JPH0322867B2 - - Google Patents

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JPH0322867B2
JPH0322867B2 JP60019483A JP1948385A JPH0322867B2 JP H0322867 B2 JPH0322867 B2 JP H0322867B2 JP 60019483 A JP60019483 A JP 60019483A JP 1948385 A JP1948385 A JP 1948385A JP H0322867 B2 JPH0322867 B2 JP H0322867B2
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JP
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alanine
ethyl
amino
carboxyethyl
reaction
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JP60019483A
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JPS61178954A (ja
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Satomi Takahashi
Yasuyoshi Ueda
Kazuhiko Yamada
Takehiko Yamane
Yoshibumi Yanagida
Yoshio Shimada
Kyoshi Watanabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Priority to CA000500972A priority patent/CA1286308C/en
Priority to ES551591A priority patent/ES8705368A1/es
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Priority to ES557568A priority patent/ES8800134A1/es
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、α−(1−カルボキシエチル)アミ
ノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルとりわ
け、光学活性な(αS,1S)体()の効率的な
製造法に関し、 (式中、星印(*)は不斉炭素に対して(S)
配置を表わす。) 優れたアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害
活性の為、抗高血圧剤としての利用が期待されて
いる種々のアミノ酸誘導体()などに共通の (式中、
【式】
【式】
【式】等を示し、また(*)印は 不斉炭素原子に対して(S)配置を表わす。) 製造中間体として極めて有用な(αS,1S)−α−
(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−フエニル
酪酸エチル()の前駆体を有利に製造すること
を目的とする。 (式中、星印(*)は不斉炭素原子に対して
(S)配置を表わす。) (従来の技術) α−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−オ
キソ−γ−フエニル酪酸エチルの製造法として
は、既に次式に示す如く、β−ベンゾイルアクリ
ル酸エチル()と(S)−アラニンベンジルエ
ステル()をトリエチルルアミン存在下、いわ
ゆるミカエル(Michael)付加反応せしめた後に
水素添加分解によつてベンジル基を開裂する方法
が知られている(公開特許公報昭58−103364(1
1)、およびTetrahedron Letters、Vol25(11)、
1148、(1984年))。 (αS,1S)……() (αR,1S)……() またその際、(S)−アラニンエステルを用いた
場合、好ましい(αS,1S)配置を有するジアス
テレオマー()が優勢に生じ、結晶化させるか
またはシリーカゲルでクロマトグラフ分離するこ
とにより(αS,1S)ジアステレオマー()が
取得できることが明らかにされている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、この(S)−アラニンエステル
を用いる方法では、(S)−アラニンのエステル化
操作に加え、エステル化時に使用した酸と塩を形
成した(S)−アラニンエステルのアミノ基部分
を遊離化させる操作が必要であり、更にこのエス
テル自身、最終的にβ−ベンゾイルアクリル酸エ
チルに由来するエチルエステル部分を安定に保ち
つつ選択的に除去可能な基でなければならず、ベ
ンジルエステルもしくはtert−ブチルエステルな
