JPH03232711A - 湿式燐酸中の有機物の除去法 - Google Patents

湿式燐酸中の有機物の除去法

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JPH03232711A
JPH03232711A JP2856490A JP2856490A JPH03232711A JP H03232711 A JPH03232711 A JP H03232711A JP 2856490 A JP2856490 A JP 2856490A JP 2856490 A JP2856490 A JP 2856490A JP H03232711 A JPH03232711 A JP H03232711A
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正樹 中谷
Koichi Nomura
幸一 野村
Kenji Hisaraku
久樂 謙二
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 未焼成燐鉱石を硫酸で分解してえられた湿式燐酸を溶媒
抽出法によって精製するには、まえもってその中の有機
物を、焼成燐鉱石からえられる湿式燐酸と同程度の、た
とえば炭素換算1100pp以下になるまで除去してお
かないと、溶媒抽出における相分離をわるくするなどト
ラブルの原因となる。本発明は、このトラブルの原因で
ある有機物を塩素酸塩によって連続的に除く方法に関す
るものである。
[従来の技術] 湿式燐酸中の有機物を塩素酸塩によって除去する方法と
して、湿式燐酸を硫化水素または硫化物のアルカリ溶液
と接触させ、析出物を分離して有機物の70%以上を除
去したのち、塩素酸塩などの酸化剤と接触させる(特公
昭H−7122号公報):湿式燐酸を塩素酸塩などの酸
化剤と接触させて脱色する、すなわち着色不純物を除去
する(英国特許第1215664号公報)などの方法が
知られている。
溶媒抽出法で処理した燐酸ではあるが、それを塩酸の存
在下で塩素酸塩で処理して有機物を除去する方法が特開
昭52−98698号公報に提案されている。
[発明が解決しようとする課In] ところで、未焼成燐鉱石を硫酸で分解してえられた湿式
燐酸中の有機物含有量は、燐鉱石の産地などによって大
きく異なり、炭素換算200〜4000ppmの範囲に
わたる。本発明者らは、この湿式燐酸を塩素酸塩と接触
させて、焼成燐鉱石からえられる湿式燐酸と同程度にま
で有機物を除去する方法について検討した結果、以下の
ことが分かった。すなわち、湿式燐酸中の有機物を焼成
燐鉱石からえられる湿式゛燐酸と同程度のものにするに
は、塩素酸塩を過剰に使用して燐酸液中に未分解の塩素
酸塩を存在させ、その分解によって生じる活性酸素等に
よる酸化性雰囲気に充分に保つ必要がある。この過剰の
塩素酸塩および分解生成物を含んだ湿式燐酸を前記の溶
媒抽出法で処理すると、抽出操作中に未分解の塩素酸塩
が分解してCIO□、 012等が生成し、これらは爆
発性および毒性があるので、操作を困難にするだけでな
く、非常に危険なこととなる。
本発明は、このような問題の解決、すなわち未焼成燐鉱
石を硫酸で分解してえられた湿式燐酸を塩素酸塩で処理
して溶媒抽出に供することができる程度に有機物を除去
するとともに、過剰に使用した塩素酸塩を除去する方法
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段および作用コ本発明は、未
焼成燐鉱石を硫酸で分解してえられた湿式燐酸(以下、
「湿式側りという)を該湿式燐酸中の有機物に対して過
剰量の塩素酸塩と接触させて該湿式燐酸中の有機物を除
去する方法において、 ■ 該湿式燐酸と、該湿式燐酸中の硫酸根と反応して不
溶解物を生じさせない塩素酸塩とを110℃以上かつ系
内の反応液の沸点未満の温度で撹拌下に連続的に反応さ
せる第一工程および ■ 第一工程でえられた燐酸液を50℃以上かつ系内の
反応液の沸点未満の温度で不活性ガスを吹き込みつつ塩
