JPH0323804B2 - - Google Patents
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- JPH0323804B2 JPH0323804B2 JP11191183A JP11191183A JPH0323804B2 JP H0323804 B2 JPH0323804 B2 JP H0323804B2 JP 11191183 A JP11191183 A JP 11191183A JP 11191183 A JP11191183 A JP 11191183A JP H0323804 B2 JPH0323804 B2 JP H0323804B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23C—METHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN A CARRIER GAS OR AIR
- F23C7/00—Combustion apparatus characterised by arrangements for air supply
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
Description
本発明は液体、固体燃料等の燃料を専焼、ある
いは混焼する燃焼装置に係り、特に排ガス中の窒
素酸化物(以下NOxという)を低減する燃焼装
置に関するものである。 化石燃料中には、C、H等の燃料成分の他にN
が含まれ、特に微粉炭には気体燃料や液体燃料に
比較してN分含有量が多い。 従つて、微粉炭の燃焼時に発生するNOxは気
体燃料および液体燃料の燃焼時に発生するNOx
よりも多く、このためにNOxを極力低減させる
ことが要望されている。 各種燃料の燃焼時に発生するNOxは、サーマ
ル(Thermal)NOxとフユーエル(Fuel)NOx
とに大別されるが、サーマルNOxは燃焼用空気
中の窒素が酸化されて発生するものであり、火炎
温度の依存性が大きく、高温になる程発生量が増
加し、一方フユーエルNOxは燃料中の窒素分が
酸化されて発生するものであり、火炎内の酸素濃
度の依存性が大きく、温度依存性は小さく酸素が
過剰に存在する程燃料中のN分はフユーエル
NOxになりやすい。 これらのNOx発生を抑制するための燃焼方法
としては、燃焼用空気を多段に分割して注入する
多段燃焼法、低酸素濃度の燃焼排ガスを燃焼領域
に混入する排ガス再循環法等があるが、これらの
低NOx燃焼法はいずれも低酸素燃焼によつて燃
焼火炎の温度を下げることによりサーマルNOx
の発生を抑制することにある。 ところが、サーマルNOxとフユーエルNOxの
中で、燃焼温度の低下によつてそのNOx発生量
を抑制できるのはサーマルNOxであり、フユー
エルNOxの発生量は燃焼温度に対する依存性は
少ない。 従つて、火炎温度の低下を目的とした従来の燃
焼方法は、N分の含有量の少ない気体燃料の燃焼
には有効であるが、発生するNOxの80%近くが
フユーエルNOxである微粉炭燃料の燃焼や、微
粉炭と重油を混合した混炭燃料(Coal Oil
Mixture略してCOMという)、粗粉炭、微粉炭と
水を混合した混炭燃料(Coal Water Mixture略
してCWMという)の燃焼に対しては効果が小さ
い。 一方、微粉炭の燃焼機構は、揮発成分が放出さ
れる微粉炭の熱分解過程、放出された揮発成分の
燃焼過程、更に、熱分解後の可燃性固体成分(以
下チヤーという)の燃焼過程からなる。 この揮発成分の燃焼速度は固体成分の燃焼速度
よりもはるかに早く、揮発成分は燃焼の初期で燃
焼する。また熱分解過程では、微粉炭中に含有さ
れたN分も、他の可燃成分と同様に揮発されて放
出されるものと、チヤー中に残るものとに分かれ
る。 従つて、微粉炭燃焼時に発生するフユーエル
NOxは、揮発性N分からのNOxと、チヤー中の
N分からのNOxにに分れ、フユーエルNOxの中
で、チヤーからのフユーエルNOxはチヤーが燃
焼することによつて初めて生成するため、燃焼の
後半までNOxの生成が続き、この対策が重要な
ポイントとなる。 揮発性N分は、燃焼の初期過程および酸素不足
の燃焼領域でNH3、HCN等の化合物になること