ど比較的調製に手間どるエステルとすることが必
要である。またそれらの除去も水素添加分解ない
しはトリフルオロ酢酸処理といつた選択的エステ
ル分解除去に必須な複雑な操作が必要であるなど
(αS,1S)−α−(1−カルボキシエチル)アミノ
−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルの工業的
製造法としては操作性および経済性において種々
の難点を有している。 (問題点を解決する為の手段およびその作用) 本発明者らは、経済性に優れ簡便かつ効率的な
(αS,1S)−α−(1−カルボキシエチル)アミノ
−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルの工業的
製造法を確立すべく鋭意検討した結果、(S)−ア
ラニンのアルカリ金属塩をβ−ベンゾイルアクリ
ル酸エチルと反応させることにより極めて高収率
でα−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−オ
キソ−γ−フエニル酪酸エチルが得られること、
さらに特定の制御された反応条件下に反応させる
ことにより(αS,1S)体ジアステレオマーを
(αS,1S)体に比較し極めて優先的に生成させ得
ることを見いだすとともに、付加反応後、当量の
酸を添加し中和するのみで、(αS,1S)体が選択
的に結晶として析出し、ほぼ純粋な(αS,1S)
体が簡便な操作で高収率に得られることを明らか
にして本発明を完成した。 すなわち、本発明はβ−ベンゾイルアクリル酸
エチルと(S)−アラニンのアルカリ金属イオン
を反応させることを特徴とする(αS,1S)体に
富むα−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−
オキソ−γ−フエニル酪酸エチルの製造法に関
し、制御された条件下に(αS,1S)体に比し
(αS,1S)体ジアステレオマーを優先的に合成す
る製造法に関するものである。 以下に本発明を詳細に説明する。 原料のtrans−β−ベンゾイルアクリル酸エチ
ルはベンゼンと無水マレイン酸のフリーデル・ク
ラフツアシル化反応、或いはグリオキシル酸とア
セトフエノンの脱水縮合反応といつた公知方法に
より得られるtrans−β−ベンゾイルアクリル酸
をエチルエステル化するなどして容易に合成する
ことができる。また、cis−β−ベンゾイルアク
リル酸エチルはtrans体の光照射により異性化し
て調製することができる。 (S)−アラニンのアルカリ金属塩の調製方法
としては、(S)−アラニンを化学量論的必要量の
適当なアルカリ金属水酸化物、またはアルカリ金
属炭酸塩の存在下、水あるいはアルコール類を溶
媒とし、室温或いは加温下撹拌するといつた簡便
な操作が採用できる。必要とあらば、溶媒を減圧
下溜去して(S)−アラニンのアルカリ金属塩と
して単離することも可能である。また、β−ベン
ゾイルアクリル酸エチルと(S)−アラニンの混
合物中にアルカリ金属水酸化物、またはアルカリ
金属炭酸塩を添加して、反応系においてin situ
に、(S)−アラニンのこれら金属塩を調製するこ
とも可能である。 β−ベンゾイルアクリル酸エチルとアラニンの
アルカリ金属塩とのミカエル(Michael)付加反
応は、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノールなどのアルコール類、およびこれらア
ルコール類と水や酢酸エチルを含む溶媒あるいは
これらの混合物などを用いて行なうことができる
が、通常はアルコール溶媒を用いるのが適当であ
る。 不均一系での反応は別として、アルコール溶媒
を用いた均一系の付加反応は極めて速やかに進行
し、通常、室温下数分ないし1時間内に完結す
る。反応温度は特に限定されず(−10〜60℃)の
広範囲で行なえるが、生成するα−(1−カルボ
キシエチル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル
酪酸エチルが反応系のようなアルカリに比較的不
安定なことから高温度での反応は好ましくない。
また、この生成物の反応系での不安定性は反応中
のみならず反応終了後も同様に認められ、経時的
な生成物含有量の減少とともに、ジアステレオマ
ー間の組成比においても変化が認められる。しか
し、反応終了後、使用したアルカリに対して当量
以上の酸、特に塩酸、硫酸のような鉱酸を加え、
系を酸性化すると生成物の変化は認められなくな
り、安定化でき、その後の操作が容易となる。特
に操作温度が5℃を越える場合は必須である。 α−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−オ
キソ−γ−フエニル酪酸エチルの単離は、常法ど
うり、アルカリを酸で中和後、溶媒を減圧溜去し
て結晶化することによつて容易になし得るが、必
要とあらば溶媒を減圧溜去後、残査に水を加え、
PH8.5〜5でジクロルメタン等で抽出して、通常
