JPH0316907B2

JPH0316907B2 -

Info

Publication number: JPH0316907B2
Application number: JP58205619A
Authority: JP
Inventors: Tsutomu Kimura; Takeyoshi Tsuge; Yoshihiro Torisawa; Ayumi Makino
Original assignee: Tokyo Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba TEC Corp
Priority date: 1983-10-31
Filing date: 1983-10-31
Publication date: 1991-03-06
Also published as: JPS6096464A

Description

【発明の詳細な説明】発明の技術分野この発明は、磁性インクを用いるドツトプリン
タに関するものである。

発明の技術的背景及びその問題点従来、複数本のニードルを用いて印字するドツ
トプリンタにおいて、記録紙が巻回されるプラテ
ンに沿つて左右方向に移動自在のキヤリツジに印
字ヘツドを搭載し、この印字ヘツドのニードルの
先端と記録紙との間に磁性インクよりなるインク
膜を形成し、衝撃が生じないようにニードルの先
端を記録紙に接触させてそのニードル先端に付着
していた磁性インクを記録紙にドツト状に付着さ
せ、低騒音で印字が行なえるようにしたものが考
えられている。そして、インク膜を形成するた
め、印字ヘツドに電磁コイルと連結された一対の
インク膜形成板を取付けている。これらのインク
膜形成板は相異なる磁極を対向させて磁場スリツ
トを形成しているものであり、磁性インクが貯え
られたインクタンクにインク膜形成板の下部を挿
通して磁場イリツトに磁性インクを吸引してイン
ク膜を形成するようにしたものが考えられてい
る。また、長時間連続使用するためには磁性イン
クの貯蔵量が大であることが望ましいが、インク
タンクが大容量を有することとなり、これによ
り、一方においてはインクタンクが大型化してニ
ードルの長手方向の寸法が長くなり、ひいては装
置が大型化するものである。他方においてはキヤ
リツジの移動時にインクタンク内の磁性インクに
大きな移動エネルギーが生じ、インクタンクから
磁性インクがこぼれることがある。また、インク
タンクに磁性インクを補充するときにインクタン
クを着脱しようとしたものが考えられてるが、イ
ンクタンクは上述のようにインク膜形成板が挿入
されているため着脱しにくいものである。そこ
で、インクタンクに磁性インクが貯えられたカー
トリツジを着脱自在に取付けるものも考えられる
が、このようなものは装置が大型化するものであ
る。また、インクタンクにパイプ等を介して磁性
インクを供給するものが考えられるが、構造が複
雑化するものである。

発明の目的この発明は、磁性インクの貯蔵量が大で、装置
を大型化および複雑化することがなく、インクの
こぼれのおそれがなドツトプリンタを得ることを
目的とするものである。

発明の概要この発明は、インク膜形成板の下部が挿入され
る挿入孔が形成されるととともにニードルの長手
方向にそつて薄く形成されたインク供給部を設
け、このインク供給部の側方に位置してそのイン
ク供給部の前後方向寸法よりも大きな前後方向寸
法に形成され上面にカートリツジが着脱自在に取
付けられるカートリツジ取付部を形成し、このカ
ートリツジ取付部と前記インク供給部とを互いに
段差を持たせて連設してインクタンクを形成した
ものである。したがつて、インクタンクの容量が
小さくてもカートリツジが存するためインクの貯
蔵量が大きくなり、また、ニードルの長手方向の
寸法を大きくする必要がなく、装置が大型化する
ことがなく、さらに、印字ヘツドの往復時にイン
クタンク内には段差が形成されているため、印字
ヘツドの往復時にインクタンク内のインクの移動
エネルギーが分散されて空気孔等からインクがも
れるおそれがないように構成したものである。

発明の実施例この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、筐体１にはプラテン２が軸心を左右方
向に向けて水平に設けられ、このプラテン２と平
行にキヤリツジシヤフト３及びガイドシヤフト４
が設けられている。これらのキヤリツジシヤフト
３とガイドシヤフト４とにはキヤリツジ５が左右
方向にスライド自在に取付けられている。このキ
ヤリツジ５は、プーリと、このプーリに巻回され
るワイヤと、その一部のプーリに連結されたモー
タとよりなる公知のキヤリツジ移動装置（図示せ
ず）と連結されている。

