JPH03192175A - 被覆用組成物 - Google Patents

被覆用組成物

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JPH03192175A
JPH03192175A JP1624390A JP1624390A JPH03192175A JP H03192175 A JPH03192175 A JP H03192175A JP 1624390 A JP1624390 A JP 1624390A JP 1624390 A JP1624390 A JP 1624390A JP H03192175 A JPH03192175 A JP H03192175A
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alcohol
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Ikuro Mori
森 郁朗
Hiroshi Kimura
博 木村
Takashi Urabe
占部 孝
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野] 本発明は被覆用組成物に係わり、詳しくは、プラスチッ
ク成形品、木材及び金属等の表面に塗布することにより
、硬度及び耐薬品性が優れ、透明性ないしグレア防止効
果を有する被膜を与え、それらの基材の保護に有用な被
覆用組成物に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] 近年、透明ガラスに替えて透明プラスチックからなる成
形体が、その軽量性、易加工性及び優れた耐衝撃性を有
する等の理由から、眼鏡その他の光学機器のレンズ、あ
るいは建造物、列車・自動車等の輸送車輛の窓ガラス等
の広範な用途に用いられている。 このような透明プラスチ・ンク材料の中で、最も広く用
いられているものの一つとして、ポリカ−ボネート樹脂
が知られている。この材料から成る成形体は、優れた耐
衝撃性及び高い加熱撓み温度を有し、寸法安定性、加工
性及び自己消化性が優れている反面1表面硬度が低いた
めに擦傷や掻き傷を受は易く、レンズやガラスにとって
最も重要な透明度が損われるという問題点を有している
。 又、その他のプラスチック材料として、例えば、ポリメ
チルメタクリレート、ポリスチレン又はポリ塩化ビニー
ル等が、その透明性、軽量性。 易加工性及び耐衝撃性等が優れているために、種々の用
途に使用されている。しかしながら。 これらの材料から成る成形体も他の素材と比較して、耐
摩耗性、耐薬品性及び耐溶剤性が乏しく。 且つ、表面に傷がつき易いという問題点を有している。 このような問題点を解決するために、透明プラスチック
材料表面に保護被膜を形成し1表面硬度を改良する試み
が従来から種々なされている。 例えば、特開昭51−2736弓、特開昭54−877
36号及び特開昭55−94971明細公報等には、コ
ロイド状シリカ又はシリカゲル等のシリカと、加水分解
性オルガノシラン化合物をアルコール又は水等の加水分
解媒質中に溶解又は分散させた耐摩耗性が良好な被覆用
組成物が開示されている。 しかしながら、上記組成物のうち、特開昭51−273
6号及び特開昭54−87736号各公報明細示された
ものは、得られる皮膜が水分や湿気及び紫外線等に対す
る抵抗性に乏しいという問題点を有してる。 又、これらの問題の解消を目的としてなされた特開昭5
5−94971号公報記載の組成物は、得られる皮膜の
耐水性等は改善されたものの耐熱性が充分ではなく、加
熱により皮膜に亀裂が生じ易いという問題点を有してい
る。 上記した従来のオルガノシラン系被覆用組成物は、更に
1通常、長期に亘る熟成期間を必要とする上に、保存安
定性が悪く、可使時間も極めて短いという問題点を有し
ている。又、コロイド状シJ力を使用することに起因す
る多量の水分の存在のために、該組成物の表面張力が高
くなり、プラスチック基体等に対する密着性が充分でな
い、加えて、透明な皮膜を形成するためには、温度・湿
度等の塗装条件を充分制御しなければならず、且つ、そ
の条件も狭い範囲に限定されるために、作業性が劣ると
いう問題点をも有している。 一方、最近、上記したような透明タイプの被覆用組成物
(ハードコート)に加え、艶消しタイプのハードコート
