JPH03182533A - 難燃性組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に電線、ケーブルなどの被覆材料や接続材
料として好適な高い難燃効果を有するポリオレフィン系
樹脂組成物に関する。

〔従来の技術〕

従来、電線や電気ケーブル等の被覆用樹脂として広く用
いられているポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体あるいはエチレン−プロピレン共
重合体などの燃焼性ポリオレフィン系樹脂を難燃化する
方法として、ハロゲン系難燃剤や水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウムなどの金属水和物を配合することが
一般に行われている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、ハロゲン系難燃剤を配合した組成物は、燃焼時
の煙の発生量が多く、またノ＼ロゲンを含む腐食性ガス
を発生させるので人体に危害を与えるなどの難点がある
。一方、金属水和物を配合した樹脂組成物は、水和物自
体の難燃効果が低いため、多量に配合することが要求さ
れ、そのため樹脂組成物の被覆剤としての機械的特性、
特に引張強度。

伸びなどの低下や耐寒性の低下などを招く不都合がある
。

従って、本発明の技術的課題ないし目的は、加工特性の
優れたポリオレフィン系樹脂の本来有する機械的強度を
実質的に損なうことなく、且つ燃焼時に有害ガスを発生
させることのない電線被覆用として有用なポリオレフィ
ン系樹脂組成物を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、上記課題を達成する技術を開発する方法
として、特に、添加配合剤について多くの実験研究を重
ねた結果、ポリオレフィン系樹脂に、無機難燃剤とポリ
シラザンの粉末とを組み合わせて配合することが極めて
効果的であることを見出した。

すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹脂に、該樹脂
１００重量部当たり５０〜２００重量部の無機難燃剤と
１〜１０重量部の粉末状ポリシラザンを配合して成る離
燃性組成物を提供する。

本発明の組成物に用いられるポリオレフィン系樹脂は、
オレフィンを主要成分とする樹脂類であって、例えば、
低密度ポリエチレン（Ｌ　Ｄ　Ｐ　Ｅ）。

直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）、高密度ポリ
エチレン（ＨＤＰＥ）、ポリプロピレン、ポリブテン−
１，ポリイソブチレン、ポリ４−メチル−１−ペンテン
などのオレフィン単量体の単独重合体や、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体（Ｅ　Ｅ　Ａ）、エチレン−
酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、エチレン−アクリル酸
共重合体（ＦＡＡ）。

エチレン−プロピレン共重合体（Ｅ　Ｐ　Ｒ）、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体（Ｅ　Ｐ　Ｄ）、エチ
レン−ブテン−１−ジエン共重合体、エチレン−ブテン
−１共重合体、エチレンーメタアクリル酸共重合体及び
オレフィンを共単量体とするアイオノマー樹脂等を挙げ
ることができる。これらの樹脂類は、単独で用いてもよ
いし、二種以上を自由に組み合わせて使用することもで
きる。また、必要に応じて少量の他の熱可塑性樹脂をブ
レンドすることもできる。

本発明の組成物に配合使用される無機難燃剤としては、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水
酸化物やクレー、タルク、アルミナ、シリカ等が包含さ
れるが、難燃付与効果の高い金属水酸化物が好ましく用
いられる。その上記ポリオレフィン系樹脂に対する配合
量は、被覆剤として要求される難燃性により、また組合
せ配合されるポリシラザンの使用量とも関連するが、該
樹脂１００重量部当り５０〜２００重量部の範囲から選
択される。添加量が５０重量部未満では難燃性付与効果
が不足し、また、２００重量部を超えると組成物の機械
的特性が等が急激に低下するので好ましくない。実用的
に好ましい無機ｍ燃剤の配合量は、ポリシラザンの使用
量によって若干具なるが、通常、７０〜１３０重量部の
範囲である。

また１本発明の難燃性組成物に配合される第二の成分で
ある粉末状のポリシラザンは、代表的には１次のような
化学構造を有するＳ−ポリシラザン及びＮ−ポリシラザ
ンである。

このようなポリシラザンは、無機難燃剤との組合せ使用
において、比較的少量の配合でポリオレフィン系樹脂の
難燃性を効果的に向上させることができ、その添加量は
、該樹脂１００重量部に対し、１〜１０重量部の範囲で
ある。その添加量が１重量部未満では、満足し得る難燃
化効果が得られず、また１０重量部を超えると組成物の
機械的特性の低下度合が大きくなるので不都合である。

