を得、その後制御冷却を行なうこ
とによりオーステナイト結晶粒の成長を抑制しつつ変態
を進めて最終組織を微細化するものであり、SC材の場
合は冷却速度がかなり早い場合でもフェライト/パーラ
イト組織を得ることができる。ところが焼入れ性の高い
合金鋼では、冷却速度が早いとベイナイト変態を起こし
て硬質化するため、これを防止してフェライト変態を起
こさせるにはどうしても徐冷しなければならない。しか
し徐冷すると、制御圧延によって折角微細化したオース
テナイト粒が粒成長を起こして最終組織が粗大化するた
め、制御圧延の効果が損なわれる。この様なところから
合金鋼では、適正な制御圧延、制御冷却を行なったとし
てもSC材で得られる様な軟質化効果を得ることはでき
ない。
可能であるが、焼入性の良い合金鋼の軟質化には適応し
難い。その理由は次の通りである。即ち制御圧延・制御
冷却を遂行するに当たっては、まず制御圧延によって微
細なオーステナイト粒を得、その後制御冷却を行なうこ
とによりオーステナイト結晶粒の成長を抑制しつつ変態
を進めて最終組織を微細化するものであり、SC材の場
合は冷却速度がかなり早い場合でもフェライト/パーラ
イト組織を得ることができる。ところが焼入れ性の高い
合金鋼では、冷却速度が早いとベイナイト変態を起こし
て硬質化するため、これを防止してフェライト変態を起
こさせるにはどうしても徐冷しなければならない。しか
し徐冷すると、制御圧延によって折角微細化したオース
テナイト粒が粒成長を起こして最終組織が粗大化するた
め、制御圧延の効果が損なわれる。この様なところから
合金鋼では、適正な制御圧延、制御冷却を行なったとし
てもSC材で得られる様な軟質化効果を得ることはでき
ない。
この様なところから合金鋼を軟質化しようとする場合は
、圧延終了後徐冷カバー等を使って徐冷したり(緩速冷
却法)、鋼材を再加熱した後徐玲する方法(軟質化焼鈍
法)が採用されていたのである。
、圧延終了後徐冷カバー等を使って徐冷したり(緩速冷
却法)、鋼材を再加熱した後徐玲する方法(軟質化焼鈍
法)が採用されていたのである。
ところで本発明では、追って詳述する如く合金鋼よりな
る棒鋼に対し熱間圧延後の冷却工程で所定条件下に引張
応力を作用させて軟質化を図るものであるが、鋼材に応
力もしくはひずみを付与することによって改質する方法
自体は幾つか知られている。たとえば特開昭60−15
2627号や特開昭60−255922号には、線材の
仕上げ圧延工程で塑性ひずみを加え、該塑性ひずみを保
持したまま所定の速度で冷却し、微細に分散した初析フ
ェライトに微細パーライト、ベイナイトまたはマルテン
サイトの混在した組織を得、その後に行なわれる球状化
焼鈍の所要時間を短縮する技術が開示されている。しか
しこの技術は、圧延後球状化焼鈍することによってはじ
めて軟質化が達成されるものであり、圧延のままで軟質
化が達成される訳ではない。また特開昭54−4561
8号には、鋼材を加熱しAc、変態点からAc、変態点
までの温度域で当該鋼材のAc、変態点直上のオーステ
ナイト相の降伏強度以上の引張応力をかけ、鋼材温度が
Ac、変態点直上に至った後室温まで冷却する工程を1
回もしくは2回以上繰り返すことにより、超微細化結晶
組織を得る方法が開示されている。しかしこの技術はあ
くまでも結晶粒の微細化を目的とするものであり、圧延
のままで軟質化を達成しようとするものではない。
る棒鋼に対し熱間圧延後の冷却工程で所定条件下に引張
応力を作用させて軟質化を図るものであるが、鋼材に応
力もしくはひずみを付与することによって改質する方法
自体は幾つか知られている。たとえば特開昭60−15
2627号や特開昭60−255922号には、線材の
仕上げ圧延工程で塑性ひずみを加え、該塑性ひずみを保
持したまま所定の速度で冷却し、微細に分散した初析フ
ェライトに微細パーライト、ベイナイトまたはマルテン
サイトの混在した組織を得、その後に行なわれる球状化
焼鈍の所要時間を短縮する技術が開示されている。しか
しこの技術は、圧延後球状化焼鈍することによってはじ
めて軟質化が達成されるものであり、圧延のままで軟質
化が達成される訳ではない。また特開昭54−4561
8号には、鋼材を加熱しAc、変態点からAc、変態点
までの温度域で当該鋼材のAc、変態点直上のオーステ
ナイト相の降伏強度以上の引張応力をかけ、鋼材温度が
Ac、変態点直上に至った後室温まで冷却する工程を1
回もしくは2回以上繰り返すことにより、超微細化結晶