が知られている。これらの窒素化合物は、酸素と
反応してNOxになる他に、発生したNOxを窒素
に分解する還元剤にもなり得る。 この窒素化合物によるNOx還元反応は、NOx
との共存系において進行するものであり、NOx
が共存しない反応系では、大半の窒素化合物は
NOxに酸化される。また、還元物質の生成は低
酸素濃度雰囲気になる程進行しやすい。 このように微粉炭燃焼時のNOx低減法として
は、還元性をもつ揮発性窒素化合物とNOxとを
共存させ、窒素化合物によりNOxを窒素に還元
する燃焼方法が有効である。 すなわち、NOxの前駆物質であるNH3等の還
元性窒素化合物をNOxの還元に利用することに
より、発生したNOxの消滅とNOxの前駆物質の
消滅を行なわせる燃焼方法がNOx低減には有効
である。 第1図は従来の重油、COM、CWMと微粉炭
を専焼、または混焼する燃焼装置の縦断面図であ
る。 微粉炭バーナは、微粉炭と一次空気、あるいは
微粉炭と排ガスの混合流体を火炉1内に噴射する
微粉炭供給ノズル2と、曲成されたエルボ3によ
つて構成され、このエルボ3には混合流体の流れ
方向を変えるスプラツシユプレート4が配置され
て微粉炭燃料供給通路5aが形成され、この微粉
炭燃料供給通路5a内には重油、COM、CWM
バーナなどの液体、混炭燃料供給通路5bが配置
されて、微粉炭と重油、COM、CWMを専焼、
または混焼できるように形成されている。 そして、この微粉炭燃料供給通路5a、液体、
混炭燃料供給通路5bはウインドボツクス6から
炉壁7のバーナポート8へ配置され、ウインドボ
ツクス6内を仕切板9,10、外筒11によつて
内側空気通路12、外側空気通路13に区画し、
内側空気通路12、外側空気通路13には空気ベ
ーン14,15を設け、通路12,13の空気量
を制御する。 この様な構造において、微粉炭燃料供給通路5
a、あるいは液体、混炭燃料供給通路5bからの
燃料はその先端から火炉1内へ噴射され、内側空
気通路12、外側空気通路13からの燃焼用空気
によつて燃焼する。 ところが、従来の燃焼装置においては、微粉炭
燃料供給通路5a、あるいは液体、混炭燃料供給
通路5bからの燃料を折角内側空気通路12の燃
焼用空気によつて低空気比で燃焼させようとして
も、外側空気通路13の燃焼用空気の一部が燃焼
用空気として巻き込まれて根元部での低空気比が
阻害され、これによつて低NOx化を計ることが
できない。 本発明はかかる従来の欠点を解消しようとする
もので、その目的とするところは、排ガス中の
NOxを低減することができ、しかも未燃分を低
下させることができる燃焼装置を得ようとするも
のである、 本発明は前述の目的を達成するために、外筒の
先端に外側空気通路の空気を外側へ整流する案内
板を設け、かつこの外側空気通路内に内側空気通
路の空気流よりも強く旋回される旋回手段を設け
たのである。 以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第2図および第4図は本発明の燃焼装置の縦断面
図であり、第3図は本発明の燃焼装置における燃
料、空気の流動状態を説明する斜視図である。 第2図から第4図において、符号1〜14まで
は従来のものと同一のものを示す。 16は外筒11の先端に配置された案内板で、
この案内板16は外側空気通路13の外側空気を
より外向きに整流し、バーナ根元部への燃焼用空
気を低空気比にする邪魔板でもある。17は例え
ばエアレジスタのように外側空気通路13の外側
空気流へ強旋回力を与える旋回手段、18は外筒
11と案内板16を前、後進させる操作杵、19
はハンドルである。 この様な構造において、第2図の外側空気通路
13内の外側空気は旋回手段17によつて旋回流
となり、案内板16にそつて旋回させられながら
外向きにバーナスロート8により火炉1内に噴射
される。 この様に外側空気通路13内の外側空気は、案
内板16に邪魔されて外向きに噴射されるため
に、内側空気通路12内の内側空気の一部を吸引
しながら火炉1内に噴射されるので、微粉炭供給
ノズル3の根元部では高O2領域となつて燃料中
のN分からNOxが生成してO2が消費され、その
後流部(先端部)ではO2が消費された低O2領域
となり、この低O2領域ではNH3等の還元物質が
