JPH0322839B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数の調色剤容器と、該容器から基
本の塗料容器に所望量の調色剤を添加するために
各調色剤容器と関連した投与装置とを具備する塗
料調色機に関する。

複数の異なつた種類の塗料調色機が当業界で知
られている。例えば、フインランド特許明細書第
45144号から、調色剤容器が回転する基部に置か
れている回転木馬（carrousel）型の塗料調色機
が知られており、そして投与装置は各容器と関連
して配置している。正しい調色剤容器は、手動で
又はモーターによつて基部を回転させることによ
り、テーブル上に支持された基本の塗料が入つて
いる容器へと運ぶことができる。調色剤容器は寸
法が大きく、極めて重いので、回転する基部は直
径を大きくし頑丈にしなければならない。従つて
基部が回転するときには、約150Kg乃至200Kgの質
量が高速度で伝達されるであろう。自動調色機に
おいては、これは非常に高いモーター出力をもた
らし、一般に高い製造コストを伴なう非常に重い
構造をもたらす。回転木馬型の塗料調色機の保守
及び例えば調色剤ノズルの掃除はやつかいであ
る。何故ならば人が機械の後ろにも移動しなけれ
ばならず、又は機械を回転しなければならず、従
つて、自動調色機の場合には、電気を機械に接続
しなければならないからである。

調色剤容器及び投与装置が、例えば、列に並ん
で一定の位置に配置されている塗料調色機も又知
られている。この場合、塗料容器を支持するテー
ブルは、それが所望の調色剤が入れられた容器の
下に変位され得るように水平方向に移動可能とさ
れる。この場合、この調色機は非常に長く、実際
約2.5〜３ｍの長さであり、故に、より小さい店
舗に置くことは困難である。更に、塗料容器移送
テーブルのための極めて頑丈な機構が必要であ
る。何故ならば、最も大きい塗料容器の場合、移
送すべき質量は80Kg程度であるからである。更
に、開放又は開口付き塗料容器の変位は、塗料が
はねかかる危険を伴なう。

本発明の目的は、上記した構造の負の性質が除
かれた塗料調色機を提供することである。換言す
れば、その目的は構造が軽量で保持することが容
易な小さな寸法の塗料調色機を提供することであ
る。更に、作動機（actuatars）、例えば塗料調色
機によつて必要とされるモーターは、低い動力値
を有することができる。この目的は、本発明に従
えば、調色剤容器が固定された位置に配置されて
おり、調色剤容器に接続された調色剤投与装置が
移動可能な橇（sled）に配置されていることによ
つて達成される。

塗料調色機の主な目的は、投与において可能な
限り高い精度を達成することである。これに影響
する塗料調色機の構造的特性の１つは、投与装置
のピストンヘツドとピストンがより低い位置にあ
るときの投与装置のノズルとの間の残留容積であ
ることが見出された。この残留容器が小さければ
小さい程、塗料調色機の投与における構造上の精
度はより良くなる。しかしながら、このことは、
投与装置を調色剤容器と接続して配置すべきであ
るということを必ずしも意味しない。投与装置と
調色剤容器との間に、例えば、調色剤を調色剤容
器から吸引する柔軟なホースを配置し得る。投与
装置の吸引側のこのホースの使用は投与装置の残
留容積に影響せず、従つて塗料調色機の投与にお
ける構造上の精度に影響しない。故に、本発明に
おいては、投与装置は、投与における精度を犠牲
にすることなく、移動可能な橇に配置されてお
り、橇に固定された各投与装置が橇の経路の少な
くとも一点において基本の塗料容器の上方に位置
するように、橇は基本の塗料容器の上方で且つ横
方向の直線状の又は曲がつた経路に沿つて往復動
する。

本発明に従うこの構造によつて、変位可能な
（displaceable）質量を極めて小さく、例えば約
８Kgとすることができ、その結果、駆動モーター
を極めて小さい寸法にすることができ、コスト面
でも有利である。更に、投与ポンプが非常に小さ
い、即ち直径約２〜３cmであるので、例えば16個
の投与ポンプを含む橇は非常に長くはないであろ
う。故に、橇の長さを、例えば約1/2ｍとするこ
とができる。本発明に従う構造におけるすべての
調色剤ノズルは常に同時に見ることができるの
で、それらの条件の管理及びそれらの掃除は実施
が容易である。これは、本発明の塗料調色機の投
与における良好な精度の維持を確実にする。しか
しながら、ノズル相互間の距離は約２〜３cmで十
分であり、調色剤が相互に混合される危険は生じ
ない。

