JPH03240921A - 超微細組織を有する継目無鋼管の製造法 - Google Patents

超微細組織を有する継目無鋼管の製造法

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JPH03240921A
JPH03240921A JP3462790A JP3462790A JPH03240921A JP H03240921 A JPH03240921 A JP H03240921A JP 3462790 A JP3462790 A JP 3462790A JP 3462790 A JP3462790 A JP 3462790A JP H03240921 A JPH03240921 A JP H03240921A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、均一で超微細な組織を有する継目無鋼管を
工業的規模で安定して製造する方法に関する。
〈従来技術とその課題〉 従来から、継目無鋼管の緒特性(例えば低温靭性、延性
、降伏強度、耐食性、超塑性等)はその組織が微細にな
るほど向上することが広く知られており、そのため、例
えば成分組成調整に応じて熱間圧延時の圧延条件を規制
した所謂“制御圧延技術”が著しく発展し、該技術に関
する多くの提案がなされている。更に、最近では、制御
圧延後の冷却速度をも調整してオーステナイトから変態
生成するフェライト結晶粒の核生成数を増大させ、その
作用を加味してより一層の結晶粒微細化を図ろうとした
所謂“加速冷却技術”も開発されるに至っている。
しかしながら、“制御圧延”に“加速冷却”を組み合わ
せた技術をもってしても“冷却によって変態する前のオ
ーステナイトの最終粒径”には自ずと限界があり、この
限界を打破した均一超微細オーステナイト組織を得るこ
とは不可能であった。
しかも、この組織を基にして形成される“冷却後の組織
”の微細化度にも限界が生じるのを如何ともし難かった
のである。なぜなら、元のオーステナイト粒自体を微細
化しない限りは、それを冷却した際に生成されるマルテ
ンサイト粒を狙い通りに微細化することは極めて困難で
あり、例えば加速冷却の効果を高めようとして冷却を強
化すると、意に反した“フェライトとマルテンサイトか
ら成る半焼大組織”しか得られないと言う致命的な問題
を招くのみであったからである。
勿論、制御圧延や加速冷却の他にも結晶粒微細化に関す
る種々の提案がなされてはいるが、何れも“冷却により
変態する前のオーステナイト粒”の微細化に限界がある
ことから、最終製品の微細化、均一化に係わる従来の限
界を打破する技術とはなり得なかった。つまり、これら
従来技術に見られる問題は「熱間加工によって作り出さ
れるオーステナイト粒は、成る程度まで微細になると実
際上もはやそれ以上にまで微細化することができなくな
る」と言う従来の制御圧延技術の限界に由来するもので
あり、十分に微細化されていないオーテナイト組織から
加速冷却によって無理に微細なフェライト組織を生成さ
せようとしても、到底、満足し得る均一な超微細組織は
得られない訳である。
従って、格別な手段により継目無鋼管素材の熱間加工時
におけるオーステナイト組織そのものをより一段と超微
細な組織にしないと、最終製品段階での組織の超微細化
や均一化に係わる前記限界を抜本的に拭い去ることはで
きないものと考えられた。
このようなことから、本発明が主目的としたのは、継目
無鋼管製造工程の熱間加工段階で従来技術では不可能で
あった均一超微細なオーステナイト組織(平均オーステ
ナイト結晶粒径:15−以下)を実現し得る手段を見出
し、これを基に“超微細組織(平均フェライト粒径:l
Oμs以下)を有する継目無鋼管”の工業的量産手段を
