JPH03187375A - 培養液の取出し方法および固形分除去方法 - Google Patents

培養液の取出し方法および固形分除去方法

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JPH03187375A
JPH03187375A JP32600889A JP32600889A JPH03187375A JP H03187375 A JPH03187375 A JP H03187375A JP 32600889 A JP32600889 A JP 32600889A JP 32600889 A JP32600889 A JP 32600889A JP H03187375 A JPH03187375 A JP H03187375A
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Yoshito Hashimoto
橋本 葭人
Kiyoshi Iwama
岩間 潔
Haruo Ohashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は培養液を保存し、これを容器外に取出し、ある
いは該保存培養液中の固形分を除去する方法に関する。
より詳しくは、折り畳み可能な無菌化処理済の可撓性容
器を培養液保存容器として用いる、培養液の取出しが容
易で、かつ生物学的汚染(バイオ汚染)を減じた培養液
の取出し方法ならびに該培養液中の固形分除去方法に関
するものである。
[従来の技術] 近年、動植物の細胞や微生物を培養し、その代謝活動に
よる各種産生物を得ることが行なわれている。
この際、動植物の細胞や微生物の培養液の保存および取
出し方法としては、例えばガラス、硬質プラスチックあ
るいはステンレス等の硬質材料からなる培養液保存容器
を用い、これら容器に培養液を収容し、保存した後、容
器下部から取出す方法が知られている。
これらの培養液保存容器を用い、これより培養液を取出
す方法は大量生産に適した方法であるが、従来法には下
記のような問題点がある。
すなわち、■培養後の培養液には動植物細胞やデブリス
等の沈降性固形分が存在する。培養液から各種産生物を
得る場合、これらの固形分を予め除去する必要がある。
このため通常は培養液をバッチ式で濾過し、いったん容
器に保存する。培養液保存容器の下部排出口あるいは上
部から差込んだ配管から培養液を抜出し濾過処理する場
合、培養液に含まれる上記の固形分が優先的に流出する
。このために濾過工程でこれら沈降性固形分がフィルタ
ーの目詰りを生じさせて濾過に多大の時間を要する。こ
のようなロスを避けるためには濾過面積を大幅に増やす
必要があるが、これは貴重な培養液のロスを生ずる他に
設備費がかさむ等の問題がある。
■従来の培養液の保存および保存容器からの培養液の取
出し方法においては無菌環境の維持が困難であり、培養
液保存容器を含めた培養設備のバイオ汚染の防止、すな
わちバイオハザード対策に多大の労力とコストを要する
■従来、培養液保存容器として前述の如くガラス、硬質
プラスチック、ステンレス等の硬質容器を用い、これを
繰返し使用するが、これら培養液保存容器の繰返し使用
に際して、使用後の容器の洗浄、滅菌およびパイロジエ
ン除去に多大の労力を要する。
■培養液は腐敗しやすいものであり、かつ蛋白を含むこ
とから、これらが容器内部に付着し、繰返し使用時にお
ける培養液保存容器の洗浄、滅菌、パイロジエン除去を
一層困難にする。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上記従来例の培養液の取出し方法ならびに培養
液中の固形分除去方法の問題点に鑑み威されたものであ
って、本発明の課題は」二記従来技術の問題点を解消し
、培養液の取出しが容易で、かつバイオ汚染の防止が容
易な培養液の取出し方法ならびに該培養液からの固形分
の除去方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、形
状変化に応じて内容積を任意に変化させることのできる
可撓性材料からなる培養液保存容器を用いて培養液の保
存を行ない、この保存培養液を容器の内容積を減少させ
つつ固形分の少なくとも一部を容器に残したまま外部に
