JPH032049Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、シフトレバー装置の改良に関するも
のである。

（従来の技術） 自動車等の変速装置を操作するシフトレバー
は、通常ノブおよびこのノブに篏着したレバーか
ら構成されている。

そして最近では、上記シフトレバーのノブに、
さらに切換えスイツチを設け、このスイツチを操
作することにより、たとえば二輪駆動と四輪駆動
に切換えることが可能なシフトレバーが多用され
るようになつた。

このようなスイツチを備えたレバー装置として
は、従来第３図及び第４図に示したものが代表的
に用いられている。

第３図は従来のシフトレバー装置の斜視図、第
４図は第３図のボス部をその作動状態を含めて示
す要部断面説明図である。

第３図に示した従来のシフトレバー装置は、ス
イツチ２を備えたノブ１がアウターカバー３を介
してレバー４に篏着されており、スイツチ２と外
部コネクター１２は、ハーネス６で接続された構
造からなつている。

すなわちハーネス６は、一端がノブ１に設けら
れたスイツチ２に、ハンダ付けなどの手段で接続
されると共に、全体がアウターカバー３の内部に
挿通され、他端が外部コネクター１２に接続され
ている。

そしてアウターカバーから出たハーネスは、ク
リツプ等の係止具７によつて一旦ボス部５に固定
され、さらにコネクター１２に接続されるのであ
る。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来のシフトレバー装置において、アウタ
ーカバー３から出て、外部コネクター１２に至る
ハーネス６′は、装置全体の設計上、できるだけ
短いことが望ましい。

しかしながら第４図に示したように、レバー４
を実際に作動する際には、ボス部５が矢印方向に
45゜以上移動するために、ハーネス６′の曲率が変
化し、ハーネス６′が損傷する恐れがあるばかり
ではなく、装置のデザイン設計上も制約を受ける
等問題があるのが現状である。

本考案は、上述した問題点を解消すべく検討し
た結果、達成されたものである。

従つて本考案の目的は、スイツチを外部コネク
ターに接続するためのハーネス等の損傷を防止す
ると共に、装置の設計上の自由度を向上せしめ得
るようにしたシフトレバー装置を提供することに
ある。

（問題点を解決するための手段） 従つて本考案は、前記レバーのボス部外周に導
通部を配置し、スイツチ側の接点及び外部コネク
ター側の接点を、前記導通部に夫々摺動可能に当
接したことを特徴とする。

（考案の作用） 本考案のシフトレバー装置は、スイツチを外部
コネクターに接続するためのハーネス等の損傷を
確実に防止できる共に、装置のデザイン設計上の
自由度を向上することができる。

（実施例の説明） 以下本考案を実施例により図面を参照しつつ具
体的に説明する。

第１図は本考案の第１実施例からなるシフトレ
バー装置を示す斜視説明図、第２図は本考案の第
２実施例からなるシフトレバー装置を示す斜視説
明図である。

第１図に示す第１実施例のシフトレバー装置
は、スイツチ２を備えたノブ１を、アウターカバ
ー３を介してレバー４と篏着してなり、レバー４
の下部のボス部５の外周に導通部９および一対の
接点１０，１０′が設けられている。

そして、スイツチ２と外部コネクター１２を接
続するハーネスは、スイツチ側ハーネス８および
コネクター側ハーネス１１に分割されて、スイツ
チ側ハーネス８はその一端が半田付けなどの手段
でスイツチ２に接続されると共に、他端はアウタ
ーケース８内を挿通してから、ブラシなどの接点
１０に接続されている。

また、コネクター側ハーネス１１は、上記ボス
部５の外周に設けられた導通部９の他の接点１
０′とコネクター１２に両端が夫々接続されてい
る。

ここでボス部５の外周に設ける導通部９は、ボ
ス部の円周の約1/3〜1/2を覆うことが望ましく、
たとえばブラシなどからなる一対の接点１０，１
０′は、導通部９の両端にできるだけ間隔を置い
て設置されるのが好ましい。

従つて、本第１実施例のシフトレバー装置はレ
バー４およびボス部５の作動時におけるハーネス
の曲率が減少するため、全体としてハーネスの長
さを短くすることができ、設計上の自由度が向上
し、しかもハーネスの損傷を効果的に防止するこ
とができる。

第２図に示す第２実施例は、スイツチ２と外部
コネクター１２を結ぶハーネスを複数化（図面で
は４本）した点が、上述の第１実施例と相違して
いる。

すなわち、本第２実施例のシフトレバー装置
は、スイツチ２から外部コネクター１２にかけて
４本のハーネスを接続している。

従つて、ボス部５外周にはそのハーネスの本数
に等しい４個の導通部９を設け、各導通部９には
夫々両面に接点１０，１０′が取り付けられてい
る。

そして本第２実施例では、アウターカバー３か
ら出た４本のハーネス８の夫々を、導通部９の各
接点１０に接続すると共に、各接点１０′もまた
外部コネクター１２へと夫々接続されている。

このようにハーネスの本数に応じて、ボス部５
に設ける導通部９および接点１０の数を増減する
ことが可能であり、この場合にも上述の第１実施
例と同様に、設計上の自由度向上およびハーネス
の損傷防止効果を得ることができる。

また、上述の第１および第２実施例において
は、スイツチ２に接続したハーネス８を、アウタ
ーカバー３内を挿通させてから、導通部９の接点
１０に接続する態様について説明したが、場合に
よつては、レバー４及び／又はアウターカバー３
を各々導通部材で構成するか、またはレバー４及
び／又はアウターカバー３の内側にプリント基盤
などを装着することにより、これらにハーネスの
役目を負担せしめ、アウターカバー３内に挿通す
るハーネスを減少または省略することも可能であ
る。

この場合にはハーネスを減少または省略した分
アウターカバーの断面積を小さくすることがで
き、デザイン設計上の自由度がさらに向上するた
め有利である。

なおこの場合のスイツチ側ハーネス８の一端
は、レバー４の下部及び／又はアウターカバー３
の下部に埋め込み式などで接続されるか、または
プリント基盤に直接接続されることになる。

（考案の効果） 以上説明したとおり本考案は、前記レバーのボ
ス部外周に導通部を配置し、スイツチ側の接点及
び外部コネクター側の接点を、前記導通部に夫々
摺動可能に当接したから、スイツチを外部コネク
ターに接続するためのハーネス等の損傷を確実に
防止できる共に、装置の設計上の自由度を向上す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例からなるシフトレ
バー装置を示す斜視説明図、第２図は本考案の第
２実施例からなるシフトレバー装置を示す斜視説
明図、第３図は従来のシフトレバー装置の斜視
図、第４図は第３図のボス部をその作動状態を含
めて示す要部断面説明図である。 １……ノブ、２……スイツチ、３……アウター
カバー、４……レバー、５……ボス、８……スイ
ツチ側ハーネス、９……導通部、１０，１０′…
…接点、１１……コネクター側ハーネス、１２…
…外部コネクター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スイツチを備えたノブを、アウターカバーを介
   してレバーと篏着し、前記スイツチと外部コネク
   ターとを電気的に接続したシフトレバー装置にお
   いて、前記レバーのボス部外周に導通部を配置
   し、スイツチ側の接点及び外部コネクター側の接
   点を、前記導通部に夫々摺動可能に当接したこと
   を特徴とするシフトレバー装置。