JPH0323797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は、コンデンサコーンの支持具の現場組
立を容易に行いかつこの支持具を支持する調整螺
子杆の支持板への位置決めを容易に行なうと共に
その支持を安定化ならしめる場合に有用なケーブ
ル終端箱に関する。

（考案の技術的背景とその問題点） 一般に、超高圧単心OFケーブルの終端接続箱
の電界コントロールには通常コンデンサコーンが
使用されている。

ところで、かかるコンデンサコーンは、その重
力により下方にずり落ちる恐れがあり、このため
通常は第２図に示すようにしてコンデンサコーン
１が支持されている。

すなわち、ケーブル端末を囲繞し、ケーブルシ
ース２の切断端上に載置された環状の支持台３の
外周にはネジ４が形成され、このネジに内周にネ
ジ５が形成された筒状金具６が螺合される。

しかして、筒状金具６の上端には断面Ｌ状の中
間金具７が冠着され、この中間金具７の水平部に
はコンデンサコーン１を支持する支持具８の水平
フランジ９を貫通するボルト１０の先端部が螺着
されている。

しかしながら、かかる構成のケーブル終端箱に
おいては、コンデンサコーン１の形成を行なう場
合、中間金具７がその形成作業の障碍となるため
中間金具７自身を２分割構成としなければなら
ず、また、支持台３とコンデンサコーンの支持具
８との間に筒状金具６や中間金具７の組立部材を
使用しているので現場における芯合わせ作業が困
難になる難点があつた。

このため、本出願人は、先に第３図に示すよう
に、コンデンサコーンの支持具８をケーブ端末を
囲繞し、それ自身の下面をケーブルシース２の切
断端上に載置した環状の支持台３上に調整螺子杆
１０を介して支持してなるケーブル終端箱を提案
している（実願昭59−136020号）。

しかしながら、かかる構成のケーブル終端箱に
おいては、コンデンサコーン１の重量が重くかつ
支持台３が平滑状にされているので調整螺子杆１
０の下端部が外方に広がる難点があつた。

また、上記支持台３はケーブルのセシストツプ
１１も兼ねており、このセシストツプにはケーブ
ル鉛工作業中の油受皿１２が備え付けられている
ので、コンデンサコーン１より滲出する油１３が
支持台３に滴下し、更にこの油１３が油受皿に落
下するためには、油受皿１３の外径Ｄ１が支持台
３の外径Ｄ２より大でなければならず必然的に油
受皿１３が大型化し、ひいてはこれを包被する下
部銅管（図示せず）が大型化する難点があつた。

（考案の目的） 本考案は、このような点に着目してなされたも
ので、コンデンサコーンの支持構体の現地におけ
る組立を簡便に行ないかつ調整用螺子杆の支持台
に対する位置決めを容易にすると共に、その支持
を安定化ならしめるケーブル終端箱を提供せんと
するものである。

（考案の概要） 本考案においては、コンデンサコーンの支持具
を、ケーブル端末を囲繞しその下面をケーブルシ
ースの切断端上に載置した支持台の環状の凹溝上
に調整螺子杆を介して支持することにより前記目
的を達成している。

（考案の実施例） 以下、本考案を一実施例の図面に基づいて説明
する。第３図と同一部分に同一番号を付した第１
図において、波付アルミ被等のケーブルシース２
の切断端上に、その上面に環状の凹溝１４が形成
された環状の支持台３′の内周縁近傍の下面が載
置されている。

一方、コンデンサコーン１の円錐状部にはこれ
を支持する支持具８が当接され、支持具８の下端
に形成された水平フランジ９には調整螺子杆１０
が貫通され、この調整螺子杆の下端が上記支持台
３′の外周縁近傍上面に形成された環状の凹溝１
４に当接されている。

以上により構成されるコンデンサコーンの支持
構体においては、コンデンサコーンの重量は、支
持具８、調整螺子杆１０および支持台３′を経へ
ケーブルシース２の切断端上に伝達され、これに
よりコンデンサコーン１がケーブルシース２で支
持されることになる。

なお、支持台３′の環状の凹溝１４の底部には、
下方に向かる透孔１５を少なくとも１個設けるこ
とが望ましい。。透孔１５を設けた場合には、コ
ンデンサコーン１より滲出する油１３が支持台
３′上面に滴下し、環状の凹溝１４および透孔１
５を経由してケーブルのセミストツプ１１′に設
けられた油受皿１２′に貯溜しうるので、油受皿
１２′の外径Ｄ１′を支持台３′より小径化でき、
ひいては下部銅管を縮径化することができる利点
がある。

図中、１６はケーブルコア１７に嵌合された環
状パツキング１８を圧接状態で収納する小径筒、
１９はケーブルシース２に嵌合された環状パツキ
ング２０を圧接状態で収納する大径筒を示してい
る。

（考案の効果） 以上述べたように、本考案においては、ケーブ
ルシースの切断端上に載置した支持台の環状の凹
溝上に、コンデンサコーンの支持具の水平フラン
ジに貫通された調整螺子杆の先端を直接当接させ
ているので、従来のように筒状金具や中間金具を
必要とせずに、すなわち現地組立時における芯合
わせに留意する必要がなく、ひいてはコンデンサ
コーンの支持構体の組立作業を簡便に行ないうる
ケーブル終端箱を提供することができ、また、調
整螺子杆の支持台に対する位置決めを容易に行な
いうると共にその支持を安定化ならしめる利点を
有する。

更に、凹溝の底部に透孔を形成すれば油受皿の
外径を支持台のそれよりも小径化しうるので下部
銅管をより縮径化できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のケーブル終端箱の要部縦断面
図、第２図および第３図は従来のケーブル終端箱
の要部縦断面図である。 １……コンデンサコーン、２……ケーブルシー
ス、３，３′……支持台、８……コンデンサコー
ン支持具、９……水平フランジ、１０……調整螺
子杆、１４……凹溝、１５……透孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ コンデンサコーンの支持具を、ケーブル端末
   を囲繞し、それ自身の下面をケーブルシースの
   切断端上に載置した環状の支持台上に調整螺子
   杆を介して支持してなるケーブル終端箱におい
   て、前記支持台上面に環状の凹溝が設けられ、
   この凹溝に前記調整螺子杆の下端が当接されて
   いることを特徴とするケーブル終端箱。 ２ 支持台の環状の凹溝に、少なくとも１個の透
   孔が設けられていることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のケーブル終端箱。