を要求する声が高まっている。この艶消しタイプのハー
ドコートの用途は、例えば、ブラウン管デイスプレィ用
の反射防止フィルター、表示パネル前面の光透過板等の
グレア防止効果が要求されるもの:屋内・屋外照明器具
の電球又は蛍光灯の保護板及び広告灯、広告板等の高級
な外観が要求されるもの:浴室用窓ガラス等の隠蔽乃至
遮蔽効果が要求されるもの:並びにその使先反射防止効
果が要求されるもの又は点光源を面光源に変えることが
可能なもの等においてである。 従来使用されている透明タイプのハードコートは、皮膜
表面が鏡面光沢を有し、光透過性が優れている反面、見
る角度によっては光を表面反射するために、例えば、ブ
ラウン管デイスプレィや表示パネル等に塗布した場合に
は1文字や図形が読み取り難くなるという問題点を有し
ている。又、ブラウン管デイスプレィ用の反射防止用フ
ィルタとして使用した場合には、その表面にライトペン
等を用いると傷がつき易いという問題点をも有している
。更に、スリガラス等に適用した場合には、浴室等の窓
ガラス等として使用する場合に。 一般に、スリガラスは表面が湿潤すると光散乱能力が低
下し、隠蔽ないし遮蔽効果が損われると共に、耐破砕性
が劣るという問題点を有している。 加^て、照明器具の反射板や保護板等に適用した場合に
は、噴霧式殺虫剤等により変色又は変形することがあり
、屋外において使用する広告灯保護板又は看板等に適用
した場合には、耐候性が充分でないために、褐色等に変
化するために外観が損われる等の問題点を有している。 従って、上記のようなガラス又はプラスチック成形体等
の被覆に適し、優れたグレア防止効果、耐摩耗性、撥水
性、耐衝撃性、耐薬品性及び耐候性並びに高級な外観を
有する被覆用組成物は、未だ得られていない。 上記したノングレア皮膜を得るための加工法としては、
従来、例えば、サンドブラスト法1表面スクラッチ法及
び被覆用組成物中にシリカ粉等を配合する方法等が知ら
れている。又1反射防止皮膜を得るための加工法として
は、金属酸化物等を真空蒸着する方法等が知られている
。しかしながら、上記した方法の中で、サンドブラスト
法及び表面スクラッチ法は、ガラス、プラスチック及び
金属等の素材の表面精度を粗くするだけであり。 何ら前述した問題点の解決にはなっておらず、その伯の
処理を必要とする。又、被覆用組成物中にシリカ粉等を
配合する方法は、シリカ粉が凝集し、沈降することによ
る組成物の安定性の悪さ及び均一な外観を有する皮膜を
得ることが困難であること等の取扱い上及び作業上の問
題点を有している。更に、金属酸化物等を真空蒸着する
方法においては、設備に多大な費用を要し、汎用するに
は未だ適当ではなく、且つ、プラスチック基体等に対し
て十分な接着性を有する金属酸化物皮膜を形成すること
が困難であるという問題点を有している。 [発明の目的] 本発明の目的は、上記した問題点を解消し、熟成期間を
殆んど必要とせず、保存安定性が優れ。 その塗装時に塗装環境の設定が容易であり、作業性に優
れ、且つ、得られる皮膜が透明性乃至グレア防止効果を
有し、優れた耐摩耗性、耐熱性、耐衝撃性、撥水性、耐
候性及び基体との密着性を有する被覆用組成物を提供す
ることにある。 [発明の概要] 即ち1本発明の被覆用組成物は、 (A)次式  R’ S i (OH) s(式中、R
’はメチル基、エチル基、ビニル基、フェニル基、γ−
クロロプロピル基、γ−メタクリルオキシブロビル基、
γ−グリシドオキシプロピル基、3.4−エポキシシク
ロヘキシルエチル基及びγ−メルカプトプロピル基から
成る群より選ばれた1価の炭化水素基を表わす)で示さ
れるオルガノヒドロキシシラン及び/又はその部分縮合
体、 (B)コロイド状シリカ、 (C)低級脂肪族アルコール及び (D)固形分調節剤 からなり、固形分が10〜40重量%、且つ水含有量が
15重量%以下である、ことを特徴とする被覆用組成物
である。 なお、本発明の被覆用組成物の製造方法は、い)次式 
 R’Si (OR”)i (式中、R1は前記と同意義であり、R2はメチル基、
エチル基及びプロピル基から成る群より選ばれた1種も
しくは2種以上の炭素原子数1〜3個を有するアルキル
基を表わす)で示されるオルガノアルコキシシランをコ
ロイド状水性分散液中において、該オルガノアルコキシ
シラン100重量部を、シリカ920〜60重量部含有