酸と連続的に反応させる第二工程 からなる、湿式燐酸中の有機物の除去法を要旨とするも
のである。
以下、本発明の詳細な説明する。
湿式燐酸には各種のものがあり、たとえば、P 20 
s 54vt%に濃縮したものでは、下表のとおり原料
燐鉱石の種類によって組成を大きく異にするが、本発明
は、未焼成燐鉱石を硫酸で分解してえられたそのままの
濃度のものやそれを濃縮したいずれのものにも適用する
ことができる。
*)有機物の量は、それを構成する炭素の量で示す。以
下、同じ。
(第一工程) まず、湿式燐酸と塩素酸塩とを第一工程の反応槽に連続
的に供給し、撹拌下に反応させる。
この反応槽は1槽でも有機物含有量100ppHl以下
の燐酸液をうることができるが、図−1に示スように2
槽以上を直列に接続し、第1槽に原料湿式燐酸と塩素酸
塩の一部とを供給し、塩素酸塩を第2槽以下にも供給し
て前の反応槽から排出する燐酸液と反応させる態様にす
れば、設備費は大きくなるが、塩素塩の全使用量は少な
くなる。とくに有機物含有量の多い湿式燐酸を処理する
場合、反応槽を複数用いるのが有利であるが、それでも
、2〜5槽とすればよい。フロリダ燐鉱石からの湿式燐
酸のように有機物含有量がきわめて多く、かつ後に説明
するように有機物の除去のとくに困難なものにおいても
、通常、3槽がもっともよい。このように反応槽を複数
用いる場合、有機物濃度の高い前のほうの反応槽はど塩
素酸塩の利用率が高く、かつ、分解されやすい有機物は
ど先に分解され、分解されにくい有機物は残りがちであ
るので、後記のフロリダ燐鉱石からえた湿式燐酸を処理
する場合を除いて、その供給割合は前の反応槽はど少な
く、そして後の反応槽はど多くするのがよい。
塩素酸塩を第一工程出口においてなお残存するだけの量
使用しなければならない。たとえば、塩素酸塩としてナ
トリウム塩を使用する場合、原料湿式燐酸中の有機物の
6重量倍以上、このましくは7〜10重量倍使用すれば
、燐酸液中の有機物を前述の1100pp以下とするこ
とができる。
他の塩を使用する場合は、ナトリウム塩とモル数を同じ
にすればよい。すなわち、カリウム塩を使用する場合は
、有機物の6.9重量倍以上使用すればよい。上の表か
らも明らかなように、湿式燐酸の種類によって有機物含
有量が大きく異なるので、塩素酸塩の全供給量は、湿式
燐酸の種類によって異なることとなるが、たとえば、モ
ロッコ燐鉱石からの湿式燐酸を処理する場合はP2O,
の0.1〜lvt%、フロリダ燐鉱石からの湿式燐酸の
場合は2〜8νt%使用することによりこの条件が満足
される。もっとも、上記の反応槽の数、処理温度、処理
時間などにも塩素酸塩の利用効率が左右されるので、こ
れらの条件によっては塩素酸塩を原料湿式燐酸中の有機
物に対し、6重量倍以上にしなくとも燐酸液中の有機物
を前述のloOppm以下とすることができるが、6重
量倍以上にすることによってそれが確実なものとなる。
各反応槽における反応液の平均滞在時間は、通常、1〜
10時間、このましくは1〜5時間にすればよい。
各反応系における処理温度をその中の燐酸液の沸点未満
としたのは、該液を沸とうさせると発泡がひどくなって
操作の続行が困難となるがらである。この沸とうの危険
を避けるために、沸点よりも2〜3℃低い温度で処理す
るのがよい。もっとも、185℃にもなると有機物の分
解速度がきわめて速くなるので、それよりも温度を上げ
る必要性は乏しい。また、その温度を110℃以上とし
たのは、この温度が低すぎると有機物の分解速度が遅く
なるだけでなく、過剰の塩素酸塩が分解しにくくなって
第二工程における負担が大きくなるからである。
ところで、湿式燐酸の多くは、P2O5基準(以下の燐
酸に係わる濃度は、このP2O5基準による) 30〜
45νt%濃度のものおよびこれらを濃縮した45〜5
5νt%濃度のものである。そして、常圧で沸点が11
0℃なのは、濃度35vt%の燐酸である。したがって
、この濃度未満の湿式燐酸に本発明を適用するには、加
圧して燐酸液の沸点を上げねばならない。もっとも、加
圧するにはそのための設備費がかさむだけでなく、塩素