の操作により単離することも可能である。無論、
単離せずに次の還元操作に移り、α−(1−カル
ボキシエチル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチル
として単離することもできる。 β−ベンゾイルアクリル酸エチルと(S)−ア
ラニンの金属塩とのミカエル(Michael)付加反
応により、(αS,1S)体ジアステレオマーの生成
率を選択的に高める好ましい反応条件は反応試剤
の組み合せにより異なるが、大きく影響をおよぼ
す要因としては、(S)−アラニンの金属塩の種
類、反応手順、反応濃度などがあげられる。アル
カリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリ
ウムが適している。エタノールを反応溶媒として
使用する場合は、(S)−アラニンをリチウムおよ
びカリウムの塩とすることが望ましいが、使用す
る−β−ベンゾイルアクリル酸エチルのtrans、
或いはcis配置によつて最も好ましい(S)−アラ
ニンのアルカリ金属塩は異なつてくる。すなわ
ち、trans−β−ベンゾイルアクリル酸エチルの
場合は(S)−アラニンのリチウム塩が、またcis
−β−ベンゾイルアクリル酸エチルの場合はカリ
ウム塩が最も高い(αS,1S)体ジアステレオマ
ー生成率を示す。 このように使用するβ−ベンゾイルアクリル酸
エチルの異性体の種類によつて最適条件が大きく
異なり、好適な条件を一律に規定することは出来
ないが、trans体の場合は、(S)−アラニンのリ
チウム塩に対して当量ないしは過剰量のβ−ベン
ゾイルアクリル酸エチルを用い、(S)−アラニン
のリチウム塩を5分ないし1時間かけてゆつくり
添加してゆくのが好ましく、反応系の濃度につい
ても1000mMを越さない濃度、好ましくは50〜
800mM、さらに好ましくは50mM〜500mMと比
較的低い濃度での反応が適している。一方、cis
体の場合は、(S)−アラニンのカリウム塩と−β
−ベンゾイルアクリル酸エチルを高濃度に一挙に
混合反応させる方が好ましい。いずれの場合も、
添加終了後5分ないし1時間のうちに付加反応は
完結する。また反応温度を変化させても、特にジ
アステレオマ−組成比はあまり影響されない。 総合的にtrans体とcis体を比較した場合、生成
するα−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−
オキソ−γ−フエニル酪酸エチルの(αS,
1S)/(αR,1S)ジアステレオマ−比は、trans
体の方が高い傾向にあり、以上の好適な条件を採
用するとtrans体で(αS,1S)/(αR,1S)比
を4〜5、またcis体で2〜3とすることが可能
である。 生成物は、付加反応後、反応系に速やかに塩
酸、硫酸などの酸を加え、生成したα−(1−カ
ルボキシエチル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエ
ニル酪酸エチルの金属塩を、α−(1−カルボキ
シエチル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪
酸、或いはその塩酸塩や硫酸塩に変換し、ジアス
テレオマ−混合物として単離することもできる
が、エタノール溶媒の場合は反応液を冷却しつつ
使用したアルカリに対して当量の塩酸を加え撹拌
するだけで、光学的にほぼ純粋な(αS,1S)ジ
アステレオマ−が結晶として析出し、極めて高い
回収率で目的物のみを単離することが可能であ
る。この操作を利用すると、通常の合成反応操作
では必須の煩雑な光学分割が不要となり極めて効
率的に(αS,1S)−α−(1−カルボキシエチル)
アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルを
製造することができる。 また、エタノールを溶媒とする付加反応液に使
用したアルカリに対して当量以上の硫酸を加え、
α−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−オキ
ソ−γ−フエニル酪酸エチルで単離することなく
次の還元操作を連続的に実施することができる。
「α−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−オキ
ソ−γ−フエニル酪酸エチルのα−(1−カルボ
キシエチル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチルへ
の接触還元は、少量の酸(硫酸、塩酸、リン酸な
ど)の存在下、たとえば、アルコール(好ましく
はエタノール)またはカルボン酸(たとえば酢
酸)のような極性のプロトン性溶媒中、穏やかに
収率よく進行する。適当な触媒の例としてはラネ
−ニツケルおよびパラジウムまたは白金などを挙
げることができる。 1例として、パラジウムカ−ボンを用いる反応
例についてのべるとα−(1−カルボキシエチル)
アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルに
