JPH03224124A - 磁気ディスク、磁気ディスクの製造方法および磁気記録再生方法 - Google Patents

磁気ディスク、磁気ディスクの製造方法および磁気記録再生方法

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JPH03224124A
JPH03224124A JP23359090A JP23359090A JPH03224124A JP H03224124 A JPH03224124 A JP H03224124A JP 23359090 A JP23359090 A JP 23359090A JP 23359090 A JP23359090 A JP 23359090A JP H03224124 A JPH03224124 A JP H03224124A
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magnetic layer
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disk
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JP23359090A
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Inventor
Keiji Koga
啓治 古賀
Junichi Sato
純一 佐藤
Kenji Yokoyama
横山 研二
Akinori Nishizawa
明憲 西沢
Yasumichi Tokuoka
保導 徳岡
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ハードタイプの磁気ディスク、磁気ディスク
の製造方法および磁気記録再生方法に関する。
〈従来の技術〉 計算機等に用いられる磁気ディスク駆動装置には、剛性
基板上に磁性層を設層したハードタイプの磁気ディスク
が用いられている。 ハードタイプの磁気ディスクに記
録再生を行なう磁気ヘッドとしては、各種浮上型磁気ヘ
ッドが用いられている。
近年、これらの磁気ディスク装置は大容量化、小型化に
ともない高記録密度化が急速に進展している。そのため
、磁気ディスクでは高密度化に対応するために磁性層の
高保磁力化、薄層化、平滑化が進められており、磁気ヘ
ッドではギャップ部の狭間隙化、高飽和磁束密度化、お
よびスライダーの低浮上化が行われている。
従来、ハードタイプの磁気ディスクは、磁性粉とバイン
ダとを含有する磁性塗料を塗布して形成される塗布型磁
性層を有する塗布型磁気ディスクが一般的であった。
塗布型磁気ディスクは、通常、磁性塗料をスピンコード
した後、配向、硬化等を行って製造されており、磁性粉
としては、信頼性が高いことがらγ−FezOa系磁性
粉末が多(用いられている。
また、このような塗布型磁気ディスクに組み合わされる
浮上型磁気ヘッドとしては、モノリシックタイプやコン
ポジットタイプのフェライト型磁気ヘッドが用いられて
いる。
しかし、γ−Fears系磁性粉末は保磁性粉末00〜
800Oe程度と低いため、高性能な薄膜型磁気ヘッド
と組み合わせても、記録密度を顕著に向上させることは
困難であった。
そこで、電磁変換特性に優れ高密度記録が可能であるこ
とから、スパッタ法やめっき法等により設層される連続
薄膜型の磁性層を有する薄膜型磁気ディスクが用いられ
るようになっている。
薄膜型磁気ディスクとしては、Ag系のディスク状金属
板にN1−P下地層をめっきにより設層するか、あるい
はこの金属板表面を酸化してアルマイトを形成したもの
を基板とし、この基板上にCr層、Co−Ni等の金属
磁性層、さらにC等の保護潤滑膜をスパッタ法により順
次設層して構成されるものが一般的である。
このような薄膜型磁気ディスクは電磁変換特性に優れ、
高密度記録が可能であるが、磁性層の表面エネルギーが
高(、硬度が低(、かつ潤滑層の形成が困難なため耐久
性が悪(、C85(コンタクト・スタート・ストップ)
の繰り返しにより磁性層に傷が発生し易い。
また、ディスクと磁気ヘッドとの間の摩擦が大きいため
吸着が生じ易く、信頼性が十分ではない。
そして、これらの問題は、浮上型磁気ヘッドの浮上量(
磁気ディスク表面と浮上型磁気ヘッド浮揚面との距離)
が小さ(なるほど顕著となる。
さらに、薄膜型磁気ディスクは、磁性層構成材料が一般
に高価であり、しかも磁性層形成に真空槽などの高価な
装置を必要とするため、安価に製造することが困難であ
る。 また、薄膜型磁気ディスクは多層膜構造であるた
めに、成膜工程が複雑でかつ時間がかかるため、生産性
および量産性が低く、このためさらにコストが高くなる
このような事情から生産性や量産性が高く、耐久性や信
頼性が高(、加えて記録密度が高い磁気ディスクを得る
には、塗布型磁気ディスクにおいて、保磁力が高い磁性
粉、例えば強磁性金属微粒子やBaフェライト微粒子等
を用いることを考えなければならない。
方磁気ディスクには、デジタル信号記録が行われ、通常
、1f信号と2f信号にて飽和記録が行われている。
このような記録・再生を行うに際し、記録密度を向上さ
せるため、例えば2f信号として10〜30 kFRP
I程度の短波長信号波が用いられている。
しかし、短波長信号波を用いる場合は、磁性層の膜厚が
厚いと飽和記録が困難となり、オーバーライド特性が悪
く、記録密度特性も悪化する。
このため、磁気ディスクには、磁性層の膜厚が薄いこと
が要求されている。
しかし塗布型磁気ディスクでは磁性層の薄層化が困難で
ある。
特に磁性粉として高保磁力の磁性微粒子を用いる場合は
、微粒子の粒径が小さくかつ磁化が大きいため、微粒子
が凝集し、磁性塗料の分散が難しく、磁性層の薄膜化は
より一層困難であり、スピンコード法ではO,s、m以
下、特に0.3−以下の膜厚とすることは不可能に近い
さらには、上記に加え、 ■スピンコードを行う場合、磁性層は、遠心力により、
ディスク内径側で薄く、外径側で厚くなり、均一な厚み
の磁性層を形成できない。
■磁性層の表面粗さが大きい。
■磁性層中の均質性に欠け、配向が不十分となるため磁
性層の角形比が低い。
■塗膜厚が不均一となり、このため平均膜厚が薄くなる
とエラーが多発する。
等の問題点がある。
このような問題を解決する方法として例えば特公昭52
−28644号公報には、磁性塗料の溶剤と同じ溶剤中
を通過させた空気中にてスピンコードを行う塗布方法が
開示されている。
この塗布方法を用いれば、スピンコードの際、磁性塗料
の乾燥を防止できるため、振りきり時の縞模様による厚
みの不均一性や磁性層の膜厚を多少改善できる。
しかし、この方法では、未だ磁性層の薄層化や表面粗度
が不十分であり、また、ディスク内径側が薄く外径側が
厚いという磁性層の厚みの不均一性は改善できない。
特に、強磁性金属微粒子やBaフェライト微粒子を含有
する磁性塗料を塗布する場合は、磁性微粒子の凝集のた
め薄層化はより一層困難である。
このような場合、厚い磁性層を一度形成し、その後研磨
して膜厚を小さくすることもてきる。
しかし、この場合には、膜厚が0.5μ以下、特に0.
3−以下になると研磨による膜厚の不均一性や研摩傷な
どにより、記録・再生時のモジュレーションが大きいう
え、エラーが多発してしまう。
また、特公昭56−36497号、同57−12209
号および同62−14888号公報にはそれぞれ、塗布
された磁性塗料に、面内配向磁界とさらに垂直成分を有
する磁界とを印加して、配向を行う磁気ディスクの製造
方法が開示されている。
この方法では、配向時に磁性微粒子・が振動し、塗膜の
均一性や角形比が改善される。 加えて、垂直成分を有
する磁界の印加を行わない場合に比べ薄い膜厚の磁性層
を形成できる。
しかし、磁性層の膜厚がさらに薄層化された場合、この
方法にて製造した磁気ディスクは磁性層の表面粗度が大
きいうえ、配向が不十分であり、角形比が小さ(、記録
・再生時のモジュレーションが太き(、エラーレートも
大きい。
さらには、磁性微粒子として強磁性金属微粒子やBaフ
ェライトを用いる場合、上記不具合の改善がますます困
難となる。
この様な問題を解決する方法として例えば特開昭61−
248226号公報には、酸化鉄微粒子または表面処理
された酸化鉄微粒子を塗布して磁性層を形成し、その後
磁性層中の酸化鉄微粒子を還元することにより薄層の金
属微粒子磁性層を有する磁気ディスクを製造する方法が
開示されている。
しかしこの方法では磁性層の保磁力が小さく、高密度記
録には不十分である。 また金属微粒子の表面に安定な
不動態層をもうけることが困難であり、磁性層の耐候性
が悪(なる。
〈発明が解決しようとする課題〉 なお、本発明者等が研究を重ねた結果、磁性層厚さ0.