そして、前記キヤリツジ５には印字ヘツド６が
搭載されている。この印字ヘツド６のケース７に
はアーマチユアガイド８とヨーク９とが設けられ
ている。このアーマチユアガイド８の内部には多
数のアーマチユア１０がその可動端を中心に向け
て放射状に収納されている。前記ヨーク９には多
数の電磁石１１が前記アーマチユア１０と対向さ
せて環状に配列されている。また、前記ケース７
内には前記アーマチユア１０の後端をそれぞれ押
圧してアーマチユア１０の前記電磁石１１から離
反させる方向に付勢する花弁形の板ばね１２と、
ストツパー１３とが収納されている。このストツ
パー１３には前記板ばね１２に付勢された前記ア
ーマチユア１０の先端が当接している。そして、
前記ケース７の前部には外部回路（図示せず）と
前記電磁石１１とを接続するPC板１４と、ガイ
ドフレーム１５とが取付けられている。このガイ
ドフレーム１５には前記アーマチユア１０に対応
する数のニードル１６が前記プラテン２へ向つて
進退自在に収納されている。これらのニードル１
６の先端は上下方向に一直線状に配列され、これ
らのニードル１６の後端は前記ケース７内に位置
して前記アーマチユア１０に対向して環状に配列
されている。これらのニードル１６の後端にはニ
ードルキヤツプ１７が取付けられ、これらのニー
ドルキヤツプ１７は前記ニードル１６に取付けら
れたスプリング１８が係合され、これにより、後
方に付勢されたニードル１６のニードルキヤツプ
１７は前記アーマチユア１０と当接されている。
また、前記ガイドフレーム１５にはインク膜形成
体１９が取付けられている。このインク膜形成体
１９は外部回路に接続された電磁コイル２０とこ
の電磁コイル２０の両端に取付けられた一対のイ
ンク膜形成板２１とよりなるもので、これらのイ
ンク膜形成板２１の先端部には下方へ延出する連
結板２２が一体形成されている。また、これらの
インク膜形成板２１はそれぞれの先端部を前記プ
ラテン２と平行に沿うように折曲した屈曲片を有
し、それぞれの屈曲片の先端縁の磁極２３を所定
の間隙をもつて対向させることにより磁場スリツ
ト２４を形成している。この磁場スリツト２４内
には前記ニードル１６の先端が位置している。

そして、前記ガイドフレーム１５にはタンク取
付台２５が取付けられている。このタンク取付台
２５にはインク供給部２６とカートリツジ取付部
２７とを連設して形成されるインクタンク２８が
載置されている。前記インク供給部２６は前記イ
ンク膜形成板２１の先端の直下に位置して前記ニ
ードル１６の長手方向に沿つて前後寸法L₁が薄
く形成されている。このような前記インク供給部
２６の上面には左右方向に沿つて挿入孔２９が形
成されている。この挿入孔２９には前記連結板２
３がそれぞれ挿入され、これにより、前記挿入孔
２９には通路孔３０が形成されている。また、前
記ニードル１６の側部に位置する前記カートリツ
ジ取付部２７は水平面内で大きな面積を有するよ
うに形成されている。すなわち、このカートリツ
ジ取付部２７の前後寸法L₂は前記インク供給部
２６の前後寸法L₁及び後述するカートリツジの
直径よりも大きく設定されている。そして、この
ようなカートリツジ取付部２７には先端が斜めに
形成された嵌合管３１が形成されている。この嵌
合管３１には下端開口で円筒状で大径のカートリ
ツジ３２が水密的に着脱自在に嵌合されている。
このカートリツジ３２には磁性インク３３が収納
されている。また、前記インクタンク２６には前
記嵌合管３１に近接させて空気孔３４が形成さ
れ、その内部には繊維状の細線３５が多数本収納
されている。これらの細線３５は左右方向に向け
て整列して収納され、これらの細線３５はインク
タンク２８の上下面に多少の隙間をもたせて積層
状態に収納されている。また、これらの細線３５
の左端部が前記嵌合管３１の直下には存在しない
ように収納されている。これらの細線３５として
は、馬の毛、タヌキの毛、φ100μ〜50μの合成樹
脂の線等が選択的に用いられる。