取出し、さらにこれを清澄濾過処理することによって固
形分を除去することが上記課題の解決に有効であること
を見い出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、 1)形状変化に応じて内容積を任意に変化させることの
できる可撓性材料からなる密閉型の培養液保存容器の内
容積を減少させることにより、該容器に保存されている
培養液中の沈降性固形分を前記容器に実質的に残留させ
たまま容器外部に培養液を取出すことを特徴とする培養
液の取出し方法、 2)形状変化に応じて内容積を任意に変化させることの
できる可撓性材料からなる密閉型の培養液保存容器の内
容積を減少させることにより、該容器に収容されている
培養液中の沈降性固形分の少なくとも一部を前記容器内
に残留させたまま保存培養液を容器外部に取出した後、
濾過処理することを特徴とする保存培養液中の固形分除
去方法、3)密閉型の培養液保存容器が流体給排出口を
有する取付具を容器本体に取付けてなるものである前記
1)または2)の方法、 4)培養液保存容器の内容積を外圧および/またはポン
プ吸引によって増大もしくは減少させることを特徴とす
る前記1)または2)の方法、 5)容器本体が内容物を目視することのできる透明な材
料からなることを特徴とする前記1)または2)の方法
、 6)容器本体の祠質がポリエチレンであることを特徴と
する前記1)または2)の方法、7)取付具がセラミッ
ク、金属および硬質プラスチックから選択される1種以
上の硬質材料からなることを特徴とする前記1)または
2)の方法、 8)取付具が培養液の取入口と取出口の2つの給排出口
を有していることを特徴とする前記1)または2)の方
法、 に関するものである。
[作用] 本発明は形状変化に応じて内容積を任意に変化させるこ
とのできる可撓性材料からなる密閉型の培養液保存容器
を用いて該容器の内容積を漸増させながら培養液を注入
することによって培養液の保存を行ない、この培養液保
存容器の内容積を漸減するという簡単な操作によって、
培養液中の沈降性固形分を容器内部に沈降させたまま清
澄な培養液(上澄液)のみを容器外に取出すことができ
る。取出した培養液は沈降性固形分の少ない清澄なもの
である。
すなわち、従来、培養液は通常、バッチ式で清澄濾過さ
れていたが、本発明に従って予め上記の培養液の保存容
器を用い沈降性固形分を容器に残留させたまま容器外部
に取出した培養液は固形分が少ないので濾過処理が容易
であり、実質的に固形分を含まない清澄な培養液が得ら
れるのである。
従って、本発明では従来法と比べて培養液の濾過設備の
能力軽減ができ、濾過に伴なう労力および設備費の低減
に多大な寄与をし得るものである。
また、本発明では前記培養液保存容器本体に取付けられ
、培養波の給排出口を有する取付具を具備した容器を用
いて培養液の保存や取出しを行なうこともでき、この培
養液保存容器の取付具に培養液の給排出系配管を接続す
ることにより無菌状態を保持したまま培養液保存容器へ
の培養液の収容および取出しを行なうことができる。換
言すれば、培養液の給排出を密閉系で行なうことができ
るので、培養液保存容器に外部から雑菌が混入する等の
バイオ汚染が生じない。従って、本発明は従来法に比較
して極めて簡単・容易に厳密なバイオハザード対策が可
能であり、予め培養液保存容器を滅菌処理する等の簡単
な処置でバイオ汚染を容易に防止することができる。こ
のためバイオ汚染に起因する問題の解消、例えば発熱因
子の混入阻止(パイロジエンフリー)等がはかれるとと
もに、バイオハザード対策に伴なう労力および設備費の
低減に多大な貢献をし得るものである。
本発明においては前記培養液保存容器に保存された培養
液中の固形分の一部は保存中に沈降し、上澄液は容器外
部に取出され、清澄濾過される。
この際、容器を外圧により圧縮することによって保存培
養液を外部に取出してもよいが、該容器の排出口に培養
液吸引用ポンプを接続して保存培養液を外部に取出して
もよい。取出された培養液は、通常さらに加圧下で濾過
されるので、上記の吸引ポンプとしては吸込側が減圧に
、吐出側が加圧になるペリスタリックポンプやギアポン
プ等が好適である。この場合には1台のポンプが培養液
の吸出しと濾過器への圧送に兼用されるが、各々の用途