対し2%〜70%程度のパラジウムカーボンを加え
0℃〜50℃好ましくは20℃〜40℃で、エタノール
等のアルコールを溶媒として、数時間〜30時間反
応させることによりほぼ定量的にα−(1−カル
ボキシエチル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチル
に変換することができる。もちろん触媒量を増加
することにより、反応時間の短縮も可能である。 反応終了後は、触媒を分離後、アルカリ(例え
ば水酸化ナトリウム)で酸を中和し、溶媒を除去
後再結晶などを行つて(αS,1S)α−(1−カル
ボキシエチル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチル
の高純度結晶として得ることができる。また原料
として(αS,1S)−α−(1−カルボキシエチル)
アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルを
用いると(αS,1S)−α−(1−カルボキシエチ
ル)−γ−フエニル酪酸エチルを得ることができ
る。 (実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、も
とより本発明はこれに限定されるものではない。 分析にあたつては、高速液体クロマトグラフイ
−(HPLC)による部分が多いが、先述した如く、
α−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−オキ
ソ−γ−フエニル酪酸エチルはアルカリ性で若干
不安定で、また(αS,1S)体は(αR,1S)体に
熱力学的に変換しやすいことから、被験液は充分
酸性化して組成変化を停止した後分析に供した。
また分析には下記条件を使用した。 カラム:Finepak SIL C18(日本分光(株)製)
(4.6mmID×250mm) 移動相:60mMリン酸緩衝液(PH2.5)/アセ
トニトリル=85/15(V/V) 流 速:1.5ml/min 検 出:210nm 内部標準:5−ベンジルヒダントイン なお、本HPLC分析においては、α−(1−カ
ルボキシエチル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエ
ニル酪酸エチルおよびα−(1−カルボキシエチ
ル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチルの(αS,
1S)、(αR,1S)等ジアステレオマ−の分離定量
が可能であり、実施例中の異性体含有量等の分析
は本法によつた。 実施例 1 trans−β−ベンゾイルアクリル酸エチル(以
下t−EBAとする)37mgをエタノール0.5mlに溶
かした溶液中に表−1に示す(S)−アラニンの
アルカリ金属(0.18mmol)またはアルカリ土類
金属(0.09mmol)をエタノール0.5mlに溶かした
溶液を室温で迅速に加えて、そのまま5分間撹拌
後、酸を添加して反応を停止させて、HPLCにて
生成物の分析を行ない、以下に示す様なα−(1
−カルボキシエチル)アミノ−γ−オキソ−γ−
フエニル酪酸エチルの生成を認めた。
【表】 実施例 2 小型試験管に(S)−アラニンのリチウム塩30
mgを計り込み、表−2に示す各種溶媒2.5mlで洗
い込んだ。室温下、マグネチツクスターラーで撹
拌しつつ、ついでこれにt−EBA120μl(135mg)
をそれぞれ加え付加反応を実施した。適宜酸を加
え反応を停止後HPLCにて生成物を分析して表−
2に示す様なα−(1−カルボキシエチル)アミ
ノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルの生成
を認めた。
【表】 実施例 3 100ml容の三ツ口丸底フラスコにt−
EBA1.02gおよび(S)−アラニン228mgとエタノ
ール30mlを加え、室温下マグネチツクスターラー
で撹拌した。この懸濁液に水酸化リチウム60mgを
含むエタノール溶液20mlを30分かかつて連続的に
添加すると反応液は次第に透明となり均一化し
た。そのまま5分撹拌後、この溶液に硫酸150μl
加え反応を停止させて、HPLCにて生成物の分析
を行ない、α−(1−カルボキシエチル)アミノ
−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチル676mgの
生成を認めた〔(αS,1S)/(αR,1S)=(65/
35)〕。 実施例 4 t−EBA73mgに(S)−アラニンのカリウム塩
46mgを表−3に示す量のエタノールに溶かした溶
液を室温で迅速に加えて、そのまま5分間撹拌
後、実施例1と同様に分析を行ない、以下の結果
を得た。
【表】 実施例 5 t−EBA73mgに(S)−アラニンのリチウム塩
34mgをエタノール1mlに溶かした溶液を室温下表
−4に示す添加速度で加え入れ、添加後、3分間
撹拌を続け、実施例1と同様に分析を行ない、以
