JPH03179039A - ポリテトラフルオロエチレン複層多孔膜の製造方法 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン複層多孔膜の製造方法

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JPH03179039A
JPH03179039A JP1320274A JP32027489A JPH03179039A JP H03179039 A JPH03179039 A JP H03179039A JP 1320274 A JP1320274 A JP 1320274A JP 32027489 A JP32027489 A JP 32027489A JP H03179039 A JPH03179039 A JP H03179039A
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修 田中
Hirofumi Nishibayashi
浩文 西林
Osamu Inoue
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(以下PTFE
と称す)複層多孔膜の製造方法に関するものであり、さ
らに詳しくは平均孔径の異なる少なくとも二つの層から
なり、層間が完全に一体化されたPTFE複層多孔体の
製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
PTFEは耐熱性、耐薬品性の優れたプラスチックであ
り、その多孔膜は、腐蝕性ガス、液体の濾過フィルター
や電解隔膜や電池用隔膜として広く利用されている。特
に、半導体工業で使用される各種ガス、液体の精密濾過
フィルターとしての用途は、極めて重要な応用分野とな
っている。
優れた濾過フィルターであるためには、孔径分布がシャ
ープで、かつ一定圧力で流体を透過させた時、単位時間
当たりの透過量が大きいことが必要であり、従来より、
流体の透過量は空孔率や孔径が一定の時、その膜厚が薄
いほど大きくなることが知られている。しかし、膜厚を
薄くすると、濾過する時の圧力により多孔膜が変形し、
孔径が変化したり場合によっては破れてしまい、濾過フ
ィルターとしての機能を果たさなくなることがある。ま
た、薄い膜厚の多孔膜は極めて取扱い性が悪く、フィル
ターモジュールに加工する時やフィルターホルダーにセ
ットする時、損傷を与える等の問題がある。
このような問題点を解決するため、小孔径を有する濾過
層と、濾過層より孔径が大きい支持層からなるPTFE
複層多孔膜が幾つか提案されている。その製法として、
例えば(1)小孔径を有するPTFE多孔性構造体とよ
り大きな孔径を有するPTFE多孔性構造体を未焼成状
態で複数重ね合わせて圧着後、PTFEの融点以上の温
度に加熱焼成してPTFE複層多孔膜を得る方法(特開
昭54−97686号公報)、また(2)未焼成フィル
ムを低速回転ロールと高速回転ロール間で延伸する際に
、薄膜の厚み方向に温度差と圧縮力を同時に発生させる
ことにより、表裏の孔径が異なる多孔膜を得る方法(特
公昭63−48562号公報)が知られている。又、同
位体混合気体の分離濃縮用であって、精密濾過フィルタ
ーを目的とするものではないが、微細孔隔膜の製法とし
て、(3)液状造孔剤の配合されたPTFE薄膜と液状
造孔剤の配合された他のPTFE薄膜とを複数重ね合わ
せて圧延することにより密着させ、次いで低分子液体で
前記液状造孔剤を抽出溶解して開孔させて、平均孔径の
異なる少なくとも2つの層からなるPTFE複層多孔膜
を得る方法(特公昭55−22504号公報)が知られ
ている。しかし、前記(1)の方法は、特開昭51−3
0277号公報でも開示されているように、未焼成延伸
物を重ね、粉末の融点以上の温度で焼成を行うと、融着
した一体物が得られることを述べている。本来、PTF
Eファインパウダーの未焼成シートまたはフィルムはそ
れらをラッピングした後焼成を行うと、それぞれの層は
融着し、−体化された成形物となり、例えばPTFEラ
ッピング電線、PTFEラッピング管の加工法として知
られているところである。したがって、孔径の異なる延
伸多孔体を重ね合わせて融点以上の温度で焼成する方法
は、当業界では常識的なものである。以上の判断の妥当
性はともかく、この方法は、多孔度の異なる2つ以上の
シートまたはフィルム状成形品を別々に得たのち、さら
に積層圧着しながら焼成しなければならないという工程
が必要である。さらに、極めて薄い、あるいは強度の小
さいフィルム状成形品を積層することは、工程上シワの
発生、破れ等の問題から、工業的生産において高価な設