に好適な複数のポンプを用いてもよい。
さらには培養液保存容器として可撓性容器を用いている
ので、使用済み容器は折り畳んで滅菌処理後、簡単に廃
棄することができ、従来の硬質材料からなる培養液保存
容器の如く繰返し使用は不要であり、使い捨てが容易で
ある。このため本発明では従来法の如く培養液保存容器
の繰返し使用にともなう洗浄、滅菌、パイロジエン除去
等の付帯設備が不要であり、繰返し使用にともなう労力
や設備費の低減にも多大な寄与をし得るものである。
以下、図面を参照しながら、本発明の詳細な説明する。
第1図は本発明の培養液の取出し、および固形分除去方
法に用いる培養液保存容器の一例の斜視図、第2図は第
1図の培養液保存容器に係る取付具の一例の斜視図であ
る。
第1図に示すように、本発明の培養液取出し、および固
形分除去方法では、培養液を収容する可撓性材料からな
る容器本体2と、この容器本体2に培養液を給排出する
ための取付具3とを有した培養液保存容器1を用いる。
容器本体2は折り畳みの容易な可撓性材料からなり、形
状変化に応じて内容積を任意に減じられるものである。
取付具3は形状変化を生じにくい硬質材料からなり、培
養液の給排出を行なうための所望形状からなる給排出口
を有する。この給排出口は1つでもよいが、本例の如く
取入口5と取出口6からなる別個の給排出口を設けるこ
とにより、容器本体2への培養液の給排出、すなわち容
器本体2への培養液の収容と取出しを独立に行なえるよ
うにすることが好ましい。給排出口は所望により2以上
を設けてもよい。複数にすることにより、培養液の給排
出を各々別の給排出口を用いて行なうとともに、液の給
排出に伴なう容器内部の気体の給排出を独立に行なうこ
とができる。
これら給排出口は第2図の如く突起形状として、培養液
の供給系配管および排出系配管に接続しやすい形状とし
培養液の給排出を容易ならしめるとともに、培養液の保
存あるいは容器からの培養液の取出し操作に先立った無
菌化処理後の培養液保存容器1の密閉性を保持するため
、保護キャップ等で被冠し易い形状とすることが好まし
い。
また、培養液の給排出系配管と取付具3の給排出口との
接続部にはピンチコック等の開閉自在な液遮断手段を設
けて、培養液の流通制御を行ない得るようにすることが
好ましい。
容器本体2の形状および大きさは任意であるが、好まし
くは折り畳みが容易な袋状もしくは箱状のものである。
このような形状の容器は無菌化処理しやすく、培養液の
収容時においては十分に大きな強度を持ち、さらに設置
面積が少なくて済む利点がある。さらに折り畳み可能な
箱状容器の場合には培養液の保存に使用する前後におい
てコンパクトに折り畳めることから、これらの滅菌処理
を小型装置を用いて十分に行なうことが可能であるとい
う実用上の大きな利点をもつ。
本例では底部が開放された三角柱状の2個のフィルム部
材を接合部4でヒートシールすることにより容器本体2
を箱状に形成している。そして、この容器本体2の一端
部に取付具3の台座7をヒートシール等により密封シー
ルして、取付具3の給排出口のみを介して外気に開放さ
れた密閉型の培養液保存容器1を構成している。
この培養液保存容器1は無菌化処理後に培養液の保存に
供することが好ましい。この際、前述した如く取付具3
に保護キャップを被冠する等により、無菌化処理後の培
養液保存容器1の密閉性を維持することが好ましい。
容器本体2の材質としては、可撓性を有するものである
が、その他の留意事項として、■培養液に溶出しにくい
ものであること、■エチレンオキサイドガス(EOG)
による滅菌や、オートクレーブ等による加熱滅菌あるい
はγ線滅菌等の無菌化処理に耐え得る材質であること、
さらには■培養液の給排出時における容器内部の液量の
目視や保存状態の観察等を容易に行なえるようにするた
め、内部が目視できる程度の透明性を有することが好ま
しい。
このような要件を満たす材料としては、ガス透過性が比
較的良好なものとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体
、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジェン、テ
フロン、シリコーンゴム等が挙げられ、またガスバリヤ
