JPH03219037A - Ni基形状記憶合金およびその製造方法 - Google Patents

Ni基形状記憶合金およびその製造方法

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JPH03219037A
JPH03219037A JP8939890A JP8939890A JPH03219037A JP H03219037 A JPH03219037 A JP H03219037A JP 8939890 A JP8939890 A JP 8939890A JP 8939890 A JP8939890 A JP 8939890A JP H03219037 A JPH03219037 A JP H03219037A
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shape memory
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alloy
memory alloy
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Taiji Nishizawa
西沢 泰二
Kiyohito Ishida
清仁 石田
Ryosuke Kainuma
亮介 貝沼
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はNi基形状記憶合金とその製造方法に関し、更
に詳しくは、その加工性が大幅に改善され、しかもその
マルテンサイト変態温度(Ms点)を広い温度範囲に亘
って制御することができ、また形状記憶回復率も自由に
調整することができる新規なN1基形状記憶合金とそれ
を製造する方法に関する。
(従来の技術) 多くの合金で形状記憶効果が見出されている。
そのような合金のうち、従来から実用に供されているも
のとしては、例えば、Ni−Ti系合金。
Cu−Zn系やCu −Ni −All’系などのCu
基合金が知られている。また、Ni −Ajj系合金も
形状記憶効果を備えていることが知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、Ni−Ti系合金は非常に高価であり、
また上記したCu基基金合金その機械的特性が劣るとい
う問題がある。また、Ni −Ajl’(β相)合金は
極めて脆性であり、各種の必要形状に加工することがで
きない。このため、NiA1合金に関しては、溶湯急冷
法や粉末法でその結晶粒を微細化して靭性を付与する試
みがなされているが、しかし、その製造方法や得られる
製品の形状が制約を受けるため、実用の段階にまでは到
っていない。
更には、Ni−Ti系合金やCu基合金においては、そ
のMs点は高々100℃以下の温度範囲内で変化できる
にすぎず、それより高い温度では形状記憶効果を発揮し
ないので、その用途も制限を受けざるを得ない。
本発明は、従来の形状記憶合金における上記したような
問題を解決して、鍛造、圧延、引き抜きのような塑性変
形加工を行なって任意形状に加工することができ、また
約500°C以下の温度域であれば、そのMs点を任意
に制御することができ、更には形状記憶回復率も自由に
調整することができるNi基形状記憶合金とその製造方
法の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記した目的を達成するために、本発明においては、A
45〜40重量%・Fe0.01〜70重量%、  C
r 0.Ol〜30重量%、 Cu 0.01〜40重
量%、V0.0.1〜30重量%、 Mn 0.01〜
30重量%、 Co 0.OI〜70重量%、Ti0.
01〜30重量%、  Si 0.01〜25重量%、
 Mo 0.01〜20重量%、W0.01〜20重量
%、 Nb 0.01〜20重量%、 Ta 0.01
〜20重量%、 Hf 0.01〜10重量%、Zr0
.01〜10重量%の群から選ばれる少なくとも1種:
ならびに、残部がNiおよび不可避的不純物から成る合
金であって、基地相がCsCl型の82規則構造であり
、前記B2規則相中に高変形能を有する第2相が0.0
1〜50%の体積分率で含有されていることを特徴とす
るNi基形状記憶合金が提供され、更には、An5〜4
0重量%; Fe 0.O2N20重量%、 Cr0.
01〜30重量%、  Cu 0.Ol〜40重量%。
V0.01〜30重量%、 Mn 0.01〜30重量
%。
Co 0.OI〜70重量%、 Ti 0.01〜30
重量%。
Si0.01〜25重量%、 Mo 0.01〜20重
量%、W0.01〜20重量%、Nb0.01〜20重
量%、 Ta 0.01〜20重量%、 Hf 0.0
1−10重量%、  Zr 0.01〜10重量%の群
から選ばれる少なくとも1種;C0,001〜2重量%
、  80.005〜2重量%、Be0.01〜2重量
%、Mg0.001〜1重量%、 Ca 0.0005
〜1重量%、P0.O01〜1重量%、希土類元素0.
0005〜2重量%の群から選ばれる少なくとも1種;
ならびに、残部がNiおよび不可避的不純物から成る合
金であって、基地相がCsCl型のB2規則構造であり
、前記B2規則相中に高変形能を有する第2相が0.0
1〜50%の体積分率で含有されていることを特徴とす
るNi基形状記憶合金が提供され、また、A15〜40
重量%; Fe 0.Ol〜70重量%、 Cr0.0
1〜30重量%、 Cu 0.01〜40重量%。
V0.01〜30重量%、 Mn 0.01〜30重量
%。
Co 0.Ol〜70重量%、 Ti 0.01〜30
重量%、Si0.01〜25重量%、 Mo 0.01
〜20重量%、W0.01〜20重量%、 Nb 0.