備と高度の技術が要求される。
また、(2)の方法は、延伸をロール間で行う方法であ
り、その延伸は一軸方向に限定されていて、二輪延伸法
を適用することはできない。
さらに、(3)の方法は延伸という方法によらないで、
−次粒子の大きさや形状が異なるPTFE乳化重合粉末
の充填密度の違いと使用する造孔剤の種類の違いにより
、平均孔径の異なる層状物を得る方法である。しかし、
この孔は、PTFE乳化重合粒子の単なる隙間にすぎな
い。この点をさらに述べると、PTFE乳化重合物のペ
ースト加工法による未焼成物は一次粒子の最密充填に近
いものであり、−次粒子の比重は2.1〜2.3からな
っていて、加工物全体の比重は、通常石油系溶剤等で成
形した場合1.5〜1.6である。
その比重差が空孔であり、粒子の隙間が孔である。
いずれにしても、この様な状態のものは、フィルター機
能としては流体透過能力の極めて乏しいものであり、ま
たその強度は焼成物に比して極めて小さく、強度を増大
させるために焼成を行うとその層状物は無孔質なものと
なり、半導体工業における流体フィルターとしては使用
できないものである。
従来より、PTFEの助剤を含有した圧延シートを重ね
てさらに薄く圧延した後、延伸して複層多孔膜を得る方
法(特開昭57−131236号公報)が提案されてい
る。しかし、この製法から得られる多孔体は、高い成分
間の強度を有しているが層間の多孔度に何の変化もない
ものである。また、特公昭56−17216号公報には
、強い引張強度を有する単膜のPTFE多孔体の製法が
開示されており、従来、小孔の大きさは、伸張と非結晶
固定の操作により、特に温度、単位時間当たりの伸張比
率および拡大量で制御されていた。
一方、極めて薄い濾過層と、濾過層より孔径が大きく厚
い支持層からなる非対称膜がセルロースアセテートやポ
リスルホンから作られている。しかし、これら非対称膜
は湿式凝固法によって作られるため、膜材料が溶剤に可
溶であることが必要であり、PTFEのように全く溶剤
に溶解しない材料においてはこの方法が適用できなかっ
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の目的は、このような問題点のない各種ガス、液
体の透過性の優れたPTFE複層多孔膜の製造方法を提
供することにある。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決すべく鋭意
研究を重ねた結果、小さい平均孔径を有する濾過層とそ
れより大きな平均孔径を有する支持層からなるPTFE
複層多孔膜を得る方法において、極めて薄い濾過層も成
形可能でかつ層界面が完全に一体化しているPTFE複
層多孔膜の製造方法を確立した。
即ち、本発明者らは、少なくとも2種以上のPTFEフ
ァインパウダーの複層された層状物を熱処理して半焼成
化したのち延伸すると、驚くべきことにその延伸条件が
同じであるにもかかわらず、それぞれの層の孔径が異な
りかつ層間剥離のない多孔膜を容易に得ることができる
ことを見出した。
本発明の製造方法は、先ず、液状潤滑剤の混合された少
なくとも2種以上のPTFEファインパウダーl、2.
3・・パ・・を押出金型のシリンダー中に区分して充填
して複層に押出したのち必要に応じて圧延して複層成形
体を得、次いで該複層成形体から液状潤滑剤を抽出およ
び/あるいは乾燥することにより除去して複層未焼成体
を得、さらに該複層未焼成体をPTFE焼威体の融点以
上、好ましくはPTFE焼成体の融点以上該複層未焼成
体を得るのに使用した粉末の最大融点以下の温度で加熱
して半焼成化された複層半焼成体を得たのち、少なくと
も一軸方向に延伸することを特徴とする。
以下、本発明方法をさらに詳細に説明する。
本発明のPTFE複層多孔体の製造方法は、以下に示す
様な工程からなる。
(1)ペースト押出工程 本工程はPTFE未焼成体の製造方法として従来から知
られているペースト押出方法に準じて行うことができる
。特徴とするところは、最初に第1図に示す手順で複層
予備成形体7を得るところにある。例えば、この複層予
備成形体7は第1図中(e)に示すとおり、3つのPT
FEのファインパウダー1.2および3から成る第−層
4、第二層5および第三層6から成り(この図は平板状
の3層構成の一例であって、これに限定されるものでは
ない)、これらの各層4〜6は、平均−炭粒子径0.2
〜0.4μmのPTFE乳化重合水性分散体を凝析して
製造したファインパウダーに、ソルベントナフサとかホ
ワイトオイルなどのような液状潤滑剤を添加して得られ
る。この液状潤滑剤の使用量は、その種類、成形条件等
によって異なり、通常ファインパウダー100重量部に