ボシラザンと無機難燃剤との組合せ配合は、比較的少量
のポリシラザンの使用にもかかわらず。

無機難燃剤の使用量が低減でき、高い難燃性と共に機械
的特性及び耐寒性などの良好なポリオレフィン系樹脂組
成物を提供する。また、このような本発明に係る組成物
は、燃焼時に有害な腐食性燃焼ガスを発生しないので、
電線やケーブル等の被覆材として極めて望ましい。

本発明は、上記のように、ポリオレフィン系樹脂に対し
、粉末状の無機難燃剤とポリシラザンとのそれぞれの特
定範囲量を組み合わせて添加配合することに技術的特徴
を有するが１本発明の目的を阻害しないＳ囲で、更に他
の難燃剤を添加することができる。そのような難燃剤と
しては、従来知られたカーボンブラック、赤燐等が挙げ
られる。

また、用途によっては、あるいは添加量によっては、従
来知られたハロゲン系難燃剤を配合することもできる。

更に、この発明の難燃性組成物には、必要に応じて、無
機充てん材、軟化剤２着色剤、老化防止剤、酸化防止剤
や安定剤などの各種添加剤を配合使用することもできる
。

上記構成を有する本発明の難燃性組成物は、通常、所望
量の各成分を混合し、その混合組成物を、例えば、高速
撹拌機やミキシングロールなどの知られた混線手段によ
って均一に混合し、次いで押出機、射出成形機などの成
形機を用いて、容易に’、１１線、ケーブル等の絶縁体
やシースなどの樹脂成形品に加工することができる。

〔作用〕

本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物は、無機難
燃剤とポリシラザンとの組合せによる相乗効によって高
い難燃性が得られ、その添加量は相対的少量でよいから
、組成物の加工性は実質的に損なわれないし、得られる
成形物は樹脂本来の優れた機械的特性が保有される。

〔実施例〕

次に、具体例により、本発明の組成物を、更に詳細に説
明する。なお、例中の部数は、特に記載がない限り重量
に基づくものである。

実施例１〜５及び比較例　１〜４ ポリオレフィン系樹脂としてエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体（ＥＥＡ）を用い、無機難燃剤として水酸
化マグネシウム又は水酸化アルミニウム、及びポリシラ
ザンとして粉末状Ｓ−ポリシラザンを用いて、下掲第１
表に示す各種組成物をｇｉｌｔ、た、なお、各組成物に
は、それぞれカーボンブラック５重量部、安定剤０．１
重量部を配合した。

各組成物は、均一に混合調製され、押出し成形法によっ
て試験片を作成して、その試験片について引張強度及び
酸素指数（０，１）による難燃性を調べた。酸素指数は
、ＪＩＳ−に−７２０１に準拠して求めた。これらの測
定結果を、第１表にまとめて示した。

それらの測定値は、酸素指数が３０以上で、且つ引張強
度が１．２ｋｇ／＋ｎｍ２以上のものが、電線、ケーブ
ルなどの被覆層として望ましいものである。

第　　　１　　　表 ＥＥＡ ００ ００ ００ ＋００ ００ ００ ００ ００ ００ 水酸化Ｍｇ 水酸化ＡＱ ００ ００ ００ １．００ ０ ００ ００ ５０ ＯＯ 酸素指数 ３０．５２７．５ １ ４ １ ６ ６ ８ ９ 第ｒ表から明らかなように、この発明の難燃性樹脂組成
物は、優れた難燃性を有すると共に１機械的特性の低下
が少ないことが理解できよう。

〔発明の効果〕

この発明の離燃性組成物は、難燃性に優れ、しかもポリ
オレフィン系樹脂の本来有する加工性。

機械的特性ないし物理的性質の低下が抑制され、また、
燃焼時に有害なハロゲン化水素等の腐食性ガスを発生し
ないから、その実用的価値は極めて高い。

特許 出 願人

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．ポリオレフィン系樹脂に、該樹脂１００重量部当た
   り５０〜２００重量部の無機難燃剤と１〜１０重量部の
   粉末状ポリシラザンを配合して成る難燃性組成物。