酸塩の分解によって生じる二酸化塩素の爆発などの問題
がある。上記の濃縮した湿式燐酸は、加圧の必要がない
ので、本発明を適用するのに好適な酸であるといえる。
フロリダ燐鉱石以外の燐鉱石からえた湿式燐酸を本発明
によって処理する場合は、反応によって生成したガスの
脱泡が速やかなので、この温度条件さえ守れば、操作を
困難にするほどに反応液が発泡することはない。
いっぽう、フロリダ燐鉱石を硫酸で分解してえられた湿
式燐酸を処理する場合は、この第一工程の反応槽を上記
の複数直列に用いる方式をとり、その第1槽における反
応液中の有機物含有量が500〜1l100ppとなる
ようにそれへ添加する塩素酸塩の供給量を調整するのが
望ましい。
この湿式燐酸は他の種類の湿式燐酸と異なって発泡しや
すく、第1槽中で上記の有機物の炭素換算含有量が1l
100ppをこえると、生成した泡が抜けに<<;いっ
ぽう、500ppm未満となるまで反応させると、当然
第1槽への塩素酸塩の添加量を多くすることとなり、そ
れによって有機物および塩素酸塩の分解による泡の発生
が激しくなり、これらいずれの場合も発泡が操業をむつ
かしくするからである。第1槽の有機物濃度を上記の範
囲のものとするため、第1槽へは全塩素酸塩添加量の2
0〜40%を供給すればよい。
第2槽以降へは、残りの塩素酸塩を前記と同じ理由によ
り、前の反応槽はど少なく、後の反応槽はど多くなるよ
うに供給して、塩素酸塩を効果的に作用させるのがよい
塩素酸塩としては、硫酸根と反応して不溶解物を生じさ
せるもの、たとえばカルシウム、バリウムなどの塩素酸
塩を用いると有機物だけでなく硫酸根をも同時に除去す
ることができると考えられ、本発明者らが試みたところ
、塩素酸塩との反応によって析出する硫酸塩が発生した
泡と集合してクリーム状となって消泡がまったくできな
くなることが分かった。これは、上記の反応によって生
成した硫酸塩の結晶核に有機物が吸着され、そこに泡が
付着して安定な泡物質を形成することによるものと推定
される。したがって、塩素酸塩としては、ナトリウム塩
カリウム塩など硫酸根と反応して不溶解物を生成させる
ことのないものでなければならない。
とくに、燐酸液との均一な混合を容易にするために、図
−1におけるように水溶液にして添加するのがこのまし
い。また、この塩素酸塩水溶液は、反応槽内の燐酸液の
表面ではなく液中へ添加したほうがよりよく反応の均一
化を図ることができ有利である。ところで、湿式燐酸中
には濾過機で除去しきれなかった石こう、温度変化によ
って析出した金属燐酸塩などの固体物質が通常0.1〜
2vt%含まれているが、理由は明らかでないが、これ
らの固体物質は泡に対して格別の作用はしないので、本
発明を適用するにあたって濾別などによってこれらの固
体物質を除いておく必要はない。
添加した塩素酸塩は、分解して活性酸素となって有機物
を分解するので、有機物の分解速度は、塩素酸塩の分解
速度に左右されることとなる。本発明者らは、湿式燐酸
中の金属イオン類、とくに比較的多量に含まれているF
eイオンがこの塩素酸塩の分解速度に大きく影響するこ
とを見出だした。図−2はFeイオンおよび塩素酸ナト
リウムを添加して湿式燐酸中の塩素酸塩に対するFeイ
オンのモル比(Fe/NaCl0iモル比)を各種の値
に調整してそれと塩素酸ナトリウムの分解速度定数との
関係を調べた結果を示すものであるが、これからもFe
イオンの塩素酸塩の分解速度への影響の大きさが明らか
であろう。したがって、いずれの湿式燐酸もある程度F
eイオンを含有しているが、とくにその含有量の少ない
湿式燐酸に本発明を適用する場合は、第一工程にFeイ
オンを補給するのが望ましい。この湿式燐酸に添加する
Fe源としては、鉄粉、酸化鉄。
塩化鉄、燐酸鉄など(鉄粉もまた二価の鉄も反応液中で
酸化されて三価となる)をあげることができる。このよ
うにFe源を補給する場合は、湿式燐酸中のPeイオン
がP2O5の0.016重量倍以上となるように添加す
るのがよい。図−2に示すように、このFeイオンの作
用の程度は湿式燐酸の種類によって異なり、かつ、Fe