する量で加水分解し、 (−)低級脂肪族アルコールを添加し、加水分解物の縮
合反応を制御しながら過剰の水を共沸留去した後。 (j)固形分調節剤を添加して固形分を10〜40重量
%に調節すると共に、水含有量を15重量%以下とする
、ことを特徴とするものである。 以下において、本発明を更に詳しく説明する。 本発明において使用する(A)成分の式R’5i(OH
)sで示されるオルガノヒドロキシシランは、式R’S
i (OR”)sで示されるオルガノアルコキシシラン
を加水分解してえられるものである(式中、R1及びR
3は前記と同意義である)、このようなオルガノアルコ
キシシランとしては、例えば、 CH−3i (OCHsl s、CHsSl (OCI
HII富、C1hSi(0(,5l(7+3 、 CJ
sSi(OCHzls、CHx=CISi (QC)I
sl s 、 CIIt=CH3i (OCtHsl 
s。 CaH−5l(OCHs)s 、 C4CHtCHxC
HJ1(OCHslx。 C111C(C11−1−COO−(C11−1−3i
 (OCIlsl −。 にIIm”C(Cll−) −COO−(Cll−1−
−3i (0111m 。 等が挙げられ、これらから成る群より選ばれた1種もし
くは2種以上のものを使用する。これらの中でもとりわ
けCHs S i (OCHs ) s又はCHz S
 i  (QCm Hs )  sを使用することは、
製品価格の点及び形成される皮膜の硬度及び対摩耗性の
点から好ましいが、他のオルガノアルコキシシランを混
合しても差し支えない。 上記オルガノアルコキシシランを加水分解して得られる
本発明の(Δ)成分の1ルガノヒドロキシシラン及び/
又はその部分縮合物としては、例えば、 Cl1−Si (olll s、 C−1f−3i (
Olll =、C11,=Cll5i(011)s 、
 Cs1lsSi(Ollls 。 (JCIIオCI1.ClllSi (0111,、等
で示されるオルガノヒドロキシシラン及び/又はその部
分縮合物が挙げられ、これらから成る群より選ばれたI
llもしくは2種以上のものが挙げられる。 本発明において使用する(B)成分のコロイド状シリカ
は、 i=j摩耗性付与のために添加するものである。 かかるシリカの平均粒径は好ましくは5〜30mpであ
る。シリカの平均粒径が5叶未満であると実用的な意味
が乏しく、一方3ollPを趙^ると(得られる皮膜の
耐摩耗性が低下する。 本製造方法におけるシリカの配合量は、オルガノヒドロ
キシシランの前駆体であるオルガノアルコキシシラン1
00重量部に対して20〜60重量部の範囲にあること
が必要である。シリカの配合量が20重量部未満である
と、得られる皮膜の硬度が低く、一方60重量部を超え
ると組成物のシリカが凝集又は沈降し、安定な分散液が
得難くなる。この際に使用されるシリカの配合量が、オ
ルガノヒドロキシシランの前駆体であるオルガノアルコ
キシシラン100重量部に対して20〜50重量部の範
囲にあると、透明な皮膜を得ることが可能であり、30
〜60重量部の範囲にあると、グレア防止効果を有する
皮膜を得ることが可能である。 本発明の被覆用組成物を製造する際には、上記(B)成
分はシリカのコロイド状水性分散液を使用する。かかる
分散液は、そのpH(水素イオン濃度)が8〜9の弱塩
基性のものであることが好ましく、又、分散液中のシリ
カ含有率は1’5〜40重量%であることが好ましく、
更に好ましくは20〜30重量%である。pllが8未
満であると、得られる皮膜の硬度が低く、一方、9を超
えるとオルガノアルコキシシランの加水分解速度が遅く
なる。又、分散液中のシリカ含有率が15重量%未満で
あると、系内に導入される水分量が増加するので除去す
べき水分の量も増加し、製造時間が長(なる、一方、4
0重量%を趙えると分散液自体の調製が困難となる。 本発明において使用する(C)成分の低級脂肪族アルコ
ールは、(A)成分を溶解して組成物を安定化すると共
に、系内に存在する過剰な水分を共沸留去し、その際の
(A)成分の縮合を抑制するために添加する6 、このような低級脂肪族アルコールとしては、水と共沸
するものであればいかなるものでもよく、例えば、メタ
ノール、エタノール、プロパツール、インプロパツール
、n−ブタノール、インブタノール等が挙げられ、これ
らからなる群より選ばれた1種若しくは2種以上のもの
が使用される。 本発明において使用する(D)成分の固形分調節剤は、