生成して、前述のNOxとこの還元物質が反応し
てN2に還元されるのである。 つまり、第3図にその様子を示すが、外側空気
を第2図の旋回手段17によつて強旋回させるこ
とによつて、燃焼装置の外向きに矢印Aで示す如
く旋回流Aが形成される。 この旋回流Aによつて内側空気通路12内の内
側空気の一部は吸引され負圧となり、旋回流Aの
減衰する後流においては、内側に向う循環流Bが
発生する。 一方、微粉炭供給ノズル2の根元部Cでは内側
空気通路12からの内側空気によつて高O2領域
となり、NOxが発生する。他方、根元部Cの後
流部Dでは、旋回流Aの旋回力によつて内側空気
の一部が吸引されて少なくなり、また根元部Cで
の燃焼用空気の消費によつて後流部Dでは低O2
領域となるために、この低O2領域ではNH3、
HCN等の還元物質が発生する。 従つて、根元部CでのNOxは後流部Dでの還
元物質と循環流Bによつて混合され、NOxはN2
に還元されるのである。 そして、発明者等の燃焼実験によれば微粉炭供
給ノズル2の根元部Cでは内側空気が燃焼によつ
て消費されてNOxは増加するが、この内側空気
のO2量が少なくなるにつれて後流部DではNH3、
HCN等の還元物質の発生量が増加する傾向が観
察され、一方では外側空気通路13の外側空気を
案内板16によつて外向きに広げることによつて
微粉炭供給ノズル2の根元部Cでの保炎効果も向
上することが観察された。 第4図は第2図の他の実施例を示したもので、
第4図のものはハンドル19と操作杵18によつ
て外筒11および案内板16を前、後進させるこ
とによつて外側空気通路13内の外側空気の外向
き角度を微量調整するようにしたものであり、他
の説明は第2図のものと同一である。 なお、第4図のものにおいては、前述の外側空
気の微量調整のほかに、燃料装置の消火時には外
筒11および案内板16を実線の位置から点線の
位置へ後退させることによつて焼損、破損防止を
することもできる。 以下、本発明者等の行なつた実験データを紹介
する。 表は高さ16000mm、巾3000×4200mmの石炭
1.5T/H焚き燃焼テスト炉(バーナ使用本数18
本)を用いて第1図、第2図および第4図の燃焼
装置を燃焼させて得た実験データである。 なお、NOx、未燃分レベル(NOxはPPm−6
%O2換算、未燃分は灰中の未燃カーボンWt%)
の実験データで、旋回手段17の上流側圧力(静
圧)は空気ベーン14の上流側圧力(静圧)に対
し1.2倍とし、案内板16の傾斜角度は20〜90°と
し、第4図のものにおいては外筒11および案内
板16を微量調整した。 この時の火炉出口O2濃度は3.5〜4.0%であつ
た。
いは混焼する燃焼装置に係り、特に排ガス中の窒
素酸化物(以下NOxという)を低減する燃焼装
置に関するものである。 化石燃料中には、C、H等の燃料成分の他にN
が含まれ、特に微粉炭には気体燃料や液体燃料に
比較してN分含有量が多い。 従つて、微粉炭の燃焼時に発生するNOxは気
体燃料および液体燃料の燃焼時に発生するNOx
よりも多く、このためにNOxを極力低減させる
ことが要望されている。 各種燃料の燃焼時に発生するNOxは、サーマ
ル(Thermal)NOxとフユーエル(Fuel)NOx
とに大別されるが、サーマルNOxは燃焼用空気
中の窒素が酸化されて発生するものであり、火炎
温度の依存性が大きく、高温になる程発生量が増
加し、一方フユーエルNOxは燃料中の窒素分が
酸化されて発生するものであり、火炎内の酸素濃
度の依存性が大きく、温度依存性は小さく酸素が
過剰に存在する程燃料中のN分はフユーエル
NOxになりやすい。 これらのNOx発生を抑制するための燃焼方法
としては、燃焼用空気を多段に分割して注入する
多段燃焼法、低酸素濃度の燃焼排ガスを燃焼領域
に混入する排ガス再循環法等があるが、これらの
低NOx燃焼法はいずれも低酸素燃焼によつて燃
焼火炎の温度を下げることによりサーマルNOx
の発生を抑制することにある。 ところが、サーマルNOxとフユーエルNOxの
中で、燃焼温度の低下によつてそのNOx発生量
を抑制できるのはサーマルNOxであり、フユー
エルNOxの発生量は燃焼温度に対する依存性は
少ない。 従つて、火炎温度の低下を目的とした従来の燃
焼方法は、N分の含有量の少ない気体燃料の燃焼