イオンの作用対象は燐酸分でなく有機物であってその有
機物濃度の燐酸濃度に対する比率も湿式燐酸の種類によ
ってさまざまであるので、湿式燐酸の種類によってはこ
の値よりFeイオンの量が少なくてもPeイオンが充分
に作用するが、上記の量とすることによって湿式燐酸の
種類に関係なくその作用を確実なものとすることができ
るのである。もっとも、理由は明らかでないが、反応槽
を上記の複数直列に使用する方式を採る場合、後段はど
このFeイオンの作用が衰える(図−2のデータは、第
1槽に相当するものにおけるものである)。反応槽を3
槽使用して有機物をIDDppmとする場合は、第1槽
にくらべて第3槽では塩素酸塩の分解速度が1/10に
なる。したがって、この方式をとり、かつFe源を添加
する場合は、Fe源を第2槽以降にも分割して添加する
のがよい。
このように、鉄は有機物の分解にきわめて有効に作用す
るが、塩素酸塩をあまりに激しく分解するものは第一工
程に使用することができない。たとえば、第二工程に使
用する塩酸は、塩素酸塩を瞬時に分解し、生成したガス
は有機物に作用する余裕なく反応系から離脱するので、
有機物の分解には役立たない。
(第二工程) 第一工程でえられる燐酸液には、上記のとおり、塩素酸
塩が残存しているので、図−1に示すとおり、これを第
二工程で、塩酸によって分解し、塩化水素および分解生
成物である塩素などを不活性ガスによって放散させる。
第一工程でえられる燐酸液中の残存塩素酸塩の濃度は、
通常、0.02〜0.5wt%である。このように薄く
なると、塩素酸塩をさらに分解させるのは困難であって
、これを加熱のみによって行うには、150℃以上の高
温あるいは極めて長時間の処理を要し、エネルギーの消
費量、装置材質、設備の大きさなどの点で実用性に難点
がある。
ところが、この分解を塩酸との反応によって行なうと、
この処理温度を下げ、処理時間を短くすることができる
。この温度は、あまり下げすぎるとやはり塩素酸塩の分
解速度が低くなりすぎるので、50℃〜沸点未満、この
ましくは70〜110℃としなければならない。塩酸源
の供給および不活性ガスの吹き込みを常温で行なえば、
第一工程からの燐酸液を冷やすことになるが、工業的規
模では、通常、第一工程からの110℃以上の燐酸液を
第二工程で加熱しなくとも、70℃と<E50℃よりも
低くならないが、所望の温度を維持しえない場合は上記
不活性ガスを加熱して吹込めばよい。
塩酸源は、ガス(塩化水素)、水溶液(塩酸)のいずれ
をも用いうるが、市販の濃度:(5vt%で充分である
。塩酸は、第一工程から排出する燐酸液中に残存する塩
素酸塩の1モル倍以上、このましくは2モル倍以上供給
することにより、低温で短時間に塩素酸塩の分解を完結
させることができる。
不活性ガスとしては、空気や窒素ガスでよく、その使用
量を第二工程に供給される液(第一工程から燐酸液と塩
酸源として水溶液が用いられる場合はその水溶液との合
計)の150体積倍以上、このましくは200〜850
体積倍とすることにより、過剰の塩酸および塩素酸塩の
分解生成ガスがほぼ完全に除かれる。
第二工程に使用する反応器は、槽式、塔弐のいずれをも
採用することができる。
塩酸と塩素酸塩との反応は、きわめて速く、この反応器
における液の平均滞在時間を0.5〜3時間、このまし
くは1〜2時間とすることにより、50℃以上で液相に
おける塩酸濃度が痕跡程度でも充分この反応が進行する
ので、槽式による場合でも反応槽は一つでよい。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、 ■ 湿式燐酸中の有機物を高効率で除去することができ
、 (焼成燐鉱石からえられる湿式燐酸と同程度のものにす
ることができる) ■ 燐酸液中に残存する塩素酸塩を除去することができ
、 ■ 運転を安定的に行なうことができ、生産効率が高く
、 ■ 溶媒抽出法による精製燐酸製造の前処理工程として
利用することにより高純度燐酸を高品質で高生産性で製
造することができ、■ 処理温度が比較的低くできるの
で、装置材料の選択が容易である。
