JPH0319339Y2 - - Google Patents

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JPH0319339Y2
JPH0319339Y2 JP12742686U JP12742686U JPH0319339Y2 JP H0319339 Y2 JPH0319339 Y2 JP H0319339Y2 JP 12742686 U JP12742686 U JP 12742686U JP 12742686 U JP12742686 U JP 12742686U JP H0319339 Y2 JPH0319339 Y2 JP H0319339Y2
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blade
cutting edge
sharpness
ceramic
knife
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案はセラミツクがコーテングされた包丁や
ナイフ等の刃物に関する。 (従来技術) 従来より、包丁やナイフには炭素鋼又はステン
レス製の刃物が用いられてきたが、炭素鋼は錆が
生じ易く、又耐食性の高いステンレスは刃先が柔
らかく繰り返し使用すると刃先が摩耗することに
よつて切れ味が低下し、更に料理の際金属より出
る重金属イオンが食物に付着するため風味を損な
うものであつた。そこで近年になつて、例えば特
開昭58−71095号公報に記載のように、炭素鋼又
はステンレス製の刃物に代えてセラミツク製の刃
物が、上述したステンレス製刃物の欠点を有しな
いものとして注目されてきた。 又従来技術の他の例として、実開昭58−46566
号公報に記載のようなものがある。このものは、
金属板の表面に接着剤層を介してセラミツク製薄
板を被覆したものである。 (考案が解決しようとする問題点) しかしながら、特開昭58−71095号公報に記載
のセラミツク製刃物は薄い包丁やナイフ等である
と、強靭性に劣るため中央で折れたり刃先が損傷
したりし易く、又刃先の切削研磨加工に時間がか
かりコスト高となる欠点があつた。 又、実開昭58−46566号公報に記載のものは刃
物基体が金属板であるので、上記セラミツク製刃
物の靭性を補うものとして薄い刃物の中央より折
損するのを改良したものであるが、依然としてセ
ラミツクの薄板をダイヤモンド砥石で研磨しなけ
ればならず、切削研磨加工に時間がかかりコスト
高となる欠点があつた。又研磨加工された刃先が
損傷し易く、更に接着層よりセラミツクの薄板が
剥がれ易いという欠点があつた。 本考案の目的は叙上の従来の刃物の欠点を解消
し、高硬度で耐摩耗性の優れた切れ味のよいセラ
ミツク製の刃物を提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 本考案刃物は、刃部が形成された刃物基体の少
なくとも刃部の表面にセラミツクがコーテングさ
れ、刃部の刃先角度θが10〜35度の範囲であり、
コーテング膜厚が0.5μ以上であり且つ次式 0.106×θ−0.28〉膜厚(μ) を満足するものであることを特徴とするものであ
る。 (作用) 本考案は上記した構成により、刃部が形成され
た刃物基体は、刃先の表面強度及び耐摩耗性が向
上し、初期の切れ味が良好で切れ味の低下がなく
且つ錆が発生し難く、又料理の際金属イオンが食
物に移らないものとなる。 (実施例) 以下、本考案刃物の一例を図面と共に説明す
る。 第1図は包丁、ナイフ、カツター及び剃刀等の
薄型刃物としての刃部を含む刃物基体の断面を拡
大して示し、1は平板状のステンレス鋼に刃部2
が刃先角度θを10〜35度になるように研磨された
刃物基体である。この場合、刃先角度θを10〜35
度になるように規定した理由は、10度以下では刃
先が損傷し耐久性の劣る刃物となり実用的でな
く、又35度以上では切断の際に、切込みに過大な
力を必要として包丁やナイフのような薄型刃物に
は適しないためである。 このステンレス鋼よりなる刃物基体1は、炭素
含有量が0.70Wt%のもので焼入れ硬度が58±1
のロツクウエルかたさ(HR)となつている。尚、
上記例では刃物基体1の材質をステンレス鋼とし
たが炭素鋼であつても良い。 3は刃物基体1の表面にコーテイングされたセ
ラミツクである。 コーテイングされたセラミツク3としては炭化
物又は窒化物が使用され、チタン及びクロム等か
ら選ばれた金属イオンと炭素又は窒素と反応させ
ることによつて得ることができる。 又、上記の反応によるセラミツクコーテイング
としては、スパツタリング及びイオンプレーテン
グ等の物理蒸着法が適用される。この物理蒸着法
は化学蒸着法に比較して反応温度が200〜500℃と
低温領域であるので、包丁、ナイフ、カツター及
び剃刀等の薄刃刃の場合、金属の焼戻しによる変
形・歪が発生するということがなく好適である。 本考案刃物は、例えば次のようにしてイオンプ
レーテングによりコーテイングされる。 即ち、まず刃物基体1の表面は蒸着前に予備洗
浄処理され、然る後、真空容器内で約2×
10-5Torrまで減圧した雰囲気においてチタンイ
オンにより刃物基体1の表面はイオンクリーニン