確立することであった。
〈課題を解決するための手段〉 そして、本発明者等は、上記目的を達成すべく様々な観
点に立って鋭意研究を重ね本発明を完成するに至った訳
であるが、まず本発明の契機となった2つの基礎実験結
果について紹介する。研究用の“傾斜圧延方式の穿孔圧
延機”を用いたこれらの実験は、継目無鋼管熱間圧延時
におけるオーステナイト組織そのものを画期的に微細化
する手段となって結実したもので、次のようなものであ
った。
大腋上 直径70φの中実丸鋼片を供試材とし、加熱温度と穿孔
比(穿孔後のホローピースの長さと穿孔前の中実丸鋼片
との長さの比)を変えて穿孔圧延実験を行い、穿孔圧延
機に入る寸前の入側温度。
穿孔圧延直後の出側温度を計測し、穿孔圧延で発熱する
加工熱を実測した。ここで、加熱温度は所定の入側温度
が得られるように調節した。
なお、供試材の材質はSCM430相当材(Fe0.2
9χC−0,22χ5i−0,64χMn−1.08χ
Cr−0,24χMo)であり(以降、成分割合を表わ
す%は重量%とする)、そのAe、点は725℃、Ac
1点は730℃、 Ae。
点は790℃、Ac:1点は795℃であった。
そして、穿孔実験にはコーン型主ロール(交叉角=15
°、傾斜角=12°)を使用し、拡管比(穿孔後のホロ
ーピースの外径と穿孔前の中実丸鋼片の外径との比)は
1.05前後に揃え、穿孔圧延機への入側温度は6つの
水準(1150℃、 1050℃、950℃。
850℃、750℃及び650℃)で、穿孔比は5つの
水準(1,5,2,3,4及び5)で変化させて実験し
た。ここで、コーン型主ロールを採用して交叉角を与え
た理由は、低温穿孔時における変形能の劣化によって内
面疵が発生するのを防ぐためである。
この実験によって得られた「入側温度と出側温度との関
係」を示したのが第1図であり、「入側温度と加工熱と
の関係」示したのが第2図である(何れも穿孔比をパラ
メータにとって整理されている)。
この実験から以下の知見が得られた。即ち、fa)  
入側温度が低下するほど加工熱の発生は顕著となり、そ
の傾向は穿孔比が大きいほどより顕著に現われる。例え
ば、入側温度650’C,穿孔比が2の場合の加工熱に
よる昇温はは’j’ 200 ’t:であり、穿孔比が
4の場合のそれはは’ffi’ 300 ”Cに達する
。また、入側温度が750”C,穿孔比が2の場合の加
工熱による昇温はは’N’150t、穿孔比が4の場合
のそれほぼ!225℃である。
(b)  注目すべきは入側温度(素材加熱温度)であ
り、加熱温度と穿孔比の選定如何によってはAc。
点板下の温度域からAc1点以上の温度域へ、Ac。
点板上でかつAc=点以下の温度域からAc=点以上の
温度域へ、更にはAc1点以下の温度域がら一挙にAc
1点以上の温度域への逆変態が実現可能である点である
。例えば、入側温度を680’Cにできれば、穿孔比1
.5でAc1点以下の温度域がらAc。
点板上の温度域へ、穿孔比2でAc1点以上の温度域か
らAc3点以上への逆変態は十分に可能であり、また、
入側温度を770℃にできるならば、穿孔比1.5でA
c1点以上でかつAc1点以下の温度域からAc1点以
上の温度域への逆変態も十分に可能となる。
大鼓1 直径70φのSCM430相当中実丸鋼を供試材とする
と共に、穿孔比を2.5に固定し、入側温度を1200
℃から50℃毎に600’Cまで変化させ、穿孔圧延直
後のオーステナイト結晶粒度と冷却後のフェライト結晶
粒度を観察調査した。なお、その他の実験条件は“実験
1”の場合に準じている。
この実験によって得られた「穿孔圧延直後のオステナイ
ト結晶粒度と冷却後のフェライト結晶粒度に及ぼす入側
温度の影響」を第3図に整理して示した。
この実験から以下の知見が得られた。即ち、!8)  
