JPH0318334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はシート材料から組立てられる組立包装
容器に関する。

〈従来の技術〉 現在、一枚のシート材料から組み立てられた包
装容器は数多く見られるが、組み立てが複雑であ
つたり、容器の側壁が上げ底容器における底部の
強度において必ずしも十分とは言えなかつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案の目的は、厚紙などのシート材料を切断
し、折り曲げ、重ね、挿入し、固着する簡単な工
程により、つくられる組立包装容器を提供せんと
する。

本考案の他の目的は、上げ底容器であつて、そ
の側壁や底部において強固で、冷たい食物及びシ
ユーマイ等の蒸し器筆に用いることのできる上げ
底構造の組立包装容器を提供せんとする。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記目的に鑑みてなされたもので、
その要旨は、容器の外側壁と、該外側壁との間の
折り曲げ線ａ−ｂで折り重ねて前記外側壁を補強
する内側壁と、該内側壁との間の折り曲げ線ｂ−
ｃより内方に折り曲げられた２つの対向部分が形
成する一対の上げ底部と、該上げ底部の周囲の折
り曲げ線ｃ−ｄを折り曲げて前記外側壁と内側壁
との間の折り重ね部に挿入する補強片及び前記２
つの対向する上げ底部の前端を折り曲げ線ｄ−ｅ
で折り曲げ当接する接合片とから構成され、かつ
前記外側壁と内側壁に設けた折り曲げ線ａ−ｂと
クロスした複数の折り曲げ線ｅ−ｆを設けること
により、前記各折り曲げ線を折り曲げ、前記補強
片を挿入すると共に、外側壁の一端と他端を固着
してなる組立包装容器にある。

〈実施例〉 本考案を添付図面に沿つて一実施例を説明す
る。

第１図においては本考案は１枚の厚紙、例えば
株式会社日本デキシーの商品「商品名SWP紙」
で耐水性、通気性、水蒸気透過性を有し、冷凍御
飯の水蒸気加熱又はシユーマイ等の蒸し器として
利用可能な厚紙よりなる正八角形の上げ底組立容
器の展開図である。

この図において、Ａは七個の折り曲げ線ｅ−ｆ
で接続される外側壁を形成する部分、Ｂは外側壁
Ａと折り曲げ線ａ−ｂで接続し、折り曲げて背中
合わせに重ねられる内側壁の部分、Ｃは端から折
り線３番目と４番目及び７番目と端線ｇ間のＢの
折り曲げ線ｂ−ｃで接続する上げ底部である。な
お、この一対の上げ底部Ｃは、全体の上げ底部分
の1/2を互いに形成している。また、上げ底部Ｃ
の周面には、折り曲げ線ｃ−ｄを介して補強片
Ｄ，Ｅを接続し、内側壁の対向側には、折り曲げ
線ｄ−ｅ介して接合片Ｆを接続している。この接
合片Ｆの両側部には、舌片Ｇをを突設しており、
この舌片Ｇは、外側壁Ａ及び内側壁Ｂに貫孔され
た細溝孔Ｈに挿入するものである。

実際に組立てを行うには、まず、折り曲げ線ａ
−ｂで各外側壁Ａを外側に折り曲げる。次に内側
壁Ｂに対して２つの上げ底部Ｃを折り曲げ線ｂ−
ｃで略直角に内側に折り曲げる。この際、補強片
Ｄ，Ｅも同様に折り曲げ線ｃ−ｄにより、内側に
略直角に折り曲げておく（第２図イ）。

次に、各接合片Ｆを折り曲げ線ｄ−ｅで内側に
折り曲げた後、前記折り曲げた外側壁Ａと内側壁
Ｂとの間に前記補強片Ｄ，Ｅを挿入しながら、外
側壁Ａ及び内側壁Ｂを各折り曲げ線ｅ−ｆで内側
に環状に折り込む（第２図ロ）。この折り込みの
際に、２枚の接合片Ｆを重ね合わせるようにして
容器の底部を形成すると共に、前記接合片Ｆに突
出した舌片Ｇを、前記細溝孔Ｈに挿入する。ま
た、補強片Ｄ，Ｅは外側壁Ａと内側壁Ｂとの間に
挿入されて、上げ底部Ｃの補強の役目をなす。

最後に、外側壁Ａの一端Ｉを他端Ｊの内側に接
着して、組立包装容器を完成する（第２図ハ）。

なお、本実施例では、外側壁Ａの一端Ｉと他端
Ｊを接着する例を示したが、この方法に限定する
ものではなく、例えば、第１図に示すような他端
ｊに切り欠き溝ｍを形成し、この切り欠き溝ｍに
一端Ｉを挿入して係止させる等、外側壁Ａを環状
に連結できれば良い。

〈考案の効果〉 本考案によれば、簡単な工程で上げ底構造を有
する組立包装容器を作ることができるだけでな
く、上げ底部が互いに当接する接合片だけでな
く、外側壁と内側壁の間の折り重ね部に補強片が
挿入しているので安定で、かつ強固である。ま
た、本考案では一枚のシート材料を簡単に組み立
てられるので、運搬・保管時はフラツトの状態に
し、使用時に適宜組み立てるので、取り扱いに便
利である等従来品にない効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例により正八角形の上
げ底組立容器の展開図面、第２図イは組立の初
期、ロは中期、ハは完成の各段階を示す。 Ａ…外側壁、Ｂ…内側壁、Ｃ…上げ底部、Ｄ，
Ｅ…補強片、Ｆ…接合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器の外側壁と、該外側壁との間の折り曲げ線
   ａ−ｂで折り重ねて前記外側壁を補強する内側壁
   と、該内側壁との間の折り曲げ線ｂ−ｃにより内
   方に折り曲げられた２つの対向部分が形成する一
   対の上げ底部と、該上げ底部の周囲の折り曲げ線
   ｃ−ｄを折り曲げて前記外側壁と内側壁との間の
   折り重ね部に挿入する補強片及び前記２つの対向
   する上げ底部の前端を折り曲げ線ｄ−ｅで折り曲
   げ当接する接合片とから構成され、かつ前記外側
   壁と内側壁に設けた折り曲げ線ａ−ｂとクロスし
   た複数の折り曲げ線ｅ−ｆを設けることにより、
   前記各折り曲げ線を折り曲げ、前記補強片を挿入
   すると共に、外側壁の一端と他端を固着してなる
   組立包装容器。