[実施例] 例中の組成に係わる「%」およびrppm]は、重量基
準による。
実施例1 (第一工程) 未焼成フロリダ燐鉱石を硫酸で分解してえたP 205
  54% 5o41.3% Pe      O,85% AI      0.89% 有機物   3200ppm の組成の湿式燐酸(沸点131℃)を585m1/hr
の流量で、撹拌機、オーバーフロー口および排出ガスラ
インのついた21ガラス製セパラブルフラスコ3個を連
結した装置に供給し、各フラスコに濃度25%の塩素酸
ナトリウム水溶液を25mj!/hrの流量で供給しく
 NaCl0i /有機物重量比7.2) 、各フラス
コ内の液の温度を128℃に保持して連続運転を行なっ
た。
各フラスコ内の液における有機物および塩素酸ナトリウ
ムの含有量はそれぞれ、第1槽では645ppmおよび
60ppII+、第2槽では287ppmおよび602
ppm、第3槽では57ppm+および2168ppm
であった。
(第二工程) ついで、ガス吹き込み管つきオーバーフロー口および排
出ガスラインのついた21ガラス製セパラブルフラスコ
に、第一工程でえられた燐酸液を25OrIdl/hr
の流量で、35%塩酸を2.3−/hrの流量(I(C
1/残存NaCl0iモル比3)で、かつ、空気を68
1/hrの流量(ガス/液体積比250)で供給しつつ
、フラスコ内の液の温度を80℃に保持して連続運転を
行なった。
第二工程でえられた燐酸液中の有機物は55ppn+ 
、塩素酸ナトリウムは10ppm以下、塩酸は痕跡程度
であった。
この燐酸液を溶媒抽出法で処理したところ、層分離を悪
くするなどのトラブルは起こらなかった。
実施例2 未焼成モロッコ燐鉱石を硫酸で分解してえたP 20 
s   54% SO41、0% Fe      O,3% AI          0.51  %有機物   
510ppH の組成の湿式燐酸を塩素酸塩で処理した。第一工程の条
件を反応槽 1槽、湿式燐酸の供給流量850rd/h
rおよび塩素酸ナトリウム水溶液供給流量 15.21
!dl/hrとしく NaCl0i /有機物重量比6
.3) 、他の条件は実施例1と同一(ただし、塩酸の
供給流量は残存塩素酸塩に対する比率が、空気のそれは
液に対する比率が実施例1と同じ。実施例3および4に
おいても同じ)にした。第一工程でえられた燐酸液は有
機物を10ppmおよび塩素酸ナトリウムを802pp
m含み、第二工程でえられた燐酸液は有機物を10pp
m、塩素酸ナトリウムをlOppm以下および塩酸を痕
跡程度含むものであった。
実施例1と同様、溶媒抽出工程に供給して相分離にトラ
ブルを起こすことはなかった。
実施例3 未焼成ヨルダン燐鉱石を硫酸で分解してえたP 205
  54% 804         1.3% Fe           O,3% AI           0.48  %有機物  
 1500ppm の組成の湿式燐酸を塩素酸塩で処理した。第一工程の条
件を反応槽 2槽、湿式燐酸の供給流ffi 567r
n1/hrならびに25%塩素酸ナトリウム水溶液供給
流量 第1槽20mA!/hrおよび第2槽3゜rrd
l / h rとしく NaClO3/有機物重量比1
0.5)、他の条件は実施例1と同一にした。第一工程
でえられた燐酸液は有機物を25ppm、塩素酸ナトリ
ウムを1807ppm含み、第二工程でえられた燐酸液
は有機物を22ppm 、塩素酸ナトリウムを10pp
m以下および塩酸を痕跡程度含むものであった。
実施例4 第一工程の第1槽に塩化第二鉄の4596水溶液を流E
i 8 、4IR1/ h rで供給しくすなわち、燐
酸液中のFe/P2O5重量比をO,O12にし)、湿
式燐酸の流量を850mj!/hrに変更したほかは実
施例3と同一条件(ただし、塩素酸ナトリウムの供給流
量は、原料湿式燐酸中の有機物に対する比率が同じ)に
して処理した。
第一工程でえられた燐酸液は有機物を15pp■および
塩素酸ナトリウムを903ppmを含み、第二工程でえ
られた燐酸液は有機物をtopp−ならびに塩素酸ナト
リウムおよび塩酸をいずれも痕跡程度含むものであった
