JPH0321955Y2 - - Google Patents

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JPH0321955Y2
JPH0321955Y2 JP18728585U JP18728585U JPH0321955Y2 JP H0321955 Y2 JPH0321955 Y2 JP H0321955Y2 JP 18728585 U JP18728585 U JP 18728585U JP 18728585 U JP18728585 U JP 18728585U JP H0321955 Y2 JPH0321955 Y2 JP H0321955Y2
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porous carbon
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phenolic resin
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は表面硬度に優れ、曲げ強度や圧縮強度
などの機械的性質も優れ、さらに断熱性能にも優
れた多孔質炭素材の積層構造物を提供するもので
あり、また別にはこれらの優れた諸性能を損わず
に薄肉化が可能な多孔質炭素材の積層構造物を提
供するものである。 〔従来技術〕 高温用断熱材としての多孔質炭素材は知られて
いる。たとえば炭素繊維と熱硬化性樹脂具体的に
はフエノール樹脂の炭素化物とより構成されたシ
ートないし構造物に黒鉛シートを積層したものが
市販されている。また特開昭59−146917、同60−
36316あるいは米国特許3121050の各公報には、熱
硬化性樹脂発泡体を非酸化性雰囲気下で焼成し、
セル構造を有する多孔質炭素材を製造する方法が
示されている。 〔従来技術の問題点〕 ところで、これらの多孔質炭素材のうち前者の
積層体は、炭素繊維とフエノール樹脂炭化物とか
らなる部分が柔軟なため圧縮強度や曲げ強度に劣
るという問題がある。また後者の樹脂発泡体を焼
成して得られたセル構造を有する多孔質炭素材
は、断熱性能を向上せしめようとすると、低密度
品すなわち空隙割合の多い嵩度なものにしなくて
はいけないので、機械的強度が低下するという問
題がある。また逆に、密度を高めて強度を向上せ
しめると、断熱性能は低下するという問題があ
る。 〔考案が解決しようとする問題点〕 本考案者らは、かかる実情に鑑みて、機械的強
度に優れかつ断熱性能にも優れた多孔質炭素材が
得られないのか鋭意検討を重ねた結果、下記に示
すような構成を採れば目的を達成できることを見
出し、本考案に到達したものである。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち、本考案は嵩密度が0.03〜0.3g/cm3
セル構造を有する多孔質炭素材aの片面もしくは
両面に、嵩密度が0.1g/cm3以上で、かつ、前記多
孔質炭素材よりも大きい嵩密度の炭素材bが積層
されていることを特徴とする多孔質炭素材積層構
造物である。 〔作 用〕 本考案におけるセル構造を有する多孔質炭素材
aは、嵩密度が0.03〜0.3g/cm3の範囲にあるもの
であれば如何なるセル構造を有する多孔質炭素材
でも使用できる(図中番号1)。すなわち各種熱
硬化性樹脂発泡体を焼成して得た多孔質炭素材な
どが使用できる。 尚、本考案でいうセル構造とは、具体的には一
般のプラスチツク発泡体たとえば、ポリエチレン
発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリスチレン発
泡体、フエノール樹脂発泡体、ポリウレタン発泡
体においてみられるように、構成要素の薄膜によ
りセル、すなわち空気室が多数形成されている構
造をいう。 もちろんセルの各々は独立密封されている必要
はなく、適宜の大きさの穴で連通されていてもよ
い。 この本考案の積層構造物において芯材となるセ
ル構造を有する多孔質炭素材は主に優れた断熱性
能を発現させるものであり、したがつて嵩密度は
低い範囲内にあるべきである。しかし、あまり小
さすぎると脆くなりすぎ実用上使用でできなくな
るので下限は約0.03g/cm3、大きすぎると断熱性
