JPH0320501A - ボイラの蒸気温度制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は石炭焚貫流ボイラの蒸気温度制御方法に関する
ものである。

［従来の技術］ 従来、発電用ボイラでは、予め使用する燃料の燃焼特性
を把握するための試験を行い、その燃料の燃焼特性に応
じて負荷変化時に蒸気温度及び圧力の変動が小さい状恕
で、所定の時間内に負荷に対応した値になるように、ボ
イラ制御器により燃料先行投入量の調整を行うようにし
ている。

一方、例えば石炭焚ボイラにおいては、供給する炭種が
変化すると燃焼特性も大きく変化するので、炭種が変わ
った場合にはその都度燃焼特性を把握するための試験を
実施し、その燃焼特性に応じて燃料先行投入量を逐次調
整するようにしている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、石炭焚ボイラヘ供給する石炭は、同一産地の石
炭でも性状が変化したり、また、同一種の石炭でも湿分
の影響などによって経時的に大きくその燃焼特性に差異
を生じる。

このため、炭種が変化したときのみ燃焼特性を把握する
ための試験を実施し、それに基づいて燃料先行投入量の
調整を逐次行うのでは、頻繁に試験を実施しなければな
らないことと、ボイラ稼働時に、前記したように同一炭
種での性状変化や経時的な性状変化等が生じた場合には
、それに対応することが全くできず、負荷変化時に蒸気
温度及び圧力を安定に保つことができないという問題が
ある。

［調査結果による知見］ かかる問題を解決するため発明者らは、■石炭の性質と
負荷指令に対する応答特性、■負荷指令に対する応答特
性と燃料先行投入量、■ボと負荷指令に対する応答特性
のそれぞれの関係につき鋭意調査した結果、次のような
知見を得た。

（１）灰分の多い石炭、灰中の酸性分の多い石炭等は、
火炉への灰付着量が多く負荷指令に対炭は応答特性がよ
い。

（３）応答特性の悪い石炭は燃料先行投入量を増す必要
がある。

比が大きい。

［発明の目的］ 本発明は上述の知見に基づいて問題点を解決するもので
、ボイラ稼働時に随時燃料の燃焼特性を把握し、その燃
焼特性に応じた燃料先行投入量を常時演算しておき、負
荷変化指令に対し常に安定した蒸気温度制御を可能にす
ることを目的としている。

［課題を解決するための手段］ 本発明はボイラの火炉と過熱器とのそれぞれにおける収
熱量を検出し、該火炉と過熱器における収熱量の比に基
づいて燃料先行投入量を随時演算し、負荷変化時に前記
燃料先行投入量を燃焼量指令に加算してボイラの蒸気温
度を制御するものである。

［作　　　用］ ボイラの火炉と過熱器とのそれぞれにおける収熱量の比
に基づいて燃料先行投入量を随時演算しておき負荷変化
指令に対し前記演算した燃料先行投入量を燃焼量指令に
加算することにより、蒸気温度及び圧力を制御する。

従って、ボイラ稼働時に燃料の性状が変化しても、燃焼
特性に適応し安定した蒸気温度及び圧力に制御すること
ができる。

［実　施　例コ 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。

ボイラの負荷変化時における蒸気温度、圧力を安定に制
御するためには、ボイラ各部の収熱量の分布に応じた適
切な燃料先行投入量を設定しておく必要がある。

第１図及び第２図は本発明の方法を実施する装置の一例
であり、図中、ｌはボイラ、ｌａは火炉、２は火炉側壁
管、３は前段過熱器、４は最終過熱器、５はヘッダを示
している。

蒸気温度及び圧力を検出するための火炉側壁管入口温度
圧カセンサ６ａを火炉側壁管２の人口に設け、火炉側壁
管出口温度圧カセンサ６ｂを火炉側壁管２の出口に設け
、前記火炉側壁管人口温度圧カセンサ６ａ及び火炉側壁
管出口温度圧力センサ６ｂと同様な最終過熱器人口温度
圧力センサ７ａ及び最終過熱器出口温度圧力センサ７ｂ
を過熱器の前後、特に温度圧力変化が顕著な最終過熱器
４の人口と出口に設ける。

火炉側壁管入口温度圧カセンサ６ａと火炉側壁管出口温
度圧力センサ６ｂの検出値に基づくエンタルピの差を演
算し得る火炉側壁管温度圧力弓算器８を設け、同様に最
終過熱器入口温度圧力センサ７ａと最終過熱器出口温度
圧力センサ７ｂの検出値に基づくエンタルピの差を演算
し得る最終過熱器温度圧力引算器９を設けるとともに、
前記火炉側壁管温度圧力引算器８の演算値から火炉側壁
管２の収熱量を演算し得る火炉側壁管収熱量演算器ｌＯ
を設け、同様に、前記最終過熱器温度圧力引算器９の演
算値から最終過熱器４の収熱量を演算し得る最終過熱器
収熱量演算器１ｌを設ける。

更に、各最終過熱器収熱量演算器ｌ１の演算値と、火炉
側壁管収熱量演算器ｌＯの演算値の比、算し得る燃料先
行投入量演算器ｌ２を設け、該燃料先行投入量演算器１
２の演算値をボイラ制御器１３に人力して該ボイラ制御
器１３に入力される燃焼量指令１４に加算するようにす
る。

