JPH0321037B2 - - Google Patents
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- JPH0321037B2 JPH0321037B2 JP56142405A JP14240581A JPH0321037B2 JP H0321037 B2 JPH0321037 B2 JP H0321037B2 JP 56142405 A JP56142405 A JP 56142405A JP 14240581 A JP14240581 A JP 14240581A JP H0321037 B2 JPH0321037 B2 JP H0321037B2
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Landscapes
- Seasonings (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はマルトトリイトール結晶およびその製
造方法に関する。
造方法に関する。
マルトトリイトールはマルトトリオースを還元
して得られる糖アルコールの一種であり、還元麦
芽糖水飴中に副成分として少量含まれていること
が知られている。ところが、近年このマルトトリ
イトールをマルチトールと共にノンカロリー甘味
料として用いることが提案され(特公昭51−
12707号)、更に原料であるマルトトリオースの製
造方法も開発されるに及んで、マルトトリイトー
ルの食品素材としての利用が注目されるようにな
つてきた。
して得られる糖アルコールの一種であり、還元麦
芽糖水飴中に副成分として少量含まれていること
が知られている。ところが、近年このマルトトリ
イトールをマルチトールと共にノンカロリー甘味
料として用いることが提案され(特公昭51−
12707号)、更に原料であるマルトトリオースの製
造方法も開発されるに及んで、マルトトリイトー
ルの食品素材としての利用が注目されるようにな
つてきた。
上記特公昭51−12707号公報の説明によれば、
マルトトリイトールは砂糖に近似した粘性と温和
な甘味を有し、非結晶性である上に、熱による分
解着色等がみられず、またマルチトールのように
消化管から吸収されにくい等の性質を有すること
が述べられている。このようなことから、今後マ
ルトトリイトールについては上記の特性を生かす
方向で、低カロリーの甘味料もしくは食品素材と
しての用途開発が期待されている。
マルトトリイトールは砂糖に近似した粘性と温和
な甘味を有し、非結晶性である上に、熱による分
解着色等がみられず、またマルチトールのように
消化管から吸収されにくい等の性質を有すること
が述べられている。このようなことから、今後マ
ルトトリイトールについては上記の特性を生かす
方向で、低カロリーの甘味料もしくは食品素材と
しての用途開発が期待されている。
このように、マルトトリイトールは低カロリー
の甘味料あるいは食品素材として非常に好ましい
性質を有するものではあるが、反面上記のように
非結晶性の液状物であるために特定の用途、例え
ば粉末甘味料、チヨコレート,チユーインガム,
インスタントスープ等の原料用にはこれを用いる
ことができない、という欠点があつた。
の甘味料あるいは食品素材として非常に好ましい
性質を有するものではあるが、反面上記のように
非結晶性の液状物であるために特定の用途、例え
ば粉末甘味料、チヨコレート,チユーインガム,
インスタントスープ等の原料用にはこれを用いる
ことができない、という欠点があつた。
かゝる実情から、本発明者らはマルトトリイト
ールの非吸湿性粉末を得るべく種々研究を重ねた
結果、混合有機溶媒中からマルトトリイトールの
結晶を析出させることに成功し、更にこの結晶を
結晶種として用いて結晶化を行うときは、意外に
も、上記特公昭51−12707号公報の記述に反して、
水溶液中からも非吸湿性の結晶粉末が容易に得ら
れることを究明し、本発明に到達したものであ
る。
ールの非吸湿性粉末を得るべく種々研究を重ねた
結果、混合有機溶媒中からマルトトリイトールの
結晶を析出させることに成功し、更にこの結晶を
結晶種として用いて結晶化を行うときは、意外に
も、上記特公昭51−12707号公報の記述に反して、
水溶液中からも非吸湿性の結晶粉末が容易に得ら
れることを究明し、本発明に到達したものであ
る。
本発明によれば、マルトトリイトールの結晶は
以下に述べる如き方法により製造することができ
る。即ち、純度95%以上のマルトトリイトールを
ピリジンに溶解し、これに適量のエタノールおよ
びアセトンを添加して混合し、約60℃に30分程度
保持したのち放冷し、更に室温に放置して結晶を
充分に析出させる。ついで析出した結晶を常法に
より分離、採取して、マルトトリイトールの結晶
を得る。尚、この方法に於いては、結晶種として
マルトトリイトールの結晶を添加混合することに
より、純度70%程度のマルトトリイトール含有液
からも結晶を得ることが可能である。また、別の
結晶化方法としては、純度70%以上のマルトトリ
イトールの水溶液を過飽和状態になるまで濃縮し
て、これにマルトトリイトールの結晶(例えば上
記のマルトトリイトール−ピリジン溶液より得ら
れた結晶)を結晶種として添加し、約80℃で充分
にかくはんしたのち、放冷して結晶を析出させ、
ついで析出した結晶を常法により分離採取するこ
とにより、マルトトリイトールの結晶を得る。更
に別の結晶化方法としては、純度70%以上のマル
