JPH0324224B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は静電放電式治療器、特に、静電放電電
流を皮膚を通じて流し、主として肩こり等を治
療、白癬菌に起因する水虫等の皮膚疾患の治療、
皮膚組織の活性化を行なうことができる静電放電
式治療器に関する。

〔発明の背景〕

一般的に、肩こり等は血不循が要因とされ、各
種刺激を与えることによつて治療することが知ら
れているが、長時間を要し、又、刺激に効果ある
箇所をさがすことはなかなか困難なものであり、
電気的な刺激をする治療器は概して大がかりな装
置となつてしまい、携帯に不向きで手軽に治療を
行なうことは不可能なものとなつていた。また、
白癬菌に起因する水虫等や皮膚の硬質化等には塗
り薬が多く使用されているが、原因部位まで浸透
させることは困難で完治するのは困難なものとな
つていた。

〔発明の目的〕

本発明は、上記した従来技術の問題点に着目し
てなされたもので、かかる問題点を解消し、手軽
に携帯することができ、一人であつても、いわゆ
るツボを素早く検出して短時間で治療をすること
ができるようにし、また、機構や操作を簡易化
し、好適な治療状況やより一層の安全性を確保す
ることができることとした静電放電式治療器を提
供することを目的としている。

〔発明の概要〕 この目的を達成するために、本発明に係る静電
放電治療器は絶縁体から成るケースを有し、その
ケースの一端に出力端子を突出させ、前記ケース
の表面に接地体を露出保持させ、前記ケース内に
は皮膚抵抗の比較的小さい箇所を検出する検出器
と高電圧発生装置を備え、前記出力端子を皮膚上
に一定距離近づけると群パルスをエネルギーとす
る静電放電電流が流れるようにした静電放電式治
療器において、前記出力端子は前記検出器及び高
電圧発生装置の両者と電気的に接続され、ケース
内に内蔵されたバツテリーが出力する電源スイツ
チをONすることで出力端子と検出器が接続さ
れ、トリガスイツチをONすることで高電圧発生
装置と接続されて静電放電を可能な状態とし、ま
た、前記高電圧発生装置は昇圧回路を使用し、前
記出力端子には間隔保持用のアダプターを着脱自
在に備えるとともに、前記ケースの一部により広
い接地面積を確保することのできる接地棒を着脱
自在に備えていることを特徴としている。

〔作用〕

かかる構成とすることにより、製品を小型化し
て携帯可能とし、また、ツボの検出を素早くな
し、短時間で一人でも治療を行なうことができる
のであり、正確な出力端子との間隔が保持でき、
アースもとることができることとなり、出力端子
はいわゆるツボ検出と治療とを兼用でき、その操
作はスイツチング動作で得ることができる。

〔実施例〕

次に、本発明の実施の一例を図面を参照して詳
細に説明する。

第１図は本発明に係る静電放電式治療器１の概
要を示す斜視図であり、この静電放電式治療器１
はABS樹脂により成形された円筒状のケース２
を有している。このケース２の一端には略円錐状
とされ、黄銅からなりクロムメツキを施された出
力端子３が突出されており、又外表面には黄銅か
らなりクロムメツキを施された接地板４が露出し
て保持されている。

更に、このケース２の外表面には電源スイツチ
５、出力パルス指示灯６、皮膚抵抗指示灯７及び
周波数選択摘み８、出力電圧選択摘み９、自動復
帰式のトリガスイツチ１０が表示して備えられ、
ケース２の後端にはバツテリーボツクスのスナツ
プ式のカバー１１と後述する接地棒の挿入部１２
が形成されたものとなつている。

ここで、この静電放電式治療器１の回路構成を
第３図に示すブロツク回路図をもつて説明する
と、電源スイツチ５は9Vのバツテリー１３と接
続され、安定化電源回路１４と接続されている。
この安定化電源回路１４によつて、バツテリー１
３の電圧が5Vに下がるまでは正常に作動するも
のとされている。

又、この電源スイツチ５のみをONした状態で
電流は皮膚抵抗検出回路１５を介して出力端子３
へ流れ、比較的皮膚抵抗の小さい箇所を検出する
と、皮膚抵抗指示灯７が点灯するとともにブザー
１６が鳴り、いわゆるツボを知らしめるようにな
つている。

又、このツボ検出が終了してトリガスイツチ１
０をONすると、電流は安定化電源回路１４が出
力電圧選択摘み９と連接するコンバータ１７を経
て、周波数選択摘み８（発振器）と連接する高圧
発生回路１８を経由して出力端子３へ流れるもの
となつている。

