JPH0321218Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、歯科医療用のレーザ、ハンドピース
などの装置に保持される接触形レーザメスプロー
ブの改良された保持構造に関するものである。

（従来の技術） 従来からレーザハンドピース装置などに嵌装さ
れて保持されるレーザメスプローブは、上記装置
内に配設させた光フアイバ等の光導体を介して供
給されるレーザ光線をその内部に導入するととも
に、レンズで集束し生体疾患組織等に照射させる
ことにより該組織等の治療を行う医療関係の用途
などで広く使用されている。

そして、このプローブによるレーザメスは、治
療対象部位等に対応して適宜形状の異なるプロー
ブと交換されて使用に供されるものである。

又、上記のレーザメスは、強力なエネルギーを
もつレーザ光を極めて短時間で対象部位に照射さ
せるものであるので、通常はレーザメスの先端部
に位置するプローブと治療対象となる生体組織等
とは非接触の状態でレーザ光を照射し医術者によ
る施術が行なわれていた。

しかし、非接触形レーザメスによる場合には医
術者が施術時において患部の感触を得ることがで
きず、施術がやりにくいという問題があり、この
ため、例えば「実開昭60−190311号公報」にはレ
ーザメスの先部にプローブを取付けて、上記患部
とプローブ（チツプ）とを接触させて治療を行な
う接触形レーザメスプローブが開示されている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、第４図に示す従来のプローブにおい
ては、ハンドピースヘツドＣに該プローブＡを固
定させる場合、まず外周にねじを切つたプローブ
固定ねじＢをプローブＡに取付けて、固定ねじＢ
の先端Ｂ１をかしめてプローブＡとプローブ固定
ねじＢとを固定し、更にハンドピースヘツドＣの
内周に切られたねじに上記プローブ固定ねじＢを
ねじ込み、両者の螺合によりプローブをハンドピ
ースヘツドＣに取付け固定させなければならず、
この手数が煩雑化するだけでなく、上記固定時に
ねじ体のねじ山が破損したり、又該ねじ体等の紛
失による不都合を生じたりする問題があり、又、
取付け後においてもねじ山の損傷等により安定し
た係合関係を保持させることは難しくなるといつ
た問題点があり欠点となつていた。

そこで本考案は、上記従来のレーザメスプロー
ブのハンドピース頭部等への取付けにおける問題
点の解消のためレーザメスプローブを、先端内周
に沿つて把持部を備えた把持筒と、その把持筒基
部と螺合されてハンドピース頭部に着脱自在に取
付けられる連結筒とによつて保持するとともに、
上記把持筒がハンドピース頭部に着脱自在に連結
されることにより、上記プローブが、ハンドピー
ス頭部に保持される構成としたレーザメスプロー
ブの保持構造を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するための本考案の構成を、実
施例に対応する第１〜３図を用いて説明すると、
本考案は、レーザハンドピース装置５内に配設さ
れた光導体６から供給されるレーザ光を受光し、
その先端から該レーザ光を照射させるレーザメス
プローブ１をハンドピース頭部７に着脱自在にさ
せる保持構造において、上記ハンドピース頭部７
に連結されプローブを保持する保持体Ｋが、上記
プローブ１の外周を把持する把持部４を先端内周
に沿つて求心方向に突設させた把持筒２と、更に
その前端側３ａが上記把持筒２の基部２ａと螺合
によつて着脱自在に連結され、基端側３ｂ内周に
該内周で保持するプローブ１の上方への抜出防止
とする係止手段３ｄを具備されて該プローブ１に
套嵌される嵌支部３ｃを設けた連結筒３と、から
構成され、この保持体Ｋの上記嵌支部３ｃが着脱
自在にハンドピース頭部のプローブ嵌着口７ａに
連結されることにより、上記プローブ１をハンド
ピース５に保持させるようにしたものである。

（作用） 本考案の作用を第１〜３図を用いて説明する
と、レーザメスプローブ１外周に対し保持体Ｋの
把持筒２を、その先端内周に突設させた把持部４
側をプローブ１先端側に位置させるようにして装
着させるとともに、上記連結筒の前端側３ａを上
記把持筒の基部２ａと螺合させるようにしてプロ
ーブ基端側１ｃ該連結筒の嵌支部３ｃを套嵌させ
る。