本発明の被覆用組成物の固形分を10〜40重量%に調
節すると同時に1作業性の幅を拡げ、組成物の分散安定
性を向上し、透明乃至ノングレアな皮膜を均一な状態で
得ることを可能にするものである。 このような固形分調節剤としては、親水性の有機溶剤で
あればいかなるものでも使用可能であり1例えば、メタ
ノール、エタノール、プロパツール、インプロパツール
、n−ブタノール。 インブタノール等の低級脂肪族アルコール類:及びエチ
レングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル等のエ
チレングリコール誘導体及びジアセトンアルコール等が
挙げられ、これらから成る群より選ばれた1種もしくは
2種以上のものが使用される。これらの中でも、とりわ
け、エタノール、イソプロパツール、n−ブタノール、
イソブタノール、酢酸エチレングリコールモノエチルエ
ーテル及びジアセトンアルコールから成る群より選ばれ
た少なくともI IIのものを使用することが、良好な
作業性を与えることから好ましい。 本発明の被覆用組成物の固形分は10〜40重量%であ
ることを要し、好ましくは、15〜30重量%である0
本発明組成物の固形分、即ち、皮膜形成成分が10重量
%未満であると、得られる皮膜の膜厚コントロールが困
難であり、一方40重量%を超えると作業性が低下する
上、得られる皮膜が厚(なり易く、亀裂等を生じ易くな
る。 上記した本発明の被覆用組成物を製造するには、先ず、
前記オルガノアルコキシシランをシリカのコロイド状水
性分散液中において加水分解せしめ、オルガノヒドロキ
シシランを得る。 加水分解条件は、液温を10〜70℃に保ち、常圧下で
4〜30時間撹拌し、反応させることが好ましく、更に
好ましくは、液温25〜35℃で12〜24時間、撹拌
子反応させることである。 オルガノアルコキシシランは、上記の如くシリカのコロ
イド状分散液中において加水分解されるが、この際に、
必要に応じて各種無機酸、有機酸又はアルミニウムキレ
ート等の加水分解触媒を使用してもよい、このような加
水分解触媒とじては、例えば、塩酸、蟻酸、酢酸、無水
酢酸、クロロ酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸
、ジメチルマロン酸、マレイン酸、グリコール酸、グル
タル酸、クエン酸、安息香酸、トルエンスルホン酸等の
酸類及びアルミニウムアセチルアセトネート、アルミニ
ウムエチルアセチルアセテートビスアセチルアセトネー
ト、アルミニウムビスエチルアセトアセテートアセチル
アセトネート、アルミニウムージ−ローブトキシモノエ
チルアセトアセテート、アルミニウムジイソプロポキシ
ドモノメチルアセトアセトネート等のアルミニウムキレ
ート等が挙げられる。これらの中でもとりわけ酢酸、プ
ロピオン酸又は無水酢酸を使用することが好ましい。 加水分解触媒の使用量は、シリカのコロイド状水性分散
液100重量部に対し、0,05〜15重量部であるこ
とが好ましく、更に好ましくは0.05〜5重量部であ
る。 次いで、シリカのコロイド状水性分散液に由来する過剰
の水分を除去するために、低級脂肪族アルコールを添加
して、加水分解物の縮合反応を制御しなから共沸留去せ
しめる。かかる水分の留去は1例えば、液温を20〜7
0℃に保ち、圧力20〜300 ravaHgの減圧下
でストリッピングを行なうことにより遂行することが好
ましく、更に好ましくは、液1125〜b Hgの条件下である。 低級脂肪族アルコールの添加量は、シリカのコロイド状
水性分散液に由来する過剰の水分を共沸留去し、水含有
量を15重量%以下とするに充分な量であればよく1分
散液中の水分100重量部に対し21重量部以上である
ことが好ましく、水分留去の程度を高くしたい場合には
、多量のアルコールを何回かに分けて添加することが好
ましい、低級脂肪族アルコールの添加量が21重量部未
満であると、共沸時にオルガノヒドロキシシラン又はそ
の部分縮合体の縮合反応を抑制又は制御することが困難
となり、得られる皮膜の硬度の低下を招来する。 上記シリカのコロイド状水性分散液に由来する過剰の水
分を共沸留去し、次いで、組成物の固形分をlO〜40
重凰%に調節するために固形分調節剤としての有機溶剤
を添加する。このようにして得られる組成物中には共沸
用アルコールが残存しても差支えない、又1組成物中の