5−以下、特に0.3−以下の塗布型磁気ディスクでは
、磁性層塗膜が非常に薄いものとなっているため、磁性
層表面や基板表面の表面粗さが、磁気ディスクシステム
の電磁変換特性や、信頼性に顕著な影響を与えることが
判明した。
この場合、磁気ディスクシステムでは、飽和記録である
ため、磁性層および基板の表面粗さが増すと、直ちに電
磁変換特性に影響を及ぼし、例えば記録再生時のS/N
比の低下など、特性上の問題が生じることが判った。
さらに磁性層表面の空孔率が上記磁気ディスクシステム
の緒特性に太き(影響を与えることが判明した。
本発明の主たる目的は、S/N比等の電磁変換特性およ
びC8S耐久性の優れた磁気ディスクと、膜厚が薄く、
かつ均一であり、表面粗さが小さく、空孔率が小さく、
良好な電磁変換特性を有する磁性層を有する磁気ディス
クの製造方法と、高密度記録および高信頼性を実現する
磁気記録再生方法とを提供することにある。
く課題を解決するための手段〉 このような目的は下記(1)〜(9)の本発明によって
達成される。
(1)剛性基板上に磁性微粒子を含有する磁性塗料を塗
布して形成された磁性層を有する磁気ディスクにおいて
、 前記磁性層の厚さが0.5μ以下であり、前記基板の表
面粗さ(Ra )が0.007−以下で、かつ前記磁性
層の表面粗さ(Ra )が0.005−以下であり、 前記磁性層の空孔率が4〜45%であることを特徴とす
る磁気ディスク。
(2)前記磁性層の有する保磁力が1100Oe以上で
ある上記(1)に記載の磁気ディスク。
(3)前記磁性微粒子が強磁性金属または六方晶系酸化
物微粒子である上記(1)または(2)に記載の磁気デ
ィスク。
(4)剛性基板上に磁性微粒子を含有する磁性塗料を塗
布し、次いで、前記剛性基板を回転しながら、溶剤蒸気
中にて磁界を印加して塗膜のレベリングを行った後、配
向を行うことを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
(5)前記配向後、前記磁性塗料を硬化して、厚さが0
,5−以下、表面粗さ(Ra )が0゜005戸以下、
空孔率が4〜45%の磁性層を得る上記(4)に記載の
磁気ディスクの製造方法。
(6)前記塗膜のレベリングを行う際の印加磁界が、極
性の異なった磁極より生じ、前記剛性基板を貫通する直
流磁界であって、かつ基板表面の磁界強度が、基板の外
周部におけるより内周部におけるほうが大である上記(
4)または(5)に記載の磁気ディスクの製造方法。
(7)上記(1)ないしく3)のいずれかに記載の磁気
ディスクに対し、浮上型磁気ヘッドにより記録再生を行
うことを特徴とする磁気記録再生方法。
(8)前記浮上型磁気ヘッドの少なくともギャップ部付
近が飽和磁束密度0.7T以上の軟磁性材料で形成され
ている上記(7)に記載の磁気記録再生方法。
(9)前記浮上型磁気ヘッドの浮上量が0. 2p以下
である上記(7)または(8)に記載の磁気記録再生方
法。
く作用〉 本発明の磁気ディスクでは、磁性層の厚さを0.5−以
下とした上で、剛性基板と磁性層との表面粗さ(Ra 
)および磁性層の空孔率を規制する。
このように従来と比較して格段と薄層化した磁性層では
、基板と磁性層との表面状態による磁性層厚さのミクロ
な変化が電磁変換特性に大きな影響を及ぼすので、これ
らを規制することにより記録・再生時におけるS/N比
が格段と向上する。
しかも、高記録密度と良好なオーバーライド特性が得ら
れる。
加えて、C8S耐久性が向上する。
また、磁性層を塗布により設層しているので、生産性が
高(低コストである。
なお、特開昭59−82626号公報には、Co−N1
−P膜を有する薄膜型磁気ディスクにおいて、アルミ合
金基板上にN1−Pメツキを施し、これを鏡面仕上げし
て表面粗さRaを0.006〜0.010−の範囲に規
制する旨が開示されている。
薄膜型磁気ディスクでは、塗布型のものと異なり、基板
の表面粗さがほぼそのまま磁性層表面粗さに反映する。
 従って、基板の表面粗さを規制すれば、ヘッドの浮上
安定性は向上する。
ただし、基板の表面粗さを余りに小さくすると、ヘッド
の吸着が生じるので、上記のとおり基板表面粗さの下限
を設けているのである。
これに対し、通常の1−程度以上の厚さの塗布型の磁気
ディスクでは、基板の表面粗さは、さして磁性層の表面
粗さには影響せず、浮上安定性には影響はない。 また
、電磁変換特性にも影響を与えない。
ただし、前記のとおり、0.5戸以下に薄層化した場合
には、基板および磁性層の表面粗さが、膜厚のミクロな
変化を与えてしまう。
本発明は、このような膜厚変化を防止するという新たな
着眼からなされたものであり、これによりデジタル記録
の際の各種電磁変換特性が格段と改良されるものである
また、本発明の磁気ディスクの製造方法では、磁性塗料
を塗布した後、溶剤蒸気中にて磁界を印加した状態で、
ディスクを回転させて、塗膜のレベリングを行う。
このレベリングの際には、溶剤蒸気によって磁性塗料の
乾燥が防止される。
そして、ディスク内周部の磁界強度が大きい磁界を印加
することによって磁性微粒子に基板内径側への力を加え
、磁性塗料を内径方向へ移動させる。
これにより、磁性塗料が均一に広がるため、磁性微粒子
として凝集力の強い強磁性金属微粒子やBaフェライト
微粒子を用いても膜厚が薄い磁性層を形成できる。
そして、基板の内径から外径にかけて均一な膜厚で、空
孔率が小さく、かつ表面粗さが小さい平滑な磁性層が形
成できる。
加えて、磁性微粒子が均一に分散した均質な磁性塗膜を
形成でき、しかも配向の直前まで磁性塗料の乾燥を防止
できるため、磁性微粒子を充分に配向でき、高い角形比
が得られる。
〈具体的構成〉 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
第1図に、本発明の磁気ディスクの好適例を示す。
第1図において、磁気ディスク101は、剛性基板10
2上に塗布型の磁性層103を有する。
本発明は、剛性基板102の片面だけに磁性層103を
有する片面記録型の磁気ディスクおよび剛性基板102
の両面に磁性層103を有する両面記録型の磁気ディス
クのいずれであってもよい。
本発明に使用されるディスク状の剛性基板102は、例
えば、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属、ガラ
ス、セラミックス、エンジニアリングプラスチックス等
の各種非磁性材料により構成すればよい。 これらの中
では、機械的剛性、加工性等が°良好なアルミニウム、
アルミニウム合金等を用いることが好ましい。
剛性基板の寸法は目的に応じて選定すればよいが、通常
、厚さ0.8〜1.9mm程度、直径60〜130mm
程度である。
この場合の剛性基板の表面粗さ(Ra)4:、0.00
7−以下、好ましくは0.006μm以下とする。
また、Raの下限値は特に問題とならないが、0.00
2以上であることが好ましい。
Raを上記の値とすることにより、記録・再生時のS/
N比が格段と向上する。
また、基板のRmaxは 0.005〜0.070−程度とすることが好ましい。
ここで、表面粗さ(Ra )とは、JIS  B12O
3の定義に従うものであり、カットオフ値0.17mm
、測定長0.5mmにおけるものである。
このようなRa、Rmaxを得るには、公知の各種ポリ
ッシング技術を用いればよい。
磁性層103は、磁性微粒子を含有する磁性塗料を塗布
して形成される。
磁性層103の保磁力は1100Oe以上とすることが
好ましい。 保磁力がこの個未満であると十分な電磁変
換特性が得られず高密度記録が困難となる他、高い再生
出力が得られない。
磁性層の保磁力は、組み合わせる磁気ヘッドの性能を考
慮し、十分なオーバーライド特性が得られる範囲とすれ
ばよいので、その上限は特にないが、通常、2000O
e以下とすることが好ましい。
なお、磁性層の保磁力の特に好ましい範囲は、1200
〜1500 Oeである。
本発明磁気ディスクの磁性層の厚さは0.5−以下、好
ましくは0.3戸以下とする。
磁性層の厚さが0,5鱗を超えると、十分なオーバーラ
イド特性が得られなくなる。 また、特に短波長記録に
おいて飽和記録が困難となり厚み損失が増大するため、
高密度記録が困難となる。
磁性層の厚さの下限は特にないが、十分な再生出力およ
びS/N比を確保するためには0.05−以上とするこ
とが好ましい。
なお、磁性層の厚さの好ましい範囲は、0.08〜0.
