JPH0318035Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は連続鋳造設備の鋳型の搬入・搬出装置
に関するものである。特に多ストランドの連続鋳
造設備において、いずれかのストランドがトラブ
ル等で鋳込ストツプになつた場合でも、鋳型及び
それに付属する冷却装置を交換する事により、再
鋳込を可能とする鋳型交換装置に関するものであ
る。

（従来技術） 従来、連続鋳造設備における多ストランド中の
いずれかのストランドがトラブルにて鋳込停止し
た場合、そのストランドはストツプした状態で他
ストランドで鋳込を続行していた。従つてトラブ
ルが発生し、鋳込み停止したストランドの生産量
だけ全体生産量が低下していた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は鋳込停止となつたストランドの鋳型、
あるいは鋳型とその冷却装置を他のストランドの
鋳込中あるいはこれを短時間停止している中に交
換する事により、再鋳込みを可能ならしめるため
の鋳型交換装置を提供し、生産性の向上を図ろう
とするものである。

（考案の解決手段） 多ストランドよりなる連続鋳造設備において、
多ストランドに共用の移送台車を設け、該移送台
車の上方に移送台車と直交する方向に走行し、先
端に昇降装置を備えた走行装置を各ストランドに
１台又は２台宛設け、昇降装置に鋳型を把み上げ
るクランプ装置を設け、走行機能・クランプ機能
及び昇降機能さらには各ストランドに共通の移送
装置による横行機能をもたせ、特定の１つのスト
ランドのみの鋳型交換を可能とした。

（考案の実施例） 図において、Ｔはタンデイツシユ、１は鋳型、
２は鋳型振動テーブルである。鋳型１は振動テー
ブル２の上に載置されていて、鋳型の交換を必要
とする時期に鋳型交換装置３によつて鋳型がとり
換えられる。

鋳型交換装置３は各ストランドに１台又は２台
設置される。４は移送台車でキヤステイングフロ
アＦの下部に設けられている。なお該移送台車４
のみ多ストランドに共用のものとする。５は走行
装置で、移送台車用のレール４ａと直交する方向
に設けた走行レール５ａ上を走行し、移送台車４
による搬出位置と鋳込位置との間を走行する。

６は走行装置５の先端に設けた昇降装置７にと
りつけられた手動又は自動のクランプ装置であ
る。

（鋳型交換の手順） １ 鋳型交換に先だち、水平引出しされる鋳型に
干渉しないところまでタンデイツシユノズルを
タンデイツシユＴ共々上昇させる。

２ 走行装置５により鋳込位置まで走行前進す
る。

３ クランプ装置６により鋳型１と交換装置３を
連結する。

４ 鋳型１の鋳型振動テーブル２への固定部を解
除する。

５ 昇降装置７により鋳型１を引出し可能レベル
まで上昇する。

６ 移送台車位置まで走行後退する。

７ 昇降装置７により鋳型１を下降させ移送台車
４上に載せる。

８ クランプ装置６を解除する。

９ 移送台車４にて搬送する。

10 新しい鋳型を鋳型振動テーブル２に取り付け
る場合は、上記９〜１の作業を逆に行なう。

なお交換時間をさらに短縮したい場合は、鋳込
位置の両側に交換装置３を設置し、新鋳型取付け
用と旧鋳型取り外し用に使用すればよい。

（考案の効果） 鋳型交換装置が各ストランドに１台又は２台設
けられ、移送台車による横行機能、走行装置によ
る横行と直交する方向への走行機能、昇降装置に
よる上下機能、クランプ装置による把み機能を備
えている。これによれば多ストランドの連続鋳造
設備においていずれか１つのストランドがトラブ
ルを生じても、そのストランドのみ鋳型及びこれ
に付属する冷却装置等を交換することにより再鋳
込みが可能となり、生産性の向上に大いに寄与す
るものとなつた。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の鋳型搬入・搬出装置を示す。 図において；１……鋳型、２……鋳型振動テー
ブル、３……鋳型交換装置、４……移送台車、４
ａ……（移送台車の）レール、５……走行装置、
５ａ……（走行装置の）走行レール、６……クラ
ンプ装置、７……昇降装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多ストランドよりなる連続鋳造設備において、
   多ストランドに共用の移送台車を設け、該移送台
   車の上方に移送台車と直交する方向に走行し、先
   端に昇降装置を備えた走行装置を各ストランドに
   １台又は２台宛設け、昇降装置にクランプ装置を
   設けたことを特徴とする連続鋳造設備の鋳型搬
   入・搬出装置。