水含量は15重量%以下であることが好ましく、より好
ましくは10重量%以下である。水含量が15重量%を
超えると安定性が悪くなり、更に、硬い皮膜が得られな
い、又温度及び湿度の影響を受は易くなる。 このようにして得られた本発明の被覆用組成物は、必要
に応じて更に、レベリング剤、増粘剤、顔料、染料、紫
外線吸収剤、抗酸化剤等の添加剤や、変性剤等を加えて
使用しても何ら差し支えない。 本発明の被覆用組成物を基体上に塗布し、硬化皮膜を得
るには1例えば、次のような方法を採用することが可能
である。 即ち、本発明組成物を基体上に流し塗り、スプレー塗装
又は浸漬塗装等の通常知られている方法で、0.5〜2
0Prm程度に塗布することが好ましく、更に好ましく
は、2〜lOP簡の厚さに塗布する0次いで、120℃
程度で60分間加熱することにより、基体と良好な密着
性を有する皮膜が得られる。なお、より温和な条件で硬
化させたい場合には、シラノール縮合触媒を添加した組
成物を使用することにより達せられる。このようなシラ
ノール縮合触媒としては6例えば、酢酸ナトリウム、蟻
酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩ニジメチルア
ミンアセテート、エタノールアミンアセテート、ジメチ
ルアニリンホルメート等のアミンカルボキシレート:酢
酸テトラメチルアンモニウム等の第4級アンモニウムカ
ルボキシレート:ナフテン酸スズ等のカルボン酸金属塩
ニトリエタノールアミン、ピリジン等のアミン類:水酸
化ナトリウム、水酸化アンモニウム等のアルカリ水酸化
物:γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−エチ
レンジアミノプロビルトリメトキシシラン等のアミン系
シランカップリング剤;及びアルミニウムキレート化合
物等が挙げられ、これらから成る群より選ばれたIfl
もしくは2種以上のものが使用される。これらの縮合触
媒の配合量は、硬化条件に応じて適宜選択されるが、組
成物中の固形分に対して0.05〜0.5重量%である
ことが好ましく、更に好ましくは、O,OS〜0.15
重量%である。上記縮合触媒を配合することにより、本
発明組成物は基体上において、約75〜150℃の温度
で比較的短時間に硬化し、透明乃至ノングレアで耐摩耗
性が優れた皮膜を得ることが可能となる。 本発明の被覆用組成物を塗布することが可能な基体材料
としては、例えば、透明乃至不透明プラスチック、金属
、木材、皮革、ガラス及びセラミックス等が挙げられる
。これらの中でプラスチック材料としては、例えば、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
アミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジェン共重合樹脂
、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂等が挙げられ、又、金属材料としては、例え
ば、アルミニウム、スパッタされたクロム合金等が挙げ
られる。この際に、基材との付着性が問題になる場合に
は、基体表面に予めブライマー処理を施すことにより塗
布することが可能となり、従って、殆んどすべての固体
材料の表面に塗布することが可能なものである0本発明
組成物は、これらの中でもとりわけポリカーボネート樹
脂及びアクリル樹脂の被覆剤として有用なものであり、
特にアクリル樹脂に対しては1回の塗布で極めて良好な
密着性を有する皮膜を形成することが可能である。 本発明の被覆用組成物を用いて形成される皮膜が優れた
諸性能を有する理由は、組成物中に水分が殆んど存在し
ないためと考えられる。即ち、皮膜の硬度を高めるため
には組成物中のシリカ含有量を増加すればよいことが知
られているが、従来の組成物においてシリカ含有量を増
やすと、シリカのコロイド状水性分散液を使用している
ために組成物中の水分量も増加する。そのため、表面張
力の高い水分の増加は組成物全体の表面張力をも高め、
プラスチック基体等への密着性を低下させる原因となる
。又、過剰の水分の存在は透明乃至ノングレアな皮膜を
形成するための塗装時の温度及び湿度の制御を困難にし
、適正な温度及び湿度等の塗装条件範囲を狭め、作業性
の低下を招来する。従って、この過剰の水分を除去する