組織を得る方法が開示されている。しかしこの技術はあ
くまでも結晶粒の微細化を目的とするものであり、圧延
のままで軟質化を達成しようとするものではない。
[発明が解決しようとする課題]
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであっ
て、合金鋼の軟質化に必須とされる緩速冷却や軟質化焼
鈍に要する時間とエネルギーを省き、熱間圧延のままで
も優れた冷間加工性を示す軟質化合金棒鋼を得ることの
できる方法を提供しようとするものである。
て、合金鋼の軟質化に必須とされる緩速冷却や軟質化焼
鈍に要する時間とエネルギーを省き、熱間圧延のままで
も優れた冷間加工性を示す軟質化合金棒鋼を得ることの
できる方法を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段]
上記課題を解決することのできた本発明の構成は、合金
鋼よりなる棒鋼に対し、熱間圧延後の冷却中800〜7
30℃の温度域で、Ar3変態点直上の過冷却オーステ
ナイト相の降伏点以上で且つその引張強さ以下の引張応
力を、10−’/秒〜3X10−3/秒のひずみ速度で
付加し、空冷条件下でフェライト/パーライト変態を促
進させるところに要旨を有するものである。
鋼よりなる棒鋼に対し、熱間圧延後の冷却中800〜7
30℃の温度域で、Ar3変態点直上の過冷却オーステ
ナイト相の降伏点以上で且つその引張強さ以下の引張応
力を、10−’/秒〜3X10−3/秒のひずみ速度で
付加し、空冷条件下でフェライト/パーライト変態を促
進させるところに要旨を有するものである。
[作用]
本発明においては合金鋼製の棒鋼が適用対象となる。こ
の様に鋼種を特定した理由は次の通りである。即ち通常
のSC材では、前述の如く制御圧延と制御冷却をうまく
組合せることによって最終組織を加工性の優れたフェラ
イト/パーライト組織にすることができるが、合金鋼で
はオーステナイト域からの冷却速度が早いとベイナイト
変態を起こして硬質化するので、ベイナイト変態を抑え
て軟質化を達成するには熱間圧延後徐冷することが必要
となる。これに対し本発明では、後述する如く熱間圧延
後の冷却を空冷条件下で行なった場合でも、ベイナイト
変態を抑制しつつフェライト/パーライト変態が効率良
く進行する様にし、それにより圧延のままで軟質化を達
成するものであり、こうした本発明の特徴が有効に生か
されるのは合金鋼の場合である。
の様に鋼種を特定した理由は次の通りである。即ち通常
のSC材では、前述の如く制御圧延と制御冷却をうまく
組合せることによって最終組織を加工性の優れたフェラ
イト/パーライト組織にすることができるが、合金鋼で
はオーステナイト域からの冷却速度が早いとベイナイト
変態を起こして硬質化するので、ベイナイト変態を抑え
て軟質化を達成するには熱間圧延後徐冷することが必要
となる。これに対し本発明では、後述する如く熱間圧延
後の冷却を空冷条件下で行なった場合でも、ベイナイト
変態を抑制しつつフェライト/パーライト変態が効率良
く進行する様にし、それにより圧延のままで軟質化を達
成するものであり、こうした本発明の特徴が有効に生か
されるのは合金鋼の場合である。
本発明では、合金鋼よりなる棒鋼を熱間圧延した後冷却
する際に、特定温度域で所定の引張応力を作用せしめ、
これにより金属組織に内部ひずみを生じさせることによ
り再結晶析出サイトを導入してフェライト/パーライト
変態を促進させるものであり、目的達成の為には、引張
応力を負荷する温度域を800〜730℃の範囲にしな
ければならない。しかして応力負荷温度域が800℃を
超える場合は、応力負荷によるひずみ付与が不十分であ
るため再結晶析出サイトが充分に導入されず、フェライ
ト/パーライト変態の促進効果が満足に発揮されない。
する際に、特定温度域で所定の引張応力を作用せしめ、
これにより金属組織に内部ひずみを生じさせることによ
り再結晶析出サイトを導入してフェライト/パーライト
変態を促進させるものであり、目的達成の為には、引張
応力を負荷する温度域を800〜730℃の範囲にしな
ければならない。しかして応力負荷温度域が800℃を
超える場合は、応力負荷によるひずみ付与が不十分であ
るため再結晶析出サイトが充分に導入されず、フェライ
ト/パーライト変態の促進効果が満足に発揮されない。
一方、応力負荷温度が730℃未満では加工硬化を起こ
して強度が高まり、軟質化の目的が果たせなくなる。
して強度が高まり、軟質化の目的が果たせなくなる。