穿孔圧延直後のオーステナイト結晶粒度及び冷却後のフ
ェライト結晶粒度に及ぼす穿孔圧延機入側温度の影響は
明瞭であり、入側温度が低いほど結晶粒径は顕著に小さ
くなる。
(b)  特に、Ac1点以下の温度域からAc3点以
上の温度域へ一挙に逆変態させた場合のオーステナイト
結晶粒径は粒度番号で16近くなるまで微細化され、冷
却後のフェライト粒度は16以上を示している。また、
Ac1点以上でがっAc1点以下の温度域からAc3点
以上の温度域への逆変態によっても粒度番号で13近傍
のフェライト粒度が得られており、これらの逆変態加工
熱処理によって冷却後のフェライト粒径を5趨以下とす
ることは十分に可能である。
なお、この実験では穿孔比を2.5に統一して行ってい
るため、結果的に全ての温度域の穿孔圧延でAc1点以
上の温度域まで昇温しでしまっているが、穿孔比が低い
場合のAc1点以下の温度域がらAc1点以上の温度域
への逆変態によっても冷却後のフェライト粒径を10m
とすることは十分可能なように思われる。
さて、上記2つの基礎実験を契機として、本発明者等は
逆変態加工熱処理の本格的研究を積み重ね、次の(A)
〜(D)に示す結論を得るに至ったのである。
(A)鋼種によってAc、変態点、Ac:l変態点は異
なるものの、加熱温度と穿孔比を適切に選べばAc点以
下の温度域からAc、意思上の温度域へ、或いはAc、
意思上でかつAc1点以下の温度域からA c s点以
上の温度域へ、更にはAc1点以下の温度域から一挙に
Ac3点以上の温度域への逆変態は可能であり、この逆
変態加工熱処理によって従来の制御圧延等では到底得る
ことのできなかったような超微細オーステナイト組織が
実現できる。
(B)  なお、上述のようにフェライト組織に塑性加
工を加えながら加工熱で昇温し、変態点を超えさせてオ
ーステナイト組織へ逆変態させる場合、該逆変態を十分
に完了させるには、加工熱による温度上昇の過程が終わ
った後、完全な平衡状態におけるA、変態点(即ちAe
、点)或いはA3変態点(即ちAs2点)以上に一定時
間保持することが好ましい。
(C)  このようにして得られた超微細オーステナイ
ト組織は、各種の冷却手段(例えば放冷、徐冷。
保熱後冷却、加速冷却、焼入れ、或いは加工を加えなが
らの冷却等)の何れによって冷却しても従来技術では到
底得られなかった“均一で極めて微細な等方性の変態組
織”となる。
(D)シかも、上述のような逆変態加工熱処理の手段に
よれば、材料は「フェライト−オーステナイト−フェラ
イト」の相変態を潜るので、塑性加工中に析出した炭化
物や窒化物の利用をもくろめば、脆化を伴わずに鋼を強
化することも可能である。
本発明は、上記知見事項等に基づいて完成されたもので
あり、 「傾斜圧延機にて“少なくとも一部がフェライトから成
る組織の中実又は中空の丸鋼片″に穿孔比或いは延伸比
で1.5以上の塑性加工を加えつつ、その際発生する加
工熱によりAc1点以下の温度域からAc、意思上の温
度域へ、或いはAct点以上でかつAc1点以下の温度
域からAc3点以上の温度域へ、より望ましくはAc1
点以下の温度域から一挙にAc3点以上の温度域まで昇
温し、更に要すれば、この昇温に続いてAe+点以上、
望ましくはAc3点以上の温度域に保持することで前記
フェライトから成る組織の一部又は全部をオーステナイ
トに逆変態させ、これによって均一超微細なオーステナ
イト組織を実現すると共に、その後の冷却により超微細
組織(フェライト粒径が10乃至は5鐸以下)を有し、
優れた強度、靭性、延性、耐食性等を備えた熱間圧延継
目無鋼管を安定して製造できるようにした点」 に特徴を有するものである。
なお、ここで言う“フェライト組織”とは、オーテナイ
ト相に対するフェライト相から成る組織を意味しており