01〜20重量%、 Ta 0.01〜20重量%、 
Hf 0.01−10重量%、  Zr 0.01−1
0重量%の群から選ばれる少なくとも1種;ならびに、
残部がNiおよび不可避的不純物から成る合金であって
、基地相がCsCl型の82規則構造であり、前記B2
規則相中に高変形能を有する第2相が0.01〜50%
の体積分率で含有されているNi基形状記憶合金に、更
に塑性変形加工を施して得られることを特徴とするNi
基形状記憶合金が提供され、更には、A15〜40重量
%; Fe 0.Ol〜70重量%。
Cr 0.01〜30重量%、 Cu 0.01〜40
重量%。
V0.01〜30重量%、 Mn 0.01〜30重量
%。
Co 0.01〜70重量%、 Ti 0.O1〜30
重量%。
Si0.01〜25重量%、 Mo 0.01〜20重
量%。
W0.01〜20重量%、 Nb 0.01〜20重量
%。
Ta 0.01〜20重量%、 Hf 0.01−10
重量%。
Zr0.01−10重量%の群から選ばれる少なくとも
1種;C0,001〜2重量%、  80.0005〜
2重量%、Be0.01〜2重量%、 Mg 0.00
1−1重量%、  Ca 0.0005〜1重量%、P
0.001〜1重量%、希土類元素0.0005〜2重
量%の群から選ばれる少なくとも1種;ならびに、残部
がNiおよび不可避的不純物から成る合金であって、基
地相がCsCl型のB2規則構造であり、前記B2規則
相中に高変形能を有する第2相が0.01〜50%の体
積分率で含有されているNi基形状記憶合金に、更に塑
性変形加工を施して得られることを特徴とするNi基形
状記憶合金が提供され、その製造方法としては、A15
〜40重量%;Fe0.01〜70重量%、 Cr 0
.01〜30重量%、 Cu 0.01〜40重量%、
V0.01〜30重量%、 Mn 0.01〜30重量
%、  Co 0.01〜70重量%、Ti0101〜
30重量%、  Si 0.01〜25重量%、 Mo
 0.01〜20重量%、W0.01〜20重量%、 
Nb 0.01〜20重量%、 Ta 0.01〜20
重量%、Hf0.01〜lO重量%、  Zr 0.0
1−10重量%の群から選ばれる少なくとも1種;なら
びに、残部がNiおよび不可避的不純物から成る合金で
あって、基地相がC5C1型のB2規則構造であり、前
記B2規則相中に高変形能を有する第2相が0.01〜
50%の体積分率で含有されているNi基形状記憶合金
に塑性変形加工を施したのち、更につづけて所望の温度
で熱処理を施して基地相内の前記第2相の体積分率を制
御することにより、所望の形状記憶効果を有しているN
i基形状記憶合金の製造方法が提供され、また、A15
〜40重量%:Fe0.01〜70重量%、Cr0.0
1〜30重量%。
Cu0.01〜40重量%、V0.01〜30重量%。
Mn0.01〜30重量%、 Co 0.01〜70重
量%。
Ti0.01〜30重量%、  Si 0.01〜25
重量%。
Mo0.01〜20重量%、W0.01〜20重量%。
Nb0.01〜20重量%、 Ta 0.01〜20重
量%。
Hf0.0I−10重量%、  Zr 0.01−10
重量%の群から選ばれる少な(とも1種;c0.oot
〜2重量%、 B 0.0005〜2重量%、Be0.