には有効であるが、発生するNOxの80%近くが
フユーエルNOxである微粉炭燃料の燃焼や、微
粉炭と重油を混合した混炭燃料(Coal Oil
Mixture略してCOMという)、粗粉炭、微粉炭と
水を混合した混炭燃料(Coal Water Mixture略
してCWMという)の燃焼に対しては効果が小さ
い。 一方、微粉炭の燃焼機構は、揮発成分が放出さ
れる微粉炭の熱分解過程、放出された揮発成分の
燃焼過程、更に、熱分解後の可燃性固体成分(以
下チヤーという)の燃焼過程からなる。 この揮発成分の燃焼速度は固体成分の燃焼速度
よりもはるかに早く、揮発成分は燃焼の初期で燃
焼する。また熱分解過程では、微粉炭中に含有さ
れたN分も、他の可燃成分と同様に揮発されて放
出されるものと、チヤー中に残るものとに分かれ
る。 従つて、微粉炭燃焼時に発生するフユーエル
NOxは、揮発性N分からのNOxと、チヤー中の
N分からのNOxにに分れ、フユーエルNOxの中
で、チヤーからのフユーエルNOxはチヤーが燃
焼することによつて初めて生成するため、燃焼の
後半までNOxの生成が続き、この対策が重要な
ポイントとなる。 揮発性N分は、燃焼の初期過程および酸素不足
の燃焼領域でNH3、HCN等の化合物になること
が知られている。これらの窒素化合物は、酸素と
反応してNOxになる他に、発生したNOxを窒素
に分解する還元剤にもなり得る。 この窒素化合物によるNOx還元反応は、NOx
との共存系において進行するものであり、NOx
が共存しない反応系では、大半の窒素化合物は
NOxに酸化される。また、還元物質の生成は低
酸素濃度雰囲気になる程進行しやすい。 このように微粉炭燃焼時のNOx低減法として
は、還元性をもつ揮発性窒素化合物とNOxとを
共存させ、窒素化合物によりNOxを窒素に還元
する燃焼方法が有効である。 すなわち、NOxの前駆物質であるNH3等の還
元性窒素化合物をNOxの還元に利用することに
より、発生したNOxの消滅とNOxの前駆物質の
消滅を行なわせる燃焼方法がNOx低減には有効
である。 第1図は従来の重油、COM、CWMと微粉炭
を専焼、または混焼する燃焼装置の縦断面図であ
る。 微粉炭バーナは、微粉炭と一次空気、あるいは
微粉炭と排ガスの混合流体を火炉1内に噴射する
微粉炭供給ノズル2と、曲成されたエルボ3によ
つて構成され、このエルボ3には混合流体の流れ
方向を変えるスプラツシユプレート4が配置され
て微粉炭燃料供給通路5aが形成され、この微粉
炭燃料供給通路5a内には重油、COM、CWM
バーナなどの液体、混炭燃料供給通路5bが配置
されて、微粉炭と重油、COM、CWMを専焼、
または混焼できるように形成されている。 そして、この微粉炭燃料供給通路5a、液体、
混炭燃料供給通路5bはウインドボツクス6から
炉壁7のバーナポート8へ配置され、ウインドボ
ツクス6内を仕切板9,10、外筒11によつて
内側空気通路12、外側空気通路13に区画し、
内側空気通路12、外側空気通路13には空気ベ
ーン14,15を設け、通路12,13の空気量
を制御する。 この様な構造において、微粉炭燃料供給通路5
a、あるいは液体、混炭燃料供給通路5bからの
燃料はその先端から火炉1内へ噴射され、内側空
気通路12、外側空気通路13からの燃焼用空気
によつて燃焼する。 ところが、従来の燃焼装置においては、微粉炭
燃料供給通路5a、あるいは液体、混炭燃料供給
通路5bからの燃料を折角内側空気通路12の燃
焼用空気によつて低空気比で燃焼させようとして
も、外側空気通路13の燃焼用空気の一部が燃焼
用空気として巻き込まれて根元部での低空気比が
阻害され、これによつて低NOx化を計ることが
できない。 本発明はかかる従来の欠点を解消しようとする
もので、その目的とするところは、排ガス中の
NOxを低減することができ、しかも未燃分を低
下させることができる燃焼装置を得ようとするも
のである、 本発明は前述の目的を達成するために、外筒の
先端に外側空気通路の空気を外側へ整流する案内
板を設け、かつこの外側空気通路内に内側空気通
路の空気流よりも強く旋回される旋回手段を設け
たのである。 以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第2図および第4図は本発明の燃焼装置の縦断面