が低くするので上限は約0.3g/cm3とした。 本考案においては、単に多孔質炭素材aだけで
あると断熱性能は優れるものの、機械的強度等は
不十分で、取扱い時に折損したり陥こんだりする
問題を生ずるので、これを改善せしめるためにそ
の片面または両面に多孔質炭素材aよりも大きい
嵩密度の炭素材bを積層する。この炭素材bの目
的は、前記の如く強度の付与また別には表面硬度
の付与であるため、嵩密度は約0.1g/cm3以上で、
しかも積層対象となる多孔質炭素材aよりも大き
い嵩密度のものを使用する(図中番号2)。した
がつて、このような条件を満たせば、炭素材bと
して使用できるものは制限がなく、たとえば前述
の多孔質炭素材と同じ材質であつて高密度のもの
や、多孔質ではない硬質の炭素材でもかまわな
い。 本考案の積層構造物における多孔質炭素材a層
と炭素材b層との層の厚みの比は、用途によつて
異なるが、好ましくは、a層の方をb層より厚く
する。この理由は、本考案の積層構造材において
は、断熱性能は専らa層が担うため、a層の比率
が多い程全体の断熱性能が向上するのであり、一
方、表面硬度、圧縮強度に関しては、b層を厚く
してもほとんど変わらないし、曲げ強度に関して
も、b層/a層/b層の3層構造にすれば、b層
を積層した効果は顕著であるが、b層の厚さを増
してもその効果はさ程向上しないからある。 a層の厚さは、好ましくは1〜500mmとくに10
〜50mmの範囲であり、b層の厚さは、好ましく
は、0.1〜100mmとくに1〜10mmの範囲である。ま
た積層物全体に対するa層の厚さは、0.5〜0.98
好ましくは0.7〜0.9の範囲である。 多孔質炭素材aと炭素材bとの積層方法は如何
なる方法でもよく、たとえば各炭素材を接着材で
接着し焼成する方法などがとられる。 本考案における積層構造物として好ましいもの
は、多孔質炭素材aが熱硬化性樹脂発泡体とくに
フエノール樹脂発泡体を原料にして得られたもの
である。すなわち、フエノール樹脂発泡体を非酸
化性雰囲気下で焼成、炭素化し、次いでその片面
もしくは両面に密なる炭素材を接着剤で積層後、
再度焼成することによつて本考案の積層構造物を
得ることができる。この際炭素材として黒鉛化さ
れたものを選択すると、内層の多孔質炭素材が黒
鉛化されていなくても表面部分は黒鉛化されたも
のとなるため、積層構造物全体としては黒鉛化物
と同様の性質を示す。接着剤としては、発泡体原
料であるフエノール樹脂と実質的に同一のプレポ
リマーすなわちレゾール型やノボラツク型のフエ
ノール樹脂とくにレゾール型フエノール樹脂を主
体とし、これに硬化剤、溶媒を混合したものが用
いられる。硬化剤の例としては、レゾール型フエ
ノール樹脂の場合には硫酸、塩酸、硝酸、リン
酸、酢酸、フエノールスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸等の酸、ノボラツク型フエノール樹脂の場
合にはヘキサメチレンテトラミン、ジエチレント
リアミン等を用いる。溶媒はプレポリマーを溶解
ないし分散せしめ、かつ、揮発性の高いものを用
い、たとえばメタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール等のアルコール類、エチ
レングリコール等のグリコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、酢酸エステル等
のエステル類、ジメチルエーテル等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等
の炭化水素類、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水
素類、水あるいはこれらの混合物を挙げることが
できる。とくに好ましいのはメタノール、エタノ
ール等のアルコール類で、これは発泡体表面に塗
布する際に濡れをよくし、均一に接着剤が塗布で
きるようにする。したがつて溶媒成分としては少
なくともアルコール類を含むのが好ましい。 また本考案の別の好適態様を示すと、多孔質炭
素材aおよび炭素材bとも同一の材質の熱硬化性
樹脂発泡体とくにフエノール樹脂発泡体を原料に
して得られたものである。すなわち、嵩密度の小
さいフエノール樹脂発泡体の片面もしくは両面に
嵩密度の大きいフエノール樹脂発泡体を前述の接
着剤を用いて積層し、次いで非酸化性雰囲気下焼
