JPH0316678B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、タクシーやバス等の車両が所定の
車両乗場に接近していることを表示する車両の接
近表示装置に関し、特に詳しく言うと、微弱電波
を利用し受信信号の強度により車両乗場に車両が
到達するまでの時間や距離を表示することにより
車両の接近状態を表示する車両の接近表示装置に
関する。

［発明の技術的背景］ バスと同様にタクシー乗場が各所に設けられて
いるが、これら乗場に乗客待ちのタクシーがいな
い場合には、その乗場に居ていつ空車のタクシー
が来るか判らず、乗客はイライラしながら待つ
か、別の通りに移動して空車を探すことになる。
これはまた、バス停留所においてバスを待つ場合
でも同じである。近来、一部のバス路線におい
て、１つあるいは２つ手前のバス停留所からのバ
ス運行状態がバス停留所に表示されるシステムが
実施されているが、このシステムは各バス停留所
にバス検知装置を設けるとともに、これらバス検
知装置を中央制御する装置を必要とし、システム
が大型化し高価になるため、比較的乗降客の多い
バス路線でしか実施されない欠点がある。

［発明の目的］ この発明の目的は、車両からの微弱電波を車両
乗場で受信するようにして、その受信した信号の
強度により車両が乗り場に到着するに要する時間
やその乗り場までの距離を表示するようにしてタ
クシーやバス等の車両が車両乗場に接近してきた
ことを表示する車両の接近表示装置を提供するこ
とである。

［発明の構成］ この発明の車両の接近表示装置は、車両１に搭
置され、大気中に微弱電波を送信する送信機２
と、所定の車両乗場に設けられた受信装置６とを
有し、受信装置６は車両１からの微弱電波を受信
する受信機３と、この受信機３で受信した微弱電
波の信号強度によつて車両１から乗場までの距離
を演算し、その距離に対応する所要時間や距離を
算出する演算手段４と、この演算手段４からの演
算結果によつて少なくとも接近してきた車両１が
到着するまでの時間あるいは距離を表示する表示
装置５とを有することを特徴とするものである。

〔作用〕

車両１の微弱電波を送信する送信機２からは微
弱電波が車両乗場に設けられた受信装置６の受信
機３に向けて微弱電波が送信されるが、微弱電波
の交信距離は短く、例えば200ｍ辺りから受信可
能な微弱電波の場合、僅かにでも微弱電波を受信
機３が受信できるようになることは車両乗場から
車両が200ｍ近くに来たことになり、それ以上に
車両が近づくにしたがい、受信レベルは高くな
る。したがつて、150ｍ離れた時の受信レベルや
100ｍそして50ｍ離れた時の受信レベルは予め測
定することにより設定できるので、演算手段４に
はこれらの距離とそれに対応する受信レベルを予
め設定記憶させておけば、受信機３で受信した微
弱電波の信号強度によつて車両１から乗場までの
距離が判別でき、車両乗場に設置した表示装置５
で接近してきた車両１が車両乗場に到着するまで
の時間あるいは距離を表示することができる。こ
のように小出力の微弱電波を用いるため、送信機
２や受信機３は小型に構成でき、かつ車両１が到
着するまでの時間や距離は受信強度の高低で識別
するので、演算手段４の構成も簡単化できるの
で、小型で安価に提供できる。

［実施例］ 以下、この発明をタクシーの接近表示装置を例
にとり図面について説明すると、タクシー１には
到達距離が200〜300ｍの微弱なFM変調波を発信
する送信機２が取付けられている。この送信機２
は、空車表示器（図示しない）の空車表示によつ
て動作するようにしておく。

一方、道路上に設けられたタクシー乗場には、
送信機２からの電波を受信する受信機３と、この
受信機３で受信した電波の強弱を判別し、受信電
波の強さによつてそのタクシー１とタクシー乗場
までの距離あるいはタクシー乗場までの所要時間
を計算するコンピユータ４と、このコンピユータ
４からの出力信号によつて距離数あるいは所要時
間を表示する表示装置５を備えた受信装置６が設
けられている。

タクシー１がタクシー乗場に近づくと、タクシ
ー乗場の受信機３はその電波を受信し、コンピユ
ータ４によつて受信した電波の信号強度によつ
て、タクシー１までの距離あるいは予め設定され
た走行時速に応じてタクシー乗場までの所要時間
を計算し、その結果を表示装置５に表示する。こ
の場合、微弱電波を使用しているので、到達距離
は短かく、受信側は直接波のみ受信することにな
り、反射波等の影響は受けないので、正確に算出
できる。したがつて、タクシー乗場でタクシーを
待つている人は、その近くに空車のタクシーの有
無を識別できるとともに、空車のタクシーがある
場合にはその距離あるいは所要時間が表示される
ので、安心感をもつて待つことができる。

なお、Ｕターン禁止道路におけるタクシー乗場
に対して反対方向からの空車タクシーの存在を検
知することは無意味であるが、これに対しては送
信機２および受信機３の各アンテナに指向性をも
たせることにより、反対車線の空車タクシーから
の信号受信を防止することができる。

上述実施例では、タクシーの接近表示装置につ
いて説明したが、路線バスにもこの装置が応用で
きることは当業者ならずとも判るであろう。

［発明の効果］ 以上のように、車両に搭置され、大気中に微弱
電波を送信する送信機と、所定の車両乗場に設け
られた受信装置とを有し、受信装置は車両からの
微弱電波を受信する受信機と、この受信機で受信
した微弱電波の信号強度によつて車両から乗場ま
での距離を演算し、その距離に対応する所要時間
や距離を算出する演算手段と、この演算手段から
の演算結果によつて少なくとも接近してきた車両
が到着するまでの時間あるいは距離を表示する表
示装置とを有することを特徴とするこの発明の車
両の接近表示装置によれば、微弱電波を使用し
て、その交信距離を短かくすることにより、車両
乗場に設められた受信機側は単にその電波の有無
で付近に車両の存在を確認でき、電波受信が可能
になつた場合はその受信レベルの強弱によつて送
信機が搭載された車両までの時間や距離を表示す
るものであり、小出力の微弱電波を用いるため、
送信機や受信機は小型に構成でき、かつ車両が到
着するまでの時間や距離は受信強度の高低で識別
するので、演算手段の構成も簡単化できるので、
全体の構成は簡単になり、安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を概略的に示す説明
図である。 図中、１はタクシー（車両）、２は送信機、３
は受信機、４はコンピユータ（演算手段）、５は
表示装置、６は受信装置である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車両１に搭置され、大気中に微弱電波を送信
   する送信機２と、所定の車両乗場に設けられた受
   信装置６とを有し、前記受信装置６は前記車両１
   からの前記微弱電波を受信する受信機３と、この
   受信機３で受信した前記微弱電波の信号強度によ
   つて前記車両１から前記乗場までの距離を演算
   し、その距離に対応する所要時間や距離を算出す
   る演算手段４と、この演算手段４からの演算結果
   によつて少なくとも接近してきた前記車両１が到
   着するまでの時間あるいは距離を表示する表示装
   置５とを有することを特徴とする車両の接近表示
   装置。