−性の高いものとして、ポリ塩化ビニリデン、エチレン
ビニルアルコール、ポリエステル等が挙げられる。
これら拐料は単独で使用することもできるか、2柿以−
にを組合せて用いてもよい。また、各材料の特性を生か
す目的で2秤以−1−二の飼料を適宜積層してラミネー
ト構造として用いてもよい。
これら材料の中でも価格等を考慮するとポリエチレンが
好ましく用いられる。すなわち、ポリエチレンは柔軟で
折り畳みが容易であり、かつ1−分な強度を持ち、安価
てちあることから使い捨てによる経費が安くてすみ、ま
た前述の如き無菌化処理にちI−分耐え得るものである
。殊に、架橋ポリエチレンは上記の特性に加えて接着性
が良打であることから、折り嵜み可能な容器に加圧し、
あるいはこれに培養液の給排出■を十分に大きな強度で
接着できるので奸都合である。
ポリエチレンとしては市販のものを特に限定することな
く利用できるか、0.91〜0.94g/cc程度の密
度を有する線状低密度ポリエチレン(L L D P 
E)が特に奸ましく用いられる。
また、このようなポリエチレンを利用した折り・胃:み
容器として、キュービテーナー(商品名、藤森工業■社
製)等の市販のものがあるが、これら市販品を容器本体
2として使用することもできる。
取付具3は通常、形状変化を生じにくい硬質飼料で構成
し、前述の如く容器本体2に密封シールする。
取付具3の構成飼料としてはセラミック、金属あるいは
硬質プラスチック等を例示することができるが、培養液
に対する溶出性および無菌化処理に対する耐性等を考慮
すると、セラミック材料としてはガラス、ガス不透過性
セラミックス等が好ましいものとして挙げられる。
金属材料としてはステンレス、チタン、チタン合金等が
好ましいものとして挙げられる。
硬質プラスチックとしてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、テフロン等がh−rましいものとし
て挙げられる。
このような硬質材料で取付具3を構成することにより、
培養液の給排出系配管との接続が容易になるとともに、
培養液取出し時における培養l(l保存容器1の内容積
減縮操作の際に取(Nj具3が容器本体2と一緒に減縮
して取付具3の給排出口の面積が減少し、培養i&の流
出量が低減する等の不都合を防止することができる。
上記の如き培養保存容器1を用い、本発用ては例えば以
下の如く培養l戊の取出しおよび固形分除去を行なう。
すなわち、第1図に例示の如き無菌化処理済みの培1 
lOi保存容器1を準備し、無菌室においてこの容器の
取付具3に被冠した保護キャップをはずし、培養液の供
給系配管と排出系配管に取入口5および取出口6をすみ
やかに接続する。
次いで、所定量の培養済の培養illを培養液保存容器
1に供給した後、所望の条件で培養液の保存を行なう。
この培養液の保7j中に培養液中の沈降性固形分が容器
底部に沈降する。
培a?tkの取出し時には培養ill (iL給給配配
管遮蔽しておき、次いで培養液保存容器1内をポンプ吸
引等により減圧する。この減圧処理により可撓性材料か
らなる容器本体2の形状が徐々に変化して内容積を減し
ていき、それにつれて取出口6から培養液が徐々に排出
される。
この際、培養i(lの排出流量を吸引圧力やピンチコッ
ク等により適宜調整し、容器本体2下部に堆積した沈降
性固形分が培養液とともに流出しないように留意する。
こうして、沈降性固形分の大部分を培養液保存容器1に
残留させた固形分の少ない培養液を得、培養液の取出し
操作を終了する。
その後、沈降性固形分が内部に残留した培養液保存容器
1を滅菌処理後折り畳んで焼却等により廃棄する。
なお、培養液取出し時における培養液保存容器1の内容
積の減縮手段は、上記のような減圧操作以外にも、例え
は外圧を利用して容器を変形させる等の方法を採用する
ことができる。
培養液保存容器1から取出した固形分の減少した培養液
は非沈降性あるいは未沈降の固形分を除去するために清
澄濾過する。この濾過方性としては培養液の性状や濾過
流量などに応じて任意の方法が用いられる。また、濾過
の精度(残留固形分のサイズと濃度)は培養液の利用目
的に応じて決められる。
本発明における培養液の種類は特に限定されず、培養対
象に応じ周知の培養液を適宜使用することができる。そ