このような構成において、電磁コイル２０を励
磁すると、インクタンク２８に貯まつた磁性イン
ク３３は磁場スリツト２４に吸引され、この磁場
スリツト２４に所定に厚さを有するインク膜３６
を形成する。この状態で印字信号に基づいて選択
されたアーマチユア１０を作動させてニードル１
６をプラテン２に向けて進めると、ニードル１６
がプラテン２に巻回された記録紙（図示せず）に
接触して、その先端に付着した磁性インク３３が
記録紙にドツト状に付着する。このような動作の
繰り返しにより形成されるドツトの集合で文字が
形成される。この最中、キヤリツジ５の移動によ
りインクタンク２８内の磁性インク３３のその移
動方向と逆方向の移動エネルギーが生じるが、こ
のインクタンク２８は前後寸法の異なるインク供
給部２６とカートリツジ取付部２７とを連設して
形成されているため、移動エネルギーが分散され
る。その上、空気孔３４及び通路孔３０が形成さ
れたインク供給部２６は前後寸法を薄く形成され
ているため、磁性インク３３の量が少なく、した
がつて、これらの空気孔３４等から磁性インク３
３がこぼれることはない。しかも、インクタンク
２８には細線３５が収納されているため、キヤリ
ツジ５の移動が高速であつても磁性インク３３は
細線３５に保持されて移動することはない。

そして、インクタンク２８には面積の大きいカ
ートリツジ取付部２７が形成されているため、イ
ンクタンク２８の容積は大きくなり、このインク
タンク２８に取付けられるカートリツジ３２は大
径に形成されているため、インク貯蔵量が大き
く、したがつて、インクタンク２８に磁性インク
３３は大量に貯められる。

ついで、このようにカートリツジ３２から供給
された磁性インク３３はインク供給部２６を経て
磁場スリツト２４に供給されるが、このインクタ
ンク３３には細線３５が収納されているため、細
線３５の毛細管現象による吸引力で磁性インク３
３は非常に急速に通路孔３０に流通する。また、
印字を終了して電磁コイル２０の励磁を解除する
と、上述の細線３５の作用により磁性インク３３
は急速かつこぼれることなくインクタンク２８内
に回収される。

そして、ニードル１６の直下付近に位置するイ
ンクタンク２８のインク供給部２６はニードル１
６の長手方向に沿つて前後を薄く形成したため、
ニードル１６の長手方向の寸法は長くなることは
なく、したがつて、装置は小型化される。また、
インクタンク２８のカートリツジ取付部２７は大
きく形成されているが、ニードル１６の側方に位
置しているため、装置を大型化することはない。

発明の効果この発明は上述のように構成したので、インク
タンクの容量が小さくてもカートリツジが存する
ためインクの貯蔵量が大きくなり、また、ニード
ルの長手方向の寸法を大きくする必要がなく、装
置が大型化することがなく、さらに、印字ヘツド
の往復時にインクタンク内には段差が形成されて
いるため、印字ヘツドの往復時にインクタンク内
のインクの移動エネルギーが分散されて空気孔等
からインクがもれるおそれがない等の効果を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は全体の斜視図、第２図は印字ヘツドの斜視
図、第３図は印字ヘツドの一部を切欠して示す側
面図、第４図は印字ヘツドの平面図、第５図は縦
断正面図、第６図はインクタンクの平面図であ
る。１６……ニードル、２１……インク膜形成板、
２６……インク供給部、２７……カートリツジ取
付部、２８……インクタンク、３２……カートリ
ツジ、３３……磁性インク。

Claims

【特許請求の範囲】

１インク膜形成板の下部が挿入される挿入孔が
形成されるとともにニードルの長手方向にそつて
薄く形成されたインク供給部を設け、このインク
供給部の側方に位置してそのインク供給部の前後
方向寸法よりも大きな前後方向寸法に形成され上
面にカートリツジが着脱自在に取付けられるカー
トリツジ取付部を形成し、このカートリツジ取付
部と前記インク供給部とを互いに段差を持たせて
連設してインクタンクを形成したことを特徴とす
るドツトプリンタ。