JPH03242152A - 血液処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、輸血を目的とした血液処理装置、さらに詳し
くは、輸血用血液中に存在し、副作用の原因物質となる
有害化学物質や白血球、マイクロアグリゲート等を効率
的かつ安全に除去するための装置に関する。

（従来の技術） 輸血用血液、特に長期間保存した全血製剤や赤血球濃厚
液中には、保存中に血小板や白血球より放出されたヒス
タミンやセロトニン等の有害化学物質が含まれており、
これらが体内に入ると発熱や、掻痒感等の副作用を引き
起こすことが知られている。さらに血球の凝集微細塊で
あるマイクロアグリゲートも保存中に生成し、これは輸
血されると血管の閉塞を起こす恐れがある。また、本来
生体にとって有用である白血球も輸血の際においては、
これのもつ抗体が副作用の原因となる。

近年、極細繊維不織布を用いた白血球除去フィルターが
開発されており白血球に由来する輸血時の副作用低減に
大きな効果を上げている。これらのフィルターはまた、
マイクロアグリゲートも完全に除去できるが、保存中に
生成する有害化学物質は全く除去できず、これらの有害
化学物質を原因とする輸血の副作用防止には役立たない
。

（発明が解決しようとする課題） 従来の白血球除去フィルターでは、白血球、マイクロア
グリゲート等は除去できるものの、有害化学物質は除去
できないという課題がある。

本発明は、輸血用の全面製剤や赤血球濃厚液中から白血
球、マイクロアグリゲート等の有害血球成分と共に、有
害化学物質を効率的かつ安全に除去するための装置を提
供することを［１的とする。

（課題を解決するためのＬ段） 本課題を解決するため鋭意検討を１−１っだ結果、活性
炭素繊維が有害化学物質を除去するのに有効であること
がわかった。ことに、活性炭素繊維と極細繊維不織布を
用いることにより、輸血用の全曲製剤や赤血球濃厚液中
から白血球、血小板、マイクロアグリゲート等の有害血
球成分と共に有害化学物質を効率的かつ安全に除去でき
ることを見いだした。以ド、本発明について詳細に説明
する。

本装置に用いる活性炭素繊維の種類、形態は特に限定さ
れるものではないが、有害化学物質の吸着と共に、マイ
クロアグリゲートを除去するプレフィルタ−としての働
きを持たせるために不織布の形態であることが好ましい
。−・膜内な活性炭であるヤシ殻活性炭や、石油ピッチ
系活性炭のような粒状ではプレフィルタ−としての働き
を持たせることができにくい。

活性炭素繊維集合体あるいは不織４１の素材としては、
どんな素材でも可能である。例えば不織布の場合セルロ
ース系不織布やポリアクリロニトリル系不織布の熱処理
等により得られる活性炭不織布が挙げられるが、血液中
に含まれる多くの有害化学物質の分子’　ｉ＋ｔが１０
００以ドであることから、細孔分４＋が秋＜１０００以
ドの溶質を効率的に吸着する糸系１０〜２０ｐＪＲのセ
ルロース系活性炭不織４Ｉを用いることが特に好ましい
。

白血球を除去するための極細繊維の繊維直径は好ましく
は０．１〜１０．０ｕ、更に好ましくは、２．０〜８．
０戸である。０．１戸以下では、部分的に繊維の密にな
った箇所で溶血が発生する危険性が高（なる。１０゜〇
−以−Ｌの繊維直径では、繊維と白血球との親和力が弱
まり、また単位表面積゛１りのＴｔｌｊｌも多くなりか
さ高（なってしまう。

また、次式で定義する除去装置内での極細繊維集合体あ
るいは不織布の繊維間隙の円相゛；直径は８．０〜３５
．０−であることが好ましい。

　ｍ ＤＨ：繊維間隙の平均円相当直径［μｍ］「　：繊維の
直径［戸コ ρ　：繊維の密度［：　ｇ／　ｃｒｌｌ　］ｒｍ：極細
繊維不織布のかさ密度［ｇ　／　ｃｒｉｌ　］繊維間隙
の円相当直径が８．０戸以ドでは間隙が狭すぎるため、
赤血球が通り抜は難くなり、溶血が発生する危険性が高
くなる。また、繊維間隙の円相当直径が３５．ＯＩＵ以
りでは、間隙が広くなりすぎ、繊維への白血球の衝突確
率が低くなり、高い白血球除去性能が得られなくなるた
めに好ましくない。

本発明の装置に用いる極細繊維の素材は必ずしも限定さ
れるものではないが、良好な白血球除去能を有し、補体
活性が少ない生体適合性に優れる疎水性のポリエステル
が望ましい。この様な素材から本発明の装置に用い得る
極細繊維を得る方法としてはメルトブロー紡糸法が特に
好ましい。