即ち、この回路構成によると、安定化電源回路
によつて5Vに安定された電圧で、直列に患者と
接続して、最大100μA以下の測定電流を流して皮
膚抵抗を測定し、その後トリガスイツチをONす
ると出力端子３と接地板４の間に刺激電圧が発生
する。この刺激電圧はマイナス電子の発生による
ものとなつており、安定化電源回路１４によつて
得た5Vの電圧がコンバータ１７によつて200〜
240Vに昇圧され、高圧発生回路１８に加えられ
る。高圧発生回路１８は高周波発振器と昇圧コイ
ルで構成されているから、刺激群パルスの構成要
素である143KHzの高周波を発生し、この波形は
第４図に示す波形図の如くである。この発振器が
周波数選択摘み８により決定される低周波の発振
器によつてブロツクされて群パルスが発生し、こ
の群パルスは昇圧コイルの一次側に加えられ、二
次側に高圧群パルス（10000〜12000V）が発生す
るようになつている。即ち、出力端子３は皮膚抵
抗の測定と放電を兼用している。

この静電放電は出力端子３の先端と皮膚の距離
が約２mm〜５mmで生ずるので、その距離を安定し
て保つため出力端子３に第５図に示すようなゴム
製のアダプター１９を装着して使用することもで
きる。このアダプター１９は特に、直に皮膚に対
する場合に効果があり、着衣を通して放電する際
には不使用とすることもできる。

又、本発明に係る静電放電式治療器１は患者に
おけるアームが重要なことであり、接触面積を大
きくとることが望ましいので、必要に応じ、第６
図に示すような接地棒２０をケース２の挿入部１
２に連接することもできる。この接地棒２０は黄
銅でクロムメツキが施されたものとなつており、
挿入ピン２１とバー部２２を有し、そのバー部２
２の先端に形成された受部２３に円筒状をした接
触体２４を連接するものとされている。

更に、この静電放電式治療器１にあつて、出力
コイルにおける一次側電流は電流制限され、二次
側のインピーダンスは出力群パルスの波形要素に
対して十分に高くなつており、使用状態における
負荷抵抗値の変動に対して、出力電気エネルギー
は略一定であり、例え出力端子３と接地板４をシ
ヨートしても危険な電流は流れないものとされて
いる。

尚、本実施例にあつてケース２の外形を円筒状
としたが、この外形にこだわるものではなく、必
要要素を備えていれば、いかなる形状にもするこ
とができるものである。

〔発明の効果〕

上述したように、本発明によれば、効果的な電
気治療にマイナス電子の発生を応用し、製品を小
型化することができたので携帯にも便利で、又、
いわゆるツボを検出して、後の刺激ができ好適な
間隔も保持できるため、効率が良く必要時間も短
くて済み、接地棒の接続により安全性も高いもの
となつている。また、この刺激による血行の促進
によつて皮膚は活性化され、さらに、白癬菌に対
してはその細胞膜を破壊することで疾患域を広げ
ることなく治療と、その免疫性を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る静電放電式治療器の斜視
図、第２図は同背面図、第３図は同ブロツク回路
図、第４図は同群パルスの要素を示す波形図、第
５図は同アダプターの側面図、第６図は同接地棒
の側面図である。 １……静電放電式治療器、２……ケース、３…
…出力端子、４……接地板、５……電源スイツ
チ、１０……トリガスイツチ、１３……バツテリ
ー、１５……皮膚抵抗検出回路、１８……高圧発
生回路、１９……アダプター、２０……接地棒。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 絶縁体から成るケースを有し、そのケースの
   一端に出力端子を突出させ、前記ケースの表面に
   接地体を露出保持させ、前記ケース内には皮膚抵
   抗の比較的小さい箇所を検出する検出器と高電圧
   発生装置を備え、前記出力端子を皮膚上に一定距
   離近づけると群パルスをエネルギーとする静電放
   電電流が流れるようにした静電放電式治療器にお
   いて、前記出力端子は前記検出器及び高電圧発生
   装置の両者と電気的に接続され、ケース内に内蔵
   されたバツテリーが出力する電源スイツチをON
   することで出力端子と検出器が接続され、トリガ
   スイツチをONすることで高電圧発生装置と接続
   されて静電放電を可能な状態とし、また、前記高
   電圧発生装置は昇圧回路を使用し、前記出力端子
   には間隔保持用のアダプターを着脱自在に備える
   とともに、前記ケースの一部により広い接地面積
   を確保することのできる接地棒を着脱自在に備え
   ていることを特徴とする静電放電式治療器。