のような培養液としては、例えば水性媒体に種々の無機
塩、ビタミン類、補酵素、ブドウ糖あるいはアミノ酸な
どの添加物を加えてなるものや、血清等を例示すること
ができる。
本発明の培養液取出し、および固形分除去方法はバイオ
汚染の危険性が極めて少ないものであり、インターフェ
ロン、ホルモン、抗体、酵素、抗生物質あるいはワクチ
ン等の医薬品の製造に有用である。
また、本発明に適用される培養液保存容器1は密閉性が
良好で液の給排出操作が極めて容易なものであり、この
ような特性を利用して医薬品用培養液の保存、バイオハ
ザード液の保存、培地の保存あるいは無菌性を要求され
る薬液の保存用等として有効に利用し得るものである。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例 密度0.92g/ccのポリエチレンからなる第1図に
例示の如き培養液保存容器(内容積:各20g)を複数
用い、細胞培養液の保存を以下のように行なった。
すなわち、第3図に示すように、EOG滅菌した多数の
培養液保存容器1の培養液取出口6を互いに接続した。
次いで、固形分を0.t%含む培養液を各容器の取入口
5から容器内に収容し、培養液保存容器の取付具に接続
した給排出系配管の各ピンチコック13.14を閉じ、
培養液保存容器を密閉状態にした。
その後、4℃にて7日間、密閉、静置状態で保存した。
この保存期間中に培養液に含まれる固形分が徐々に容器
底部に沈降するのが認められた。
上記保存培養液の取出しと濾過処理に際しては、培養液
供給系配管を遮蔽しておき、次に各培養液保存容器の培
養液排出系ピンチコック14を順次開放し、各容器内の
培養液の排出完了とともに再び遮蔽した。このようにし
て、500〜700mmHgの圧力(絶対圧)で培養液
保存容器を減圧処理することにより、培養液保存容器の
体積を減縮(折り畳み)させ、容器から培養液を取出し
た。
こうして取出した培養液を第3図に示したように濾過器
(メンブレンフィルター)9に送り、該液中に残留する
少量の固形分を除去するため直ちに清澄濾過した。
この培養液の取出しと濾過処理に際し、第4図に示した
如く約13ρ/分の速度で培養液の排出と濾過を開始し
た。この際、濾過圧力は2 kg / cJ以下に保た
れた。
こうして培養液保存容器内の沈降性固形分が培養液とと
もに容器外に流出しないことを目視により確認しつつ液
の抜出しを継続したところ、抜出し開始後約40分まで
は一定流量で排出および濾過することができた。
その後、濾過工程における圧力損失の増大に従い、液の
抜出し流量を第4図の如く徐々に減少させ、沈降性固形
分が容器外部に排出されるのを防止しつつ抜出しを継続
したところ、抜出し開始後約55分で、はぼ全量の培養
液を従来法に比してほぼ(/3の濾過面積で容器外に取
出し清澄濾過すことができた。
こうして得られた培養液は実質的に固形分を含まない極
めて清澄なものであった。
また、沈降性固形分を含む培養液の残量は0.5%以下
であった。
比較例 硬質プラスチックからなる実施例と同容量の従来型の培
養液保存容器を用いたこと以外は実施例と同様の培養液
を同一の培養液保存条件により保存した後、保存培養液
を取出し、清澄濾過した。
保存培養液の取出し時において、実施例とほぼ同様の約
13ρ/分の送液量で培養液を容器下部から濾過器(メ
ンブレンフィルター)に送液し実施例とほぼ同一条件で
濾過を行なったところ、濾過工程における圧損の増大の
ために第5図に示した如く時間の経過とともに送液量が
急速に低下していき、送液開始後約30分でフィルター
の目詰りを生じ、送液量が2N/分程度に低下した。そ
の後も濾過を継続したが、90分たっても濾過は完了せ
ず、培養容器中には実施例の場合の処理培養液量に対し
て60%の培養液が残留していた。
このように従来法では濾過に多大な時間を要し、しかも
途中で濾過速度が急速に低下し培養液を十分に固液分離
できなかった。
これに対して本発明では、従来法の如くフィルターの目
詰り等により培養液が著しい流量低下を起こす等のトラ
ブルを生じることなく、清澄な培養液を短時間で得るこ
とができた。
[発明の効果] 以上に詳述したように、本発明は従来の培養液の取出し
方法ならびに固形分除去方法が有する秤々の問題を解消