図であり、第3図は本発明の燃焼装置における燃
料、空気の流動状態を説明する斜視図である。 第2図から第4図において、符号1〜14まで
は従来のものと同一のものを示す。 16は外筒11の先端に配置された案内板で、
この案内板16は外側空気通路13の外側空気を
より外向きに整流し、バーナ根元部への燃焼用空
気を低空気比にする邪魔板でもある。17は例え
ばエアレジスタのように外側空気通路13の外側
空気流へ強旋回力を与える旋回手段、18は外筒
11と案内板16を前、後進させる操作杵、19
はハンドルである。 この様な構造において、第2図の外側空気通路
13内の外側空気は旋回手段17によつて旋回流
となり、案内板16にそつて旋回させられながら
外向きにバーナスロート8により火炉1内に噴射
される。 この様に外側空気通路13内の外側空気は、案
内板16に邪魔されて外向きに噴射されるため
に、内側空気通路12内の内側空気の一部を吸引
しながら火炉1内に噴射されるので、微粉炭供給
ノズル3の根元部では高O2領域となつて燃料中
のN分からNOxが生成してO2が消費され、その
後流部(先端部)ではO2が消費された低O2領域
となり、この低O2領域ではNH3等の還元物質が
生成して、前述のNOxとこの還元物質が反応し
てN2に還元されるのである。 つまり、第3図にその様子を示すが、外側空気
を第2図の旋回手段17によつて強旋回させるこ
とによつて、燃焼装置の外向きに矢印Aで示す如
く旋回流Aが形成される。 この旋回流Aによつて内側空気通路12内の内
側空気の一部は吸引され負圧となり、旋回流Aの
減衰する後流においては、内側に向う循環流Bが
発生する。 一方、微粉炭供給ノズル2の根元部Cでは内側
空気通路12からの内側空気によつて高O2領域
となり、NOxが発生する。他方、根元部Cの後
流部Dでは、旋回流Aの旋回力によつて内側空気
の一部が吸引されて少なくなり、また根元部Cで
の燃焼用空気の消費によつて後流部Dでは低O2
領域となるために、この低O2領域ではNH3、
HCN等の還元物質が発生する。 従つて、根元部CでのNOxは後流部Dでの還
元物質と循環流Bによつて混合され、NOxはN2
に還元されるのである。 そして、発明者等の燃焼実験によれば微粉炭供
給ノズル2の根元部Cでは内側空気が燃焼によつ
て消費されてNOxは増加するが、この内側空気
のO2量が少なくなるにつれて後流部DではNH3、
HCN等の還元物質の発生量が増加する傾向が観
察され、一方では外側空気通路13の外側空気を
案内板16によつて外向きに広げることによつて
微粉炭供給ノズル2の根元部Cでの保炎効果も向
上することが観察された。 第4図は第2図の他の実施例を示したもので、
第4図のものはハンドル19と操作杵18によつ
て外筒11および案内板16を前、後進させるこ
とによつて外側空気通路13内の外側空気の外向
き角度を微量調整するようにしたものであり、他
の説明は第2図のものと同一である。 なお、第4図のものにおいては、前述の外側空
気の微量調整のほかに、燃料装置の消火時には外
筒11および案内板16を実線の位置から点線の
位置へ後退させることによつて焼損、破損防止を
することもできる。 以下、本発明者等の行なつた実験データを紹介
する。 表は高さ16000mm、巾3000×4200mmの石炭
1.5T/H焚き燃焼テスト炉(バーナ使用本数18
本)を用いて第1図、第2図および第4図の燃焼
装置を燃焼させて得た実験データである。 なお、NOx、未燃分レベル(NOxはPPm−6
%O2換算、未燃分は灰中の未燃カーボンWt%)
の実験データで、旋回手段17の上流側圧力(静
圧)は空気ベーン14の上流側圧力(静圧)に対
し1.2倍とし、案内板16の傾斜角度は20〜90°と
し、第4図のものにおいては外筒11および案内
板16を微量調整した。 この時の火炉出口O2濃度は3.5〜4.0%であつ
た。
【表】
本発明は外筒の先端に外側空気通路の空気を外
側へ整流する案内板を設け、かつこの外側空気通
路内に内側空気通路の空気流よりも強く旋回させ
る旋回手段を設けたので、排ガス中のNOxを低
減し、灰中未燃分の増加を防止することができ、
既設の燃焼装置であつても簡単に改造することが
できる。
側へ整流する案内板を設け、かつこの外側空気通