そして上記嵌支部３ｃ内周に設けたプローブ１
の上方への抜出防止手段３ｄによりプローブ基端
１ｃを係止するとともに、上記把持筒の基部２ａ
と、該連結筒の先端側３ａとを螺合させる。

この際、上記両筒２，３のねじ溝２ｂ，３ｅの
累進に伴つて上記把持部４が次第にプローブ外周
に接近し圧着するようになる。

そして、第１図に示すようなレーザハンドピー
ス５の頭部７に存するプローブ嵌着口７ａと、上
記保持体Ｋの嵌支部３ｃとを連結させて一体化さ
せれば、上記プローブ１はハンドピース５に保持
された状態となる。

この状態下において、図示したレーザハンドピ
ース５内に配設した光導体６、例えば光フアイバ
からレーザ光を放出させて該ハンドピース頭部７
の嵌着口７ａに取付けた上記プローブ１内に導入
させるとともに、該プローブ１の内壁で反射させ
ながらその先端から生体組織等の治療対象部位へ
照射させる。

なお、医術者による施術後は、上記嵌支部３ｃ
をプローブ嵌着口７ａから離脱させるとハンドピ
ース５とプローブ１は分離され、又、上記連結筒
２との螺合をはずせば、プローブ１に装着された
把持部２は脱着され、該プローブ１には連結筒３
が套嵌された状態で存し、次に連結筒３をプロー
ブ１から取りはずせば上記施術前の状態に戻るの
で、これから、順次再使用或は治療態様に応じた
形状のプローブとの取替え等の処理がなされるも
のとなる。

（実施例） 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

本考案に係るレーザメスプローブは、その一実
施例を示す第１〜３図のように、その基端側が円
柱状とされた円柱部１ａと該円柱部１ａに連結さ
れた先細形状の円錐部１ｂとでもつて構成された
プローブ１において、上記プローブの円錐部１ｂ
は、保持体Ｋを構成するその先端内周に沿つて求
心方向に連続的或は間欠的に突設させた把持部４
…を備え、且つ該把持部４…上方へ突設状態で形
成された基部２ａとなる筒体外周面にねじ溝２ｂ
を刻設させた把持筒２で把持され、又プローブの
円柱部１ａは、その前端側３ａが上記把持筒の基
部２ａのねじ溝２ｂと着脱自在に螺合可能なねじ
溝３ｅを内周に刻設させた上記プローブ１の長さ
方向に略平行に位置するローレツト型の形状を有
するとともに、該先端側３ａと連設された嵌支部
３ｃ、すなわち上記プローブの円柱部１ａに套嵌
され、その円柱外周基端部１ｃを保持できる内径
を有し、上記プローブの円柱基端部１ｃが、上方
へ抜出さないようにするための抜出防止手段３ｄ
…、例えば図示のような筒体内面に連続的或は間
欠的に形成された係止段部を設けてなる嵌支部３
ｃを設けた連結筒３で保持される。

そして、上記プローブの円柱部１ａを保持した
連結筒の嵌支部３ｃ外周に刻設したねじ溝３ｆと
上記ハンドピース頭部のプローブ嵌着口７ａとの
連結によつてプローブ１はハンドピース５に取付
けられるとともに、該プローブ１は上記抜出防止
手段３ｄ…によつて上方への抜出しを防止され、
更に上記プローブの円錐部１ｂは、上記把持筒２
のねじ溝２ｂと連結筒３のねじ溝３ｅの互いの螺
進に伴つて把持筒２側の把持部４…がプローブの
円錐部１ｂの外周面に圧着することによつて次第
に強固に挟持され、この状態において、ハンドピ
ース５内の光導体６を介して供給されるレーザ光
をその内部に受光しその先端から治療対象部位等
に照射させるものとなる。

