JPH03165774A - 生体組織代替材 - Google Patents

生体組織代替材

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JPH03165774A
JPH03165774A JP1307251A JP30725189A JPH03165774A JP H03165774 A JPH03165774 A JP H03165774A JP 1307251 A JP1307251 A JP 1307251A JP 30725189 A JP30725189 A JP 30725189A JP H03165774 A JPH03165774 A JP H03165774A
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Otsuhiko Watabe
乙比古 渡部
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茂 山中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、微生物の生産するセルロースを含有する生体
組織との適合性に優れた新規生体組織代替材に関する。
(従来の技術) 従来の人工臓器1人工軟骨9人工腸管9人工弁等の生体
内に埋め込まれて生体のMi織の機能の一部あるいは全
部を代替するため用いられる素材としてこれまで数多く
のものが試みられている。すなわち、ポリエステル、ポ
リウレタン、天然ゴム。
シリコンゴム、ポリ塩化ビニール、ポリオレフィン、ア
クリル樹脂、フッソ樹脂に代表されるような合成高分子
や、コラーゲン、ゼラチン、キチン等の天然高分子、金
属等の無機材料である。しかしこのような材料には、生
体内での適合性に間して大きな問題があった。例えば、
生体内で溶解してしまい機能を失ってしまうことや、溶
解によって生成した物質によって免疫反応や炎症反応が
引き起こされることがあった。また、生体に好ましくな
い物質の溶出が起らなくても、素材の表面の性質に由来
する生体組織との相互作用や、生体組織との機械的強度
の違いによって引き起こされる物理的刺激によってもさ
きに述べたような炎症反応、免疫反応等の生体にとって
好ましくないことがおこることがあった。さらに生体組
織の一部または全部の代替を行うためには、生体組織代
替材として埋め込んだ人工材料と、埋め込んだ部分の周
辺組織とが良好に付着すること、すなわち人工材料と生
体Mi織の不連続面の存在が少ないこと、また外力によ
ってこの付着面が容易に剥がれるようなことがないこと
が要求される場合があったが、これまでに述べたような
材料では充分な付着が得られなかった。
(本発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は生体の組織の機能の代替を行うための人
工物、具体的には各種の人工臓器9人工軟骨9人工腸管
9人工弁等に用いる素材で、しかも生体に対して適合性
の高い材料、つまり生体が異物として認識しないように
、しかも生体組織に良好に付着する材料を提供すること
にある。また、代替しようとする生体組織の機能によっ
て、このような素材はシート状、棒状、円筒状、糸状等
何れの形状においても加工して使用できることが必要で
ある。
(課題を解決°するための手段) 発明者らは、かかる課題に対して鋭意検討の結果、本発
明の課題が、生体組織の機能の代替材(以下生体組織代
替材)として、微生物の生産するセルロース(以下微生
物セルロース)からなるシート状、棒状、円筒状、糸状
等の形状をもつ材料を使用することで解決できることを
見いだし本発明を完成するに到った。すなわち、本発明
で用いる微生物セルロースは、非常に生体適合性が高く
生体が異物として認識しにくく、また生体組織との付着
性も優れており、生体Mi織代替材として適切な性質を
もつ。
以下本発明の内容に関して詳細に説明する。本発明でい
う生体組織とは、腹壁、皮膚、皮下組織。
臓器、消化管9食道、腸管、関節、尿道、気管。
軟骨、脂肪組織等をいう。本発明品はこのような目的の
生体組織のもっている機能の一部もしくは全部を代替す
る為に生体組織代替材として使用される0本発明の生体
&[代替材の代替する機能の一つは、生体組織の物理的
強度であり、したがって本発明の生体組織代替材は、生