ことにより、上記問題を解消すると同時に、従来必要と
された組成物調製後の熟成期間を実質的に不要とするこ
とが可能となったものである。
【発明の効果】
本発明の被覆用組成物は、上記した如(、過剰の水分を
共沸留去したものであるために、熟成期間を殆んど要さ
ず、特に常温における保存安定性が飛躍的に改善された
ものであり、従来、最大の欠点とされていた可使時間の
短いことも解消されたものである。 又、その塗装に際しては、水分を留去し、固形分調節剤
の組合せにより沸点をコントロールしたものであるため
に温度及び湿度の影響を受けることが殆んどなく、塗装
条件の設定の幅が広いものであり1作業性が優れたもの
である。 更に、得られる硬化皮膜は、透明乃至高級なスリガラス
状の外観を呈し、優れた耐摩耗性、耐熱性及び耐衝撃性
を有するものであり、又、基体との密着性も優れたもの
である。 [発明の実施例] 以下において、実施例を掲げ本発明を更に詳しく説明す
る。尚、以下の実施例及び比較例中1部は重量部を、%
は重量%をそれぞれ意味する。 実施例1 メチルトリエトキシシラン36.7部、スノーテックス
(コロイド状シリカの20%溶液。 平均粒径5〜20sJ1.商品名:日雇化学社製)30
.9部及び無水酢酸をコロイド状シリカに対し0.32
%添加した混合物を、20〜35℃の温度に保持し、撹
拌下、16〜24時間加水分解反応を行なった。 次いで、共沸用アルコールとしてエチルアルコール32
部を添加し、20〜50℃の温度で、20〜150+w
nHgに減圧し、水をエチルアルコールと共に共沸させ
て系内の過剰の水を留去した後、固形分調節剤としてイ
ソブチルアルコール30部と酢酸エチレングリコールモ
ノエチルエーテル20部とを添加し、固形公約20%を
有するコーティング剤1−1を得た。コーティング剤1
−1の水含有量はガスクロマトグラフィーによる測定か
ら4.5%であった。 上記と同様の操作で、オルガノアルコキシシランの種類
及び量、コロイド状シリカの量、並びに共沸用アルコー
ル及び固形分調節剤の種類及び量を第1表に示したよう
に変えて、コーティング剤1−2〜1−12を得た。 コーティング剤1−2〜1−12の水含有量をガスクロ
マトグラフィーにより測定し、結果を第1表に併記した
。 比較例1 実施例において、共沸用アルコールを用いて水を共沸留
去させる操作を施さなかった他はすべて同様の操作で第
1表に示した組成の6種類のコーティング剤1−13〜
1−18を得た。 コーティング剤1−13〜1−18の水含有量をガスク
ロマトグラフィーにより測定し、結果を第1表に併記し
た。 コーティング剤1−2〜1−18の水含有量をガスクロ
マトグラフィーにより測定し、結果を第1表に併言己し
た。 実施例2 上記実施例1及び比較例1で得た計18種類のコーティ
ング剤を、それぞれ、ポリカーボネート板(商品名ニレ
キサンシート9030、ゼネラルエレクトリック社製)
の表面に前処理液(商品名:PH91,東芝シリコーン
社製)を塗布したものに、流し塗り法で塗布し、120
℃で1時間加熱して硬化皮膜を得た。 これらの硬化皮膜について、それぞれ、密着性、耐熱衝
撃性、耐温水性、耐摩耗性、透明性、耐熱性及び保存安
定性を次のような条件で測定した。その結果を第2表に
示す。 密着性:基盤目テープ剥離試験(3回の平均)耐熱衝撃
性ニー30℃X3Hr+120℃X3Hr耐摩耗性:テ
ーバ−摩耗、C5−10,500kg荷重、500サイ
クル後、ΔH% を測定 透明性:全光線透過率(%) 耐熱性=120℃X500Hr 保存安定性:常温で密閉保管した際のポットライフ をlサイクルとして3サイクル 経過後の塗面状態を観察 耐温水性:60℃の温水に500Hr浸漬第2表から明
らかな如く、比較例のものに比べて本発明のコーティン
グ剤は、基材との密着性が良好で、耐熱衝撃性、耐温水
性、耐摩耗性、耐熱性等が優れたものであり、硬化皮膜
がクモリを生じたりすることのない透明なものであるこ
とが確認された。又、塗装時の塗布条件範囲が拡張され
たものであり、作業性が良好なものであることが確認さ
れた。更に、常温において密閉保管した際の可使時間を
表わすポットライフが3倍以上も長いものであることが
確認された。 実施例3 メチルトリエトキシシラン26.6部、スノーテックス
(コロイド状シリカの20%溶液。 平均粒径5〜20mP、商品名:日産化学社製)50.