なお、上述した保持体Ｋを構成する連結筒３及
び把持筒２は、例えば、アルミニウムやステンレ
ス鋼などの金属や、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ABS樹脂などを主成分とした耐熱性樹脂な
どを基材としてなり、各々、連結筒３を金属体と
し、把持筒２を樹脂体としたり適宜目的に応じて
その組合せを決定される。又、連結筒３は、第３
図として示すように、その嵌支部３ｃの基端側３
ｂに図示のような上記ハンドピース頭部の嵌着口
７ａの内径より少許大きい外径の爪体３ｇ…を設
けて、上記ハンドピース５に連結させる際には該
爪体３ｇ…の縮小あるいは拡大を伴う弾性変形作
用を利用して上記嵌着口７ａ内に強制的に嵌め込
み嵌着係合させる構成させることもできる。

更に、上記連結筒３及び把持筒２の内径にプロ
ーブ１長さ方向に溝を刻設して、ハンドピース５
から送給される空気の空気噴出用間隙を設けても
よい。

一方把持筒２は、その先端内周に沿つて突出さ
せた把持部４…を、把持すべきプローブの形状、
例えばプローブ１外周面のテーパ度に対応して圧
着できるように該把持部４先端をフライス加工し
て凸状の突起４ａを形成し該突起４ａにより的確
にプローブを把持させるようにすることもでき
る。

又、プローブ１は、図示したような基部を円柱
状とし、該円柱部１ａに連結される先端を先細の
円錐部１ｂとなしたものに限ることなく、例え
ば、全体が円柱状の形状のものや、円錐状のもの
等を採択することができる。

そして、プローブ１の構成材料としては、セラ
ミツクスや石英ガラスなどの使用の他に、可とう
性や柔軟性を有する合成樹脂なども対象となる。

（考案の効果） 以上のように、本考案の接触形レーザメスプロ
ーブは、該プローブに装着される把持筒と連結筒
を螺合させた保持体をもつてハンドピースに連結
されるので、その保持構造は極めて強固で安定し
たものとなるとともに、例えばこの使用中に把持
部が損傷を受けても単に把持筒を取替えれば他の
保持状態を完全に維持できるようになるので、そ
の取扱いが容易となるだけでなく、コストダウン
に寄与するものとなる。

又、上記把持筒や連結筒のプローブへの装着及
び嵌着に際しては、従来品のような固定ねじ等の
部材を何ら必要としなく、又、その取付け操作を
省略することができるようになる。

従つて、上記固定ねじ等のねじ山の破損やねじ
体の紛失等といつた問題点を解消させるととも
に、治療目的に対応した施術を能率よく効果的に
実施させ得るものとなるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るレーザメスプローブと、
レーザハンドピースとの連結、保持構造を示す縦
断説明図、第２図は同、レーザメスプローブに把
持具及び連結具を取付けた構成態様を示す説明
図、第３図は同、別の構成からなる保持体により
プローブをハンドピース嵌着口に取付けた状態を
示す説明図、第４図は従来のプローブの保持構成
を示す説明図である。 符号の説明、１……レーザメスプローブ、２…
…把持筒、３……連結筒、４……把持部、４ａ…
…突起、５……レーザハンドピース、６……光導
体、７……ハンドピースヘツド、Ｋ……保持体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レーザハンドピース内に配設された光導体から
   伝送されるレーザ光を受光し、その前端から該レ
   ーザ光を照射させるレーザメスプローブをハンド
   ピース頭部に着脱自在とさせる保持構造におい
   て、前記ハンドピース頭部に連結されプローブを
   保持する保持体が、前記プローブの外周を把持す
   る把持部を先端内周に沿つて求心方向に突設させ
   た把持筒と、その前端側が前記把持筒の基部と螺
   合によつて着脱自在に連結され、基端側内周に前
   記プローブの上方への抜出防止とする係止手段を
   具備されて該プローブに套嵌される嵌支部を設け
   た連結筒と、から構成されるとともに、前記ハン
   ドピース頭部に前記保持体の嵌支部が着脱自在に
   連結されて、プローブをハンドピースに保持させ
   る構成となしたことを特徴とする接触形レーザメ
   スプローブの保持構造。