01〜2重量%、 Mg 0.001−1重量%、 C
a 0.0005〜1重量%、P0.01−1重量%、
希土類元素0.0005〜2重量%の群から選ばれる少
なくとも1種;ならびに、残部がNiおよび不可避的不
純物から成る合金であって、基地相がCsC4’型のB
2規則構造であり、前記B2規則相中に高変形能を有す
る第2相が0.01〜50%の体積分率で含有されてい
るNi基形状記憶合金に塑性変形加工を施したのち、更
につづけて所望の温度で熱処理を施して基地相内の前記
第2相の体積分率を制御することにより所望の形状記憶
効果を有しているNi基変形記憶合金の製造方法が提供
される。
本発明の形状記憶合金は、基地相がC3C1型のB2規
則構造を有するNi −A1(β)相であり、このB2
規則相中に高い変形能を有する第2相が所定の体積分率
で含有され、しかも、N1Al(β)相の結晶粒界が強
化されてその脆化度が低下しているNi基合金である。
この合金において、A1はC5C1型の82規則構造で
あるNi −Al7 (β)相を形成するための必須元
素であり、その含有量は5〜40重量%に設定される。
Afの含有量が5重量%未満の場合は、形状記憶効果を
示す上記Ni−、Al(β)相の形成が起らず、また4
0重量%を超える場合は、β相以外の他の相が形成され
たり、また合金の機械的強度の低下を招くので不都合で
ある。ANの好ましい含有量は8〜15重量%である。
F e  、 Cr  +  Cu  +  V+  
Mn  、 Co  +  T+、S +。
M0.W、Nb、Ta、Hf、Zrの各元素のうち、F
e、Cr、Cu、V、Mnは、いずれも、B2規則構造
であって極めて脆性なNi −Aj!(β)相の規則度
を低下せしめるとともにその脆化度も同時に低下せしめ
るために寄与する成分である。すなわち、これらの成分
は、Ni −A+2(β)相の82の規則構造の規則度
、換言すれば、約3000〜4000℃と推定されるβ
相の規則−不規則変態温度を大幅に低下せしめる。
これら元素の添加効果は、いずれの元素においても0.
01重量%以上から発揮されるが、しかしあまり過剰に
含有せしめると、Ni −AA (β)相が不安定にな
ってその形状記憶効果を消失してしまうので、Feに関
してはその上限を70重量%、Cuに関してはその上限
を40重量%、Cr。
V、Mnに関してはその上限を30重量%に設定する。
好ましい含有量は、Fe0.5〜30重量%、Cr0.
5〜20重量%、Cu0.5〜10重量%、V0.2〜
5重1%、Mn0.5〜10重量%である。
これらの元素は、それぞれ単独で添加してもよいが、2
種以上を適宜に組合わせて添加しても良い。その場合は
、各元素の添加量の合量は、40重量%を超えないよう
に制限することが好ましい。
Co 、Ti、Si、Mo 、W、  Nb 、Ta 
、Hf 。
Zrの元素はいずれも、Ni −AN (β)相の規則
度の低下という点ではあまり影響を与えないが、高変形
能を備えていて、合金の塑性変形加工性を高めるための
第2相を形成するために有効な成分である。
これら元素の添加効果は、いずれの元素においても、0
.01重量%以上から発揮されるが、しかしあまり過剰
に含有せしめると、基地相内に脆性な金属間化合物が生
成しはしめるので、Coに関してはその上限を70重量
%、Tiに関してはその上限を30重量%、Siに関し
てはその上限を25重量%、Mo 、W、Nb 、Ta
に関してはその上限を20重量%、Hf、Zrに関して
はその上限を10重量%にそれぞれ制限する。
これら元素の好ましい含有量は、Coについては0.5
〜20重量%、Tiについては0.2〜5重量%、Si
については0.2〜3重量%、Moについては0.5〜
10重量%、Wについては0.5〜10重量%、Nbに
ついては0.2〜5重量%、Taについては0.2〜5
重量%、Hfについては0.2〜5重量%、Z「につい
ては0.2〜5重量%である。
これらの元素はそれぞれ単独で添加してもよいが、2種
以上を適宜に組合わせて添加してもよい。
その場合、各元素の添加量の含量は、40重量%を超え
ないように制限することが好ましい。
上記元素の外に、更にC,B、  Be 、 Mg、C
a。
P、希土類元素の1種または2種以上を添加すると、基
地相を構成するNi −Al(β)相の結晶粒界を強化
するとともにその結晶粒を微細化してNi −Ai+ 
(β)相の靭性が向上する。
この効果は、C,Mg、Pの場合は0.001重量%以
上から、B、Ca、希土類元素の場合は0.0005重
量%以上から、そしてBeの場合は0.O1重置火以上
からそれぞれ発揮されるが、しかしこれら元素の固溶度
は小さいので、あまり多量に添加すると有害な相を生成
しはじめるので、C,B、  Be、希土類元素の場合
はその上限を2重量%、Mg。
Ca、Pの場合はその上限を1重量%に制限する。
好ましい添加量は、Cについて0.O1〜0.5重量%
、Bについては0.002〜0.3重量%、Beについ
ては0.1〜0.5重量%、Mgについては0.O1〜