、等友釣なフェライト組織ばかりでなく、針状フェライ
ト組織、パーライl−組織・ベイナイト組織、マルテン
サイト組織、焼戻しマルテンサイト組織等、フェライト
相を構成要素とする何れの形態のフェライト組織をも含
むものである。
また、本発明が対象とする丸鋼片素材は、少なくとも一
部がフェライトから成る組織(即ち、フェライト単独組
織又はフェライトを含む混合組織)の鋼であればその他
の構成成分や組成を問うものではなく、炭素鋼であって
も合金鋼であっても一部に差し支えがない。即ち、本発
明によれば、商用の低炭素鋼から純鉄に至るまで超微細
組織が得られる上、炭素鋼ばかりでなく 各種の合金鋼
、ステンレス鋼等おいても合金成分に格別に影響される
ことなく組織を著しく微細化できることから、対象とす
る素材鋼のC含有量並びにC以外の成分の組成範囲を特
に制限する必要がない訳である。
ただ、C含有量が余り多くなると巨大な共晶セメンタイ
トやグラファイトが現れて組織の均一化。
微細化が困難になる傾向があることから、好ましくはC
含有量=1.5%以下の素材を適用するのが良い。
以下、本発明をその作用と共により詳細に説明する。
く作用〉 本発明において、「適用する丸鋼片素材の組織が“フェ
ライト単独組織”又は“フェライトを含む混合組織”で
ある」ことを前提としたのは、前述した如く、本発明が
「塑性加工を加えながらフェライト相からオーステナイ
ト相へ逆変態を起こさせる」ことを重要な要件としてい
るからであり、これによって従来技術では例を見ない微
細オーステナイト粒が生成し、その後の冷却により該微
細オーステナイト粒から均一で超微細な変態組織が発達
するようになるからである。
そして、この時の塑性加工によって加えられる歪量は次
の3つの作用を生起させるに十分な量であることが重要
である。
第1は、加工が加えられて加工硬化したフェライトから
非常に微細なオーステナイトの結晶粒が加工により誘起
されて生成する作用である。
第2は、フェライトがオーステナイトに逆変態する変態
点まで被加工材の温度を上昇させるための加工発熱の作
用である。
第3は、生成した微細なオーステナイトの結晶粒を加工
硬化せしめて、その後のフェライト生成に際して更に微
細なフェライト粒を加工誘起変態生成させる作用である
しかるに、継目無鋼管の製造プロセスでは、塑性加工の
歪量が33%未満の場合、即ち穿孔比又は延伸比が1.
5未満の場合には加工歪が小さくて加工熱の発生が不足
気味であり、被加工材の温度をフェライトからオーステ
ナイトへ逆変態する温度に到達させることが困難となる
。また、例えフェライトからオーステナイトへ逆変態さ
せ得たとしても、微細なオーステナイト粒の加工による
誘起生成が不十分となり、生成するオーステナイト粒径
を目標とする151Km以下とすることが難しくなる。
つまり、フェライトからオーステナイトへ逆変態させる
時の塑性加工の歪量を穿孔比又は延伸比で1.5以上と
することによって初めて、平均粒径15趨以下の均一な
微細オーステナイト組織が比較的容易に実現できる。し
かしながら、あらゆる鋼種を勘案し現場的に安定して均
一な微細オーテナイト相l織を実現するためには、フェ
ライト相からオーステナイト相に逆変態させる際に加え
る塑性加工の歪量は穿孔比又は延伸比で2以上とするこ
とが望ましい。
次に、被加工材の昇温温度についてであるが、該昇温、
温度が“フェライトがオーステナイトに逆変態する温度
域(即ちAc、意思上の温度域)”であったとしてもそ
の温度がAc3点未満である場合にはフェライトとオー
ステナイトの二相混合組織となるが、本発明では温度を
上昇させながら加工を加えるので、昇温温度がAc、意
思上になりさえすればAc3点未満の温度域であったと
しても結晶粒は加工と再結晶により十分微細化される。