トトリイトールの水溶液を濃度85%以上、好まし
くは95%以上に濃縮し、これにマルトトリイトー
ルの結晶を加え、60〜150℃に保つてよく練合し
たのち室温に放冷し、ついで得られる固化物を常
法により粉砕して、多量のマルトトリイトール結
晶を含む低吸湿性の粉末を得る。
以下に述べる如き方法により製造することができ
る。即ち、純度95%以上のマルトトリイトールを
ピリジンに溶解し、これに適量のエタノールおよ
びアセトンを添加して混合し、約60℃に30分程度
保持したのち放冷し、更に室温に放置して結晶を
充分に析出させる。ついで析出した結晶を常法に
より分離、採取して、マルトトリイトールの結晶
を得る。尚、この方法に於いては、結晶種として
マルトトリイトールの結晶を添加混合することに
より、純度70%程度のマルトトリイトール含有液
からも結晶を得ることが可能である。また、別の
結晶化方法としては、純度70%以上のマルトトリ
イトールの水溶液を過飽和状態になるまで濃縮し
て、これにマルトトリイトールの結晶(例えば上
記のマルトトリイトール−ピリジン溶液より得ら
れた結晶)を結晶種として添加し、約80℃で充分
にかくはんしたのち、放冷して結晶を析出させ、
ついで析出した結晶を常法により分離採取するこ
とにより、マルトトリイトールの結晶を得る。更
に別の結晶化方法としては、純度70%以上のマル
トトリイトールの水溶液を濃度85%以上、好まし
くは95%以上に濃縮し、これにマルトトリイトー
ルの結晶を加え、60〜150℃に保つてよく練合し
たのち室温に放冷し、ついで得られる固化物を常
法により粉砕して、多量のマルトトリイトール結
晶を含む低吸湿性の粉末を得る。
本発明に於いて用いられる、マルトトリイトー
ルを主成分として含む溶液は固形分中の純度が70
%以上であるものが好ましく、就中90%以上のも
のが特に好ましい。このような原料マルトトリイ
トール含有液は公知の方法、例えば特開昭51−
110049号公報に記載の方法にしたがつて、デンプ
ンからマルトトリイトールを製造し、ついでこれ
を常法により水素添加することにより収率よく製
造することができる。
ルを主成分として含む溶液は固形分中の純度が70
%以上であるものが好ましく、就中90%以上のも
のが特に好ましい。このような原料マルトトリイ
トール含有液は公知の方法、例えば特開昭51−
110049号公報に記載の方法にしたがつて、デンプ
ンからマルトトリイトールを製造し、ついでこれ
を常法により水素添加することにより収率よく製
造することができる。
かくして製造される、本発明のマルトトリイト
ール結晶は無水結晶であり、その理化学的性質は
下記のとうりである。
ール結晶は無水結晶であり、その理化学的性質は
下記のとうりである。
融 点;185〜188℃
比旋光度;〔α〕D=+143〜+147゜
結晶形 ;柱状結晶(水より)
吸湿性 ;室温に1ケ月放置しても固結せず、
流動性が保たれる。
流動性が保たれる。
以上のとおり、本発明のマルトトリイトール結
晶は吸湿性がほとんどみられず、且つ水への溶解
性もよいことから、低カロリーの甘味料もしくは
食品素材として、特に液状タイプの甘味料を使え
ないような食品分野、例えば粉末甘味料,チヨコ
レート,チユーインガム,インスタントスープ等
の原料用に用いることができるという利点があ
る。
晶は吸湿性がほとんどみられず、且つ水への溶解
性もよいことから、低カロリーの甘味料もしくは
食品素材として、特に液状タイプの甘味料を使え
ないような食品分野、例えば粉末甘味料,チヨコ
レート,チユーインガム,インスタントスープ等
の原料用に用いることができるという利点があ
る。
次に、本発明の実施例を示し、本発明の態様を
更に詳細に説明する。
更に詳細に説明する。
実施例 1
高純度マルトトリイトール(マルトトリイトー
ル90.5%、マルチトール0.2%、その他4.8%)10
grを無水ピリジン20mlに溶解し、さらにエタノ
ール50mlとアセトン50mlを添加、混合した後、60
℃中に静置した。静置30分後に、微細な結晶が析
出し始め、次いで室温に放冷し、そのまま2日間
放置した。析出した結晶を過、乾燥して白色微
細なマルトトリイトール結晶1.5grを得た。本
結晶はm.p.179.2〜179.5℃,〔α〕D+140゜を示す無
水結晶であり、室温に1ケ月放置しても固結せ
ず、流動性を保ち安定であつた。
ル90.5%、マルチトール0.2%、その他4.8%)10
grを無水ピリジン20mlに溶解し、さらにエタノ
ール50mlとアセトン50mlを添加、混合した後、60
℃中に静置した。静置30分後に、微細な結晶が析
出し始め、次いで室温に放冷し、そのまま2日間
放置した。析出した結晶を過、乾燥して白色微
細なマルトトリイトール結晶1.5grを得た。本
結晶はm.p.179.2〜179.5℃,〔α〕D+140゜を示す無
水結晶であり、室温に1ケ月放置しても固結せ
ず、流動性を保ち安定であつた。
実施例 2
高純度マルトトリイトール(マルトトリイトー
ル95.0%、マルチトール0.2%、その他4.8%)50
grを水に溶解し、固形分濃度80%(w/w)の
溶液を調製した。次いでこれを80℃に加温し、実
施例1で得た結晶0.1grを加え、80℃で30分間
混合した後、室温に一夜放置した。一夜後、成長
したマルトトリイトール結晶が柱状様に析出し
た。次いで分蜜後乾燥してマルトトリイトール結
晶20grを得た。本品は吸湿性が低く、m.