対して20〜35重量部の範囲で用いられる。また、こ
れにさらに着色剤などを添加することもできる。
まず、第1図(a)で示されるように箱型状の金型8内
に、第1層4を得るためのPTFEファインパウダーl
を層状に下金型9上に乗せ、次に第1図(b)で示され
るように上金型10を矢符11の方向に押圧する。こう
して圧縮されて第1層4が形成される。
次に上金型IOを取り外して、第1図(C)で示される
ように、第2層5を形成するためにPTFEファインパ
ウダー2を入れ、前述の第1図(b)と同様にして上金
型10を用いて圧縮し、第1図(d)で示されるように
第1層4の上に第2層5を形成する。その後、さらに第
3層6のためのPTFEファインパウダー3を入れて、
上金型10によって押圧する。
こうして最終的に第1図(e)で示されるような第1層
4、第2層5および第3層6を有し、第2図に示される
ペースト押出金型のシリンダー12の中に、はぼぴった
りと収納される寸法に成形された複層予備成形体7が得
られる。
次にこの予備成形体7を第2図に示すペースト押出装置
のシリンダ一部12に収納した後、これをラム14によ
って押圧する。第2図に示された金型のシリンダ一部1
2は、例えば、軸直角方向断面は50mmX 100m
mの矩形であり、金型の出口部13でシリンダ一部12
の一方が絞られたノズル50mmX5mmで構成されて
いる。
こうして第1層4と第2層5と第3層6が完全に一体化
され、各層が均一な厚みを有するペースト押出シート1
5が成形される。このペースト押出シート15の各層の
厚み構成比は、前記複層予備成形体の各層の厚み構成比
と同一のものを有していることが実体顕微鏡によって確
認された。このように、予備成形体7をあらかじめ形成
することにより、自由な厚みが選択でき、極めて薄い、
また強度の小さい層でも、容易に複層化することが可能
となる。
(2)圧延工程 本工程は、ペースト押出シートを通常の圧延方法に準じ
て、必要に応じて行うことができる。
(1)のペースト押出工程で得られたシートを適当な長
さに裁断し、押出方向に対して同じ方向、または垂直の
方向に圧延ロールで圧延し、例えば厚み100μmの複
層成形体を得ることができる。
その後、この複層成形体から液状潤滑剤を抽出および/
あるいは乾燥(例えば、オーブン加熱乾燥250℃×2
0秒)することにより除去して、PTFE複層未焼成体
が成形される。
これら(1)ペースト押出工程、(2)圧延工程におい
てPTFE混和物は剪断力を受け、一部繊維状化し、適
度の強度と伸度を得ることになる。
以上の2工程はすべてPTFE焼成体の融点である約3
27℃以下で、最も普通には室温付近で行われる。
(3)熱処理工程 本工程は、上記の(1)ペースト押出工程、(2)圧延
工程を経て得られた複層未焼成体をPTFE焼成体の融
点以上の温度で加熱することにより、各層が示差走査熱
量計(以下「DSC」と称す)による結晶融解曲線上3
32〜348℃の範囲に明確なピークを持ち、各層の結
晶転化率が0.1以上0.85以下である半焼成化され
た複層半焼成体を得る工程である。
本工程における複層半焼成体は、複層未焼成体をPTF
E焼成体の融点以上、好ましくはPTFE焼成体の融点
以上であって複層未焼成体を得るのに使用した粉末の最
大融点以下の温度において、加熱することにより得られ
る。また、複層未焼成体をPTFE未焼成体の融点より
高い温度において非常に短時間加熱することによっても
得ることができるが、その場合においても加熱後のもの
はすべて結晶転化率において前述した範囲内にあること
が必要である。しかし、複層未焼成体をPTFE焼成体
の融点より低い温度でいくら長く加熱しても複層半焼成
体は得られない。
本工程の熱処理で必要とされる加熱時間は、加熱温度や
加熱物の膜厚、その他の条件により、概に定めることは
困難であるが、一般的には加熱温度が高いほど加熱時間
は短く、また膜厚が厚いほど加熱時間を長くする。これ
により結晶転化率が上記範囲に入るものが得られるよう
に、実施に当たり、処理条件を実験的に決定することが
できる。
本工程において、復層未焼成体の各層が半焼成化された
かどうかは、DSCによる結晶融解曲線上332〜34
8℃の範囲に明確な融解熱ピークを持ち、未焼成体、半
焼成体および焼成体の融解熱量により定義される結晶転
化率が0.10−0゜85を有していることで判断でき
る。
結晶融解曲線は、D S C(Perkin−Elem
er社製DSC−2型)を用いて記録する。
まず、PTFE未焼成体の試料を、DSCのアルミニウ
ム製パンに仕込み、未焼成体の融解熱および焼成体の融
解熱を次の手順で測定する。