また負荷される引張応力を「A「3変態点直上の過冷却
オーステナイトの降伏点以上で且つその引張強さ以下」
と定めたのは、降伏点未満では応力負荷によるフェライ
ト/パーライト変態促進効果が殆んど発揮されず、一方
、引張強さを超える応力を与えると棒鋼がネッキングを
起こして破断してしまうからである。
オーステナイトの降伏点以上で且つその引張強さ以下」
と定めたのは、降伏点未満では応力負荷によるフェライ
ト/パーライト変態促進効果が殆んど発揮されず、一方
、引張強さを超える応力を与えると棒鋼がネッキングを
起こして破断してしまうからである。
更に上記応力負荷時におけるひずみ速度は10−’/秒
〜3 X 10−’/秒の範囲となる様に調整しなけれ
ばならず、10−’/秒未満である場合は、ひずみ速度
が遅すぎるため空冷条件のもとでは上記温度範囲内で降
伏点以上の引張応力に到達させることができず、また3
X10−3/秒を超える速度でひずみを与えると上記温
度範囲内で引張力が引張強さを超えることになり、いず
れの場合も本発明の目的に沿わなくなる。
〜3 X 10−’/秒の範囲となる様に調整しなけれ
ばならず、10−’/秒未満である場合は、ひずみ速度
が遅すぎるため空冷条件のもとでは上記温度範囲内で降
伏点以上の引張応力に到達させることができず、また3
X10−3/秒を超える速度でひずみを与えると上記温
度範囲内で引張力が引張強さを超えることになり、いず
れの場合も本発明の目的に沿わなくなる。
[実施例]
合金鋼棒鋼の代表例として第1表に示す化学成分のSC
M材(直径6mm)を使用し、熱間圧延後冷却中の所定
温度域で引張応力を作用させ、得られた棒鋼の変態組織
およびビッカース硬さを調べた。尚、引張応力の付与に
は高温引張試験機を使用し、ひずみ速度を制御すること
により与えた。
M材(直径6mm)を使用し、熱間圧延後冷却中の所定
温度域で引張応力を作用させ、得られた棒鋼の変態組織
およびビッカース硬さを調べた。尚、引張応力の付与に
は高温引張試験機を使用し、ひずみ速度を制御すること
により与えた。
即ち、熱間圧延された棒鋼に対し、800℃まで降温し
たときに所定の引張応力が与えられる様に適当な速度で
引張力を加える。そして800℃に到達した後、730
℃まで降温するまでのひずみ速度が所定の値となる様に
引張速度を調整した。
たときに所定の引張応力が与えられる様に適当な速度で
引張力を加える。そして800℃に到達した後、730
℃まで降温するまでのひずみ速度が所定の値となる様に
引張速度を調整した。
尚加熱および冷却速度の制御は赤外線加熱炉内で行なっ
た。使用した棒鋼のAr3変態点直上の過冷却オーステ
ナイト層の降伏点(σY)は7.0kgf/mm”、引
張強さは13.0kgf/mm’である。
た。使用した棒鋼のAr3変態点直上の過冷却オーステ
ナイト層の降伏点(σY)は7.0kgf/mm”、引
張強さは13.0kgf/mm’である。
結果を第2表および第1〜3図に示す。
第2表は、棒鋼の冷却速度を60℃、120℃または2
40℃に設定し、各冷却速度のものについて、800〜
730℃の温度域における引張応力およびひずみ速度を
種々変えた場合のビッカース硬さに与える影響を示した
ものであり、次の様に考察することができる。
40℃に設定し、各冷却速度のものについて、800〜
730℃の温度域における引張応力およびひずみ速度を
種々変えた場合のビッカース硬さに与える影響を示した
ものであり、次の様に考察することができる。
実験No、 2〜5.8〜10,12,13.15〜1
8は本発明の規定要件を充足する実施例であり、製品の
金属組織はフェライト/パーライトからなり、対応する
比較材に比べてビッカース硬さが小さく軟質で加工性に
優れたものであることが分かる。
8は本発明の規定要件を充足する実施例であり、製品の
金属組織はフェライト/パーライトからなり、対応する
比較材に比べてビッカース硬さが小さく軟質で加工性に
優れたものであることが分かる。
実験例1,7.14は800〜730℃の温度域におけ
るひずみ速度が3 x 10−”/secを超える比較
例であり、いずれもひずみ付与の途中で引張応力が引張
強さを超えるためネッキングを起こして破断する。
るひずみ速度が3 x 10−”/secを超える比較
例であり、いずれもひずみ付与の途中で引張応力が引張
強さを超えるためネッキングを起こして破断する。
実験例6,13.19は800〜730℃の温度域にお