実施例5 第一工程の反応温度を115℃とするほかは、実施例1
と同一にして実施した。結果は、下表に示すとおりであ
った。
実施例 第一工程の反応温度を115℃とするほかは、実施例2
と同一にして実施した。結果は、下表に示すとおりであ
った。
実施例7〜12 実施例1の第一工程でえられた燐酸液を、下表に示す条
件を除いて実施例1の第二工程と同一にして処理した。
結果を下表に示す。
比較例1 第1槽で沸とうさせて沸点が150℃となるまで濃縮し
た形で、すなわち沸とうさせつつ反応温度を150℃に
し、残りのフラスコにおける反応温度も 150℃とし
た以外は、実施例1と同じ条件で実施した。全フラスコ
において発泡が激しく、オーバーフロー口より上の空間
部に泡が充満し、排出ラインから泡が吹き出て運転を中
止せざるをえなかった。
比較例2 反応温度を105℃とした以外は、実施例1と同じ条件
で第一工程を実施し、有機物含有量125ppmおよび
塩素酸ナトリウム含有量9B37pprAの燐酸液かえ
られた。第二工程の35%塩酸供給量を23.5rd/
 hr (HCl/残存NaCl0iモル比3,5)ガ
ス/液供給体積比を300とすることによって、燐酸液
中の塩素酸ナトリウムおよび塩酸含有量を実施例1の製
品と同程度のものとすることができた。
比較例3 第二工程における塩酸の添加を省く以外は実施例1と同
一条件で実施したところ、第二工程でえられた燐酸液の
有機物濃度は55ppmおよび塩素酸ナトリウム濃度は
2103ppmであった。
比較例4 第二工程における反応温度を45℃とした以外は実施例
1と同一条件で実施したところ、第二工程でえられた燐
酸液の有機物濃度は434ppmおよび塩素酸ナトリウ
ム濃度は250ppmであった。
比較例5 塩素酸ナトリウムを塩素酸カルシウムにかえるほかは実
施例1と同一条件で第一工程を実施したところ、運転開
始1時間後から連続的にクリーム状の泡が発生して運転
の続行が不可能となった。
【図面の簡単な説明】
図−1は、本発明の1例の工程を示す図である。図−2
は、フロリダ燐鉱石およびモロッコ燐鉱石からそれぞれ
えられた湿式燐酸中125℃におけるNaCl0iの分
解速度定数とPeパac103モル比との関係を示すグ
ラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)未焼成燐鉱石を硫酸で分解してえられた湿式燐酸
    を該湿式燐酸中の有機物に対して過剰量の塩素酸塩と接
    触させて該湿式燐酸中の有機物を除去する方法において
    、 [1]該湿式燐酸と、該湿式燐酸中の硫酸根と反応して
    不溶解物を生じさせない塩素酸塩とを110℃以上かつ
    系内の反応液の沸点未満の温度で撹拌下に連続的に反応
    させる第 一工程 および [2]第一工程でえられた燐酸液を50℃以上かつ系内
    の反応液の沸点未満の温度で不活性ガスを吹き込みつつ
    塩酸と連続的に反応させる第二工程 からなることを特徴とする、湿式燐酸中の有機物の除去
    法。 (2)第一工程における燐酸液中のFeイオン含有量を
    該燐酸液中のP_2O_5に対し 0.016重量倍以
    上となるように調整する、請求項(1)記載の方法。 (3)燐酸液中のFeイオン含有量の調整を、第一工程
    の燐酸液に鉄粉、酸化鉄、塩化鉄および燐酸鉄の中の1
    種以上を添加することによって行なう、請求項(2)記
    載の方法。(4)第二工程において燐酸液と反応させる
    塩酸の量が第二工程に供給される燐酸液中に残存する塩
    素酸塩に対するHCl/ClO_3モル比で1以上であ
    り、かつ、第二工程で吹き込まれる不活性ガスの量が第
    二工程に供給される燐酸液の150体積倍以上である、
    請求項(1)、(2)または(3)記載の方法。 (5)第二工程における反応温度が70〜110℃であ
    る、請求項(1)〜(4)のいずれかの項記載の方法。
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