3−である。
本発明において、磁性層の表面粗さ(Ra )は0.0
05p以下、好ましくは0.001〜0.003−とす
る。
なお、この場合のRaは、前記と同様に測定されるもの
である。
Raを上記の値とすることにより、記録・再生時のS/
N比が臨界的に向上する。
また、磁性層のRaを上記値にするには、通常、後述す
る塗膜のレベリングを行ない、塗膜硬化後に磁性層表面
をポリッシングすればよい。
このポリッシングは研磨テープ等の各種研磨材を用いて
行なえばよい。
さらに、後述のように磁性層塗膜に潤滑剤を含浸させた
後、必要に応じて行なうバニッシングによっても所望の
Raが実現する。
本発明においては、基板および磁性層のRaをそれぞれ
前記の値に規制することにより、本発明の効果が得られ
るものであり、基板および磁性層のうちいずれか一方の
Raが前記範囲を逸脱すれば、記録・再生時において、
良好なS/N比は得ることができない。
これは、前記のとおり、本発明における磁性層塗膜の厚
さが0.5−以下、特に0.3−以下ときわめて薄いも
のであるからである。
さらに、本発明において、磁性層表面の空孔率は4〜4
5%、好ましくは5〜40%、より好ましくは6〜30
%とする。
従来、磁性層を塗布により形成した場合、磁性層中に空
孔が存在することは周知であるが、磁性層の膜厚が0.
5p以下でかつ表面粗さ(Ra )が0.005tJn
以下の場合、磁性層の空孔率が4%未満となるとヘッド
吸着が発生し、C8S耐久性が著しく悪化する。
また、磁性層の空孔率が45%を越えると磁性層の均質
性をそこない、S/N比等の電磁変換特性が低下する。
上記の空孔率は、走査型電子顕微鏡 (SEM)像(5万倍程度)から、画像処理により求め
ればよい。
なお、磁性層の空孔率を上記値にするには、後述する塗
膜のレベリングを行なえばよい。
磁性層に用いる磁性微粒子には特に制限はなく、各種酸
化物磁性粉等も使用可能であるが、高保磁力の磁性微粒
子、例えば強磁性金属微粒子が好ましい。 強磁性金属
微粒子等の高保磁力の磁性微粒子を用いれば高い記録密
度と、高い記録・再生感度が得られる。
この場合、用いる強磁性金属微粒子には特に制限はない
が、前記のような磁気特性が得られるように選択するこ
とが好ましい。
例えば、Fe、Co、Niの単体、これらの合金、また
はこれらの単体および合金に、Cr  Mn、Co、N
i、さらにはZn。
Cu、Zr、Al、Ti、Bi、Ag、Pt等を添加し
た強磁性金属微粒子が使用できる。
また、これらの金属にB、C,Si、P、Nなどの非金
属元素を少量添加したものであってもよく、F e 4
N等、一部室化されたものであってもよい。
さらに、強磁性金属微粒子は、耐食性、耐候性の向上の
ために、表面に酸化物の被膜を有するものであってもよ
い。 このような酸化物としては、強磁性金属微粒子を
構成する金属の酸化物、A℃203等の各種セラミック
スが好ましい。
磁性微粒子の形状に特に制限はないが、形状磁気異方性
を利用できることから針状形態のものを用いることが好
ましい。
また、磁性微粒子の寸法は目的とする磁性層の構成に応
じて選定すればよいが、通常、長径0.15〜0.30
−程度、針状比6〜10程度のものを用いることが好ま
しい。
なお、強磁性金属微粒子を用いる場合は、a −F e
 OOH(Goethite)を還元する方法など、公
知の各種方法により製造すればよく、また、市販のもの
を用いてもよい。
また、高保磁力の磁性微粒子としては、バリウムフェラ
イト、ストロンチウムフェライト等の六方晶系酸化物微
粒子が好適である。
この場合、六方晶系酸化物微粒子の寸法は、目的とする
磁性層の構成に応じて選定すればよいが、電磁変換特性
上、平均粒径がO,15p1以下、特に0,02〜0.
10−程度、板状比は2以上、特に3〜10程度である
ものが好ましい。
ここで、平均粒径とは、電子顕微鏡写真[走査型電子顕
微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)]に
よって、例えば六方晶系のバリウムフェライト粒子の断
面50個程度を観察し、粒径についての測定値を平均に
したものである。
平均厚みはX線回折による2θの半値巾によって測定す
ることが好ましい。 また板状比とは、平均粒径/平均
厚みの値である。
バリウムフェライトとしては、 B a F e 120 +s等の六方晶系バリウムフ
ェライトやバリウムフェライトのBa、Feの一部をC
a、Sr、Pb、Co、Ni、Ti、Cr。
Zn、I n、Mn、Cu、Ge、Nb、Zr、Snそ
の他の金属から選ばれる1種以上で置換したもの等が挙
げられる。
また、ストロンチウムフェライトとしては、六方晶系ス
トロンチウムフェライト 5rFe+□019、あるいはこれを上記に準じて置換
したものであってもよい。
さらに、強磁性六方晶系酸化物微粒子は、耐候性や分散
性の向上のために、表面に酸化物や有機化合物等の被膜
を有するものであってもよい。
なお、これらの六方晶系酸化物微粒子は、必要に応じて
2種以上併用してもよい。
バリウムフェライト等の製法としては、セラミック法、
共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、ガラス結晶
化法、アルコキシド法、プラズマジェット法等があり、
本発明ではいずれの方法を用いてもよい。 これらの方
法の詳細については小池吉康、久保修共著゛セラミック
ス18 (1983) No、  10”などを参照す
ることができる。
磁性層形成に用いる磁性塗料は、上記した磁性微粒子と
バインダと溶剤とを混練して調製される。
用いるバインダに特に制限はなく、熱硬化性樹脂、反応
型樹脂、放射線硬化性樹脂等から目的に応じて選択すれ
ばよいが、薄層で十分な膜強度を確保し、高い耐久性を
得る必要があることから熱硬化性樹脂あるいは放射線硬
化性樹脂を用いることが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ビニル共重合系樹脂、ボッウレタン硬化型樹
脂、尿素樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系
反応樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂
、飽和ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂な
どの縮重合系の樹脂あるいは高分子量ポリエステル樹脂
とイソシアネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸
塩共重合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、
ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物
、低分子量グリコール/高分子量ジオール/トリフェニ
ルメタントリイソシアネートの混合物など、上記の縮重
合系樹脂とインシアネート化合物などの架橋剤との混合
物、ビニル共重合系樹脂と架橋剤との混合物、ニトロセ
ルロース、セルロースアセトブチレート等の繊維素系樹
脂と架橋剤との混合物、ブタジェン−アクリロニトリル
等の合成ゴム系と架橋剤との混合物、さらにはこれらの
混合物が好適である。
そして、特に、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との混合
物、米国特許第3.058,844号に記載のエポキシ
樹脂とポリビニルメチルエーテルとメチロールフェノー
ルエーテルとの混合物、また特開昭49−131101
号に記載のビスフェノールA型エポキシ樹脂とアクリル
酸エステルまたはメタクリル酸エステル重合体との混合
物等が好ましい。
放射線硬化性化合物の具体例としては、ラジカル重合性
を有する不飽和二重結合を示すアクリル酸、メタクリル
酸、あるいはそれらのエステル化合物のようなアクリル
系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二重
結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結合等
の放射線照射による架橋あるいは重合する基を熱可塑性
樹脂の分子中に含有または導入した樹脂である。 その
他放射線照射により架橋重合する不飽和二重結合を有す
る化合物であれば用いることができる。
放射線硬化性バインダーとして用いられる樹脂としては
、上記不飽和二重結合を樹脂の分子鎖中や末端、側鎖に
含有する飽和、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂
、ポリビニルブチラール系樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
キシ樹脂、繊維素系樹脂、アクリロニトリル−ブタジェ
ン共重合体、ポリブタジェン等が好適である。
さらに、オリゴマー、モノマーとして本発明で用いられ