手順1 PTFE未焼成体(各層を構成すべきPTFEファイン
パウダー原料)の試料を160°C/分の昇温速度で・
277℃まで加熱し、次いで100c/分の昇温速度で
277℃から360℃まで加熱する。
この加熱工程において記録された結晶融解曲線の1例を
第3図に示す。この工程において現れる融解熱カーブの
位置を、rPTFE未焼成体の融点」またはPTFEフ
ァインパウダーの融点と定義する。
手順2 360℃まで加熱した直後、試料を80°C/分の冷却
速度で277℃に冷却する。
手順3 試料を再び1007分の加熱速度で360°Cに加熱す
る。
手順3において記録される結晶融解曲線の1例を第4図
に示す。手順3において現れる融解熱カーブの位置を、
rPTFE焼成体の融点」と定義する。
PTFE未焼成体または焼成体の融解熱は、融解熱カー
ブとベースラインとの間の面積に比例する。ベースライ
ンは、DSCチャート上の307℃の点から融解熱カー
ブの左端の基部に接するように引いた直線である。
続いて、本工程の熱処理後のこのPTFEファインパウ
ダー原料からなる半焼成化されたPTFE半焼成体層か
ら試料をとり、この試料の結晶融解曲線を手順lに従っ
て記録する。この場合の曲線の1例を第5図に示す。本
工程で半焼成化されたPTFE半焼成体は、結晶融解曲
線上において332〜348℃の範囲に明確な融解熱ピ
ークを有する。
そこで、結晶転化率は次の式によって計算される: 結晶転化率−(s、−3s )/ (s、−32)ここ
で、SlはPTFE未焼成体の融解熱カーブの面積(第
3図参照)であり、S2はPTFE焼成体の融解熱カー
ブの面積(第4図参照)であり、S、はPTFE半焼成
体の融解熱カーブの面積(第5図参照)である。したが
って、本工程の熱処理後に測定した各層の結晶転化率が
例えばOの場合は、未だ未焼成体のままであり、結晶転
化率が1の場合は完全に焼成された焼成体であるといえ
る。
本工程で熱処理された層のPTFE半焼成体の結晶転化
率は、0.10−0.85、好ましくは0.15〜0.
75であることが必要である。
(4)延伸工程 上記の(1)ペースト押出工程、(2)圧延工程、(3
)熱処理工程を経て得られた複層半焼成体を、少なくと
も一軸方向に延伸する。
延伸は一般に、回転速度の異なるロール間あるいはオー
ブン中のテンター装置を用いて行われる。
延伸温度は、PTFE焼成体の融点以下の温度で行うこ
とが適当である。延伸率は目的に応じて定めることがで
き、−軸方向または二軸方向に行うことができる。通常
、工業的生産のためには延伸を以下の手順で行う。
(イ)−軸方向への延伸の場合は、複層半焼成体を、押
出方向と同じ方向または垂直の方向に延伸する。
(ロ)二軸方向への延伸の場合は、複層半焼成体を最初
に(イ)と同様に一軸方向に延伸し、続いてこれと垂直
の方向に延伸する。
この延伸により、複層半焼成体の各層は微小孔が全体に
均一に分布する多孔性構造体になり、最終的に各層が微
小孔を有するPTFE複層多孔膜が得られる。
また、得られた複層多孔膜は、必要に応じてPTFE焼
成体の融点以上の温度で加熱するか、または、延伸温度
以上の温度で加熱される。この加熱により、複層多孔体
は寸法変化がなくなり、機械的強度も増大する。
ここで、複層多孔膜の各層の平均孔径は、これら各層を
構成するPTFEファインパウダーl、2.3・・・・
・−の品種、配合により決定される。即ち、本発明にお
いて、平均孔径の異なる少なくとも2以上の層からなる
複層多孔膜を得る手段として、各層が少なくとも2種以
上のPTFEファインパウダー1,2.3・・・−・か
ら構成されていることが重要となる。
PTFEファインパウダー1.2.3゛−・・が2種以
上と相違するたの条件としては、まずDSCによる結晶
融解曲線上の融解熱ピークの違いを挙げることができる
PTFEファインパウダーのDSCによる結晶融解曲線
は、その製造条件により種々のものを取り得るため一概
に分類することは困難であるが、通常、次の2つのタイ
プに大別される。即ち、341〜348℃に鋭い高温側
融解熱ピークを持ち、その温度以下には明確な融解熱ピ
ークを持たないタイプI (第6図にこのタイプの1例
を示す)がある。また、337〜348℃に高温側融解
熱ピークと333〜342℃に低温側ピークを持つタイ
プ■(第9図にこのタイプの1例を示す)がある。ただ
し、タイプHの場合、この2つの融解熱ピークのうち一
方は明確なピークを示さずショルダーとして観察される
ものもある。(第12図に1例を示す) 一般に、タイプ■のPTFEファインパウダーとタイプ
■のPTFEファインパウダーを組み合わせてなる複層
未焼成体をPTFE焼成体の融点以上の温度で熱処理す
