JPH03224439A

JPH03224439A - 初乳代用乳

Info

Publication number: JPH03224439A
Application number: JP2018070A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Koga; 古閑　淑
Original assignee: Nisshin Seifun Group Inc
Current assignee: Nisshin Seifun Group Inc
Priority date: 1990-01-30
Filing date: 1990-01-30
Publication date: 1991-10-03

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、分娩直後の動物、特に豚、牛、馬等の有蹄類
の初生子や人間の初生児に給与するための初乳代用乳に
関する。

［従来の技術］動物の初生子や人間の初生児は、生後直ちに母親の初乳
を吸飲し初乳中に多量に含まれている免疫グロブリンを
母親から受は取ることによって、その後の病気感染に対
する抵抗力を保有し健康に生育してゆく。

しかし、母乳がでない場合、母親が生後直ちに死亡した
場合、または母親が感染性の疾病に罹患している場合等
には母親の初乳を摂取できないために、初生子や初生児
は病気感染に対する抵抗力を保有できず、種々の疾病に
感染して健康に生育してゆくのが困難になる。そして、
このような問題を解決する手段として、他の母親の初乳
をそのまま直接給与したり、あるいは該初乳を乾燥して
粉末状にしたものまたは凍結保存したものを再度液状に
して給与することが行われている。

しかしながら、初乳は分娩倹約１〜３日という極めて短
い期間にのみ分泌されるものであるために大量に安定し
て確保することが困難である。その上、初乳は腐敗およ
び発酵し易くて保存性が急く、その保存性を増すために
冷凍保存や乾燥を行う場合には手間や経費がかさむとい
う欠点を有している。

［発明の内容］本発明者らは、定常的に必要量を容易に確保および供給
でき、しかも安定性や取扱性の優れている初乳の代用乳
を得ることを目的として研究を続けてきたが、乳清蛋白
濃縮物を初乳代用乳として使用するとかかる目的を達成
できることを見出して本発明を完成した。

したがって、本発明は、乳清蛋白濃縮物を含有すること
を特徴とする初乳代用乳である。

ここで本発明でいう「初乳代用乳」とは、人間や動物に
おける初乳に代えて人間の初生児や動物の初生子に給与
され得る代用乳をいう。

また、本発明の初乳代用乳で使用する乳清蛋白濃縮物は
、ホエー（乳清）から乳糖等の低分子量物を除いて高蛋
白含量としたものであって、通常、その英語名のＷｈｅ
ｙ　Ｐｒｏｔｅｉｎ　Ｃｏｎｃｅｎｔｒａｔｅの頭文字
をとってＷＰＣと略称されている（本明細書においても
、以後「乳清蛋白濃縮物」をｒＷＰｃｊ　と称する）。

ＷＰＣは、通常、乾燥粉末の形態で流通、販売されてお
り、該乾燥粉末の重量に基づいて約７０％以上の高粗蛋
白含量を有している。該蛋白質のうちの過半量をβ−ラ
クトグロブリンが占めるが（一般にβ−グロブリン含量
は全蛋白量の約５５〜６５重量％；以後「重量％」を単
に「％」という）、免疫グロブリンをも約５〜１５％含
有しており高免疫性を有している。

ＷＰＣの成分組成および性質は、その原料となるホエー
の違い［例えばチーズホエー（別名スィートホエー）ま
たはカゼインホエー（別名アシッドホエー）の違い］、
ＷＰＣの製造工程の違い（例えばその蛋白質濃縮を限外
濾過法により行うかまたはイオン交換法により行うか）
等によって多少異なっているが、本発明では、いずれの
ＷＰＣも使用できる。

そして、本発明の初乳代用乳は、ＷＰＣのみからなって
いてもよいが、ＷＰＣに更に全脂粉乳や脱脂粉乳等の粉
乳；粉末乳脂、粉末動物性油脂、粉末植物性油脂等の油
脂類：カゼイン、カゼインナトリウム、カゼインカルシ
ウム等の蛋白質またはその変性物；ホエー；ブドウ糖、
乳糖等の糖類；アミノ酸；ビタミン；ミネラル等のうち
の１種または２種以上を加えて、給与しようとする動物
や人間の初乳組成に近い組成を有する代用乳とするのが
被給与対象の生育性、嗜好性等の点から望ましい。更に
、ＷＰＣは一般に温湯に溶けにくいが、ｗｐｃに粉乳お
よび／または油脂（特に粉末乳脂）を配合すると温湯に
溶は易くなって取扱性および液状乳への調製が容易にな
る。したがって、上記の点から本発明の初乳代用乳は、
ＷＰＣとともに粉乳および油脂のうちの少なくとも一方
を含有するのが好ましい。

本発明の初乳代用乳の成分組成は、給与対象である動物
の種類や人間により当然具なるが、乾燥基準で、一般に
、免疫グロブリンを約１〜２０％、その他の蛋白質を約
２０〜８０％、脂肪を約１〜３０％の割合で含有するよ
うに調整し、併せて初乳と近似したビタミンおよびミネ
ラル含量に調整したものが好ましい。

例えば、初生豚用の代用乳としては、乾燥基準で、ＷＰ
Ｃ１００重量部（以後「重量部」を単に「部」という）
に対して、全脂粉乳や脱脂粉乳等の粉乳約５〜２０００
部、粉末乳脂等の油脂約５〜８００部、カゼインナトリ
ウム約５〜１００部を配合し、併せてビタミン、ミネラ
ル、アミノ酸やその他の成分を配合したものが好ましい
。また、初生牛用の代用乳として、乾燥基準で、ＷＰＣ
１００部に対して、全脂粉乳や脱脂粉乳等の粉乳約５〜
２０００部、粉末乳脂等の油脂約５〜８００部を配合し
、併せてビタミン、ミネラル、アミノ酸やその他の成分
を配合したものが好ましい。