勿論、本発明の作用効果を十二分に発揮させるためには
Ac=点以上の温度域にまで昇温することが望ましいが
、二相ステンレス鋼等、製品によってはフェライトとオ
ーステナイトの二相組織にする必要のあるものもあり、
このような製品に対しては昇温温度はAc1点未満の温
度域で留めておく必要があることは言うまでもない。
そして、前述したように、フェライト相からオーテナイ
ト相へ逆変態させる際に塑性加工を加えながら加工熱で
昇温させるのは イ)フェライト域での加工によるフェライト粒の微細化
U)加工硬化したフェライト粒からの微細オーステナイ
ト粒の加工誘起生成。
ハ)オーステナイト粒の加工による微細化と、更には加
工硬化したオーステナイト粒からの微細フェライト粒の
歪誘起変態の促進。
を図るためであり、これらの詩作用と効果が「加工しな
がら加工熱で昇温させる」と言う独自の逆変態加工熱処
理技術に凝縮されている訳である。
ところで、炭化物を形成する鋼種では、加工しながら加
工熱で昇温させる過程で鋼片中の炭化物は機械的に破砕
され微細分散するが、この炭化物がフェライトからオー
ステナイトへの逆変態の核となって超微細な逆変態オー
ステナイト組織化が促進されるので、この現象を積極的
に利用することもできる。
更に、本発明では、場合によっては加工しながらAc、
意思上或いはAc3点以上の温度域に昇温してからAe
、意思上或いはAe3点以上の温度域に保持することが
推奨されるが、これは均一にして微細なオーステナイト
組織を確実に実現するために極めて有効な手直てとなる
即ち、継目無鋼管の製造プロセスでは加工速度が速くて
急速昇温になりがちであることから、現実には、先に説
明した逆変態現象の通りにオーステナイトへの逆変態が
進行する時間的余裕が乏しいことが懸念される。これで
は本発明が狙いとする前述の作用効果が得られず、本発
明の目的を十二分に果たし得ない。従って、この場合に
は、所要の条件で圧延を終了した後に再加熱炉や誘導加
熱装置等により圧延材をAe、意思上或いはAe1点以
上の温度域に保持すると、加工歪を内蔵したフェライト
粒がオーステナイトへ逆変態するための時間的余裕がで
き、所期の目的が確実に達せられることとなる。なお、
この時の保持時間は圧延条件や鋼種によって著しく相違
しており、高純度鉄の場合にはは\゛瞬時も言える秒単
位で十分であるが、高合金になると約10分程度を要す
るものもある。
続いて、本発明の効果を実施例により更に具体的に説明
するが、本実施例は継目無鋼管の最も典型的な製造プロ
セスであるマンネスマン−マンドレルミル工程に従った
ものであるため、まず、このマンネスマン−マンドレル
ミル工程の概要について説明する。
第4図は、マンネスマン−マンドレルミル工程の概略工
程図であるが、通常のプロセスでは、中実丸鋼片が回転
炉床式加熱炉(1)において1200〜1250℃の温
度に加熱され、傾斜圧延方式の穿孔圧延機(2)で穿孔
されて中空厚肉のホローピースとなり、次いでマンドレ
ルミル(3)で管内面にマンドレルバ−を挿入したまま
連続圧延されて主として肉厚減少加工がなされる。次に
、マンドレルバ−が取り除かれたホローシェルは再加熱
炉(4)にて再加熱され、ストレッチレデューサ(5)
にて外径を絞って所定の外径に仕上げられる。
以下の実施例は、全て上記マンネスマン−マンドレルミ
ル工程に従って実施されたものである。
〈実施例〉 実施例 I 30M430相当材(Fe−0,29X C−0,22
χ5t−0,64XMn−1.08χCr−0,24χ
Moで、Ae、変態点ニア25℃。
Ac+変態点=730℃、Ae3変態点=790℃。
Ac3変態点ニア95℃)の 187φ丸鋼片を供試材
として、回転炉床式加熱炉でこれを700℃に加熱し、
