JPH032203Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、簡単な構造にして、頭のせ体を所望
の角度に調節することが出来るヘツドレスト角度
調節装置に係るものである。

〔従来の技術〕

出願人は先に実願昭59−87943号「ヘツドレス
ト角度調節装置」を出願しているが、この角度調
節にはギアー構造を採用しているから数段階にし
か調節出来ずに厳密には所望角度に調節すること
が出来ないから今一歩の感があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、かかる欠点を解決したもので、頭の
せ体を所望角度に調節し固定することが出来るヘ
ツドレスト角度調節装置を提供することが技術的
課題である。

〔問題点を解決するための手段〕

背当シート１の上部左右に突設した支持杆２の
上端部間に中空状の頭当体３を設けたヘツドレス
トにおいて、頭当体３の左右壁３ａ内側に平行リ
ンク機構部材４を設け、左右の平行リンク機構部
材４の前側間に状の支持杆２の水平杆部２ａを
架設し、同じく後側間に連結杆５を架設し、頭当
体３後部と支持杆２の水平杆部２ａとの間にスプ
リング６を設けて頭当体３を支持杆２に対してス
プリング６に抗して前後動自在に設け、この支持
杆２の水平杆部２ａの上部に係止孔７を有する係
止板８を斜め上方に向け、而かもスプリング９に
より常に前方に押しつける状態で回動自在に設
け、係止板８後方に位置する連結杆５に係止突杆
１０を斜め前方に向けて回動自在に突設し、係止
突杆１０を係止板８の係止孔７に出入自在に嵌挿
し、係止突杆１０の先端部に抜け止めストツパー
１１、基部寄りに解放ストツパー１２を設け、係
止板８の側方に位置する支持杆２にバネ取付体１
３を設け、バネ取付体１３の先端部に係止板８が
係止するストツパー部１４を設け、上部にバネ板
１５の一端部を止着し、遊離他端部を係止板８の
位置まで臨しめると共に遊離他端部に係止板８の
上縁部を押え保持する押え片１６を設ける。

〔実施例〕

支持杆２は、その水平杆部２ａを連結杆１７を
介して平行リンク機構部材４に連結している場合
を図示しているが、支持杆２が状でなく１本の
ものの場合には平行リンク機構部材４に直接固定
すると良い。

この場合、水平杆部２ａがなくなるため、その
分として前側にも連結杆５を設けることになる。

スプリング６は連結片１７と頭当体３の後部と
の間に設けているが、他所でも良い。

係止板８、係止突杆１０とも基部に取付筒１
８，１９を設け、取付筒１８，１９を支持杆２の
水平杆部２ａと連結杆５に被嵌して回動自在に設
けている。

図中２０はスプリング押え，２１は係止突杆１
０付取付筒１８，１９の位置決め突部である。

尚頭当体３は２個のプレス部材３ｂを結合させ
て形成している。

〔考案の効果〕

本考案は、上述の様に構成したから第３図に示
す状態では押え片１６が係止板８の上縁部より離
れているから係止板８はスプリング９の働きによ
り斜め下方に押し下げられている。

従つて、係止孔７の上下縁が係止突杆１０の上
下縁に圧接しているから係止突杆１０は前後動不
能な状態に係止されていることになり、頭当体３
は所望位置に固定されており、頭当体３前部に頭
を押し当てることが出来る。

この状態で頭当体３の左右端角部を保持して頭
当体３を後方に押し上げると、頭当体３はスプリ
ング６に抗し乍ら平行リンク機構部材４の平行リ
ンク運動により斜め後方に移動することになり、
後方移動に伴つて頭当体３は少しづつ角度が変化
して行くことになる。

この際係止突杆１０は平行リンク機構部材４の
平行リンク運動に伴つて後方に平行に移動するこ
とになるから係止板８と係合状態のまま係止板８
が係止突杆１０の抜け止めストツパー１１に当る
まで頭当体３を押し上げることが出来る。

係止板８が係止突杆１０の抜け止めストツパー
１１に突き当ると頭当体３はこれ以上押し上げら
れなくなる。

この状態で更に強く押し上げると係止板８は抜
け止めストツパー１１がストツパーとなつて前方
には回動しないが、逆にスプリング９に抗して後
方の解放ストツパー１２に係止するまで回動する
ことになり、解放ストツパー１２に係止すると同
時に押え片１６で係止板８の上縁部を押え保持す
る。

即ち斜めに位置している係止板８が後方に回動
して略垂直に位置するから係止孔７と係止突杆１
０との係合状態がゆるみ、隙間が出来るため頭当
体３の両端角部から手を放すと頭当体３はスプリ
ング６の復帰力により元の位置に戻ることにな
る。

頭当体３が戻つた後、頭当体３の後部を後方か
ら押してやると解放ストツパー１２で係止板８の
背部を前方に押し出すから押え片１６が外れ、係
止板８は再びスプリング９の作用により垂直状態
から斜め状態に位置して係止板８と係止突杆１０
とが係止状態になり、頭当体３は固定されること
になる。

かように、本考案は、頭当体３をどの位置でも
固定することが出来るから頭当体３の角度を所望
角度にセツトすることが出来ると共に固定解除も
頭当体３の両端角部を強く後方に押すだけで良い
し、再使用は頭当体３を後方から前方に押すだけ
で使用状態にセツトすることも出来る等操作も容
易なヘツドレスト角度調節装置を提供する等秀れ
た実用上の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本装置の斜面図、第２図は一部を開口
した本装置の斜面図、第３，４図は本装置の作動
を示す正断面図、第５図は要部の平面図である。 １……背当シート、２……支持杆、２ａ……水
平杆部、３……頭当体、３ａ……左右壁、４……
平行リンク機構部材、５……連結杆、６……スプ
リング、７……係止孔、８……係止板、９……ス
プリング、１０……係止突杆、１４……抜け止め
ストツパー、１２……解放ストツパー、１３……
バネ取付体、１４……ストツパー部、１５……バ
ネ板、１６……押え片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背当シート１の上部左右に突設した支持杆２の
   上端部間に中空状の頭当体３を設けたヘツドレス
   トにおいて、頭当体３の左右壁３ａ内側に平行リ
   ンク機構部材４を設け、左右の平行リンク機構部
   材４の前側間に状の支持杆２の水平杆部２ａを
   架設し、同じく後側間に連結杆５を架設し、頭当
   体３後部と支持杆２の水平杆部２ａとの間にスプ
   リング６を設けて頭当体３を支持杆２に対してス
   プリング６に抗して前後動自在に設け、この支持
   杆２の水平杆部２ａの上部に係止孔７を有する係
   止板８を斜め上方に向け、而かもスプリング９に
   より常に前方に押しつける状態で回動自在に設
   け、係止板８後方に位置する連結杆５に係止突杆
   １０を斜め前方に向けて回動自在に突設し、係止
   突杆１０を係止板８の係止孔７に出入自在に嵌挿
   し、係止突杆１０の先端部に抜け止めストツパー
   １１、基部寄りに解放ストツパー１２を設け、係
   止板８の側方に位置する支持杆２の水平杆部２ａ
   にバネ取付体１３を設け、バネ取付体１３の先端
   部に係止板８が係止するストツパー部１４を設
   け、上部にバネ板１５の一端部を止着し、遊離他
   端部を係止板８の位置まで臨しめると共に遊離他
   端部に係止板８の上縁部を押え保持する押え片１
   ６を設けた事を特徴とするヘツドレスト角度調節
   装置。