0,3重量%、Caについては0.O1〜0.3重量%
、Pについては0.001〜0.1重量%、希土類元素
については0.001〜1重量%である。
これらの元素はそれぞれ単独で添加してもよいが、2種
以上を適宜に組合わせて添加してもよい。
その場合、各元素の添加量の含量は3重量%を超えない
ように制限することが好ましい。
本発明の形状記憶合金においては、その基地相であるN
i −Aff (β)相に高変形能を有する第2相が含
有されている。
この第2相としては、変形能が高い相であればいかなる
相であってもよく、例えば、fcc(面心立方)構造の
γ相、bcc (体心立方)構造のα相またはLlz構
造のγ゛相をあげることができる。また、これらの各相
が適宜に混在する場合であってもよい。
この第2相の基地相内における体積分率は0.01〜5
0%の範囲に設定される。体積分率が0.01%未満の
場合は、合金の塑性変形加工性が低くなり、また50%
を超える場合は、形状記憶特性が低下してしまうからで
ある。体積分率が上記範囲にある場合には、鋳造した合
金に対してもそのまま冷間加工が行なえるほどの高靭性
が発揮される。
本発明の形状記憶合金は、上記した各成分を上記した割
合で配合し、それを鋳造することによって容易に製造す
ることができる。また、上記した各成分の粉末を上記し
た割合で混合し、その混合粉に例えば粉末圧延を施して
製造することもできる。これらの場合、上記第2相の基
地相内における体積分率は、各成分のうち、Fe、Cr
、Cu。
V、Mn、C0.Ti 、Si 、M0.W、Nb。
Ta、Hf、Zrの添加量や、その他、熱処理やその後
の冷却速度などの条件を変えることによって、0.01
〜50%の範囲内で適宜に変化させることができる。
そして、この鋳造または粉末圧延で得られた合金それ自
体が塑性変形加工性を有しているので、更にこの合金に
所定加工率の塑性変形加工を施して例えば板体にすると
、この板体もまた所定の形状記憶回復率を有する形状記
憶合金として機能することができる。
また、鋳造または粉末法で得られた合金に所望の塑性変
形加工を施したのち、各種の温度で熱処理を行なうと、
得られた熱処理品においては、基地相内における第2相
の体積分率を変えることができ、その結果、Ms点を、
500°C以下の温度範囲であれば任意の温度に制御す
ることができ、その形状記憶回復率も自由に制御するこ
とができる。
(発明の実施例) 実施例1−11.比較例1〜3 第1表に示した組成を有し、基地相がB2規則構造であ
る合金塊を鋳造した。各合金における第2相の種類およ
び基地相内における体積分率を第1表に示した。
(以下余白) なお、比較例2、比較例3の合金は、それぞれ現在実用
に供されているNi−Ti系、Cu基系の形状記憶合金
である。
これらの合金塊につき熱間鍛造と熱間圧延を行なったと
ころ、実施例の合金塊はいずれも厚み0.6mmの板材
に加工することができた。しかし、比較例1の合金に関
しては、加工は不可能であった。
更に、実施例の各板材につき、常温下で冷間圧延を行な
ったところ、加工率20〜30%で冷間圧延が可能であ
った。得られた各板材につき、その形状記憶回復率を測
定し、その結果を第1表に示した。
第1表から明らかなように、本発明の合金は、熱間加工
および冷間加工が可能な形状記憶合金である。また、実
施例1〜6の合金における第2相(γ相)は強磁性を備
えているので、これらの合金は磁性を有する形状記憶合
金である。
実施例12.13 A113重量%、Fe17重量%、残部Niの合金を溶
解したのち厚み約lamの板を製造し、これに冷間圧延
を施した。約25%の加工率で冷間圧延が可能であった
。得られた圧延材における第2相の種類、体積分率およ
び形状記憶回復率を測定し、その結果を実施例12とし
て第2表に示した。
また、Al、Fe、Ni 、Zr、Bの各粉末を第2表
のような割合で混合し、得られた混合粉に対し、粉末圧
延を施して厚みが0.3 ff1mの板材を直接製造し
た。この板材を1100℃の温度で充分に加熱したのち
冷間圧延を行なった。厚み0.2 mまで圧延すること
ができた。この圧延材につき、第2相の種類、体積分率
および形状記憶回復率を測定して、その結果を実施例1
3とて第2表に示した。
(以下余白) 第 2 表 第2表から明らかなように、本発明の合金の場合、その
鋳造品に対し直接冷間加工を施すことができ、また粉末
圧延も施すことができ、しかもその後に熱処理を施すこ
とにより、第2相の体積分率を制御して次の塑性加工を
行なうことができる。
このような処理を施しても、得られた加工品の形状記憶
回復率は90%以上の値を示し、良好な形状記憶効果を
発揮する。
実施例14 第1表における実施例1と実施例2の合金の板に関し、
第3表に示したような熱処理を施し、各熱処理品につき
、第2相の体積分率、Ms点および形状記憶回復率を測
定した。
なお、比較のために、第1表の比較例2、比較例3の従
来の形状記憶合金に関しても、第3表に示した熱処理を
施し、その熱処理品につき、第2相の体積分率、Ms点