入側温度:675℃で、ロール交叉角=7°、傾斜角:
15”の条件で穿孔して186φX27.5tのホロ・
−ピースとなし、これを8スタンドのマンドレルミルで
延伸圧延して主として肉厚を減じ、158φ×15tの
ホローシェルとした。
次いで、マンドレルバ−をストリッピングしてから87
0℃の再加熱炉に装入し、15分間保熱した後、ストレ
ッチレデューサにより88.9φX15tに絞り圧延し
て冷却床上に放冷した。
なお、この時の穿孔比は2.0であり、穿孔圧延直後の
ホローピースの温度は870℃であった。従って、この
加工により素材はAc+点以下の温度域からAc、点を
飛び越え、−挙にAc8点以上の温度域まで確実に昇温
しでおり、フェライト相からオーテナイト相への逆変態
は十分であった。
また、マンドレルミルによる延伸比は2.0.ストレッ
チレデューサによる延伸比は1.9であったが、厚肉製
管なのでマンドレルミルにおけるホローシェルの温度低
下は50℃以内に止まっていた。そして、ストレッチレ
デューサによる絞り圧延はほり通常圧延に近い条件で行
われた。
このようにして製造された継目無鋼管について冷却後の
フェライト粒をミクロ観察したところ、狙い通りに粒径
2趨5粒度番号15以上の極めて均一な超微細粒フェラ
イト組織が実現されていた。
実施例 2 S50C相当材(Fe−0,5χC−0,25χ5i−
0,75XMnで、Ae、変態点ニア20℃、Ac1変
態点ニア30℃。
Ac3変態点ニア65℃、Ac3変態点ニア75℃)の
187φ丸鋼片を供試材にすると共に、回転炉床式加熱
炉でこれを760℃に加熱し、740℃の入側温度で穿
孔して186φX27.5tのホロピースとなした後は
、実施例1の場合に準じたパススケジュールに従って8
スタンドのマンドレルミルで延伸圧延し主として肉厚を
減じて158φ×15tのホローシェルとした。次いで
、マンドレルバ−をストリッピングしてから870℃の
再加熱炉に装入し、15分間保熱した後、ストレッチレ
デューサにより88.9φ×1stに絞り圧延して冷却
床上に放冷した。
なお、この時の穿孔比は2.0であり、穿孔圧延直後の
ホローピースの温度は860℃であった。従って、この
加工により素材はAc、意思上Ac3点以下の温度域か
らAc、意思上の温度域まで確実に昇温しており、フェ
ライロオーステナイトニ相域からオーステナイト相への
逆変態は十分であった。
このようにして製造された継目無鋼管について冷却後の
フェライト粒をミクロ観察したところ、粒径3.5趨、
粒度番号14近傍の超微細粒フェライト組織が実現され
ていた。
実施例 3 実施例1と全く同一のパススケジュールにより310C
相当材(Fe−0,1χC−0,25χ5i−0,45
χMnで、Ae、変態点ニア20℃、 Ac、変態点ニ
ア30℃。
Ael変態点:865℃、 Ac、変態点:875℃)
の187φ丸鋼片を供試材として188.9中×1st
の継目無鋼管製品に仕上げた。
5IOCはC含有量が少なく、変形抵抗も小さいので穿
孔時の発熱はSCM430はど高くなく、穿孔直後のホ
ローピースの温度は840℃程度であった。しかも、、
510CのAc3変態点はSCM430のそれより約8
0℃高い。そのため、この場合はAc、意思下の温度域
からAc、意思上の温度には昇温したが、Ac3点(8
75℃)まで到達しなかった。
このようなこともあって、絞り圧延、冷却後における継
目無鋼管製品のフェライト粒は実施例1の場合はど細粒
化されていないが、それでも粒径5鴻1粒度番号で13
近傍の、従来の制御圧延技術では全く未経験のしうルの
超微細フェライト組織が得られていた。
これら実施例では、小、中径継目無鋼管の製造工程とし
て最も典型的なマンネスマン−マンドレルミルラインに