る放射線硬化性化合物としては、単官能また多官能のト
リアジン系アクリレート、多価アルコール系アクリレー
ト、ペンタエリスノトール系アクリレート、エステル系
アクリレート、ウレタン系アクリレートおよび上記系の
単官能または多官能のメタクリレート化合物等が好適で
ある。
磁性塗料中のバインダの含有量に特に制限はないが、磁
性微粒子100重量部に対し、20〜50重量部程度と
することが好ましい。
用いる溶剤に特に制限はなく、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系、イソプロピルアルコール、ブチル
アルコール等のアルコール系、エチルセロソルブ、酢酸
セロソルブ等のセロソルブ系、トルエン等の芳香族系等
の各種溶剤を目的に応じて選択すればよい。
磁性塗料中の溶剤の含有量に特に制限はないが、磁性微
粒子100重量部に対し、400〜700重量部程度と
することが好ましい。
磁性塗料中には、必要に応じα−A4203等の研磨剤
、シリコーンオイル等の潤滑剤、その他の各種添加物を
添加してもよい。
このような磁性塗料は、ポリッシングにより表面平滑化
された剛性基板表面に塗布される。
この場合、剛性基板の表面は、アルマイト等の陽極酸化
膜、クロム酸等の酸化膜、NLP−Cu等の無電解メツ
キ膜、カップリング剤、硬化性樹脂などで処理されてい
てもよい。
磁性塗料の塗布方法に特に制限はないが、均一な塗布が
容易にできることから、スピンコード法を用いることが
好ましい。
スピンコードの際の回転数や回転時間等は、磁性層の厚
さに応じて適宜設定すればよいが、振りきり時の回転数
は200 Orpm以上、より好ましくは3000 r
pm以上が好ましい。
前記範囲未満では厚さ0.5痔、特に0.3戸以上の磁
性層を形成するのが困難である。
また、回転時間は2秒以上、より好ましくは5〜30秒
が好ましい。
前記範囲未満では厚さO,FBtm、特に0.3p以下
の磁性層を形成するのが困難である。
ただし、あまり大きすぎると塗膜表面の特にディスク内
周部が乾燥し、十分なレベリング効果が得られないばか
りでなく、磁性粒子の配向性も悪くなる。
また、磁性塗料の粘度は100〜1000cps程度と
することが好ましい。
なお、後述するレベリング用の装置がスピンコード用の
装置をも兼ねる場合等は、スピンコードを溶剤蒸気中に
て行うことはもちろん可能である。
磁性塗料を塗布した後は、溶剤蒸気中にて、磁界を印加
した状態で、基板を回転させて塗膜のレベリングを行う
本発明では、用いるレベリング装置に特に制限はないが
、好適例を第2図に示し、以下図示例に従って説明する
磁性塗料を塗布した基板102には、磁界を印加する。
印加磁界の方向は、通常基板102に垂直であるが多少
の傾斜があってもよい。
ただし水平磁界では磁界が広がり、磁極の位置と180
°の方向の塗膜に力が働くため均一なレベリングができ
ない。
また、磁界強度は、磁性塗料104中にて500〜30
00Gであることが好ましい。
前記範囲未満では塗膜を動かすのに十分な力が生じない
ため、レベリング効果が不十分となる。 前記範囲をこ
えると塗膜の表面性が悪化する。
この場合、印加磁界の強度は、基板102の最内径部の
磁性塗料中にて最大であり、外径部から内径部にかけて
連続的あるいは段階的に増加するものであることが好ま
しい。
このような磁界を印加するには図示例のように、主面に
着磁した1対の棒状の磁石203.204を用い、これ
らを基板102を挟んで互いの異極同士を対向させて配
置する。
そして、磁界の強い部分、つまり磁石のエツジ部を基板
の内径側へ、磁界の弱い部分、つまり磁石の中央部を基
板の外径側へ配置すればよい。
用いる磁石は、永久磁石でも電磁石でもよ(、また、用
いる磁石の最大エネルギー積(BH)maxやサイズ等
は、基板の大きさ、印加磁界強度、基板と磁石間の距離
等に応じて適宜選択すればよい。
通常、磁石の(BH)maxは16〜30MGOe程度
、磁石と基板間の距離は5〜20mm程度、磁極のサイ
ズは1010X65程度である。
また、これら対向磁石203.204は1対のみでなく
、2対〜6対程度設けてもよい。
なお、磁界印加方法は、前記の方法に限定されるもので
はなく、例えば基板の片側にのみ磁極を配置して、垂直
方向の磁界を印加するなど種々の方法が可能である。
本発明では、通常、空気中に溶剤蒸気を溶存させた雰囲
気中にて塗膜のレベリングを行う。
用いる溶剤は、前記の磁性塗料を調製する際に使用可能
な溶剤であれば、特に限定はな(、その何れであっても
よ(、また、2種以上を用いてもよい。
この場合、雰囲気の温度は20〜50℃であってよい。
そして、雰囲気中の溶剤蒸気の含有量は30〜90体積
%であることが好ましい。
なお、雰囲気は、窒素、アルゴン等の不活性ガスとして
もよい。
前記の条件の場合、本発明の効果はより一層向上する。
なお、溶剤蒸気の存在のさせ方には特に制限はな(、公
知の何れの方法で行ってもよい。
図示例では、密封容器201中に低沸点の溶剤205、
例えばシクロヘキサノンを入れ、ハンドヒーターにて溶
剤の温度が35℃程度となるように加熱することによっ
て溶剤蒸気を発生させ、所定の雰囲気を得ている。
その他、例えば自然蒸発あるいは超音波やバブリング等
にて溶剤を蒸発させてもよい。
本発明では、このような条件にて回転軸206によって
基板102を回転させる。
回転速度は200〜200 Orpmであることが好ま
しい。
前記範囲未満では塗膜にかかるトルクのデイクス円周接
続方向の成分が減少し、レベリングの効果が不十分とな
る。
前記範囲をこえると遠心力により、ディスク内径部の膜
厚が外径部より薄くなり、レベリングの効果が不十分と
なる。
また回転時間は5秒以上、特に10〜120秒であるこ
とが好ましい。
前記範囲未満では十分な効果が得られない。
ただしあまり長い時間は不要である。
このように、前記条件にて基板102を回転させると、
磁性塗料104中の磁性微粒子は、周期的に円周接線方
向および磁界強度が高い内径側へ引かれることになる。
そして、この磁性微粒子に引きずられて、磁性塗料が内
径側へ移動する。 このようにして塗布段階では内径側
か薄(、外径側が厚く、しかも表面が凹凸上に粗れてい
た磁性塗料104は、均一な薄厚になり、塗膜表面が平
滑化される。
そして、レベリング後の塗料中の均質性も良好である。
加えて、溶剤蒸気を溶存させた雰囲気中で行うため、磁
性塗膜の乾燥が防止でき、あるいはすでに乾燥した部分
も再度膨潤し、磁性塗膜の表面平滑性はより一層向上す
る。
このため、硬化後のポリッシング等も簡略化できる。
そして、レベリングの後に行われる配向の直前まで磁性
塗膜の乾燥を防止できるため、磁性微粒子を十分に配向
させることができ、高い角形比Sや高い保磁力角形比S
1を有する磁性層を形成できる。 例えばSは0.8以
上、S。
は0.7以上のものとすることができる。
また、磁性層表面を前記した本発明の範囲Raに規制す
ることが可能になる。
磁性塗料を塗布し、塗膜のレベリングを行った後、磁性
微粒子の配向を行なう。
磁性塗料は、その磁化容易軸がディスク周方向に向くよ
うに配向されることが好ましい。
このような配向を行なうためには、磁性層を挟んで同極
同士が対向するように一対の磁石を設け、これらの磁石
間で磁気ディスクを回転させることが好ましい。
配向磁石の磁界は、塗膜中にて2000〜4000G程
度とし、配向磁石は、1対〜6対程度設けてもよい。
この際、回転数は100〜500 rpm程度とする。
また、配向雰囲気には溶剤蒸気を存在させても、させな
くてもよい。
配向後、塗料を乾燥させ、その後磁性塗料硬化のために
硬化処理を行なう。
バインダが熱硬化性樹脂の場合、熱処理温度、熱処理時
間等の各種条件はバインダの種類に応じて適宜設定すれ
ばよいが、通常150〜300℃程度にて1〜5時間時
間子ある。 また、放射線硬化性樹脂の場合には、常温
において、3〜10Mradの線量に設定すればよい。
硬化処理時の雰囲気は不活性ガス雰囲気中、特に窒素雰
囲気中であることが好ましい。
このようにして、膜厚が小さく、かつ均一であり、表面
粗さが小さく、しかも空孔率が小さい磁性層を形成でき
る。
例えば、磁性塗膜硬化後の磁性層の膜厚は、0.5μm
以下、特に0.311m以下、外周部と内周部との膜厚
差は10%以下、表面粗さは最大高さRmaxが0.1
p以下のものとすることができる。
このため研磨工程が短縮され量産性、生産性はより一層
向上する。
磁性塗膜の硬化後、磁性層表面のポリッシングを行なう
ことが好ましい。 ポリッシングは研磨テープ等の各種
研磨材により行なえばよい。 このポリッシングにより
磁性層の表面粗さ(Ra )を所望の値とすることがで
き、また、これにより磁性層の厚さを調整することがで
きる。
なお、本発明では、硬化後の表面粗さRa、Rmaxを
前記のとおり小さ(できるため、ポリッシングにより磁
性層の表面粗さ(Ra )を前記のとおり0.005p
n以下、特に0.003戸以下、RmaxをO,o2.