下の結果を得た。
【表】 実施例 6 t−EBA73mgを表−5に示す量のエタノール
に溶かした溶液に、(S)−アラニンのカリウム塩
46mgをエタノール1mlに溶かした溶液を室温で3
分間かけて加え入れ、添加後、3分間撹拌した。
以下、実施例1と同様に分析を行ない以下の結果
を得た。
【表】 実施例 7 t−EBAのかわりにcis−β−ベンゾイルアク
リル酸エチル(以下c−EBAとする)を用いて
実施例1と同様の実験を行ない表−6に示す結果
を得た。
【表】 実施例 8 c−EBA190mgをエタノール0.5mlに溶かした
溶液に、(S)−アラニンのカリウム塩118mgをエ
タノール0.5mlに溶かした溶液を室温で迅速に加
えて、そのまま3分間撹拌後、実施例1と同様に
分析を行ない、α−(1−カルボキシエチル)ア
ミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチル245
mgの生成を認めた〔(αS,1S)/(αR,1S)=
69/31〕。 実施例 9 t−EBA2.59gをエタノール77mlに溶かした溶
液に、(S)−アラニンのリチウム塩0.603gをエタ
ノール42.6mlに溶かした溶液を室温で30分間かけ
て添加した。添加終了後さらに5分間撹拌した
後、濃塩酸0.529mlを加え、氷水で冷却し種晶と
して(αS,1S)体67.9mgを添加して撹拌し、晶
析を行なつた。4時間後析出した結晶を取し、
EtOHで洗浄、乾燥後α−(1−カルボキシエチ
ル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチ
ル1.27gを得た(αS,1S)/(αR,1S)=95/
5〕。 mp 200〜225℃(分解) ′H−NMR(DMSO−d6):1.0〜1.4(t,6H)、
3.2〜5.0(m,8H)7.3〜8.1(m,5H)。 IR(cm-1):(KBr disk)3070,1735,1680.1620,
1580 〔α〕23 D=+26.8(C=1.0,N−HCl) 実施例 10 c−EBA680mgをエタノール1.8mlに溶かした
溶液に(S)−アラニンのカリウム塩422mgをエタ
ノール1.8mlに溶かした溶液を室温で迅速に加え
て、そのまま3分間撹拌後、H2SO4327mg
(3.3mmol)を加えて反応を停止させ、水−ヘキ
サンに分配した。分離した水層にトリエチルアミ
ン333mgを加えて、ジクロルメタンで3回抽出し、
ジクロルメタン層を無水硫酸マグネシウムで脱水
後、エバポレートして溶媒媒を除去し、減圧にて
充分乾燥後、α−(1−カルボキシエチル)アミ
ノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチル507mg
を得た〔(αS,1S)/(αR,1S)=73/27〕。 参考例 1 実施例9で得られたα−(1−カルボキシエチ
ル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸0.4g
を8.0mlの1.6%(v/v)H2SO4−AcOHに溶解
し、これに0.1gの10%Pd/Cを加えて室温、常
圧下で水素添加を実施した。反応後触媒を吸引
過し、このH2SO4−AcOH溶液にN−NaOH2.5
mlを加えた後減圧濃縮し残留物を水に溶解する。
この水溶液をPH3.0に調節しジクロロメタンで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、減圧濃縮し
残渣を酢酸エチルで結晶化させα−(1−カルボ
キシエチル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチル
0.25gを得た〔(αS,1S)/(αR,1S)=99/
1〕。 mp:149〜149.5℃ ′H−NMR(CDCl3):1.1〜1.4(t,3H)、1.4〜
1.6(d,3H)、1.9〜2.3(m,2H)、2.5〜2.9(m,
2H)、3.2〜3.7(m,2H)、4.0〜4.4(q〜2H)、6.9
〜7.4(m,5H)IR(cm-1):(KBr disk)3030,
2950,1740,1600 〔α〕23 D=+29.3(C=1.0、MeOH) 参考例 2 実施例9で得られたα−(1−カルボキシエチ
ル)アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸
0.20gを11.0mlの1%(v/v)H2SO4−EtOHに
溶解しこれに0.05gの10%pd/cを加えて室温、
常圧下で水素添加を実施した。反応後触媒を吸引
過し、このエタノール溶液を水酸化ナトリウム
で中和した後、溶媒を減圧留去した。残留物に水
を加えて溶解しジクロロメタンで抽出し、有機層
を減圧濃縮し残渣を酢酸エルで結晶化させα−
(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−フエニル
酪酸エチル0.152gを得た〔(αS,1S)/(αR,