したものであり、本発明は下記の如き効果を奏するもの
である。すなわち、(1)培養液量を目視判断しつつ、
培養液保存容器の内容積を漸減するという簡単な操作に
よって、沈降性固形分が著しく少なく、清澄濾過の容易
な清澄な培養液を短時間で得ることができるので、従来
法の如く多大な時間と労力を要する培養液の濾過設備を
大幅に軽減できる、 (2)容器を使い捨てできるので、従来法の如く培養液
保存容器を再使用する場合に比して洗浄、滅菌、パイロ
ジエン除去等の設備費や労力を大幅に低減できる、 (3)密閉系で培養液を保存できるので、培養液保存容
器に雑菌が混入する等のバイオ汚染やバイオハザード対
策が著しく低減される、 (4)培養液保存容器を予め無菌化処理する等の簡単な
処置によって無菌性およびパイロジエンフリー環境を保
持できるので、従来法の如く無菌培養室を使用する等の
厳密な無菌化対策を特に必要としない、 (5)可撓性の培養液保存容器を用いるので容器を折り
畳んで保管することができ、保管スペースが少なくてす
む、 (6)柔軟な可撓性容器を培養液保存容器とじて用いる
ので、不注意な取扱いによって容器を落下させても破損
することがない、 等である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に好適な培養液保存容器の一例の
斜視図、 第2図は第1図の培養液保存容器に係る取付具の一例の
斜視図、 第3図は本発明実施例に係る培養液の取出し工程の一例
を説明する図、 第4図は本発明実施例に係る培養液の排出時間を説明す
る図、 第5図は従来法による培養液の濾過時間を説明する図で
ある。 図中符号: 1・・・培養液保存容器; 2・・・容器本体; 3・
・・取付具; 4・・・接合部; 5・・・取入口; 
6・・・取出口; 7・・・台座; 8・・・減圧(吸
込側)・加圧(吐出側)ポンプ; 9・・・濾過器(メ
ンブレンフィルター);10・・・清澄濾過済培養液保
存容器; 11・・・培養液取出系圧力計(減圧);1
2・・・培養液濾過系圧力計(加圧); 13・・・培
養液供給系ピンチコック; 14・・・培養液排出系ピ
ンチコック。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)形状変化に応じて内容積を任意に変化させることの
    できる可撓性材料からなる密閉型の培養液保存容器の内
    容積を減少させることにより、該容器に保存されている
    培養液中の沈降性固形分を前記容器に実質的に残留させ
    たまま容器外部に培養液を取出すことを特徴とする培養
    液の取出し方法。 2)形状変化に応じて内容積を任意に変化させることの
    できる可撓性材料からなる密閉型の培養液保存容器の内
    容積を減少させることにより、該容器に収容されている
    培養液中の沈降性固形分の少なくとも一部を前記容器内
    に残留させたまま保存培養液を容器外部に取出した後、
    濾過処理することを特徴とする保存培養液中の固形分除
    去方法。 3)密閉型の培養液保存容器が流体給排出口を有する取
    付具を容器本体に取付けてなるものである請求項1また
    は2に記載の方法。 4)培養液保存容器の内容積を外圧および/またはポン
    プ吸引によって増大もしくは減少させることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の方法。 5)容器本体が内容物を目視することのできる透明な材
    料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    方法。 6)容器本体の材質がポリエチレンであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の方法。 7)取付具がセラミック、金属および硬質プラスチック
    から選択される1種以上の硬質材料からなることを特徴
    とする請求項1または2に記載の方法。 8)取付具が培養液の取入口と取出口の2つの給排出口
    を有していることを特徴とする請求項1または2に記載
    の方法。
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