調色剤容器は固定された位置に位置付けられそ
して柔軟なホースを介してそれらの投与装置に接
続されているので、調色剤容器は３列に置くこと
ができ、これによつて、例えば、機械の全長を橇
及びその移動経路により必要とされる長さ、即
ち、例えば１ｍとすることができる。

本発明に従う塗料調色機の他の構造上の詳細及
びそれらにより与えられる利点を、添付図面と共
に以下に詳細に説明する。

第１図に示された塗料調色機の略図において、
基本の塗料容器を支持するテーブルは参照番号１
１によつて示され、塗料調色機のフレームは参照
番号１０によつて示されている。

第２図においては、本発明に従つて定置されて
おり且つフレーム１０に接触している調色剤容器
１が示されている。調色剤容器１は柔軟なホース
４を介して調色剤投与装置２に接続されている。
投与装置２は、ポンプ７と、該ポンプ内で移動可
能なピストン６と、弁５から成り、弁５はポンプ
の端部に接続されており、回転スライド５′によ
つてポンプ７から吸引ホース４又はノズル８への
接続部を開くように弁５は操作され得る。投与装
置２はレール１７上を移動可能な橇３に取付けら
れ、これによつて投与装置は基本の塗料容器９の
上方に移送され得る。

第３図に、橇３における複数の投与装置２の配
置を示す。この場合、各投与装置は柔軟なホース
４によつてそれ自体の調色剤容器に接続され、橇
３の動きを可能にする。橇は、テーブル１１に置
かれた基本の塗料容器９の上方をベルト１２によ
つて移送される。このベルトはプーリ１３の周り
を通り、モーター又はクランク（図示せず）がベ
ルト１５及びプーリ１４を介して該プーリ１３の
１つに作用するように配置されている。モーター
の駆動方向又はクランクの回転方向を逆転するこ
とによつて、橇３を第２図に示すレール１７上で
往復動させることができる。投与装置のピストン
６及び弁の回転スライド５′は、参照番号１６に
より示されるそれ自体公知の慣用手段によつて制
御される。

本発明に従う構造により、コストにおいて有利
であり、そして例えば、投与における精度、動作
速度及び保守といつた塗料調色機に要求されるす
べての要求に合致した極めて小さな寸法の塗料調
色機を提供することが可能である。

以上の説明及び説明に関連した図面は、本発明
の考えを示すことのみを意図している。その詳細
においては、本発明に従う塗料調色機は特許請求
の範囲内で相当に変えることができる。投与装置
は、例えば、橇に直接真直ぐな列にて取付けられ
る必要はなく、橇及びそのレールを、例えば曲が
つた形状とすることができ、この場合、橇は真直
ぐな経路の代わりに曲がつた経路に沿つて移動す
る。基本の塗料という表現は白色の塗料のみに限
られるのではなくて、一般に調色されるべき出発
塗料（starting paint）をも指す。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に従う塗料調色機の斜視図で
ある。第２図は、調色剤容器とそれと関連した投
与装置間の配置を示す。第３図は、本発明に従う
塗料調色機の頂面図である。 図において、１……容器、２……色調剤投与装
置、３……橇、４……柔軟なホース、５……弁、
６……ピストン、７……ポンプ、８……ノズル、
９……基本の塗料容器、１３，１４……プーリ、
１５……ベルト、１７……レール、である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の調色剤容器１と、該容器１から基本の
   塗料容器９に所望量の色調剤を加えるために各容
   器１と関連した投与装置２とを具備する塗料調色
   機であつて、 調色剤容器１は固定された位置に配置され、そ
   して調色剤容器１と関連した調色剤投与装置２は
   移動可能な橇３に配置されていることを特徴とす
   る塗料調色機。 ２ 各投与装置２は柔軟なホース４を介してその
   調色剤容器１に接続されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の塗料調色機。 ３ 橇３を支持するレール１７は、橇３が直線状
   に往復動するように真直ぐであることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の塗料調色機。 ４ 橇３を支持するレールは、橇が曲がつた経路
   に沿つて往復動するように曲げられていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の塗料調色
   機。 ５ 橇の経路の少なくとも一点において、橇３に
   接続された各調色剤投与装置２は、基本の塗料容
   器９が位置している位置に位置付けられることを
   特徴とする特許請求の範囲第１乃至４項の何れか
   １項に記載の塗料調色機。