ると、タイプ■のPTFEファインハウダーからなる層
は小さい結晶転化率を有し、タイプ■のPTFEファイ
ンパウダーからなる層は大きい結晶転化率を有する複層
半焼成体が得られ、この複層半焼成体を少なくともl軸
方向に延伸すると小さい結晶転化率を有する場合、即ち
タイプ■の層が大きい平均孔径を有し、大きい結晶転化
率を有する場合、即ちタイプ■の層が小さい平均孔径を
有する複層多孔膜となる。したがって、複層半焼成体の
各層を構成すべきPTFEファインパウダーの選択にお
いては、複層半焼成体の各層の結晶転化率が異なるよう
に選択すればよく、上記のタイプ■とタイプ■のPTF
Eファインパウダーの組合せの他、例えば、タイプIの
中からの組合せ、タイプ■の中からの組合せも実質上可
能である。
複層半焼成体の各層の結晶転化率が異なるようにPTF
Eファインパウダーを組合せた場合、複層半焼成体の各
層が有する結晶転化率の最大値と最小値との差を0.1
以上とすることが好ましい。
次に、PTFEファインパウダー1,2.3・・・−が
2種以上と相違するための他の条件としては、PTFE
ファインパウダー1,2.3 ・°・・・・の少なくと
も1つが非繊維化物を含有している場合が挙げられる。
一般にPTFEファインパウダーは、ペースト押出工程
、圧延工程、延伸工程等の被処理物が剪断力を受ける工
程で、粉末粒子から容易に繊維が形成される性質がある
。一方、PTFE低分子量重合体やPFA (テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体)等の重合体の粒子は、上
記の加工工程で繊維を形成することはない。そのため、
繊維を形成しない重合体粒子等の非繊維化物を含有する
ファインパウダーの層は、上記各工程で形成される繊維
の数が少なく、結果として平均孔径が大きくなり、ファ
インパウダーのみからなる層はより小さな平均孔径を有
することになる。
したがって非繊維化物は小さな結晶転化率の層に含有さ
せることが好ましい。繊維を形成しない重合体粒子は、
ファインパウダーの繊維のからまりの中に取り込まれて
いるため容易に脱落することはないが、完全に脱落を無
くするためには、繊維を形成しない重合体粒子の融点以
上の温度で加熱することにより、繊維を溶着させること
が有効である。
繊維化しない重合体粒子の混合割合は、ファインパウダ
ー100重量部に対して5〜120重量部であり、好ま
しくは20〜100重量部である。
5重量部以下では混合の効果がなく、また120重量部
以上では複層多孔膜の強度が弱くなる問題がある。
また、これら非繊維化物は、単に上述のようなフッ素樹
脂に限定されるものではなく、無機物質としてカーボン
、グラファイト、酸化チタン、酸化鉄、シリカ、ガラス
繊維、ガラスピーズなどの粒子及び、有機高分子として
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルフ
ァイド、芳香族ポリエステル、ポリエーテルエーテルケ
トンなどの粒子を混合しても、これらの目的を遠戚する
ことができる。
以上説明したように、本発明の製造方法は、通常のPT
FEペースト押出、圧延、延伸の工程のみで平均孔径の
異なる少なくとも2つの層からなり、各層間が一体的に
結合した複層多孔膜を得ることができ、これを得る手段
として、各層を少なくとも2種以上のPTFEファイン
パウダー112.3− ・から構成させているところ、
およびフィルムの積層というやっかいな工程の必要がな
いところに特徴がある。
本発明の製造方法によれば、ガス、液体の透過量の律速
となる最小平均孔径を有する濾過層を薄層にできるので
、得られる複層多孔膜は、高透過性を備えた精密濾過フ
ィルターとして有用であり、かつ複層界面が完全に一体
化しているので、使用中に複層界面で剥離する心配がな
い。
本発明の製法によって得られる複層多孔体は、平板状に
あっては、液体やガスの精密濾過フィルター、電池用隔
膜、電解隔膜、電気絶縁材料等に有用である。また、チ
ューブ状膜にあっては、液体やガスの中空糸フィルター
、人工血管、人工耐′等の人工臓器用材料、内視鏡用チ
ューブ等に有用である。
以下に実施例を示すが、実施例における各種物性は下記
の方法で測定したものである。
(1)膜厚 (Ii)ミツトヨ製(ID−110MH型)の膜厚計を
使用し測定した。
(2)空孔率 エタノール置換法を使って空孔に純水を充填した膜の重
量(W、g)と絶乾重量(Wo、g)およびその体積(
V、ci)を測定し、次式を使って算出した。
(W−Wo)X l 00/V  (X)(3)ガス流
量 多孔膜を直径25mmの円形に切出し透過有効面積2.