1S)=99/1〕。 参考例 3 t−EBA10.2gをエタノール300mlに溶かした
溶液に、(S)−アラニンのリチウム塩2.4gをエタ
ノール160mlに溶かした溶液を室温で30分間かけ
て添加し、さらに5分間撹拌した後、濃硫酸4.4g
を加えて反応を停止した。このエタノール溶液を
減圧濃縮してEtOHを留去し残留物をn−ヘキサ
ンで洗浄した後これれに酢酸150mlを加え溶解し
た。これに1.65gの10%pd/cを加えて室温、常
圧下で水素添加を実施した。反応後触媒を吸引
過し、この硫酸−酢酸溶液にN−NaOH44.9mlを
加えた後、減圧濃縮し残留物を水に溶解した。こ
の溶液をPH3.0に調節しジクロロメタン300mlで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後減圧濃縮
し残渣を酢酸エチルで結晶化させα−(1−カル
ボキシエチル)アミノ−γ−フエニル酪酸エチル
4.0gを得た〔(αS,1S)/(αR,1S)=95/5〕。 実施例 11 t−EBA616.0mgをエタノール18.2mlに溶かし
た溶液に(S)−アラニンのリチウム塩143.6mgを
エタノール10mlに溶かした溶液を室温で30分間か
けて添加し、そのまま5分間撹拌後5.0mlずつ試
験管にとり塩酸あるいは硫酸を加え、HPLCにて
生成物の経時的な安定性を検討し以下の結果を得
た。
【表】 (発明の効果) 以上、ミカエル(Michael)付加反応及びその
処理条件を整えれば、安価なtrans−β−ベンゾ
イルアクリル酸エチル或いはcis−β−ベンゾイ
ルアクリル酸エチルと(S)−アラニンの金属塩
から、(αS,1S)−α−(1−カルボキシエチル)
アミノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチル
()を極めて高収率で得ることが可能であり、
本発明は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)
阻害剤の重要な製造中間体である(αS,1S)−α
−(1−カルボキシエチル)アミノ−γ−フエニ
ル酪酸エチル()の極めて簡便かつ効率的な製
造法を提供するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (S)−アラニンのアルカリ金属塩とtrans−
    β−ベンゾイルアクリル酸エチルを、アルコール
    もしくはアルコールを含む溶媒中で、反応物質が
    各々1000mMを越えない濃度で付加反応せしめる
    ことを特徴とする(αS,1S)体に富むα−(1−
    カルボキシエチル)アミノ−γ−オキソ−γ−フ
    エニル酪酸エチルの製造法。 2 反応物質の濃度が各々50mM〜800mMであ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 反応物質の濃度が各々50mM〜500mMであ
    る特許請求の範囲第1項記載の製造法。 4 アルカリ金属水酸化物を、反応物質(S)−
    アラニンとtrans−β−ベンゾイルアクリル酸エ
    チルの混合液中に添加することにより、反応系に
    おいて、(S)−アラニンのアルカリ金属塩を調製
    しつつ付加反応する特許請求の範囲第1項記載の
    製造法。 5 アルコールがエタノールである特許請求の範
    囲第1項または第4項記載の製造法。 6 (S)−アラニンの金属塩が、リチウム塩で
    ある特許請求の範囲第1項または第4項記載の製
    造法。 7 付加反応後、(S)−アラニンのアルカリ金属
    塩に対して当量以上の鉱酸を添加して生成物を安
    定化せしめる特許請求の範囲第1項、第4項、第
    5項および第6項の何れかの項記載の製造法。 8 (S)−アラニンのカリウム塩もしくはナト
    リウム塩とcis−β−ベンゾイルアクリル酸エチ
    ルを、アルコールもしくはアルコールを含む溶媒
    中で付加反応せしめることを特徴とする(αS,
    1S)体に富むα−(1−カルボキシエチル)アミ
    ノ−γ−オキソ−γ−フエニル酪酸エチルの製造
    法。 9 アルコールがエタノールである特許請求の範
    囲第8項記載の製造法。 10 付加反応後、(S)−アラニンのアルカリ金
    属塩に対して当量以上の鉱酸を添加して生成物を
    安定化せしめる特許請求の範囲第8項記載の製造
    法。
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EP19860101313 EP0190687B1 (en) 1985-02-04 1986-02-01 Process for preparing ethyl-alpha-(1-carboxyethyl)-amino-gamma-oxo-gamma-phenylbutyrate
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