体Al1織の補強材としても使用することができる。具
体的に述べると、たとえば食道、腸管、腹壁等の強度的
に弱い部分、すなわち潰瘍等が発生したり手術等を行っ
たりした部分に微生物セルロース膜を被覆することで生
体組織の補強ができる。
また微生物セルロース管を適当な硬さに調整することに
より、直腸9食道、気管、軟骨、弁等代替材として使う
ことも可能である。
また本発明の生体組織代替材は、微生物セルロースに生
体組織の一部つまり生体細胞を複合化することにより、
生体組織との適合性、付着性等がよりいっそう改善され
る。同時に代替する機能として生体組織の物理的強度だ
けなく、生体組織自身のもつ特i敞的機能、例えば腸の
もつ食物の消化や液体成分の吸収が可能になる。すなわ
ち、微生物セルロースの表層に生体細胞を使いMA織培
養し、微生物セルロースと生体細胞で複合化することに
より生体組織との適合性が一層増し、補強効果がよくな
る。またこの微生物セルロースと生体細胞を複合化した
生体組織代替材を犬、ラット等に移植して経過約六ケ月
後には、生体組織代替材の表面に生体細胞が付着し、少
なくも外見上は代替材と生体組織との区別がつき難くな
る。すなわち、微生物セルロースと生体細胞の複合体は
生体組織と一体化される。
本発明で使用される微生物セルロースは、セルロースお
よびセルロースを主鎖としたベテロ多糖を含むものおよ
びβ、α等のグルカンを含むものである。ペテロ多糖の
場合のセルロース以外の構成成分は、マンノース、フラ
クトース、ガラクト−ス、キシロース、アラビノース、
ラムノース。
ウロン酸等の六炭糖、五炭糖および有機酸等である。こ
れらの多糖が単一物質である場合もあるし、2種類以上
の多糖が混在していてもよい。微生物セルロースは上記
のようなものであればなんでもよい。
このようなセルロースを生産する微生物は、特に限定さ
れないが、−例を上げると、アセトバクター・アセチ・
サブスピーシス・キシリナム(Acetobacter
 aceti 5ubsp、 xylinum ) A
 T CCl0B21あるいは同バストリアヌス(A。
pasteurianus) +  同ランセンス(A
、ransens) +  サルシナ・ベントリクリ(
Sarcina ventriculi) 。
バクテリウム・キジロイデス(Bacteriumxy
loides) *  シュードモナス属細菌、アグロ
バクテリウム属細菌、リゾビウム属細菌等を利用するこ
とが出来る。
セルロースの生成蓄積のためには、上記の微生物を用い
て、通常の細菌を培養する一般的な方法に従えはよい。
すなわち、炭素源、窒素源、無機塩類、その他必要に応
じて、アミノ酸、ビタミン等の有機微量栄養素を含有す
る通常の栄養培地を添加すればよい。温度については、
20℃ないし40℃に制御し培養を行なえばよい。
培養方法としては、静置培養が一般的で上記の培地に上
記の菌を接種して、1日ないし二ケ月間培養すると培養
液の表面に約90%以上の液体成分を含んだゲル状をし
た膜状のセルロースが生成する。この膜の厚さは0.0
1ないし30mmである。このようにして生成されたセ
ルロースは、液体成分とともに菌体と培地成分も含むの
で、希アルカ九 希酸、有機溶剤、熱水、界面活性剤等
を単独あるいは組み合わせて洗浄を行うことによって、
体内に入れた場合に有害な抗原性物質9発熱性物質等を
除去すれば良い。
このようなセルロースは、電子顕微鏡観察によると輻2
0〜50nmの超微細な繊維状のセルロースが複雑に絡
み合った構造を持っていることが知られている。この繊
維の複雑な絡み合いの中に繊維重量の約10〜200倍
の液体成分を含んでいるので、外観はゲル状、あるいは
皮革状を呈している。
またこのようにして生産された微生物セル口、−スを一
旦乾燥するとゲル状のセルロースを構成している細いリ
ボン状の繊維が水素結合で相互に膠着するため、剛直な
フィルム状となるが、硬さを調製するには、グリセリン
のような液体成分を保持しリボン状の繊維の水素結合に
よる相互結着を有る程度阻止するようないわゆる柔軟化
剤を添加すれば良い、またグリセリン浸漬したセルロー
ス膜を凍結した後に、薄刃ナイフで整形をし、適当な温
度で乾燥することにより硬さを調整して軟骨のような塊
にして使用することもできる。また乾燥の際、このよう
な水素結合を起こさないように凍結乾燥、臨界点乾燥、