15cm”のフィルターホルダーにセットし、これを0
.639barの窒素ガスで加圧し透過する窒素ガス量
をマスフローメーターで測定した。
この実測値から透過有効面積−平方センチメートル(c
m”)当たり、1時間当たりの透過量(単位、1 / 
c m 2  ・時間)を計算した。
(4)平均孔径 Coulter  Porometer CCoult
er  Electronics社(米国)製〕で測定
されるビーク孔径(γpeak)を平均孔径とした。な
お、本発明の複層多孔膜の実測される平均孔径は複層多
孔膜の最も孔径の小さな層の孔径にほぼ一致することを
次のようなモデル実験により確認した。
(モデル実験)Coulter  Poromerで測
定した平均孔径0.20μm、厚み47μm(多孔膜A
)と平均孔径0.98μm、厚み69μm(多孔膜B)
の単層のPTFE多孔膜を用意した。次に多孔膜Aと多
孔膜Bを単に重ね合わせた二層からなる多孔膜及び多孔
膜Aを中間層にし多孔膜Bではさんだ三層からなる多孔
膜のCoulter  porometerによる平均
孔径を測定したところ前者は0.19μm1後者は09
18μmであり、これらの平均孔径は多孔膜Aの平均孔
径にほぼ一致する値となった。
〔実施例〕
本発明の実施例および比較例では以下に示すPTFEフ
ァインパウダーを使用した。
上記PTFEファインパウダー1〜4は、平均−次粒子
径約0.2〜0.4μmのPTFE乳化重合水性分散体
の凝析粉末である。
*PTFEファインパウダー4の作製方法第6図に示す
融解熱ピークを有する平均−次粒子径約0.2〜0.4
μmのPTFE乳化重合水性分散体と、非繊維化物とし
てPTFE低分子量重合体粒子(ダイキン工業株式会社
製、商品名ルブロンL−5)の水性分散体それぞれの粒
子が100重量部からなる混合物を作製する。この混合
物を撹拌槽にて撹拌させると、それぞれの−成粒子が均
一に混合され約200μm−1000μmの大きさの二
次凝集粒子が形成される。この二次凝集粒子を150℃
で乾燥して水分を除去し、PTFEファインパウダー3
を得る。
実施例1 PTFEファインパウダーl (第6図に示す、融解熱
ピークを有する)と同2(第9図に示す融解熱ピークを
有する)を用いて、それぞれに波状潤滑剤(エクソン社
製、商品名アイソパーM)23重量部を配合したあと、
第1図に示すような手順で各層の厚み構成比が1対1で
ある複層予備成形体を作製した。次にこの複層予備形成
体を第2図に示されるペースト押出金型のシリンダー1
2に収納して、ラム14によって押出ししてシートを得
た。さらに、得られたシートを約100mmの長さに裁
断し、押出方向に対して垂直の方向に圧延したのち、2
50℃のオーブン中で、20秒間加熱乾燥して液状潤滑
剤を除去し、厚さ100μmの複層未焼成体を得た。
ここで、−層の粉末をあらかじめ顔料で着色したものを
使用して上記複層未焼成体と同一の複層未焼成体を作成
し、その厚み断面を実体顕微鏡にて観察したところ、各
層の厚み構成比は複層予備成形体の各層の厚み構成比と
同じくl対lであることが確認された。
次にこの複層未焼成体を338℃のオーブン中で320
秒間熱処理して複層半焼成体を得た。
この複層半焼成体のファインパウダーlからなる層の表
面を削って試料を採取し、DSCによる結晶融解曲線上
の融解熱ピークを測定した結果を第7図に、同様にして
ファインパウダー2からなる層の融解熱ピークを測定し
た結果を第10図に示す。
又、ファインパウダーlの焼成体のDSCによる結晶融
解曲線上の融解熱ピークを測定した結果を第8図に、フ
ァインパウダー2の焼成体の融解熱ピークを測定した結
果を第11図に示す。
第6図、第7図および第・8図から、得られた複層半焼
成体のファインパウダーlからなる層の結晶転化率は0
.58であり、第9図、第1Oおよび第11図から、得
られた複層半焼成体のファインパウダー2からなる層の
結晶転化率は0.75であった。
次にこの複層半焼成体を、約300℃のオ、−ブン中で
圧延方向と同方向に400%/ s e cで3倍延伸
し、さらに圧延方向と垂直の方向に5倍延伸して、厚さ
45μmの複層多孔膜を得た。
この複層多孔膜のファインパウダーlからなる層側表面
の走査型電子顕微鏡写真(3000倍、以下SEM写真
と称す)を第13図に、またファインパウダー2からな
る層側表面のSEM写真を第14図に示す。これらから
、ファインパウダーlからなる層が大きな平均孔径を有
し、ファインパウダー2からなる層が小さな平均孔径を
有する複層多孔膜を形成していることがわかる。
