JPH03241052A - 不織シート及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は、主として、生理用ナプキンや紙オムツの表面
材として使用するのに適した不織シート及びその製造方
法に関するものである。

【従来の技術】

従来より、生理用ナプキン等の表面材として、薄手の不
織布又は穿孔合成樹脂製フィルムが使用されている。 薄手の不織布は、体液透過性が良好で好ましいものであ
る。しかしながら、生理用ナプキン内に収納されている
吸収材に、透過した体液が吸収された後も、容易に体液
を視認しうるということがあった。即ち、生理用ナプキ
ン等の廃棄時に、吸収された体液が目に入り不快感を生
しさせるという欠点があった。 この欠点を回避するために、生理用ナプキン等の表面材
として、穿孔合成樹脂製フィルムが用いられている。こ
の合成樹脂製フィルムには、酸化チタン等の白色顔料（
隠蔽性顔料）が混練されており、吸収された体液を視認
しに＜＜シたものである。従って、吸収された体液を視
認しに＜＜シようとすれば、なるべく孔の面積を小さく
しなければならない。しかしながら、孔の面積を小さく
すると、体液が透過しにくくなるという別の欠点が生じ
る。また、孔の面積を大きくすると、隠蔽性が悪くなり
、吸収された体液を容易に視認しうるということになる
。 このため、孔の断面形状をジョウゴ形にしたり、或いは
孔の断面形状をくの字形にしたりして、体液透過性の向
上を図ると共に、隠蔽性の低下を防止した穿孔合成樹脂
製フィルムよりなる表面材が提案されている。しかしな
がら、このような穿孔合成樹脂製フィルムを得るために
は、複雑な製造方法を採用しなければならない。従って
、安定した機能を有する表面材を提供することが困難で
あると共に、表面材が高価になるという欠点があった。

【発明が解決しようとする課題】

そこで、本発明は、体液透過性の良好な不織布と、吸収
された体液の隠蔽能に優れた穿孔合成樹脂製フィルムと
を巧みに組み合わせることにより、前記した欠点を悉く
解決した生理用ナプキン等の表面材等を提供しようとす
るものである。

【課題を解決するための手段】

即ち、本発明は、穿孔合成樹脂製フィルムと不織布との
積層体であって、前記穿孔部の略中央には島部が存在し
、前記島部は前記不織布の構成繊維間隙に固形状の合成
樹脂が充填されることによって形成されており、前記島
部と前記穿孔部周緑の間は前記不織布の構成繊維によっ
て連結されていることを特徴とする不織シート、及びこ
の不織シートの製造方法に関するものである。 本発明に係る不織シートを製造するためには、まず合成
樹脂製フィルム（１）と不織布（２）との積層物を得る
。合成樹脂製フィルム（１）としては、ポリプロピレン
フィルム、ポリエチレンフィルム、エチンレー酢酸ビニ
ル共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ボリア旦
ドフィルム等の従来公知のものが使用される。また、生
理用ナプキン等の表面材として使用するときには、合成
樹脂製フィルム（１）中に隠蔽性を向上させるため、酸
化チタン。 二酸化珪素、炭酸カルシウム等の白色顔料、或いは他種
の青色顔料等を混練せしめることが好ましい。 不織布（２）としては、従来公知の各種の不織布を用い
ることができ、例えばスパンボンド不織布。 ファイハーボンド不織布、水流絡合不織布等が用いられ
る。特に、生理用ナプキン等の表面材として使用すると
きには、ノーバインダータイプ（結合剤を実質的に含有
していない）の不織布を用いることが好ましい。また、
不織布（２）を構成する構成繊維としては、ポリプロピ
レン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリア
クリロニトリル繊維、レーヨン繊維、綿等を用いること
ができる。構成繊維の形態としては、無端連続繊維、短
繊維（ステーブルファイバー）、シゴートカットファイ
バー等を用いることができる。 本発明で重要なことは、不織布（２）の構成繊維として
、前記の合成樹脂製フィルム（１）の融点では実質的に
影響を受けないものを使用する必要がある。 ここで、実質的に影響を受けないとは、合成樹脂製フィ
ルム（１）の融点で、不織布（２）の構成繊維が溶融或
いは軟化したり、又は変質したりすることがないと言う
意味である。具体的には、不織布（２）の構成繊維とし
て合成繊維を用いる場合に、合成樹脂製フィルム（１）
の融点と合成繊維の融点の差が２０°Ｃ以上であればよ
い。また、不織布（２）の構成繊維としてレーヨン繊維
等のセルロース系繊維を用いた場合には、合成樹脂製フ
ィルム（１）の融点が４００°Ｃ未満程度であれば、セ
ルロース系繊維が変質することはない。 合成樹脂製フィルム（１）と不織布（２）との具体的な
組み合わせとしては、ポリエチレンフィルムとポリプロ
ピレン繊維よりなる不織布、ポリプロピレンフィルムと
ポリエステル繊維よりなる不織布。 ポリエチレンフィルムとポリエステル繊維よりなる不織
布、ポリプロピレンフィルムとポリアミド繊維よりなる
不織布、ポリエチレンフィルムとボリアごド繊維よりな
る不織布等が挙げられる。 合成樹脂製フィルム（１）と不織布（２）との積層物を
得るには、走行する不織布（２）上に押し出された合戒
樹脂製フィルム（１）を積層していけばよい。また、市
販の合成樹脂製フィルム（１）の片面を軟化させ、軟化
面に不織布（１）を積層し、押圧してもよい。 この積層物の合成樹脂製フィルム（１）面に加熱された
凸状物を押し当てる。具体的には、図示の如き加熱され
たエンボスロール（３）を押し当てる。凸状物の頂上の
形態は、任意の形態のものが採用でき、例えば円形、四
角形、三角形等の形態が用いられる。図示の如き不織シ
ートを得るためには、頂上の形態が四角形の凸状物を用
いる。加熱温度は、合成樹脂製フィルム（１）の融点近
傍の温度であればよく、合成樹脂製フィルム（１）が溶
融する程度であればよい。但し、不織布（２）を構成す
る構成繊維が溶融若しくは軟化したり、又は変質する温
度に加熱してはいけない。 この条件で凸状物を合成樹脂製フィルム（１）面に押し
当てると、合成樹脂製フィルム（１）が溶融し、収縮す
る。この収縮は、押し当てられた凸状物の中央に向かっ
て生じる。従って、押し当てられた凸状物の中央に対応
する部分で、溶融した合成樹脂が不織布（２）の構成繊
維間隙に充填されることになる。また、凸状物の中央外
に対応する部分では、合成樹脂が存在しないことになり
、合成樹脂製フィルム（１）に孔が穿たれたことになる
。 以上のようにして得られた不織シート（４）は、第２図
に示す如き外観を有する。即ち、この不織シート（４）
は、穿孔合成樹脂製フィルム（５）と不織布（２）との
積層体よりなる。そして、穿孔合成樹脂製フィルム（５
）の穿孔部（６）の略中央には、島部（７）が存在する
。島部（７）は、溶融した合成樹脂が不織布（２）の構
成繊維間隙に充填された状態となっている。また、島部
（７）と穿孔部（６）の周縁との間には、不織布（２）
の構成繊維が存在する。従って、この構成繊維によって
島部（７）と穿孔部（６）との周縁とが連結されている
ことになり、このため島部（７）が脱落しにくくなって
いる。