m以下とすることができる。
磁性層を研磨後、磁性層表面に液体潤滑剤を塗布し、磁
性層中に含浸させることが好ましい。
用いる液体潤滑剤に特に制限はないが、潤滑性が良好で
あることから、フッ素を含む有機化合物を含有する液体
潤滑剤を用いることが好ましい。
液体潤滑剤の塗布方法に制限はなく、例えば、デイツプ
法、スピンコード法等を用いればよい。
液体潤滑剤の含浸後、バニッシングを行なうことにより
、磁気ディスク表面の平滑性をさらに向上させることが
好ましい。
なお、このような液体潤滑剤は、磁性塗料に含有させて
もよい。
次に、本発明の磁気記録再生方法に使用する浮上型磁気
ヘッドについて説明する。
本発明に用いる浮上型磁気ヘッドは、その構成に特に制
限はないが、少な(ともギャップ部付近が飽和磁束密度
0.7T以上の軟磁性材料で形成されていることが好ま
しい。
このような構成を有する浮上型磁気ヘッドとしては、メ
タル・イン・ギャップ(MIG)型の磁気ヘッドまたは
薄膜型の磁気ヘッドが好適である。
MIG型磁気ヘッドは、一対のコアの少なくとも一方の
ギャップ部対向面に、これらのコアよりも飽和磁束密度
の高い軟磁性薄膜を有する磁気ヘッドである。 MIG
型磁気ヘッドでは、軟磁性薄膜から強力な磁束を磁性層
に印加できるため、高い保磁力を有する磁性層に有効な
記録を行なうことができる。
本発明に用いるMIG型磁気ヘッドの好適例を、第3図
および第4図に示す。
第3図に示される磁気ヘッドは、第1コア1と、ギャッ
プ部対向面に軟磁性薄膜4が形成されている第2コア2
とを有し、両コアがギャップ5を介して接合され、溶着
ガラス3により溶着一体化されている。 なお、第3図
に示されるように軟磁性薄膜を一方のコアだけに設ける
場合、トレーリング側のコアに設けることが好ましい。
また、第4図に示される磁気ヘッドは、軟磁性薄膜4を
第1コア1、第2コア2の双方のギャップ部対向面に形
成したタイプのものである。
第1コア1および第2コア2は、フェライトから構成さ
れることが好ましい。
この場合、用いるフェライトに特に制限はないが、Mn
−ZnフェライトまたはN 1−Znフェライトを、目
的に応じて用いることが好ましい。
第1コア1および第2コア2の直流での飽和磁束密度B
sは、好ましくは0.3〜0.6T(テスラ)であるこ
とが好ましい。 飽和磁束密度が前記範囲未満であると
、オーバーライド特性が低下する他、このような飽和磁
束密度の組成ではキュリー温度が低(なるため、熱的安
定性が低下してしまう。 前記範囲を超えると、磁歪が
増加して磁気ヘッドとしての特性が悪化したり、着磁さ
れ易くなる。
第1コア1および第2コア2の直流での初透磁率は1,
000以上、保磁力は0.3Oe以下であることが好ま
しい。
また、第1コア1および第2コア2のギャップ部対向面
を鏡面研磨等により平滑化し、後述する軟磁性薄膜4等
を形成し易(することが好ましい。
このようなMIG型磁気ヘッドにおいて、軟磁性薄膜4
の飽和磁束密度は0.7T(テスラ)以上であることが
好ましい。 飽和磁束密度がこの範囲未満となると、前
記したような保磁力を有する磁性層に飽和記録を行なう
ことが困難となり、また、良好なオーバーライド特性を
得ることが困難となる。
なお、軟磁性薄膜4の飽和磁束密度Bsのより好ましい
範囲は0.8T以上である。 また、軟磁性薄膜4のB
sの上限は特にないが、材料組成および製造上の困難さ
から、通常2、8T以下とされる。
このような軟磁性薄膜4の材料に特に制限はないが、セ
ンダスト等のFe−AQ−3i系合金、スーパーセンダ
スト等のFe−Aρ−3i−Ni系合金、Fe−3i系
合金、パーマロイ等のNi−Fe系合金、Fe−N系合
金などから適宜選択すればよい。 また、軟磁性薄膜4
を、これらの各種Fe系合金の多層膜構造としてもよい
軟磁性薄膜4の膜厚に特に制限はないが、0.2〜5−
1特に0.5〜3−とすることが好ましい。 膜厚がこ
の範囲未満であると、軟磁性薄膜4全体の体積が不足し
て飽和し易くなり、MIG型磁気ヘッドの機能を十分に
果たすことが困難となる。 また、上記範囲を超えると
、軟磁性薄膜4の摩耗が大きくなる他、渦電流損失が増
大してしまう。
ギャップ5は、非磁性材質から形成される。
用いる材質としては、酸化ケイ素、例えば5i02等が
好適である。
ギャップ5の形成方法に制限はないが、特にスパッタ法
を用いることが好ましい。
ギャップ長は、目的とする記録波長等に応じて決定すれ
ばよいが、通常、0.2〜2.o戸程度である。
ギャップ5を介しての第1コア1と第2コア2との接合
一体化は、例えば溶着ガラス3を流し込むことにより行
う。
溶着ガラス3の組成は、必要とされる各種条件に応じて
適宜選択すればよいが、作業温度を低(できることから
鉛ケイ酸ガラス等の低融点ガラスを用いることが好まし
い。
このようなMIG型磁気ヘッドは、第1コアまたは第2
コアをスライダとしたモノリシックタイプの浮上型磁気
ヘッドとして使用されてもよ(、あるいはこのようなM
IG型磁気ヘッドをAl220x−TiC等の各種非磁
性セラミックスのスライダと一体化し、コンポジットタ
イプの浮上型磁気ヘッドとして用いてもよい。
また、本発明では、いわゆるエンハンスト・デュアルギ
ャップ・レングス(EDG)型の磁気ヘッドを用いても
よい。
EDG型の磁気ヘッドはMIG型の磁気ヘッドの1種で
あり、第5図に示されるように、第2コア2に前述した
軟磁性薄膜4を形成したMIG型磁気ヘッドにおいて、
第1コア1にコアより飽和磁束密度の低い低飽和磁束密
度合金薄膜6を形成した磁気ヘッドである。
EDG型の磁気ヘッドは、前述したMIG型磁気ヘッド
と同様の効果を得ることができ、さらに、低飽和磁束密
度合金薄膜により高い感度を得ることができる。
この場合、低飽和磁束密度合金薄膜6には、例えば、特
願昭63−311591号に示される低飽和磁束密度非
晶質合金薄膜等を用いればよい。
次に、薄膜型磁気ヘッドについて説明する。
薄膜型磁気ヘッドは、高密度記録や高速データ転送が可
能である等の優れた緒特性を有する。
第6図に、本発明に用いる浮上型の薄膜型磁気ヘッドの
好適例を示す。
第6図に示される薄膜磁気ヘッドは、スライダ7上に、
絶縁層81、下部磁極層91、ギャップ層10、絶縁層
83、コイル層11、絶縁層85、上部磁極層95およ
び保護層12を順次有する。
本発明において、スライダ7の材料は従来公知の種々の
ものを用いればよ(、例えばセラミックス、フェライト
等により構成すればよい。
この場合、セラミックス、特にAβ203TiCを主成
分とするセラミックス、Zr0zを主成分とするセラミ
ックス、SiCを主成分とするセラミックスまたは−A
βNを主成分とするセラミックスが好適である。 なお
、これらには、添加物としてMg、Y、Zr02T i
 O2等が含有されていてもよい。
スライダ7の形状やサイズ等の諸条件は公知の何れのも
のであってもよ(、用途に応じ適宜選択すればよい。
スライダ7上には、絶縁層81が形成される。
絶縁層81の材料としては従来公知のものは何れも使用
可能であり、例えば、薄膜作製をスパッタ法により行な
うときには、SiO2、ガラス、Al220.等を用い
ることができる。
絶縁層81の膜厚やパターンは公知の何れのものであっ
てもよく、例えば膜厚は5〜404程度とする。
磁極は、通常、図示のように、下部磁極層91と、上部
磁極層95として設けられる。
本発明では、下部磁極層91および上部磁極層95には
、前述のMIG型磁気ヘッドやEDG型磁気ヘッドの場
合と同様に、0.77以上の飽和磁束密度を有する軟磁
性薄膜を用いる。 これらの磁極層の構成材料は、MI
G型磁気ヘッドの説明において述べた各種軟磁性材料か
ら選択すればよい。
なお、下部磁極層91と、上部磁極層95の組成は、同
一でも異なっていてもよい。
下部および上部磁極層91.95のパターン、厚さ等は