基づいた例について説明したが、本発明に係る逆変態加
工熱処理法はマンネスマン−プラグミルライン、PPM
(プレスビアシングミミル)−プラグミルライン、PP
M−マンドレルミルラインその他の、継目無鋼管の製造
ラインにおける傾斜圧延方式穿孔圧延機は勿論、ロータ
リエロンゲータ等にも適用できることは当然である。
なお、傾斜圧延方式の穿孔圧延機或いは延伸圧延機は2
0−ル、30−ルの型式を問わないことも言を待たない
〈効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、不可能であっ
た均一超微細な組織を有する継目無鋼管を工業的規模で
量産することが可能となり、優れた強度、靭性、延性、
耐食性等を備えた熱間圧延継目無鋼管の安定供給が実現
できるなど、産業上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、継目無鋼管素材の穿孔圧延機入側温度と出側
温度の関係を示したグラフである。 第2図は、継目無鋼管素材の穿孔圧延機入側温度と発生
する加工熱との関係を示したグラフである。 第3図は、継目無鋼管素材の穿孔圧延機入側温度と穿孔
圧延におけるオーステナイト結晶粒度及び冷却後のフェ
ライト粒度との関係を示したグラフである。 第4図は、マンネスマン−マンドレルミル工程の概略工
程図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)傾斜圧延機にて穿孔比又は延伸比を1.5以上と
    し、“少なくとも一部がフェライトから成る組織の中実
    又は中空の丸鋼片”を加工熱を利用してAc_1点以下
    の温度域からAc_3点以上の温度域まで昇温させなが
    ら穿孔又は延伸圧延し、フェライトから成る組織の全部
    を一旦オーステナイトに逆変態させる工程を含むことを
    特徴とする、超微細組織を有する継目無鋼管の製造法。
  2. (2)傾斜圧延機にて穿孔比又は延伸比を1.5以上と
    し、“少なくとも一部がフェライトから成る組織の中実
    又は中空の丸鋼片”を加工熱を利用してAc_1点以上
    でかつAc_3点以下の温度域からAc_3点以上の温
    度域まで昇温させながら穿孔又は延伸圧延し、フェライ
    トから成る組織の全部を一旦オーステナイトに逆変態さ
    せる工程を含むことを特徴とする、超微細組織を有する
    継目無鋼管の製造法。
  3. (3)Ac_3点以上の温度域まで昇温させながら穿孔
    又は延伸圧延した穿孔又は延伸材を、続いて加熱装置で
    Ae_3点以上の温度域に保持してオーステナイトへの
    逆変態を促す、請求項1又は2に記載の超微細組織を有
    する継目無鋼管の製造法。
  4. (4)傾斜圧延機にて穿孔比又は延伸比を1.5以上と
    し、“少なくとも一部がフェライトから成る組織の中実
    又は中空の丸鋼片”を加工熱を利用してAc_1点以下
    の温度域からAc_1点以上でかつAc_3点以下の温
    度域まで昇温させながら穿孔又は延伸圧延し、フェライ
    トから成る組織の一部を一旦オーステナイトに逆変態さ
    せる工程を含むことを特徴とする、超微細組織を有する
    継目無鋼管の製造法。
  5. (5)Ac_1点以上でかつAc_3点以下の温度域ま
    で昇温させながら穿孔又は延伸圧延した穿孔又は延伸材
    を、続いて加熱装置でAe_1点以上でかつAe_3点
    以下の温度域に保持してオーステナイトへの逆変態を促
    す、請求項4に記載の超微細組織を有する継目無鋼管の
    製造法。
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