JPH03216118A

JPH03216118A - 育苗容器及びその製造方法

Info

Publication number: JPH03216118A
Application number: JP2010276A
Authority: JP
Inventors: Koki Miyatake; 宮竹　幸喜
Original assignee: Ohishi Sangyo Co Ltd
Current assignee: Ohishi Sangyo Co Ltd
Priority date: 1990-01-19
Filing date: 1990-01-19
Publication date: 1991-09-24

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」本発明は水稲、麦などの穀物、キャベツ、レタス、白菜
、ホウしンソウなどの葉野菜、大根、ニンジンなどの根
野菜、枝豆、スイートコーンなどの果野菜と云った作物
の育苗、移植に適した育苗容器に関するものである。

「従来の技術」従来より次のパルプモールド製シート状容器が育苗容器
として用いられている。

（イ）個々の育苗器は截頭角錐状又は截頭円錐状の中空
容器である。

（口）各育苗器の上下面は解放している。

（ハ）各育苗器の下縁で縦横に互に並行に連設されてい
る。

パルプモールド製育苗容器は土に還元されるため従来よ
り用いられている。

土に還元される際に、多量の土中窒素が消費されるため
、これを補う目的で窒素肥料を育苗容器に含浸させたも
のかある（特公昭５２−２０３８０号）。肥料を与える
こと自体は、育苗促進に必要な手段で、培土に混ぜる方
法や散布する方法などがある。しかし培土に混ぜる方法
や散布する方法においては、一度に多量の肥料を与える
と作物の組織が軟弱となり病害虫に対する抵抗性が弱く
なるなどと云った肥料の過剰障害を引き起こすことにな
る。

「発明が解決しようとする課題」本発明は、肥料（主に窒素）の過剰障害を引き起こすこ
となく肥効を持続させ苗の成長を促すことのできる育苗
容器を得ることを目的とする。

「課題を解決するための手段」上言己の目的を達成するため本発明は新聞雑誌などの故紙を主材とするパルプ乾燥重量に対し
て、その１０〜５０％の粉末状植物油かすを添加してな
る混合パルプを抄造して容器を形成し、該容器壁に上記
油かすを分散含有させてなる育苗容器容器か複数個の育苗器を縦横に連接してなるシート状容
器である上記発明記載の育苗容器容器の抄造途上で上記
油かすを容器壁に略均一に分敢させて抄き込む上記第１
又は第２発明記載の育苗容器製造方法によって構成される。

「作用」従って上記容器２又は育苗器２〃を圃場に埋め該容器２
又は育苗器２“内の培土に播種して苗が得られるもので
ある。上記圃場では容器壁２′内の上記油かす１が苗の
肥料として作用し、苗の葉数、苗丈の成長を促進させる
ことができる。又上記油がす１は窒素肥料として肥効を
持続的に発揮することかできる。

「実施例」粉末状植物油かす１には次のようなものを用いる。

（イ）種実を蒸熱圧搾または溶剤（抽出）で油分を採油
したかすで主な種実には菜種、大豆、ワタ実、ヒマシが
ある第１表に肥料としての公定規格、第２表に分析例、
第３表に各油かす類の特徴を示す。

第１表第２表第３表（注）タンパク態Ｎの無機化速度は、土壌の温度が２６
℃でのものであり温度条件の違いにより変動する。

（口）例えば菜種油かすの成分第４表（汀）可？容無窒素物とは主にでんぷんである。

（ハ）特性植物油かす１は成分的にタンパク質の含量が多い。この
タンパク質が土中の微生物により分解されアンモニア塩
、亜硝酸塩および硝酸塩を生じ、これらの窒素が作物の
根によって吸収される。

窒素肥料としての肥効は、タンパク質の微生物による分
解の結果生ずるために速効性でなく遅効性である。

このことにより、植物油かす１を土中に入れると微生物
により徐々に分解されるため肥料（主に窒素）の過剰障
害を引き起こすことなく肥効を持続させ苗の成長を促す
。

粉末状植物油かす１の容器２又は育苗器２“への抄き込
みは次により行う。

（伺新聞雑誌などの故紙を主材とするパルプ乾燥重量｛
こ対してそのｌＯ〜５０％の粉末状植牛勿１由かす１を
添加する。

（口）上記植物油かす１か均一に分散されパルプ濃度か
１％に相当する水溶液を作成する。

（ハ）上下面が解敢した截頭角錐状又は截頭円錐状の中
空育苗器２“でその下縁で縦横に互いに並行に複数個連
設したシート状の育苗容器２を構成すべく形成された金
網を展張した金型を用いバキューム方式のパルプモール
ド成形法によって上記容器２を抄造する。