公知のいずれのものであってもよい。 例えば、磁極層
の厚さは1〜5−程度とすればよい。
下部磁極層91および上部磁極層95の間にはギャップ
層10が形成される。
ギャップ層10には、SiO2,AJ2□O3等の公知
の種々の材料を用いればよい。
また、ギャップ層10のパターン、厚さ等は公知の何れ
のものであってもよい。 例えば、ギャップ10層の厚
さは0.2〜1.0−程度とすればよい。
コイル層11の材質には特に制限はなく、通常用いられ
るA℃、Cu等の金属を用いればよい。
コイルの巻回パターンや巻回密度についても制限はなく
、公知のものを適宜選択使用すればよい。 例えば巻回
パターンについては、図示のスパイラル型の他、積層型
、ジグザグ型等何れであってもよい。
また、コイル層11の形成にはスパッタ法、めっき法、
蒸着法等の各種被着法を用いればよい。
図示例ではコイル層11は、いわゆるスパイラル型とし
てスパイラル状に下部磁極層91および上部磁極層95
間に配設されており、コイル層11は、絶縁層83.8
5により磁極層から絶縁されている。
絶縁層83.85の材料としては従来公知のものは何れ
も使用可能であり、例えば、薄膜作製をスパッタ法によ
り行なうときには、Sin、、ガラス、Aβ20S等を
用いることができる。
また、上部磁極層95上には保護層12が設層される。
 保護層12の材料としては従来公知のものは何れも使
用可能であり、例えばAρgo3等を用いることができ
る。
この場合、保護層12のパターンや厚さ等は従来公知の
ものはいずれも使用可能であり、例えば厚さは10〜5
0μm程度とすればよい。
なお、本発明ではさらに各種樹脂コート層等を積層して
もよい。
このような薄膜型磁気ヘッドの製造工程は、通常、薄膜
作製とパターン形成とによって行なわれる。
各層の薄膜作製には、上記したように、従来公知の技術
である気相被着法、例えば真空蒸着法、スパッタ法、あ
るいはめっき法等を用いればよい。
薄膜型磁気ヘッドの各層のパターン形成は、従来公知の
技術である選択エツチングあるいは選択デポジションに
より行なうことができる。
エツチングとしてはウェットエツチングやドライエツチ
ングにより行なうことができる。
このような薄膜型磁気ヘッドは、アーム等の従来公知の
アセンブリと組み合わせて使用される。
本発明では、以上説明したような磁気ディスクおよび浮
上型磁気ヘッドにより、記録再生を行なう。
本発明において、浮上型磁気ヘッドの浮上量は、0.2
−以下とすることが好ましい。 浮上量がこの範囲を超
えるとオーバーライド特性が不十分となり、また、高い
記録密度を得ることが困難となる。
なお、浮上量のより好ましい範囲は、 0.1711m以下テアル。
また、浮上量の下限は特になく、浮上型磁気ヘッドの浮
揚面と磁気ディスク表面とが単接触状態となるまで浮上
量を小さくすることができる。
なお、浮上量とは浮上型磁気ヘッドの浮揚面と磁気ディ
スク表面との距離である。
浮上量は、スライダの形状変更、ジンバル、サスペンシ
ョン等の荷重変更、磁気ディスクの回転数の変更などに
より種々の値に設定することができる。
記録再生時の磁気ディスクの回転数に特に制限はな(、
目的とする転送レート、浮上量、記録密度等に応じて適
宜設定すればよいが、例えば1500〜400 Orp
m程度である。
本発明では通常、デジタル信号を記録するので、飽和記
録を行なう。
また、飽和記録を行なうので、オーバーライド記録が可
能である。
本発明で実現する記録密度は、磁性層の保磁力および厚
さ、浮上型磁気ヘッドのギャップ長および浮上量等の各
種条件によっても異なるが、I)goで表わしたとき、
35 kFRPI(kil。
Flux Reverse Per Inch)以上が
得られる。
なお、D5゜とは、再生出力が孤立波再生出力の50%
となるときの記録密度である。
また、本発明では、−30dB以下の実用上十分なオー
バーライド特性が得られる。
〈実施例〉 以下、本発明の具体的実施例を挙げ本発明をさらに詳細
に説明する。
実施例1 下記のとおり磁性塗料を調整した。
磁性粉           100重量部組成:α−
Fe 保磁力+1340 長径:0.25戸 針状比:8 α−Aj2203        10重量部エポキシ
樹脂         28重量部(エピコート100
4、シェル化学社製)フェノール樹脂        
12重量部(スミラックPC25、住友ベークライト社
製)シリコーンオイル      0.4重量部シクロ
へキサノン/イソホロン (1/1混合溶剤) 340.410.570または650重量部なお、混合
溶剤の含有量は、サンプルにょってかえた。
上記組成物をボールミル中にて140時間混合、分散さ
せた。 塗料の粘度は150〜900 cpsであった
このようにして得られた磁性塗料を3.5″径のディス
ク状アルミ基板の両面にスピンコード法により振りきり
時の回転数4000 rpm、時間5秒にて塗布を行い
、硬化後の平均塗膜厚が0.15〜0.35−となるよ
うに塗設した。
なお、用いたアルミ基板の表面粗さRmaxはO,o3
s、m、Raは、0.002戸であった。
そして、空気中にシクロヘキサノン蒸気を存在させた雰
囲気中にて、第2図に示される棒状のNS対向磁石を配
したレベリング装置を用いてディスクを回転させ、室温
23℃にて塗膜のレベリングを行った。
この場合、磁性塗膜中の磁界強度は、最外周部が970
G、最内周部が1530Gであり、シクロヘキサノンの
温度は35℃とした。
また、レベリング時のディスクの回転数は11000r
p、時間は20秒とした。
次に、対向磁石を配した配向装置によりディスク円周方
向に配向処理を行なった後、塗料を乾燥させた。
配向磁界は、塗料中にて3000G、回転数20Orp
m、配向時間は45秒とした。
次に窒素気流中、200℃で3時間硬化処理を行なった
後、テープ研磨装置により研磨テープWA100OO(
日本ミクロコーティング社製)を用いて研磨量が約01
05−となるように研磨を行ない、膜厚の微調整と磁性
層の平滑化処理を行った。
次いで、ディスクを洗浄し、濃度0.1%のフルオロカ
ーボン(KRYTOX 143cZ:デュポン社製)の
フロン溶液をデイツプ法により塗布し、含浸させ、磁気
ディスクサンプルNo、  l、2.3.4を作製した
次ぎに、レベリングを行わない以外は実施例と同様の方
法で比較サンプルNO65,6,7,8を作製した。
これらの各サンプルNo、  1〜8について磁性層の
角形比S、平均膜厚t、最外周部の膜厚toと最内周の
膜厚t、との比t。/1.  空孔率および表面粗さと
しては最大高さRmaxとRaとを求めた。
この場合は、角形比Sは、振動試料型磁力計(VSM)
を用い、最大印加磁界10kGで測定した。
また、磁性層の厚さは、あらかじめ被測定ディスクに磁
性層の無い領域を設け、触針成膜差計(タリーステップ
)を用いてその場所の段差から求めた。
また、表面粗さRmaxおよびRaはJISB  06
01に記載されている方法にて求め、空孔率は、5万倍
のSEM像を画像処理することにより求めた。
結果は表1に示されるとおりである。
また、各サンプルNo、  1〜6に対して浮上型磁気
ヘッドを搭載した磁気ディスク装置にて記録・再生を行
って下記の測定を行った。 なお、レベリング無しの比
較サンプルN017.8は磁性層の状態が悪いため電磁
変換特性の評価はできなかった。 測定に使用した磁気
ヘッドには、ギャップ長0.6−のモノリシックタイプ
のMIG型ヘッドを用いた。
そして、記録・再生時のヘッド浮上量は0.14戸とし
た。
ヘッド浮上量は、磁気ディスク表面と磁気ヘッド浮揚面
のギャップ部との距離である。
浮上量の測定は、下記のようにして行なった。
測定用の石英製ディスクを上記各測定と同様な条件にて
回転させてディスク表面に浮上型磁気ヘッドを浮上させ
、そのとき石英製ディスクの裏面側から白色光を浮上型