成、炭素化することにより本考案の積層構造物を
得ることができる。この際に利用されるフエノー
ル樹脂発泡体は、a層側になるものが0.03〜
0.2g/cm3好ましくは0.06〜0.15g/cm3の嵩密度を有
するもの、b層側になるものが0.1〜2.0g/cm3
ましくは0.15〜0.5g/cm3の嵩密度を有するものが
好適に用いられる。 〔考案の効果〕 本考案の多孔質炭素材積層構造物は、内層が嵩
密度の小さい多孔質炭素材、外層が嵩密度の大き
い炭素材からなるため、圧縮強度や曲げ強度など
の機械的性質あるいは表面硬度などは外層部の存
在により優れた強さを示し、また断熱性能は内層
部の存在より優れた性能を示す。よつて積層構造
物全体として見れば、強度や硬度に優れながら断
熱性能にも優れるという従来のものでは得られな
かつた多孔質炭素材が提供できる。 〔実施例〕 以下に本考案の好適な例を実施例として示す
が、本考案はとくにことわりのない限り、何らこ
れらの例に制限されるものではない。 実施例 1 密度0.10g/cm3のフエノール発泡体の厚さ40mm
の板の両側に、密度0.3g/cm3のフエノール樹脂発
泡体の厚さ5mmの板を、レゾール樹脂(20℃での
粘度3000cps)100重量部/エチルアルコール20重
量部/パラトルエンスルホン酸10重量部とからな
る接着剤で接合し、積層物を得た。次いでこの積
層物をマツフル炉に入れN2雰囲気中で100℃/hr
の昇温速度で100℃に昇温し、次いでこの温度で
1時間放置することにより、両面に厚さ3.5mm、
密度0.33g/cm3のセル構造を有する多孔質炭素層、
ならびに芯材に0.11g/cm3、厚さ28mmのセル構造
を有する多孔質炭素層を有した縦20cm、横20cmの
積層構造物を得た。この多孔質炭素層のセルの平
均径は40μ、膜厚は5μ以下であつた。この積層構
造物は、手で触つても粉落ちせず、かつ、靴で踏
んでも傷、陥みを生じなかつた。 この積層物の平板比較法で測定した見掛けの熱
伝導率、曲げ強度および圧縮強度の測定結果を表
1に示す。 実施例2,3,4 多孔質炭素積層構造物の表層/芯材層/表層の
厚さをそれぞれ5mm/25mm/5mm,5mm/30mm/
5mmおよび10mm/20mm/10mmとする以外は、実施
例1と同様に行つた。測定結果を表1に示す。 実施例 5 芯材の多孔質炭素層の密度を0.06g/cm3とする
以外は、実施例1と同様に行つた。測定結果を表
1に示す。 比較例 1 実施例1で表層に用いたフエノール樹脂発泡体
を実施例1と同様の方法で焼成して厚さ35mm密度
0.10g/cm3の多孔質炭素板を得た。この板を実施
例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 比較例 2 実施例1で芯材として用いた材料を用いて厚さ
35mm、密度0.33g/cm3の多孔質炭素板を得た。こ
の板の評価結果を表1に示す。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を示す図である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 嵩密度が0.03〜0.3g/cm3のセル構造を有する
    多孔質炭素材aの片面もしくは両面に、嵩密度
    が0.1g/cm3以上で、かつ、前記多孔質炭素材よ
    りも大きい嵩密度の炭素材bが積層されている
    ことを特徴とする多孔質炭素材積層構造物。 (2) 多孔質炭素材aがフエノール樹脂発泡体を焼
    成して製造されたものである実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の多孔質炭素材積層構造物。 (3) 炭素材bがフエノール樹脂発泡体を焼成して
    製造された多孔質炭素材である実用新案登録請
    求の範囲第2項記載の多孔質炭素材積層構造
    物。 (4) 多孔質炭素材aの厚みが炭素材bの厚みより
    厚い実用新案登録請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかに記載の多孔質炭素材積層構造
    物。
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