また、活性炭素繊維には、血小板の吸着を防ぐために表
面被覆処理が施されていると特に好ましい。表面を被覆
処理する物質は、血小板が繊維に付着することを抑える
ものが好ましく、例えばＰＨＥＭＡ　（ポリヒドロキシ
エチルメタクリレート）や、セルロース、セルロースア
セテート等が挙げられるがこの限りではない。また、表
面被覆処理によって、活性炭素繊維の吸着能力に大きな
低ドを及ぼさないように薄（表面被覆処理できることが
必認である。

以ド、実施例により本発明の効果並びに、より詳細な説
明を加える。

（実施例） 本発明における実施例および比較例では、極細繊維とし
てメルトブロー法により得られたポリエチレンテレフタ
レートの不織布を用いた。活性炭素繊維不織布としては
、セルロース系活性炭素繊維不織布（東洋紡績ａｌ製活
性炭素繊維にＦ１５００、糸径１０〜２０／ｆ＃）を用
いた。

また、極細繊維の糸径には、走査型電子顕微鏡により写
真撮影を行い、１種類のサンプルについて５０点の計測
を行うことにより決定した。

なお、ポリエチレンテレフタレート繊維の比重としては
１　、３８　ｇ／ｃｎ’ｌを用いて繊維間隙の平均円相
当直径を算出した。

（実施例１） 血液中に含まれる有害化学物質の代替指標としてビタミ
ンＢ１２を用いた。ビタミンＢ１２を５０−ｇ／Ｑとな
るように純水に溶解した溶液を、面積２０ｃＦｉｌのフ
ィルターケースに詰めた活性炭素繊維不織布に７　、５
　ｍＱ／ａ＋Ｉｎの流速で流し、前後の濃度変化より除
去率を求めた。活性炭素繊維不織布の充填酸とビタミン
Ｂ１２の除去率の関係を第１表に示す。

第１表 率を活性炭素繊維不織布の通過前後で／Ｉｔｌｌ定した
。

実験は、実施例１と同じ装置を用い、冷蔵庫中にて２Ｆ
１間保存した牛血液を用いた。マイクロアグリゲートは
直径２０ＩＩＪＩ以りの粒子をコールタ−カウンターで
測定した。活性炭素繊維不織布の充填ｒｌｌとマイクロ
アグリゲートの除去率の関係を第２表に小す。

第２表 このように、充填ＩＡの増加にともない、除去率も上芹
することがわかる。

（実施例２） 血液中に含まれるマイクロアグリゲートの除去充填酸が
ある程度以上では、除去率もほぼ１００％となることが
わかる。

（・実施例３） 白血球の除去率を糸径、充填率を変えたポリエステル製
極細繊維不織布を用いて１ｉｌｌ＋定した。また、通過
前後の血清遊離ヘモグロビン濃度（Δｌ１ｂ）を測定し
、溶血の指標とした。結果を第３表に示す。

第３表 ３．５　　　０．２５　　　　２０　　　　　　９９３
．５　　　０．１２　　　　４０　　　　　　８０　　
　　−３．５　　　０．５０　　　　１０　　　　　　
９９　　　　　＋１．４　　　０．１２　　　　２０　
　　　　　９９　　　　　±１４．０　　　０．５０　
　　　４０　　　　　　７０（実施例４） 活性炭素繊維不織布にＰＨＥＭＡをコーティングし、コ
ーティング層の厚さとビタミンＢ１２除去率、血小板透
過性の関係を測定した。結果を第４表に示す。

以下余白 第４表 ■　０．０１　　　　　　　　９５　　　　　　　　　
　９５■　０．０５　　　　　　　９０　　　　　　　
　　　９５■　０．　１　　　　　　　　　８０　　　
　　　　　　　９６■　１．０　　　　　　　　　３０
　　　　　　　　　　９６コートする厚さが増加すると
ともにビタミンＢ１２の除去率が低ドした。一方、血小
板の透過率は、コーティングされていればコート厚さに
よらず一定であった。すなわちコート厚さは、薄ければ
薄いほどよいことがわかる。

（発明の効果） 本発明は以、＃−，の様に構成されており、活性炭素繊
維と極細繊維不織布を組み合わせることにより、輸血用
血液から副作用の原因となる有害化学物質、マイクロア
グリゲート、白血球を効率的に除去できた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 血液の入口と出口を有する装置内に活性炭素繊維と繊維
   直径が０．１〜１０．０μｍの極細繊維が充填されてな
   る血液処理装置。