JPH0318570Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、構築用その他に用いるコンクリー
ト板材に関するものであつて、これを製造・使用
する分野で利用され、軽量かつ剛性の強いコンク
リート板材を得ることを目的としたものである。

（従来の技術及び考案が解決しようとする課題） 従来のコンクリート板材は、補強筋として鋼棒
を用いている。この場合、板材の剛性を強くする
為には、大径の鋼棒を用いる必要が生じるが、鋼
棒を大径とすれば板材の単位重量が重くなり、取
扱いに不便となるのみならず、使用鋼量が増大し
てコスト高になるという問題点があつた。

（課題を解決する為の手段） この考案は、補強筋として複数本の金属パイプ
を所定間隔で埋設してコンクリート板材を構成し
たものである。

金属パイプの材質は、強度及びコストの面から
鋼が最適であるが、強度的に不足する材質であつ
ても、パイプの外側にリブを設ける等の補強を施
すことにより、使用することができる。尚、パイ
プの外側にリブを設けれは、コンクリートとの付
着力を向上させることもできる。

この考案の金属パイプは補強筋として埋設する
ものであるから、通常複数本を平行に又は格子状
に埋設することとなり、パイプ間の間隔はコンク
リート板材の用途によつて適宜定めることとし、
必ずしも等間隔である必要はない。

即ちこの考案は、補強筋として外側にリブを設
けた金属パイプを複数本所定間隔で、コンクリー
ト板材の全長に亘り、埋設し、前記金属パイプの
両端はキヤツプにより閉塞し、前記キヤツプの周
縁部をコーキングすると共に、前記コンクリート
板材内の表面側に金網を埋設してなるコンクリー
ト板材であり、金属パイプは鋼製パイプとしたコ
ンクリート板材である。

（作用） この考案の金属パイプは補強筋として機能する
ものである。然して金属パイプは材料量の等しい
金属棒に比較して著しく大径とすることができる
ので、従来品に比較して単位重量を増加させるこ
となく、剛性の強いコンクリート板材を得ること
ができるものである。

（実施例 １） 以下この考案の実施例を第１図及び第２図に示
す実施例に基いて説明する。

下面に複数の凸条１を並設したコンクリート板
材２において、前記各凸条１内にその全長に亘つ
て鋼製のパイプ３が埋設してあり、該パイプ３の
両端はキヤツプ４によつて閉塞してあり、前記キ
ヤツプ４の周縁部にはコーキング５が施してあ
る。図中６は補強用の金網であり、第１図に示す
ように、コンクリート板材内の表面側に埋設す
る。また、図中７は鋼製のパイプ３外側に突設し
たリブである。

（実施例 ２） 次に第３図及び第４図に示す実施例は、平板状
のコンクリート板材２の全長に亘り、鋼製のパイ
プ３を等間隔で埋設すると共に、前記パイプ３の
上下に、かつコンクリート板材２の表面側に金網
６を夫々埋設したものである。また、図中７は鋼
製のパイプ３外側に突設したリブである。

（考案の効果） この考案によれば、コンクリート板材の補強筋
として金属パイプを用いたので、同量の材料を用
いた金属棒に比較して著しく大径の補強筋とする
ことができる。したがつて、単位重量及びコスト
を増加させることなく、剛性の強いコンクリート
板材を得ることができる効果がある。更に、コン
クリート板材の表面側に金網を埋設したので、コ
ンクリート板材の曲げに対する強度が増す効果が
ある。

また、金属パイプの両端をキヤツプで閉塞し、
かつキヤツプ周縁部をコーキングしたので、金属
パイプ内に水密に形成された中空部ができるの
で、保温断熱及び遮音効果のあるコンクリート板
材を形成することができる。更に、金属パイプ外
側にリブを突設したのでコンクリートとの付着力
が向上し、より剛性の強いコンクリート板材を得
ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案実施例の一部を破切した斜視
図、第２図は同じく一部拡大断面図、第３図は同
じく他の実施例の一部を破切した斜視図、第４図
は同じく一部拡大断面図である。 ２……コンクリート板材、３……パイプ、４…
…キヤツプ、５……コーキング、６……金網、７
……リブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 補強筋として外側にリブを設けた金属パイプ
   を複数本所定間隔で、コンクリート板材の全長
   に亘り、埋設し、前記金属パイプの両端はキヤ
   ツプにより閉塞し、前記キヤツプの周縁部をコ
   ーキングすると共に、前記コンクリート板材内
   の表面側に金網を埋設してなるコンクリート板
   材。 ２ 金属パイプは、鋼製パイプは、鋼製パイプ
   とした実用新案登録請求の範囲第１項記載のコ
   ンクリート板材。