本発明の代用乳は、上記成分の外に、必要に応じて、乳
化剤、防黴剤、抗酸化剤、抗生物質、抗菌剤、駆虫剤、
生菌製剤等の代用乳や人工ミルクにおいて通常使用され
ている成分を含有することができる。

本発明の初乳代用乳は、乾燥粉末の形態にしておくのが
、取扱性、保存性等の点で望ましい。

しかしながら、場合によっては液状やペースト状にして
おいてもよい。

本発明の代用乳を動物の初生子や人間の初生児に給与す
るにあたっては、温湯に溶かして初乳に近い濃度の液状
乳にして給与する。通常、本発明の代用乳粉末１００　
ｇを約４０〜５０°Ｃの温湯約３００〜５００ｍ１２に
溶かして給与するのがよい。そして、初乳代用乳である
という点から、本発明の代用乳は、生後約３日までの初
生子や初生児に給与するのがよい。

また、その給与量は、通常の初乳摂取量の約０．５〜約
２倍とするのがよいが、代用乳１００ｇ／温湯４００ｍ
１２の溶液とした場合に、例えば初生豚に対しては約５
０〜７５０ｍ４／日・頭、初生中に対しては約５００〜
５０００ｍ（２／日・頭とするのがよい。

［発明の効果］本発明の初乳代用乳は、従来の代用乳に比べて蛋白含量
が極めて高く、人間や動物の初乳に近い組成を有してい
るので、人間の初生児や動物の初生子に対して極めて宵
効である。

本発明の初乳代用乳は、免疫グロブリンを含有している
ため、これを摂取した初生児や初生子に免疫性を与えて
病気の感染を防ぎ、その生育を良好にすることができる
。

本発明の初乳代用乳は、容易に且つ大量に入手できるＷ
ＰＣに基づくものであるために、従来、入手や多量の供
給が困難であった初乳の代わりに、大量に安定して容易
に供給し、入手することが可能である。

本発明の初乳代用乳は、通常、乾燥粉末の形態であるた
めに、長期間腐敗や発酵を生じることなく安定に保存で
き、しかも流通時や販売時の取り扱いも容易である。

本発明の初乳代用乳は、温湯に溶かすだけで簡単に給与
できる。特に、ＷＰＣとともに粉乳および／または油脂
を含有する本発明の初乳代用乳は温湯への溶解性が優れ
ている。

通常、初乳中には、常乳牛の約１．５〜３．５倍のビタ
ミンＡＳＢ、、Ｃ，ビオチン等が含まれているが、本発
明の初乳代用乳では、ＷＰＣとともにこれらのビタミン
類を更に配合することによって、ビタミン類の含量にお
いても初乳に近いものにすることができる。

以下に本発明を実施例により具体的に説明するが本発明
はそれにより限定されない。

実施例　１ＷＰＣ［商品名イミュプレックス：プロテインテクノロ
ジー社（米国）製］４００ｇ、全脂粉乳（全酪連製）３
９６　ｇ　、粉末乳脂（エマファン１−Ｂ−フ０：理研
ヒタミン社製）１００ｇ、カゼインナトリウム（アラネ
ート１８０：ニュージ−ランドデイリーボード社製）４
０ｇ、アミノ酸４０ｇ１　ビタミン・ミネラルミックス
１０ｇ１プロピオン酸カルシウム（防黴剤）４ｇおよび
乳化剤１０ｇを混合した後充分撹拌して子豚用の初乳代
用乳を調製し　！こ　。

この代用乳２００ｇを約４５°Ｃの微温湯８００ｍｆｆ
に溶かしたものを、初乳未摂取の初生豚６頭（０日令：
　１．Ｏｋｇ／頭）に３００ｍ１２／日・頭の割合で３
日間に亘って給与したところ、体重が１．２ｋｇ／頭に
増加し順調に生育した。

実°施例　２実施例１で使用したのと同じＷＰＣ３００ｇに対して、
実施例１におけるのと同じ全脂粉乳６４５ｇおよび同粉
末乳脂５０ｇを加え、更にビタミン・ミネラルミックス
１ｇおよび乳化剤４ｇを混合し充分撹拌して子牛用の初
乳代用乳を調製した。

この代用乳２００ｇを約４５°Ｃの微温湯８００ｍ＋２
に溶かしたものを、初乳未摂取の初生中３頭（０日令：
　４０ｋｇ／頭）に３０００ｍ１２７日・頭の割合で３
日間に亘って給与したところ、体重が４２ｋｇ／頭に増
加し順調に生育した。

実施例　３ＷＰＣ（コンバイン７５：輸入元　日成共益）２ｋｇと
全脂粉乳［明治全粉乳：明治乳業（株）社製］８ｋｇを
混合後、充分撹拌して子牛用の初乳代用乳を調製した。

１回当たりこの代用乳３００ｇを４５°Ｃの微温湯１２
００ｍＱに溶解し、初乳未摂取の初生ホルスタイン雄子
牛３頭（０日令：　４１ｋｇ／頭）に１日に２回、３日
間給与したところ、体重が４３ｋｇ／頭に増加した。

その後、市販の代用乳［スーパーカーフサラクル二日清
飼料（株）社製］、人工乳［不オカーフスターター二日
清飼料（株）社製］および乾草を併用給与して６週間飼
育したところ、順調に生育して体重が６７ｋｇ／頭にな
った。

Claims

【特許請求の範囲】

乳清蛋白濃縮物を含有することを特徴とする初乳代用乳
。