上述の構成において、ボイラｌ稼動時に、火炉側壁管人
口温度圧カセンサ６ａ、火炉側壁管出口温度圧カセンサ
６ｂ，最終過熱器入口温度圧力センサ７ａ、最終過熱器
出口温度圧力センサ７ｂによって火炉側壁管２の入口と
出口、ならびに最終過熱器４の人口と出口の蒸気温度及
び圧力をモニターする。

火炉側壁管温度圧力引算器８は火炉側壁管入口温度圧カ
センサ６ａ及び火炉側壁管出口温度圧カセンサ６ｂがモ
ニターした火炉側壁管２の出口と入口とにおける蒸気温
度及び圧力からエンタルビの差を演算し、その演算値に
基づいて火炉側壁管収熱量演算器ＩＯは火炉側壁管系に
おける収熱量を演算する。

一方、最終過熱器温度圧力引算器９は最終過熱器入口温
度圧力センサ７ａ及び最終過熱器出口温度圧力センサ７
ｂがモニターした最終過熱器４の出口と入口とにおける
蒸気温度及び圧力にもとづくエンタルビの差を演算し、
その演算値に基づいて最終過熱器収熱量演算器１１は過
熱器系における収熱量を演算する。

調査結果による知見に述べた如く、火炉側壁管系と過熱
器系とにおける収熱量の比から、その時点で燃焼されて
いる燃料の燃焼特性を把握することができるので、燃料
先行投入量演算器１２は火炉側壁管収熱量演算器ｌＯと
最終過熱器収熱量演算器１１の演算値より、第３図及び
第４図に示すようにその時点における燃料先行投入量を
演算し、負荷変化時、直ちにその燃料先行投入量をボイ
ラ制御器１３に入力して該ボイラ制御器ｉ３に入力され
る燃焼量指令ｌ４に加算する。

尚第３図は負荷が増加する場合について、第４図は負荷
が減少する場合について記載されている。

第３図及び第４図に示す燃料先行投入量（面積）及びそ
の形状は、燃焼特性によってその最適状態が変化してし
まう。

この燃料先行投入量及びその形状は、負荷変化時間Ｔの
前半面積Ａと後半面積Ｂとを加算した燃料先行投入全体
量と、後半面積Ｂによる後半投入量と、前半面積Ａにお
ける高さｈである投入流量にて設定することができる。

このため、本発明では、火炉と過熱器の収熱比と、前記
面積Ａ＋Ｂ，面積Ｂ１高さｈとの最適な関係を実験によ
って第５図に示すように求め、この関係から前記燃料先
行投入量演算器ｌ２により最適な燃料先行投入量を逐次
演算して求めることを可能にした。

従って、ボイラ１稼動時に燃焼されている燃料の性状が
変化しても、ボイラ制御器１３には常にその時に燃焼さ
れている燃料の性状に適応した燃料先行投入量が入力さ
れるので、負荷変化時に燃料の性状が変化している場合
でも適切な燃料先行投入量によって燃料供給量を調整し
、蒸気温度及び圧力を安定に制御することができる。

また、ボイラｉで燃焼させる燃料を変更する際に、従来
のようにその都度燃焼特性を把握するための試験を行う
必要がない。

尚、本発明のボイラの蒸気温度制御方法は、上述の実施
例にのみ限定されるものではなく、過熱器系の収熱量を
求めるための温度圧カセンサを前段過熱器に設けること
、各種燃料を用いる蒸気発生ボイラに適用できること、
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変
更を加え得ることは勿論である。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明のボイラの蒸気温度制御方
法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。

ｌ）ボイラ稼動時に燃焼されている燃料の性状が変化し
ても、常に適切な燃料先行投入量によってボイラの蒸気
温度及び圧力を良好に制御することができる。

２）ボイラで燃焼させる燃料を変更する際に、従来のよ
うにその都度燃焼特性を把握するための試験を行う必要
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法を実施する装置の一例を示す回路
図、第２図はセンサの配置図、第３図及び第４図は負荷
変化時における燃料先行投入量の変化を示すグラフ、第
５図は収熱比と燃料先行投入量の面積及び高さとの関係
を示すグラフである。 図中、１はボイラ、ｌａは火炉、２は火炉側壁管、４は
最終過熱器（過熱器）、６ａは火炉側壁管入口温度圧カ
センサ、６ｂは火炉側壁管出口温度圧カセンサ、７ａは
最終過熱器人口温度圧カセンサ、７ｂは最終過熱器出口
温度圧カセンサ、８は火炉側壁管温度圧力引算器、９は
最終過熱器温度圧力引算器、１Ｇは火炉側壁管収熱量演
算器、ｌ１は最終過熱器収熱量演算器、ｌ２は燃料先行
投入量演算器、ｌ３はボイラ制御器を示す。 第５図 通麦４＠／丈太Ｐ　月ｇ多ヒジ１５

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）ボイラの火炉と過熱器とのそれぞれにおける収熱量
   を検出し、該火炉と過熱器における収熱量の比に基づい
   て燃料先行投入量を随時演算し、負荷変化時に前記燃料
   先行投入量を燃焼量指令に加算してボイラの蒸気温度を
   制御することを特徴とするボイラの蒸気温度制御方法。