この複層多孔膜の空孔率は83%、平均孔径は0.24
μm、ガス透過量は2801/cm’時間であった。
実施例2 実施例1で使用したPTFEファインパウダーlと同2
を用いて、ファインパウダーlからなる層とファインパ
ウダー2からなる層との厚み構成比を4対lとした外は
実施例1に準じて押出、圧延、熱処理して、厚さ100
μmの複層半焼成体を得た。
次に、この複層半焼成体を、約300℃のオーブン中で
圧延方向と同方向に100%/ s e cで6倍に延
伸し、厚さ59μmの複層多孔膜を得た。
実施例1と同様、SEM写真を観察した結果ファインパ
ウダーlからなる層が大きな平均孔径を有し、ファイン
パウダー2からなる層が小さな平均孔径を有しているこ
とがわかった。この複層多孔膜の空孔率は63%、平均
孔径は0.08μm、ガス透過量は13.547/cm
”  ・時間であった。
実施例3 複層半焼成体を、約300℃のオーブン中で圧延方向と
同方向に400%/ s e cで3倍延伸し、さらに
圧延方向と垂直の方向に5倍延伸した外は実施例2と同
様にして、厚さ43μmの複層多孔膜を得た。
SEM写真からファインパウダーlからなる層が大きな
平均孔径を有し、ファインパウダー2からなる層が小さ
な平均孔径を有していることがわかった。この複層多孔
膜の空孔率は82%、平均孔径は0.25μm、ガス透
過量は3451/Cm2 ・時間であった。
実施例4 DSCによる結晶融解曲線上の融解熱ピークが共にタイ
プHに属するファインパウダーの組合せの例として、ま
ず液状潤屑剤23重量部が配合されたファインパウダー
2(第9図に示す融解熱ピークを有する)と液状潤滑剤
22重量部が配合されたファインパウダー3(第12図
に示す融解熱ピークを有する。また、パーフルオロビニ
ルエーテル0,01wt%との共重合体でもある。)を
用い、実施例2に準じて押出、圧延し、ファインパウダ
ー2からなる層とファインパウダー3からなる層との厚
み構成比が4対lなる厚さ100μmの複層未焼成体を
得た。次に、この複層未焼成体を338℃のオーブン中
で150秒間熱処理して複層半焼成体を得た。得られた
複層半焼成体のファインパウダー2からなる層の結晶転
化率、およびファインパウダー3からなる層の結晶転化
率を実施例1と同様の方法で測定したところ、それぞれ
0.55.0.73であった。次に、複層半焼成体を実
施例1と同様に二軸延伸を行い、厚さ42μmの複層多
孔膜を得た。
SEM写真を観察した結果、ファインパウダー2からな
る層が大きな平均孔径を有し、ファインパウダー3から
なる層が小さな平均孔径を有していることがわかった。
この複層多孔膜の空孔率は80%、平均孔径は0.19
μm1ガス透過量は1291/cm2 ・時間であった
実施例5 実施例1で使用したPTFEファインパウダーlの10
0重量部に対しPTFE低分子量重合体粒子100重量
部を混合したものをPTFEファインパウダー4とし、
このPTFEファインパウダー4と実施例1で使用した
PTFEファインパウダー2を用いて、ファインパウダ
ー4からなる層と2からなる層との厚み構成比を4対l
とした外は実施例1に準じて押出、圧延、熱処理、延伸
を行い、厚さ49μmの複層多孔膜を得た。
この複層多孔膜のファインパウダー4からなる層側表面
のSEM写真を第15図に、またファインパウダー2か
らなる層側表面のSEM写真を第16図に示す。これら
から、ファインパウダー4からなる層が大きな平均孔径
を有し、ファインパウダー2からなる層が小さな平均孔
径を有する複層多孔膜を形成していることがわかる。
この複層多孔膜の空孔率は84%、平均孔径は0.25
μm、ガス透過量は5231/cm2時間であった。
実施例6 実施例4で使用したPTFEファインパウダー4と実施
例!で使用したPTFEファインパウダー2を用いて、
ファインパウダー2からなる層がファインパウダー4か
らなる層でサンドイッチされた3層からなる厚み構成化
2対1対2なる複層予備成形体を作成し、実施例1に準
じて押出、圧延、熱処理、延伸して、厚さ48μmの複
層多孔膜を得た。
この複層多孔膜の空孔径は83%、平均孔径は0.24
μm、ガス透過量は4354!/cm2時間であった。
尚、この複層多孔膜の中間層の厚みを測定したところ約
9μmであった。本発明者らが従来の積層方法で、この
複層多孔膜を試作してみたところ製膜が困難であり、均
一に約9μmを有するものが得られなかった。また、実
施例1〜6で得られた複層多孔膜に対して、物理的な破
損テストを行ったが、積層界面からの剥離は観察されな