【実施例】

まず、ポリプロピレン繊維よりなるスパンボンド不織布
を準備した。 次に、ポリエチレン樹脂５０重量部と酸化チタン１０重
量部とよりなる樹脂溶液を押し出して、ポリエチレンフ
ィルムを形成させ、直ちに前記の不織布上に積層し、ポ
リエチレンフィルムと不織布との積層物を得た。 この積層物を、１２０″Ｃに加熱されたエンボスロール
と常温の平滑ロールとの間を通した。この際、積層物の
ポリエチレンフィルム面がエンボスロールに押し当てら
れるようにした。なお、エンボスロールの凸状物の頂上
の形態は面積１　ｃｔＡの四角形であり、またエンボス
ロールと平滑ロールとの間の線圧は、１５ｋｇ／ｃｍで
あった。 このようにして得られた不織シートは、第２図に示す如
き外観を持っていた。そして、ポリエチレンフィルム面
が外側になるようにして、これを生理用ナプキンの表面
材として使用した。その結果、島部と穿孔部周緑との間
から体液が良好に透過し、且つ島部及び非穿孔部が存在
するので、生理用ナプキンの廃棄時に吸収された体液が
目に入りにくいものであった。

【作用及び発明の効果】

以上説明したように、本発明に係る不織シートは、穿孔
合成樹脂製フィルム面を外側として生理用ナプキン等の
表面材として使用すれば、島部と穿孔部周緑との間に存
在する不織布の構成繊維間隙を通って、体液が良好に透
過する。また、穿孔部の略中央に存在する島部は、不織
布の構成繊維間隙が合成樹脂で充填されてなるものであ
り、更に非穿孔部は合成樹脂製フィルムから形成された
ものである。従って、隠蔽性が良好で、生理用ナプキン
等の廃棄時に吸収された体液が目に入りにくく、使用者
に不快感を与えることを防止しうる。 即ち、本発明に係る不織シートは、体液の透過性と吸収
された体液の隠蔽性という二つの機能を満足するもので
あり、生理用ナプキンや紙オムツ等の衛生材料の表面材
として好適に使用しうるものである。 また、本発明に係る不織シートの製造方法は、前記の如
き機能を有する不織シートを簡単に且つ合理的に製造す
ることができるという効果を奏するものである。 なお、以上上として、本発明に係る不織シートが生理用
ナプキン等の表面材として使用される場合を中心にして
説明したが、本発明に係る不織シートは、その他の用途
にも任意に使用しうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一例に係る不織シートの製造方法を
示す簡略概念図である。第２図は、本発明の一例に係る
不織シートの模式的平面図である。 （１１−合成樹脂製フィルム、　（２）−不織布（４）
−不織シ−ト、　（５）−穿孔合成樹脂製フィルム（６
）−穿孔部、　（７）−島部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）穿孔合成樹脂製フィルムと不織布との積層体であ
   って、前記穿孔部の略中央には島部が存在し、前記島部
   は前記不織布の構成繊維間隙に固形状の合成樹脂が充填
   されることによって形成されており、前記島部と前記穿
   孔部周緑の間は前記不織布の構成繊維によって連結され
   ていることを特徴とする不織シート。
2. （２）合成樹脂製フィルムと、前記合成樹脂製フィルム
   の融点では実質的に影響を受けない構成繊維で構成され
   た不織布との積層物を、前記合成樹脂製フィルム面に加
   熱された凸状物を押し当てて、前記凸状物に対応する合
   成樹脂製フィルム部分を溶融させて収縮させることを特
   徴とする請求項第（１）項記載の不織シートの製造方法
   。