磁気ヘッドのギャップ部に照射し、その反射光とディス
ク表面からの反射光との干渉を検出して浮上量を算出し
た。
なお、測定は自動浮上量テスタ(PPL社製)を用いて
行なった。
また、記録電流は、■。。×2とした。  I s。
とは飽和記録特性の再生出力の最大値の90%に相当す
る記録電流値である。
(エラーレート) エラーレートは、記録周波数3.3MHz、トラック送
りピッチ15−でディスク全面についてサーテイファイ
を行ない、その信号欠陥の個数で評価をおこなった。
ミッシングパルスエラー(MP)は信号をディスクに記
録し、その再生信号の出力が全周の平均出力(TAA)
の65%以下まで低下したときのエラーである。
エキストラパルスエラー(EP)は信号をディスクに書
き込んだ後、直流消去を行ない、その消え残りの信号が
TAAの25%以上になったときのエラーである。
(D、、、再生出力およびオーバーライド特性)磁気デ
ィスフサ−ティファイアを用いて測定した。 記録周波
数を変更することにより記録密度を変化させた。
表2に示すDsoとは再生出力のP−P(peakto
 peak)値が孤立波再生出力P−P値の50%まで
減少したときの記録密度であり、再生出力は記録周波数
3.3MHzとした際のP−P値である。 なお、測定
時の磁気ディスク回転数は3600 rpmとした。
また、オーバーライド特性(0/W)は、IF倍信号1
.65MHz)に2F信号(3,3MHz)を重ね書き
したときのIF倍信号減衰量で評価し、これはスペクト
ラムアナライザ(ヒユーレットパラカード社製)で測定
した。
このときの磁気ディスク回転数は3600rpmとした
(S/N比) S/N比の測定は、ディスクの最内周で下記のとおり行
なった。
記録周波数3.3MHzで書き込んだ後、再生出力(V
rms)を10MHzの帯域の交流電圧計にて測定した
。 次に、このトラックで直流消去を3回行なった後、
交流電圧計で再生出力(Vocrms)を測定シタ。
また、ヘッドをオンロードし、システムノイズ(Vno
ise)を測定した。
そしてS/N比を下記式から求めた。
S/N比= Vrms/(Vocrms2− Vnoi
se2) ””結果は表2に示されるとおりである。
表1、表2により本発明の効果が明らかである。
なお、磁性微粒子をBaフェライトにかえたり、バイン
ダを放射線硬化性樹脂にかえたところ同等の結果が得ら
れた。
実施例2 除布型磁 ディスクの 実施例1の本発明のディスクと同様にして磁性層の保磁
力の異なる磁気ディスクNo、13.14を作製した。
 各ディスクの磁性層の平均膜厚は0.15μmとした
。 また、各ディスクの磁性層の表面粗さRaは0.0
027ffl、空孔率は、No、13が7%、No、1
4が11%であった。
また、実施例1の比較用のディスクと同様にしてレベリ
ングを行わない磁気ディスクNo、  15.16.1
7を作製した。
各磁気ディスクに用いた磁性粉を下記表3に示す。
表 3 No。
(Oe) (鱗) 15      Co−y−FeaOi    770
   0.30    813       a−Fe
     1230   0.30     73.1
6.17    a−Fe     1340   0
.25     814       a−Fe   
  1500   0.20     7磁性層の保磁
力が異なる薄膜型磁気ディスクNo、18.19を、下
記のようにして作製した。
まず、3.5″径のディスク状アルミ基板上に、無電解
メツキ法により膜厚20牌のN1−P下地層を形成し、
砥粒研磨装置により表面平滑化したあとWA4000研
磨テープによりテクスチャー加工を行ない洗浄を行なっ
た。
この下地層上に、マグネトロンスパッタLi1Fにより
膜厚0.2−のCr層を形成した後、膜厚0.05−の
Co−Ni−Cr合金磁性層を形成した。 なお、保磁
力の変更は、基板加熱条件およびArガス圧を変えるこ
とにより行なった。
この磁性層上に、RFマグネトロンスパッタ法により膜
厚0.04−のカーボン保護膜を形成した。
さらに、カーボン保護膜上に、フルオロカーボ:/(F
OMBLIN  AM2001:モンテジソン社製)の
0.1%フロン溶液を塗布し、保護潤滑膜を形成した。
モノリシックタイプ  刑磁 ヘッドの飽和磁化0.3
6TのM n −Z n焼結フェライトブロックを切削
加工し、低融点ガラスにより溶融接着してギャップを形
成し、磁気へラドコアを作製した。 ギャップは5iC
1aにより形成し、ギャップ長は0.6−とした。
この磁気へラドコアにターン数24のCuコイルを形成
し、モノリシックタイプの浮上型磁気ヘッドとした。 
これにジンバルおよびアームを取り付けて、磁気ヘッド
Cとした。
次に上記M n −Z n焼結フェライトに■形状の溝
加工を行なった後、マグネトロンスパッタ法により飽和
磁束密度1.1T、膜厚2−のセンダスト膜を形成し、
さらにこれを切削加工して、上記磁気ヘッドCと同様に
して、第2図に示すようなMIG型の磁気ヘッドAを作
製した。
また、スライダ部となるコアの形状を変更した他は磁気
ヘッドAと同様にして、MIG型の磁気ヘッドA1、A
2を作製した。
これらの磁気ヘッドのギャップ部近傍の飽和磁束密度B
sを、表4に示す。
刑  刑磁 ヘッドの 第6図に示されるようなスライダ7上に順次、絶縁層8
1、下部磁極層9工、ギャップ層10、絶縁層83、コ
イル層11、絶縁層85、上部磁極層95および保護層
12を有する薄膜型磁気ヘッドを製造した。 各層の形
成にはスパッタ法を用い、パターン形成には、ドライエ
ツチングを用いた。
スライダ7には、AβzoaTicを用いた。
絶縁層81には、A(1−Osを用い、膜厚は30−と
した。
下部および上部磁極層91.95は、厚さ1.7−およ
び2.0鱗で飽和磁束密度0.8Tのパーマロイ膜とし
、マグネトロンスパッタ法により形成した。
ギャップ層10には、5iO−を用い ギャップ長は0.65−とした。
コイル層11には、Cuを用い、図示のようにスパイラ
ル状に形成した。
絶縁層83.85には、A (l z O3を用いた。
また、保護層12には、Aρ203を用い、膜厚は40
戸とした。
これらの磁気ディスクおよび浮上型磁気ヘッドを下記表
4に示すように組み合わせ、実施例1と同様、保磁力、
Dsoおよびオーバーライド特性の評価と、下記の評価
を行なった。
(摩擦係数) 摩擦係数μはANSI規格に基づき測定した。 ヘッド
荷重は15g、相対速度は5mm/secとした〇 (C3S耐久性) CSS (コンタクト・スタート・ストップ)耐久性の
測定には、プラス社製3.5″磁気デイスクドライブを
用いた。
C8Sの1サイクルは、静止時間10秒−立ち上がり時
間5秒一定常回転の時間10秒−立ち下がり時間30秒
とし、定常状態のディスクの回転数は3600 rpm
とした。 また、C8Sはディスク中心から22mmの
位置で行なった。
そして、ディスクの摩擦係数が1,0以上になったとき
、または、磁性層に傷が発生したときのC8Sサイクル
数で評価した。
上記各評価の結果を、表4に示す。
以上の実施例の結果から、本発明の効果が明らかである
すなわち、本発明の組み合わせNo、  1〜6では3
5 kFRPI以上の高いり、。と−30dB以下の十
分なオーバーライド特性が得られ、C8S耐久性も十分
である。
これに対し、Co−γ−FezO:+を含有する塗布型
磁性層を有する磁気ディスクを用いた組み合わせNo、
  7.8では、C8S耐久性およびオーバーライド特
性は良好であるがD 50が低い。
また、磁性層の厚さが0.3−を超えている組み合わせ
No、  9.10では、オーバーライド特性が不十分
である。
そして、薄膜型磁気ディスクを用いた組み合わせNo、
  l’l、12では、摩擦係数が大きくCSS耐久性
が極めて低い。
なお、浮上量を0.2o、m超とした他は同様な組み合
わせにて上記測定を行なったところ、D soおよびオ