および形状記憶回復率を測定した。以上の結果を一括し
て第3表に示した。
(以下余白) 第3表から明らかなように、本発明の合金は、各種の温
度で熱処理すると、基地相内における第2相の体積分率
が変化する。その変化に伴なって、Ms点が広い温度範
囲に亘って変化するので、この熱処理条件や合金の組成
を適宜に選択することによって、Ms点を制御すること
ができる。しかも、従来の形状記憶合金のMs点は、第
3表から明らかなように、高々100℃までの温度範囲
内でしか変化させることができないが、本発明の合金の
場合は、500°C以下の温度範囲内であれば自由に任
意のMs点にすることができる。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明のNi基形状記憶
合金は、形状記憶効果を発揮するNIAl(β)相の8
2規則相中に高い変形能を有する第2相が所定の体積分
率で含まれているので、優れた塑性変形加工性を有し、
熱間、冷間の加工のいずれをも行なうことができる。
また、第2相の体積分率を、組成や熱処理条件を選定す
ることによって制御して、Ms点を広い温度範囲で制御
することができるという点で、従来の形状記憶合金と大
幅に異なっていて、高温から低温までその使用温度や適
用用途を格段に広げることができる。また、この第2相
の体積分率を調整することにより、形状記憶回復率も自
由に調整することができる。更には、実施例1から6の
合金のように、磁性を有する形状記憶合金にすることも
でき、その工業的な価値は極めて犬である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Al5〜40重量%; Fe0.01〜70重量%、Cr0.01〜30重量%
    、Cu0.01〜40重量%、V0.01〜30重量%
    、Mn0.01〜30重量%、Co0.01〜70重量
    %、Ti0.01〜30重量%、Si0.01〜25重
    量%、Mo0.01〜20重量%、W0.01〜20重
    量%、Nb0.01〜20重量%、Ta0.01〜20
    重量%、Hf0.01〜10重量%、Zr0.01〜1
    0重量%の群から選ばれる少なくとも1種;ならびに、
    残部がNiおよび不可避的不純物から成る合金であって
    、基地相がCsCl型のB2規則構造であり、前記B2
    規則相中に高変形能を有する第2相が0.01〜50%
    の体積分率で含有されていることを特徴とするNi基形
    状記憶合金。
  2. (2)Al5〜40重量%; Fe0.01〜70重量%、Cr0.01〜30重量%
    、Cu0.01〜40重量%、V0.01〜30重量%
    、Mn0.01〜30重量%、Co0.01〜70重量
    %、Ti0.01〜30重量%、Si0.01〜25重
    量%、Mo0.01〜20重量%、W0.01〜20重
    量%、Nb0.01〜20重量%、Ta0.01〜20
    重量%、Hf0.01〜10重量%、Zr0.01〜1
    0重量%の群から選ばれる少なくとも1種;C0.00
    1〜2重量%、B0.0005〜2重量%、Be0.0
    1〜2重量%、Mg0.001〜1重量%、Ca0.0
    005〜1重量%、P0.001〜1重量%、希土類元
    素0.0005〜2重量%の群から選ばれる少なくとも
    1種;ならびに、残部がNiおよび不可避的不純物から
    成る合金であって、基地相がCsCl型のB2規則構造
    であり、前記B2規則相中に高変形能を有する第2相が
    0.01〜50%の体積分率で含有されていることを特
    徴とするNi基形状記憶合金。
  3. (3)請求項1の形状記憶合金に、更に塑性変形加工を
    施して得られることを特徴とするNi基形状記憶合金。
  4. (4)請求項2の形状記憶合金に、更に塑性変形加工を
    施して得られることを特徴とするNi基形状記憶合金。
  5. (5)請求項1の形状記憶合金に塑性変形加工を施した
    のち、更につづけて所望の温度で熱処理を施して基地相
    内の前記第2相の体積分率を制御することにより、所望
    の形状記憶効果を有しているNi基形状記憶合金の製造
    方法。
  6. (6)請求項2の形状記憶合金に塑性変形加工を施した
    のち、更につづけて所望の温度で熱処理を施して基地相
    内の前記第2相の体積分率を制御することにより、所望
    の形状記憶効果を有しているNi基形状記憶合金の製造
    方法。
JP8939890A 1989-10-03 1990-04-03 Ni基形状記憶合金およびその製造方法 Pending JPH03219037A (ja)

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JP25704589 1989-10-03
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