グ処理がなされ、次いで真空容器内に窒素ガスが
導入され刃物基体1に200〜500vの電圧を印加し
てチタンイオンと窒素ガスイオンを発生させ刃物
基体1の表面上に窒化チタンを電気的に吸引させ
て析出し蒸着を行う。 このようにしてイオンプレーテイングによりコ
ーテイングされた刃物は黄金色であり、刃先の研
磨加工を必要としないものである。 特に刃先角度θが27度で刃先のコーテング膜厚
が2.0μの包丁の場合に、硬度は2100のビツカース
かたさ(Hv)であり市販のステンレス製包丁に
比較して3倍のかたさを有している。しかも刃先
の切れ味及びその耐久性は第2図に示すように紙
重ね切り試験においても優れていることが示され
た。即ち、第2図は、包丁の刃先を水平上向きに
して固定し、75mm巾の新聞用紙を重ねて450gの
荷重を加えながら水平方向に20mm往復させ、1往
復を1回切断の回数として、横軸に切断の繰返し
回数を、縦軸に切断された紙の枚数を示したもの
である。このことから窒化チタンでコーテングさ
れた包丁はステンレス製包丁に比較して初期の切
れ味が優れ、且つ5枚重ね切りの場合に約10倍の
寿命であることが分かる。 次に刃物基体1の刃先角度θ及び刃先のコーテ
ング膜厚を変化させた場合の刃物における、初期
の切れ味及び100回の繰り返し紙重切り試験によ
る切れ味の結果を第1表に示す。 第1表により得られた結果にもとずき、良好な
切れ味の刃物を得るための最適なコーテング膜厚
の範囲が第3図のグラフで斜線で囲まれた範囲で
あることを示す。即ち、コーテング膜厚が0.5μ以
下では、初期の切れ味は良好であつても繰り返し
使用によりコーテング膜が摩耗して刃物基体の刃
先が露出し切れ味が低下する共に、刃物基体が炭
素鋼の場合は刃先から錆が発生し
【表】
【表】 注(1) 初期の切れ味 紙重ね試験において、繰返し3回目切断におけ
る紙の切断枚数を測定した。 注(2) 切れ味の低下 紙重ね試験において、繰返し100回目切断にお
ける紙の切断枚数を測定した。 易いのである。逆に、コーテング膜厚が第3図の
グラフAを越えると、刃先の端頂ではコーテング
膜が円弧Rを形成し易く初期の切れ味が悪くなる
のである。 又、刃先の一部もしくは刃物基体1の全部がセ
ラミツクスで製されている従来の刃物に比較し
て、長期使用においても刃先が損傷するという所
謂刃こぼれがなく、更にきゆうり等の野菜を切断
しても、ステンレス製の包丁に比較して金属臭が
なかつた。 (考案の効果) 本考案刃物によれば、ステンレス製の包丁と同
じように強靭性を保持し、且つセラミツク特有の
高硬度でしかも耐摩耗性が優れているので、刃物
が中央で折損したり、刃先が摩耗、損傷するとい
うことがなく耐久性があり、且つ初期の切れ味が
優れておりしかも長期使用において切れ味の劣る
ことのない刃物である。 又、セラミツク製薄板の切削研磨の必要がな
く、多量に加工でき安価である。更に又、野菜や
果物等の生物を切断しても金属臭が残らず、生物
の風味を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案刃物の拡大断面図、第2図は紙
重ね切り試験結果を示すグラフ、第3図は刃物基
体の刃先角度とコーテング膜厚の関係を示すグラ
フである。 符合の説明、1……刃物基体、2……刃部、3
……セラミツク。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 刃部が形成された刃物基体の少なくとも刃部の
    表面にセラミツクがコーテングされ、刃部の刃先
    角度θが10〜35度の範囲であり、コーテング膜厚
    が0.5μ以上であり且つ次式 0.106×θ−0.28〉膜厚(μ) を満足するものであることを特徴とする刃物。
JP12742686U 1986-08-20 1986-08-20 Expired JPH0319339Y2 (ja)

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JP12742686U JPH0319339Y2 (ja) 1986-08-20 1986-08-20

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JP12742686U JPH0319339Y2 (ja) 1986-08-20 1986-08-20

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JPS6336467U JPS6336467U (ja) 1988-03-09
JPH0319339Y2 true JPH0319339Y2 (ja) 1991-04-24

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JPH0341646Y2 (ja) * 1986-08-21 1991-09-02

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JPS6336467U (ja) 1988-03-09

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