ーバーライド特性の低下がみられた。
また、本発明の磁気ディスクサンプルNo。
13と14の磁性微粒子をBaフェライト微粒子にかえ
たところ、同等の結果が得られた。
実施例3 ポリッシングにより、所望の表面粗さ(Ra)にした3
、5″径のディスク状アルミ基板を用意した。 なお、
基板のRaは表5に示されるとおりであった。
そして、実施例1と同様にして各種磁気ディスクサンプ
ルを製造した。
この場合、実施例1の本発明と同様にシクロヘキサノン
蒸気を存在させた雰囲気中にて塗膜のレベリングを行な
ったサンプルNo、20〜33および塗膜のレベリング
を行なわないサンプルNo、34〜36には、それぞれ
、テープ研磨装置により、研磨テープWA4000〜1
0000’(日本ミクロコーティング社製)を用いて研
磨し、磁性層の表面粗さ(Ra )を種々のものとした
磁性層のRa、空孔率および平均膜厚tは、表5に示さ
れるとおりである。
なお、本発明のサンプルNo、20〜23の磁性層の膜
厚比t。/1+は1.02〜1.04程度、角形比Sは
0.90〜0.92程度であった。
次いで、各サンプルに対して、ヘッド浮上量0.14痔
にて、実施例1と同様、S/N比、オーバーライド特性
およびD5oの評価を行ない、実施例2に記載されてい
るC8S耐久性の評価を行なった。
結果は表5に示されるとおりである。
表5に示される結果から本発明の効果が明らかである。
なお、本発明のサンプルNo、20〜23のエラーレー
トMPおよびEPは、0であった。
また、浮上量を0.20戸起上した他は同様にて各サン
プルに対し上記測定を行なったところ、Dsoおよびオ
ーバーライド特性の低下がみられた。
また、磁性微粒子をBaフェライトにかえたり、バイン
ダを放射線硬化性樹脂にかえたところ上記と同等の結果
が得られた。
〈発明の効果〉 本発明の磁気ディスクは、記録・再生時のS/N比等の
電磁変換特性およびC8S耐久性が良好である。
また、本発明の磁気ディスクの製造方法によれば、膜厚
が小さく、膜厚や磁性微粒子の分散性が均一であり、表
面粗度が小さ(、しかも空孔率の小さい所望の磁性層が
形成できる。
特に、磁性粉の凝集のため薄層化が困難であった強磁性
金属微粒子やBaフェライト微粒子等の高保磁力の磁性
微粒子を含有する磁性層の場合も膜厚が小さい磁性層を
形成できる。
加えて、本発明によれば、磁性微粒子の配向度が高く、
角形比が高い磁性層が形成でき、記録・再生時のモジュ
レーションが小さくエラーレートが少ない磁気ディスク
が実現する。
また、本発明の磁気記録再生方法によれば、高密度記録
が可能で高い信頼性を有する磁気記録再生方法が、低コ
ストで実現する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の磁気ディスクの好適例を示す部分断
面図である。 第2図は、本発明の磁気ディスクの製造方法の1製造工
程を説明するための断面図である。 第3図、第4図および第5図は、それぞれ本発明の磁気
記録再生方法に用いるMIG型磁気ヘッドの好適例を示
す部分断面図である。 第6図は、本発明の磁気記録再生方法に用いる薄膜型磁
気ヘッドの好適例を示す部分断面図である。 符号の説明 101・・・磁気ディスク 102・・・剛性基板 103・・・磁性層 104・・・磁性塗料 201・・・容器 203.204・・・磁石 205・・・溶剤 206・・・回転軸 1・・・第1コア 2・・・第2コア 3・・・溶着ガラス 4・・・軟磁性薄膜 5・・・ギャップ 6・・・低飽和6鼓束密度合金薄膜 7・・・スライダ 81.83.85・・・絶縁層 91・・・下部磁極層 95・・・上部磁極層 10・・・ギャップ層 11・・・コイル層 12・・・保護層 願 理 同 人 ティーデイ−ケイ株式会社 人 弁理士  石 井 陽

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)剛性基板上に磁性微粒子を含有する磁性塗料を塗
    布して形成された磁性層を有する磁気ディスクにおいて
    、 前記磁性層の厚さが0.5μm以下であり、前記基板の
    表面粗さ(Ra)が0.007μm以下で、かつ前記磁
    性層の表面粗さ(Ra)が0.005μm以下であり、 前記磁性層の空孔率が4〜45%であることを特徴とす
    る磁気ディスク。
  2. (2)前記磁性層の有する保磁力が1100Oe以上で
    ある請求項1に記載の磁気ディスク。
  3. (3)前記磁性微粒子が強磁性金属または六方晶系酸化
    物微粒子である請求項1または2に記載の磁気ディスク
  4. (4)剛性基板上に磁性微粒子を含有する磁性塗料を塗
    布し、次いで、前記剛性基板を回転しながら、溶剤蒸気
    中にて磁界を印加して塗膜のレベリングを行った後、配
    向を行うことを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
  5. (5)前記配向後、前記磁性塗料を硬化して、厚さが0
    .5μm以下、表面粗さ(Ra)が0.005μm以下
    、空孔率が4〜45%の磁性層を得る請求項4に記載の
    磁気ディスクの製造方法。
  6. (6)前記塗膜のレベリングを行う際の印加磁界が、極
    性の異なった磁極より生じ、前記剛性基板を貫通する直
    流磁界であって、かつ基板表面の磁界強度が、基板の外
    周部におけるより内周部におけるほうが大である請求項
    4または5に記載の磁気ディスクの製造方法。
  7. (7)請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気ディス
    クに対し、浮上型磁気ヘッドにより記録再生を行うこと
    を特徴とする磁気記録再生方法。
  8. (8)前記浮上型磁気ヘッドの少なくとも ギャップ部付近が飽和磁束密度0.7T以上の軟磁性材
    料で形成されている請求項7に記載の磁気記録再生方法
  9. (9)前記浮上型磁気ヘッドの浮上量が0.2μm以下
    である請求項7または8に記載の磁気記録再生方法。
JP23359090A 1989-12-29 1990-09-04 磁気ディスク、磁気ディスクの製造方法および磁気記録再生方法 Pending JPH03224124A (ja)

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US07/856,703 US5160761A (en) 1989-12-29 1992-03-24 Method for making a magnetic disk
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JP1-342990 1989-12-29
JP34299089 1989-12-29

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JP23359090A Pending JPH03224124A (ja) 1989-12-29 1990-09-04 磁気ディスク、磁気ディスクの製造方法および磁気記録再生方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0797190A1 (en) * 1992-01-08 1997-09-24 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0797190A1 (en) * 1992-01-08 1997-09-24 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium

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