けるひずみ速度が10 ””/sec未満である比較例
であり、ひずみ付与による再結晶析出サイトの導入効果
が不十分であるためフェライト/パーライト変態が起こ
らず600℃以下に降温した時点でベイナイト変態を起
こして硬質化し、ビッカース硬度が非常に高いものとな
っている。
けるひずみ速度が10 ””/sec未満である比較例
であり、ひずみ付与による再結晶析出サイトの導入効果
が不十分であるためフェライト/パーライト変態が起こ
らず600℃以下に降温した時点でベイナイト変態を起
こして硬質化し、ビッカース硬度が非常に高いものとな
っている。
実験例11は800〜730℃の温度域における引張応
力が過冷却オーステナイト相の降伏点未満であるため、
やはり再結晶析出サイト導入効果が不足し、ベイナイト
変態を起こして硬質化している。
力が過冷却オーステナイト相の降伏点未満であるため、
やはり再結晶析出サイト導入効果が不足し、ベイナイト
変態を起こして硬質化している。
第1図は、冷却速度を120℃/分に設定した場合につ
いて、ひずみ速度を変えた場合における連続冷却中の棒
鋼温度と引張応力の関係を示したものである。尚この実
験においては棒鋼温度が所定温度(■、■、■では83
0℃、■、■ではsis℃)になった時点で引張力の負
荷を開始し、800℃にまで降温した時点で引張応力が
夫々所定の値(■: 5.6 x 10−3kgf/m
m”、■・2,8x 10−3kgf/+m” 、■:
1.I X 10−’kgf/mm’ 、■2.8
x 10−’kgf/uu++” 、■: 5.6 x
10−’kgf/mm” )となる様に引張速度を調
整する。次いで棒鋼がSOO℃に到達した時点でひずみ
速度が夫々図示する値になる様に、引張速度を再設定し
、棒鋼温度が730℃になるまで夫々のひずみ速度を維
持した後引張張力を解除した。尚第1図においてaY、
σBは用いた棒鋼における過冷却オーステナイト相の
降伏点および引張強さを示している。
いて、ひずみ速度を変えた場合における連続冷却中の棒
鋼温度と引張応力の関係を示したものである。尚この実
験においては棒鋼温度が所定温度(■、■、■では83
0℃、■、■ではsis℃)になった時点で引張力の負
荷を開始し、800℃にまで降温した時点で引張応力が
夫々所定の値(■: 5.6 x 10−3kgf/m
m”、■・2,8x 10−3kgf/+m” 、■:
1.I X 10−’kgf/mm’ 、■2.8
x 10−’kgf/uu++” 、■: 5.6 x
10−’kgf/mm” )となる様に引張速度を調
整する。次いで棒鋼がSOO℃に到達した時点でひずみ
速度が夫々図示する値になる様に、引張速度を再設定し
、棒鋼温度が730℃になるまで夫々のひずみ速度を維
持した後引張張力を解除した。尚第1図においてaY、
σBは用いた棒鋼における過冷却オーステナイト相の
降伏点および引張強さを示している。
第1図において、800〜730℃の温度域で極大値も
しくは明確な変曲点を示しているのは、この部分でフェ
ライト変態が生じたことを表わしており、符号■〜■で
は該温度域で与えられる引張応力およびひずみ速度が本
発明の規定要件を満たしているため、フェライト変態が
生じていることを確認することができる。尚符号■では
ひずみ速度が小さめに設定されているためフェライト変
態が徐々に起こっており、符号■、■では1つの変曲点
付近で急速にフェライト変態が起こっているものと思わ
れる。
しくは明確な変曲点を示しているのは、この部分でフェ
ライト変態が生じたことを表わしており、符号■〜■で
は該温度域で与えられる引張応力およびひずみ速度が本
発明の規定要件を満たしているため、フェライト変態が
生じていることを確認することができる。尚符号■では
ひずみ速度が小さめに設定されているためフェライト変
態が徐々に起こっており、符号■、■では1つの変曲点
付近で急速にフェライト変態が起こっているものと思わ
れる。
これらに対し符号■は、800℃に到達した時点での引
張応力が過冷却オーステナイト相の降伏点(σ、)に達
しておらず、且つその後のひずみ速度も1 x 10−
’/sec未満であるため、800〜730℃の温度域
で応力−ひすみ曲線に変曲点は認められず、フェライト
変態は起こっていないものと思われる。また符号■は、
800℃に到達した後のひずみ速度が3 x 10−’
/secを超えている比較例であり、フェライト変態が
起こっていることは確認できるものの、その後の加工硬
化によりネッキングを起こして破断する。