かった。
比較例1 PTFEファインパウダー2のみを使用し、実施例1に
準じて押出、圧延、熱処理、延伸を行い、厚さ35μm
の多孔膜を得た。
この多孔膜の空孔率は82%、平均孔径は0゜24 μ
m、ガス透過量は2071/Cm2 ・時間であった。
比較例2 PTFEファインパウダー2のみを使用し、実施例2準
じて押出、圧延、熱処理、延伸を行い、厚さ56μmの
多孔膜を得た。
この多孔膜の空孔率は62%、平均孔径は0゜08μm
1ガス透過量は5.61/Cm2 ・時間であった。
比較例3 PTFEファインパウダー3のみを使用し、実施例4準
じて押出、圧延、熱処理、延伸を行い、厚さ40μmの
多孔膜を得た。
この多孔膜の空孔率は77%、平均孔径は0゜19μm
、ガス透過量は1lll/Cm2 ・時間であった。
以上の結果を第1表に示す。
第1表
【図面の簡単な説明】
第1図は複層予備成形体を製造するための手順を示す説
明図である。 第2図はペースト押出成形を行っている状態を示す断面
図である。 第3図、第4図および第5図は、夫々PTFE未焼成体
、焼成体および半焼成体の示差走査熱量計による結晶融
解曲線の一例を示す。 第6図、第7図および第8図は、夫々実施例1で使用し
たPTFEファインパウダーlの未焼成体、半焼成体お
よび焼成体の示差走査熱量計による結晶融解曲線を示す
。 第9図、第10図および第11図は、夫々実施例1で使
用したPTFEファインパウダー2の未焼成体、半焼成
体および焼成体の示差走査熱量計による結晶融解曲線を
示す。 第12図は、実施例4で使用したPTFEファインパウ
ダー3の未焼成体の示差走査熱量計による結晶融解曲線
を示す。 第13図〜第16図はそれぞれ実施例1および実施例5
で得られた複層多孔膜のそれぞれ下記の部分の走査型電
子顕微鏡写真(3000倍)である。 第13図 ゛実施例1の複層多孔膜のPTFEファイン
パウダーlからなる層の表面 第14図  実施例1の復層多孔膜のPTFEファイン
パウダー2からなる層の表面 第15図 ゛実施例5の複層多孔膜のPTFEファイン
パウダー4からなる層の表面 第16図  実施例5の複層多孔膜のPTFEファイン
パウダー2からなる層の表面 8−金型、9−下金型、10 ・上金型12− シリン
ダー 13−  出口部、I4 ・ ラム 以上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.平均孔径の異なる少なくとも2つの層からなるポリ
    テトラフルオロエチレン複層多孔膜を得る方法において
    、まず、液状潤滑剤の混合された少なくとも2種以上の
    ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー1、2、
    3・・・・・・・・・を押出金型のシリンダー中に区分
    してて充填し、複層にペースト押出ししたのち必要に応
    じて圧延することにより複層成形体を得、次いで該複層
    成形体から液状潤滑剤を除去して複層未焼成体を得、さ
    らに該複層未焼成体をポリテトラフルオロエチレン焼成
    体の融点以上の温度で加熱して半焼成化された複層半焼
    成体を得たのち、少なくとも一軸方向に延伸することを
    特徴とするポリテトラフルオロエチレン複層多孔膜の製
    造方法。
  2. 2.ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー1、
    2、3・・・・・・・・・のうち少なくとも1つは、示
    差走査熱量計による結晶融解曲線上の融解熱ピークが他
    と異なるものであることを特徴とする請求項1記載のポ
    リテトラフルオロエチレン複層多孔膜の製造方法。
  3. 3.ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー1、
    2、3・・・・・・・・・から構成された複層半焼成体
    において、各層が有する結晶転化率の最大値と最小値と
    の差が0.1以上であることを特徴とする請求項1記載
    のポリテトラフルオロエチレン複層多孔膜の製造方法。
  4. 4.ポリテトラフルオロエチレンファインパウダー1、
    2、3・・・・・・・・・のうち少なくとも1つは非繊
    維化物を含有することを特徴とする請求項1記載のポリ
    テトラフルオロエチレン複層多孔膜の製造方法。
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