JPH0319788B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、医療用の軟質磁気シートに関する。

従来の技術 すでに、例えばバリウム−またはストロンチウ
ムフエライトのようなフエライト材料より成る永
久磁石粒子が埋設されたゴム状軟質プラスチツク
より成るシートは公知である。これらシートは、
その有効な、すなわち使用に際し人体に対向する
面が、同じ極間距離で、平行に延びる直線状スト
リツプ状の、交番極性の複数の磁極で磁化され、
すなわち不断に北極ストリツプの次に南極ストリ
ツプが来る等々のように引続く。これらシート
は、相応する人体部位に固定する目的で、磁化さ
れた面に皮膚適合性の粘着層が設られることがあ
る（西ドイツ国特許明細書第3147852号）。

しかしながら、これら磁気シートは、それらの
最適な使用およびそれらの治療効果が制限され
る。

例えば血液は、例えば導電性の粒動性媒体のよ
うに挙動するので、交番磁界により、治療すべき
人体部位に作用する低い電圧ないしは電流が該当
する人体部位で誘導され、この電圧ないしは電流
により、人体部位の加熱および血行促進効果がと
くに末梢範囲内で惹起される。

しかしながら、とくに疼痛の緩和および除去を
特徴とする最適治療効果は、交番極性の複数の磁
極が血液の流動方向と交差するかないしは直角に
延びる場合に得られるにすぎない。

公知の医療用磁気シートの場合、交番極性のス
トリツプ状磁極（複数）が１つの方向に延びるに
すぎず、その場合シートを観察した際にストリツ
プ状磁極の延びる方向が不明である。この理由か
ら、公知の磁気シートが不適当に取付けられるこ
とをなくすことができず、その結果治療効果が殆
んどない。従つて、シートが、治療上最適な効果
を生じるように治療すべき人体部位に取付けられ
ているか否かが不明である。この難点は、この治
療用磁気シートが前記関係を知らない個々の素人
により無処方でどこでも容易に入手されることが
できるので益々大となる。

公知シートのもう１つの欠点は、１つの方向に
延びる複数のストリツプ状交番極性磁極により、
これらと交差して延びる血管に対してだけ治療効
果が顕著なことである。

発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は、これら欠点の回避下に、それ
ぞれ任意の位置で、特別の指導および専門知識な
しに治療すべき人体部位に取付けられることがで
き、その場合不断に最適な治療効果を得ることが
できる前記種類の磁気シートをつくり出すことで
ある。

問題点を解決するための手段 本発明によれば、この課題は、交番極性の複数
の磁極が幾何学模様の形状を有し、その場合これ
ら磁極がシート上で、同心に、角度をなしておよ
び／または半径方向に延びる平面中に配置されて
いることにより解決される。

実施例（その１） 有利な実施例において、磁気シートには、同心
に相互に配置され、リングごとに交替する極性を
有する複数のリングの形の複数の磁極が設けられ
る。

また有利な１実施例において、磁気シートに
は、セクターごとに交替する極性を有する複数の
セクターの形の複数の磁極が配置される。

本発明のもう１つの実施例において、磁気シー
トを、これが複数の交番極性磁極の設けられた多
数のシート部材より成り、これらシート部材が有
利に非磁性の軟質粘着シートにより相互に結合さ
れるようにして形成することができる。

西ドイツ国特許出願明細書P3325356.0号に記載
されているように、これら磁極が相互に異なる磁
極巾および／または異なる磁極間距離を有するの
が有利である。いずれにせよこのことは、セクタ
ー形磁極構造に該当する。

体温を維持ないしは反射するため、シートの少
くとも片面に金属被覆が設けられることができ
る。この被覆は、例えば蒸着されることができ
る。

金属被覆の損耗を回避するため、これに付加的
に保護層、例えばラツカーが設けられることがで
きる。

効 果 この解決により、それぞれ任意の血液流動方向
で、複数の交番極性磁極を複数の血管に作用させ
ることが達成された。従つて、本発明の特別な利
点は、処置すべき人体部位上の磁気シートの状態
と無関係に不断に最適な治療効果が得られること
である。

さらに、公知の磁気シートと比べ、治療効果が
唯一の血液流動方向に制限されない。

従つて本発明によれば、自在に、すなわち位置
と無関係に使用可能であるだけでなく、これと使
用しまた最適な治療効果が全ての血液流動方向
で、とくに末梢皮膚範囲内の血管系でも得ること
のできる医療用磁気シートがつくり出される。