0部及び無水酢酸をコロイド状シリカに対し0.32%
添加した混合物を、20〜35℃の温度に保持し、攪拌
下、16〜24時間加水分解反応を行なった。 次いで、共沸用アルコールとしてエチルアルコール23
部を添加し、20〜50℃の温度で、20〜150■a
+Hgに減圧し、水をエチルアルコールと共に共沸させ
て系内の過剰の水を留去した後、固形分調節剤としてイ
ソブチルアルコール50部を添加し、固形公約20%を
有するコーティング剤3−1を得た。コーティング剤3
−1の水含有量はガスクロマトグラフィーによる測定か
ら12.5%であった。 上記と同様の操作で、オルガノアルコキシシランの種類
及び量、コロイド状シリカの量、並びに共沸用アルコー
ル及び固形分調節剤の種類及び量を第3表に示したよう
に変えて、コーティング剤3−2〜3−12を得、又、
水含有量を併記した。 比較例2 実施例3において、共沸用アルコールを用いて°水を共
沸留去させる操作を施さなかった他はすべて同様の操作
で第3表に示した組成の6種類のコーティング剤3−1
3〜3−18を得、水含有量を併記した。 実施例4 上記実施例3及び比較例2で得た計18種類のコーティ
ング剤を、それぞれ、実施例2と同様の材料及び条件で
処理し、硬化皮膜を得た。 これらの硬化皮膜について、それぞれ、−外観、密着性
、耐熱衝撃性、耐温水性、耐擦傷性、耐熱性、解像性及
び保存安定性を次のような条件で測定した。尚、外観、
耐擦傷性及q解像性以外の試験については実施例2と同
様の方法で行なった。 その結果を第4表に示す。 外観二目視 耐擦傷性ニスチールウール#0O00によるひつかき試
験 A:強くこすっても傷つかない B:強くこすると少し傷つく C:簡単に傷つ( 解像性ニブラウン管デイスプレィ上に塗り板を置いての
文字読み取り 又、耐薬品性及び耐溶剤性試験として各種試験液への2
4時間浸漬試験を行なった。更に、耐汚染性試験として
、各種洗剤、オイル、化粧品、殺虫剤等を付着後30分
で拭きとり外観をチエ・ツクした。その結果を第5表に
示した。 第4表から明らかな如く、比較例のものに比べて本発明
のコーティング剤は、均一で高級なスリガラス状の外観
を与え、グレア防止効果を有し、基材との密着性が良好
で、耐熱衝撃性、耐温水性、耐擦傷性及び耐熱性等が優
れたものであり、硬化皮膜を通しての解像性も良好であ
ることが確認された。又、分散液としての安定性が優れ
。 ポットライフが長く、処理方法も簡便で作業性が良好な
ものであることが確認された。 また第5表から耐薬品性、耐溶剤性及び耐汚染性が優れ
たものであることが確認された。 602−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(A)次式 R^1Si(OH)_3 (式中、R^1はメチル基、エチル基、ビニル基、フェ
    ニル基、γ−クロロプロピル基、γ−メタクリルオキシ
    プロピル基、γ−グリシドオキシプロピル基、3,4−
    エポキシシクロヘキシルエチル基及びγ−メルカプトプ
    ロピル基から成る群より選ばれた1価の炭化水素基を表
    わす) で示されるオルガノヒドロキシシラン又はその部分縮合
    体、 (B)コロイド状シリカ、 (C)低級脂肪族アルコール及び (D)固形分調節剤 から成り、固形分が10〜40重量%、かつ水含有量が
    15重量%以下である、ことを特徴とする被覆用組成物
    。 2、水含有量が10重量%以下である特許請求の範囲第
    1項記載の被覆用組成物。
JP1624390A 1982-10-14 1990-01-29 被覆用組成物 Granted JPH03192175A (ja)

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