路内に内側空気通路の空気流よりも強く旋回させ
る旋回手段を設けたので、排ガス中のNOxを低
減し、灰中未燃分の増加を防止することができ、
既設の燃焼装置であつても簡単に改造することが
できる。
第1図は従来の燃焼装置を示す縦断面図、第2
図および第4図は本発明の実施例に係る燃焼装置
の縦断面、第3図は本発明の燃焼装置における空
気の流動状態を説明する斜視図である。 5a,5b……燃料供給通路、11……外筒、
12……内側空気通路、13……外側空気通路、
16……案内板、17……旋回手段。
図および第4図は本発明の実施例に係る燃焼装置
の縦断面、第3図は本発明の燃焼装置における空
気の流動状態を説明する斜視図である。 5a,5b……燃料供給通路、11……外筒、
12……内側空気通路、13……外側空気通路、
16……案内板、17……旋回手段。
Claims (1)
- 1 燃料供給通路の外周に外筒を設けて内側空気
通路と外側空気通路に仕切り、燃料供給通路から
の燃料を空気通路からの燃焼用空気によつて燃焼
するものにおいて、前記外筒の先端に外側空気通
路の空気を外側へ整流する案内板を設け、かつこ
の外側空気通路内に内側空気通路の空気流よりも
強く旋回させる旋回手段を設けたことを特徴とす
る燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11191183A JPS604704A (ja) | 1983-06-23 | 1983-06-23 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11191183A JPS604704A (ja) | 1983-06-23 | 1983-06-23 | 燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS604704A JPS604704A (ja) | 1985-01-11 |
JPH0323804B2 true JPH0323804B2 (ja) | 1991-03-29 |
Family
ID=14573206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11191183A Granted JPS604704A (ja) | 1983-06-23 | 1983-06-23 | 燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS604704A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5611683A (en) * | 1995-08-04 | 1997-03-18 | Air Products And Chemicals, Inc. | Method and apparatus for reducing NOX production during air-oxygen-fuel combustion |
JP2011127836A (ja) | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 固体燃料焚きバーナ及び固体燃料焚きボイラ |
JP5374404B2 (ja) | 2009-12-22 | 2013-12-25 | 三菱重工業株式会社 | 燃焼バーナおよびこの燃焼バーナを備えるボイラ |
JP5799443B2 (ja) * | 2014-09-11 | 2015-10-28 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 燃料バーナ、固体燃料焚きバーナ及び固体燃料焚きボイラ |
JP7103799B2 (ja) * | 2018-02-09 | 2022-07-20 | 株式会社神戸製鋼所 | バイナリー発電システム |
-
1983
- 1983-06-23 JP JP11191183A patent/JPS604704A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS604704A (ja) | 1985-01-11 |
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