（二）粉末の植物油かす１はバキュームによって積層す
るパルプの繊維間に閉じ込められるように抄き込まれる
。

（育苗テスト結果） ■テストの項目菜種油かすの添加量を変えることによる生育状態の違い
を確認する。

■テスト期間（３９日間）平成元年１０月２日（播種日）〜平成元年１１月９日（
半り定日） ■テスト場所大石産業■鞍手モウルド工場内　ビニールハウス ■テストに用いた菜種油かすイ呆証成分　：　チッソ５．３％、リンサン２．０％、
力Ｉ月．０％販売業者二■タリン物産所在地：北九州市若松区 ■テスト用作物ｆｆｆｉ類：キャベツ、品種二金系２０１号（住友化学
工業（掬のコーティング種子） ■テスト用培土パーク堆肥（サンヨーバーク（掬製）Ｎ．Ｐ，Ｋ肥料（若干量）火山灰土（力・テスト用育苗容器と使用枚数１枚当たりの育苗器数　１０×１０器／１枚１サンプル
当たりの使用枚数　　６枚 ■テスト結果判定のためのサンプル数１枚毎中央部のみ　　　　　６×６器／１枚■テスト育
苗方法育苗容器２枚セットとして、育苗箱に種子、培土と共に
収納する。

ハウス内に畝を形成し、この上に育苗箱を載せる。

ハウス内の気温条件；２８℃（朝８時と午後２時の各温
度の平均を目安）［相］テスト期間中の潅水法時間帯　毎朝８時〜９時（１時間以内）潅水量　晴れの
日　　　　ｌρ／箱曇りの日　　０．５〜０．８　　ノノ雨の日　　　　０〜０．５ノノ ■テスト判定項目（結果は、全サンプルの総平均とする
）目視判定土面から最も高い葉の先端までの実測土面から出た苗を強制乾燥して、水分をｒＱＪにした時の重量０テスト結果表葉数苗丈乾物重量第５表５０第４表において添加量か５０％を越えると乾燥する前
に崩れて成形性がなくなる。

上記テスト結果は、抽かす無添加区か移植適時（葉数３
〜５葉；苗丈８〜１５ｃｍ）になって判定したものであ
る。明らかに油かす添加区で生育促進効果か見られてい
る。油かすの肥効としては、播種後２〜３週間目から目
に見えて差（無添加区の葉数か２葉の時に抽かす添加区
は、３葉目を展開）か表れて来た。菜種抽かすの発芽へ
の影響は、キャベツの発芽率が添加区８６％、無添加区
８９％、で種子メーカーの発芽保障率８０％以上より問
題なかった。ハクサイも添加区９４．５％、無添加区９
６％で発芽保障率８５％以上より問題なかった。しかし
、レタスでは添加区７６％、無添加区８５％で発芽保障
率８５％以上より発芽障害かみられた。このことより菜
種油かすの一般的な使用方法で培土にまぜる場合、播種
１〜２週間前に施用し土壌とよ《混合し直接種子に接触
しないようにしなければ発芽障害を起こすとされている
問題点をパルプモールドに油かすを抄き込むことにより
直接種子に接触させないことで解消できている。

「発明の効果」本発明は上述のように構成したので苗の育成に際し育苗
容器２又は育苗器２“そのものか苗に肥効を与え得るば
かりでなく、肥効が持続して苗の成長を促進することが
できる。

又本発明は上述の効果の外に上記容器２又は育苗器ｒの
抄造に目詰などの支障がな《円滑に製造することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の育苗容器を示す斜視図である。１・・粉末状植物油かす、２・・容器、２′・・容器壁
、２“・・育苗器。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）新聞雑誌などの故紙を主材とするパルプ乾燥重量
に対して、その１０〜５０％の粉末状植物油かすを添加
してなる混合パルプを抄造して容器を形成し、該容器壁
に上記油かすを分散含有させてなる育苗容器。
（２）容器が複数個の育苗器を縦横に連接してなるシー
ト状容器である請求項（１）記載の育苗容器。
（３）容器の抄造途上で上記油かすを容器壁に略均一に
分散させて抄き込む請求項（１）又は（２）記載の育苗
容器製造方法。