張応力が過冷却オーステナイト相の降伏点(σ、)に達
しておらず、且つその後のひずみ速度も1 x 10−
’/sec未満であるため、800〜730℃の温度域
で応力−ひすみ曲線に変曲点は認められず、フェライト
変態は起こっていないものと思われる。また符号■は、
800℃に到達した後のひずみ速度が3 x 10−’
/secを超えている比較例であり、フェライト変態が
起こっていることは確認できるものの、その後の加工硬
化によりネッキングを起こして破断する。
尚第2.3図は上記実験No、10(実施例)および1
1(比較例)で得た棒鋼の断面金属組織を示す図面代用
顕微鏡写真であり、冷却工程で応力を加えていない比較
例(′s3図)の金属組織はベイナイトを主体とするも
のであるのに対し、冷却工程で適正な引張応力が加えら
れた実施例(第2図)の金属組織はフェライト組織(図
中黒く見える部分)が主体となっていることを確認する
ことができる。
1(比較例)で得た棒鋼の断面金属組織を示す図面代用
顕微鏡写真であり、冷却工程で応力を加えていない比較
例(′s3図)の金属組織はベイナイトを主体とするも
のであるのに対し、冷却工程で適正な引張応力が加えら
れた実施例(第2図)の金属組織はフェライト組織(図
中黒く見える部分)が主体となっていることを確認する
ことができる。
[発明の効果]
本発明は以上の様に構成されており、通常の空冷ではベ
イナイト変態を起こす程度に焼入性の高い合金鋼棒鋼で
あっても、これを熱間圧延後の冷却工程で所定条件下に
引張応力を作用させることによって、フェライト変態を
進めて軟質なものとすることができ、熱間圧延のままで
優れた加工性を示す棒鋼を生産性良く経済的に製造し得
ることになった。
イナイト変態を起こす程度に焼入性の高い合金鋼棒鋼で
あっても、これを熱間圧延後の冷却工程で所定条件下に
引張応力を作用させることによって、フェライト変態を
進めて軟質なものとすることができ、熱間圧延のままで
優れた加工性を示す棒鋼を生産性良く経済的に製造し得
ることになった。
第1図は熱間圧延後の連続冷却中の棒IIA温度と引張
応力の関係を示すグラフ、第2.3図は実験で得た棒鋼
の金属組織を示す図面代用顕微鏡写真である。
応力の関係を示すグラフ、第2.3図は実験で得た棒鋼
の金属組織を示す図面代用顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 合金鋼よりなる棒鋼に対し、熱間圧延後の冷却工程中
800〜730℃の温度域で、Ar_3変態点直上の過
冷却オーステナイト相の降伏点以上で且つその引張強さ
以下の引張応力を、10^−^4/秒〜3×10^−^
3/秒のひずみ速度で付加し、空冷条件下でフェライト
/パーライト変態を促進させることを特徴とする冷間加
工用棒鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4036990A JPH03243720A (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 冷間加工用棒鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4036990A JPH03243720A (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 冷間加工用棒鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03243720A true JPH03243720A (ja) | 1991-10-30 |
Family
ID=12578731
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4036990A Pending JPH03243720A (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 冷間加工用棒鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03243720A (ja) |
-
1990
- 1990-02-20 JP JP4036990A patent/JPH03243720A/ja active Pending
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