p.185.3〜187.4℃、〔α〕D+146.9゜を示す無水結晶
であり、その元素分析値(%)は以下の通りであ
つた。
ル95.0%、マルチトール0.2%、その他4.8%)50
grを水に溶解し、固形分濃度80%(w/w)の
溶液を調製した。次いでこれを80℃に加温し、実
施例1で得た結晶0.1grを加え、80℃で30分間
混合した後、室温に一夜放置した。一夜後、成長
したマルトトリイトール結晶が柱状様に析出し
た。次いで分蜜後乾燥してマルトトリイトール結
晶20grを得た。本品は吸湿性が低く、m.
p.185.3〜187.4℃、〔α〕D+146.9゜を示す無水結晶
であり、その元素分析値(%)は以下の通りであ
つた。
計算値 C:42.69 H:6.77
実験値 C:42.53 H:6.67
実施例 3
高純度マルトトリイトール(マルトトリイトー
ル90.2%、その他9.8%)10grを水に溶解し、
固形分濃度95%の溶液を調製し、これをトレーに
移した。次にトレーを熱風乾燥機内に置き、実施
例1で得た結晶0.01grを加え、温度120℃で良
く練合し、更に約30分静置後室温に放冷した。こ
の練合によつてマルトトリイトールが結晶化さ
れ、吸湿性の少ない固化物が得られた。次に、こ
の固化物を乳鉢で粉砕してマルトトリイトール結
晶含有粉末9.8grを得た。
ル90.2%、その他9.8%)10grを水に溶解し、
固形分濃度95%の溶液を調製し、これをトレーに
移した。次にトレーを熱風乾燥機内に置き、実施
例1で得た結晶0.01grを加え、温度120℃で良
く練合し、更に約30分静置後室温に放冷した。こ
の練合によつてマルトトリイトールが結晶化さ
れ、吸湿性の少ない固化物が得られた。次に、こ
の固化物を乳鉢で粉砕してマルトトリイトール結
晶含有粉末9.8grを得た。
第1図は実施例2で得られたマルトトリイトー
ル結晶の顕微鏡写真である。
ル結晶の顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記の理化学的性質を有するマルトトリイト
ール結晶。 結晶形 ;柱状結晶(水より) 融 点;185〜188℃ 比旋光度;〔α〕D=+143〜+147゜ 2 マルトトリイトールを主成分として含む溶液
を濃縮し、これにマルトトリイトールの結晶を添
加して混合したのち、析出する結晶を自体公知の
方法で採取することを特徴とする,マルトトリイ
トール結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56142405A JPS5846033A (ja) | 1981-09-11 | 1981-09-11 | マルトトリイト−ル結晶及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56142405A JPS5846033A (ja) | 1981-09-11 | 1981-09-11 | マルトトリイト−ル結晶及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5846033A JPS5846033A (ja) | 1983-03-17 |
JPH0321037B2 true JPH0321037B2 (ja) | 1991-03-20 |
Family
ID=15314570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56142405A Granted JPS5846033A (ja) | 1981-09-11 | 1981-09-11 | マルトトリイト−ル結晶及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5846033A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60178493A (ja) * | 1984-02-27 | 1985-09-12 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
JPH0782334B2 (ja) * | 1987-01-17 | 1995-09-06 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5112943A (en) * | 1974-07-16 | 1976-01-31 | Sanmatsu Kogyo Co | Ketsushomarutoosuno seizoho |
JPS5112707A (ja) * | 1974-06-17 | 1976-01-31 | Western Electric Co | |
JPS5136360A (ja) * | 1974-09-20 | 1976-03-27 | Hisao Yoshioka | Deriboodo |
-
1981
- 1981-09-11 JP JP56142405A patent/JPS5846033A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5112707A (ja) * | 1974-06-17 | 1976-01-31 | Western Electric Co | |
JPS5112943A (en) * | 1974-07-16 | 1976-01-31 | Sanmatsu Kogyo Co | Ketsushomarutoosuno seizoho |
JPS5136360A (ja) * | 1974-09-20 | 1976-03-27 | Hisao Yoshioka | Deriboodo |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5846033A (ja) | 1983-03-17 |
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