実施例（その２） 以下に、本発明を図面実施例につき詳説する。

この医療用の軟質磁気シート１は、バリウムフ
エライトまたはストロンチウムフエライトより成
る永久磁石粒子が埋設された皮膚適合性のゴム状
軟質プラスチツクより成る。

第１図から明白なように、処置すべき人体部位
に接触する有効面において、磁気シート１に、同
心に相互に配置され、リングごとに交替する極性
を有する複数のリング３の形の複数の磁極２が設
けられる。この図面において、北極および南極を
記号ＮおよびＳにより表わす。これらは、異なる
磁極巾a₁，a₂を有してもよい。

第２図による他の実施例の場合、磁気シート１
が、セクターごとに交替する極性を有する複数の
セクター４の形の複数の磁極２で磁化されてい
る。この場合も、北極および南極が記号Ｎおよび
Ｓにより表わされる。

第３図による他の実施例の場合、交番極性の複
数の磁極２が四辺形５の形を有し、これらが同心
に相互に磁気シートに配置されている。それぞれ
の磁極がコーナーで相互に突合ないしは結合され
ている必要はない。

第４図によるもう１つの実施例によれば、粘着
層が設けられた非磁性の軟質シート７に、三角の
形を有する軟質の磁気シート部材８が取付けられ
る。従つて、セクター形の模様が得られ、その場
合複数の磁極２が相互に角度をなして展開する。
さらに、北極および南極が記号ＮおよびＳにより
表わされる。

明白に、シート上の複数の磁極は、これらが同
心に、角度をなしておよび／または半径方向に相
互に配置され、従つてそれらの交番磁極列と垂直
方向にもまた水平方向にも延びる血液流動方向と
が交差する限り、またそれぞれ異なる幾何学模様
を有することができる。この場合、シートの形状
は任意で、例えば円板状、矩形または正方形であ
ることができる。

シートを皮膚に固定するため、公知の方法で、
シートの片面に皮膚と適合性のある粘着性コーチ
ング（図示せず）が設けられてよく、このコーチ
ングは剥離性のシリーコーン紙被覆により保護さ
れる。しかしまた磁気シートは、別個に添付され
た皮膚適合性のプラスタを使用し固定されてもよ
い。

体温を維持ないしは反射するため、シートの裏
面に金属被覆６が設けられる。この被覆は、貼着
または蒸着により施こされることができる。

金属被覆の損耗を回避する目的で、これに付加
的に保護層、例えばラツカーが設けられることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は、本発明による磁気シートの
それぞれ１実施例を略示する平面図である。 １……軟質シート、２……磁極、３……リン
グ、４……セクター、５……四辺形、６……金属
被覆、７……軟質シート、８……磁気シート部
材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 永久磁石粒子が埋設された、皮膚適合性のゴ
   ム状軟質プラスチツクより成り、その場合シート
   の有効面が交番極性の複数の磁極で磁化されてい
   る磁気シートにおいて、交番極性の複数の磁極２
   が幾何学模様の形状を有し、その場合これら磁極
   ２がシート１上で、同心に、角度をなしておよ
   び／または半径方向に延びる複数の平面中に配置
   されていることを特徴とする医療用の軟質磁気シ
   ート。 ２ 該シートに、同心に相互に配置された、リン
   グごとに交替する極性を有する複数のリング３の
   形の複数の磁極２が設けられていることを特徴と
   する、特許請求の範囲第１項記載の医療用の軟質
   磁気シート。 ３ 該シートに、セクターごとに交替する極性を
   有する複数のセクター４の形の複数の磁極が設け
   られていることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １項記載の医療用の軟質磁気シート。 ４ 交番極性の複数の磁極２が、相互に、異なる
   磁極巾a₁，a₂および／または異なる磁極間距離を
   有することを特徴とする、特許請求の範囲第１お
   よび第２項のいずれか１項に記載の医療用の軟質
   磁気シート。 ５ 該シートが、交番極性の複数の磁極が設けら
   れた多数のシート部材８より成り、これらシート
   部材が相互に、有利に非磁性の軟質粘着シート７
   により結合されていることを特徴とする、特許請
   求の範囲第１項記載の医療用の軟質磁気シート。 ６ 該シートの少なくとも片面に金属被覆６が設
   けられていることを特徴とする、特許請求の範囲
   第１項から第５項までのいずれか１項に記載の医
   療用の軟質磁気シート。 ７ 該シートに蒸着金属被覆が設けられているこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第６項記載の医
   療用の軟質磁気シート。 ８ 金属被覆に保護層が設けられていることを特
   徴とする、特許請求の範囲第６および第７項のい
   ずれか１項に記載の医療用の軟質磁気シート。