JPH0320302Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はキヤツプ、特に注出口付の合成樹脂製
袋に内容物を充填する際に注出口から抜き取り易
くした押嵌めタイプの密封キヤツプに関するもの
である。

〈従来技術〉 従来、この種のキヤツプはバツクインボツクス
用の袋の注出口の密封用として広く用いられてお
り、第４図に示すように円筒状の側壁ａの上端に
内方に湾曲した碗状の天板ｂが一体に設けられて
おり、天板ｂの周囲にはほぼ水平方向に張出した
フランジｃが設けられ、前記天板ｂの湾曲面上方
の内面が注出口ｄの上端ｅに当接して密封するも
のが知られている。

そして、このようなキヤツプが嵌められた注出
口ｄを有する袋（図示せず）に内容物を充填する
場合は、分割可能なキヤツプホルダーｆ用いて、
キヤツプの抜き取りを行なう。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記した従来のキヤツプの抜き
取りに用いるキヤツプホルダーｆは第５図に示す
ようにキヤツプのフランジｃに係合する顎ｇが内
方に向つて上昇する傾斜面となつており、この顎
ｇがキヤツプのフランジｃに係合して、キヤツプ
ホルダーｆを上昇させることによりキヤツプを抜
き取るようになつているが、キヤツプのフランジ
ｃの下端が平坦になつているために、第６図に示
すようにフランジｃとキヤツプホルダーｆの顎と
が当接したときにフランジｃが湾曲してしまいキ
ヤツプを注出口から確実に抜き取ることができな
いという問題がある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記従来技術の問題点を解決するため
に、キヤツプホルダーの顎と確実に係合するフラ
ンジを設けた密封キヤツプであり、筒に顎が内方
に向かつて上昇する傾斜面を有するキヤツプホル
ダーにより注出口から抜き取られる密封キヤツプ
において、筒状の側壁上端に天板を設け、前記天
板の周囲にほぼ水平に張り出し、前記顎に当接す
るフランジを有し、該フランジの下端面の外方端
が内方端より低い断面形状を有することを特徴と
する密封キヤツプである。

〈作用〉 本考案は以上の構成になつているので、注出口
からキヤツプを抜き取るときキヤツプホルダーを
上昇させると、キヤツプホルダーの顎の傾斜面が
キヤツプのフランジ下端面と係合してキヤツプが
注出口から確実に抜き取られる。

〈実施例〉 次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

まず、第１図、第２図は本考案の実施例の平面
図と断面図であり、円筒状の側壁１の上端に水平
壁２を介して、側壁側に凹んだ椀状の天板３が一
体に設けられており、側壁１の内側には注出口４
外側の嵌合リブ６が設けられている。

そして、前記水平壁２の周囲には側壁１外面よ
り水平に突出したフランジ７が設けられ、フラン
ジ７の下端面は外方に向かつて下降する傾斜面８
となつている。

なお、キヤツプＣの材質はポリエチレン、又は
ポリエチレンに、ゴム系の物質を配合したような
比較的柔軟で弾性のある合成樹脂が一般的であ
る。

また前記フランジ７の下端面は第３図に示すよ
うな鉤状としてもよい。

このようなキヤツプＣを注出口４に嵌合された
状態から抜き取るには、従来と同様に第５図に示
すキヤツプホルダーｆの顎をキヤツプＣのフラン
ジ７下端面に当接させて上昇させればよい。

〈効果〉 本考案以上の構成になつているので、キヤツプ
ホルダーの顎に、キヤツプのフランジが強固に係
合し、キヤツプホルダーの上昇に伴つて、確実に
注出口から抜き取られ、しかもキヤツプのフラン
ジの構造を若干変えるだけでよく、キヤツプを取
り損なうことがなく、作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、第２図
は同使用状態を示す縦断面図、第３図は本考案の
別の実施例を示す部分拡大断面図、第４図は従来
技術を示す説明図、第５図、第６図従来技術を示
す説明図である。 １……側壁ズル、２……水平壁、３……天板、
４……注出口、５，６……嵌合リブ、７……フラ
ンジ、Ｃ……キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 顎が内方に向かつて上昇する傾斜面を有するキ
   ヤツプホルダーにより注出口から抜き取られる密
   封キヤツプにおいて、筒状の側壁上端に天板を設
   け、前記天板の周囲にほぼ水平に張り出し、前記
   顎に当接するフランジを有し、該フランジの下端
   面の外方端が内方端より低い断面形状を有するこ
   とを特徴とする密封キヤツプ。