溶剤置換後乾燥等を行なえば、剛直なフィルム状、塊状
でなく多孔質のものができる。このものに生理食塩水等
の液体成分を染み込ませてから使用することもできる。
(実施例) 以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本
発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1゜ シュークロース5g/dl、酵母エキス(Dif co
) 0. 5g/d 1. fJR安0.5g/dLリ
ン酸1カリウム0.3g/dl、硫酸マグネシウム7水
塩0.05g/cl I  (pH5,0)の組成の培
地を120度、20分間、オートクレーブした後に、ア
セトバクター・アセチ・サブスピーシス・キシリナム(
ATCC10B21)を1×104個/mlの濃度で接
種した。この液をあらかじめオートクレーブしておいた
10センチメートル平方、深さ5センチメートルのステ
ンレス容器に100m1入れ、空気中で30度で3日間
培養した。培養液表面に約2ミリメートル厚さのゲル状
の膜状セルロースが生成した。これを回収後、10倍量
の2%水酸化ナトリウム溶液中で煮沸を1時間行った。
この煮沸操作を3回繰り返した。
この操作により菌体と培地成分が除去された。煮沸後の
膜状セルロースを過剰の水でpHが中性になるまで洗浄
した。
この洗浄した膜状セルロースをラットの腹腔内に移植し
てから、手術後の経過を観察した。−ケガ後にラットの
腹腔生体組織と膜状セルロースに付着が起こっているか
どうか調べたところ、腹腔生体組織と膜状セルロースは
、付着され一体化していることが観察された。コントロ
ールとしてゼラチン膜を用いた場合は、腹腔とゼラチン
膜との間にゼラチンの溶解が一部分観察された。そして
、その部分の接着が行われていなかった。
実施例2゜ 実施例1.の方法で調製した膜状セルロースを犬の大腿
部筋肉に移植してから、手術後の経過を観察した。三ケ
月後に犬の大腿部筋肉生体組織と膜状セルロースに付着
が起こっているかどうか調べたところ、大腿部筋肉生体
組織と膜状セルロースは、付着され一体化し、また、膜
状セルロースの溶解もなく周辺組織の炎症も誘起されて
いなかった。
実施例3゜ 実施例1.の方法で調製した厚さ1ミリメートルの膜状
セルロース10×1センチメートルを105度3時間乾
燥した1&に、これを120度30分間オートクレーブ
した。これを犬の細胞を使い、常法により組織培養を1
0日問おこなった後に、犬の大腿部動脈に巻き込む形で
移植してから、手術後の経過を観察した。三ケ月後に付
着が起こっているかどうか調べたところ、犬の大腿部動
脈と膜状セルロースは、付着され一体化し、異常がない
ことを観察した。
実施例4゜ 実施例1.の方法で調製した培地を、あらかしめオート
クレーブしておいた30センチメートル平方、深さ20
センチメートルのステンレス容器に10リットル入れ、
空気中で30度で50日間培養した。培養i夜表面に約
3センチメートル厚さの膜状セルロースが生成した。こ
れを回収後、10倍型O2%水酸化ナトリウム溶)α中
で煮沸を1時間行った。この煮沸操作を3回繰り返した
この操作により菌体と培地成分が除去された。煮沸後の
膜状セルロースを過剰の水てpHが中性になるまで洗浄
した。これをlO%グリセリン溶)αに10時間浸漬し
た後に、−80度で10時間保持した。これを特殊薄刃
コルクポーラ−を使い長さ30センチメートル、外径2
センチメートル、内径1センチメートルに整形した。こ
れを蒸留水中で煮沸を30分行つ後に、106度で8時
間乾燥した。これを犬の直腸に移植してから、手術後の
経過を観察した。−ケバ後に縫い合わせ部分の損傷、人
工腸の癒着及び損傷、犬の体重の増減状態について調べ
たところ、異常が観察されなかった。
実施例5゜ 実施例4.の方法で調製した膜状セルロースを長さ20
センチメートル、外径1.5センチメートル、内径lセ
ンチメートルに整形した。これを蒸留水中で煮沸を30
分行った。これを105度で4時間乾燥した後に、12
0度30分オートクレーブした後に、無菌熱風乾燥した
後に、犬の細胞を使い、常法によりM1m培養を10日
問おこなった後に、犬の直腸に移植してから、手術後の
経過を観察した。六ケ月後に縫い合わせ部分の損傷、人
工腸の癒着及び損傷、犬の体重の増減状態について調べ
たところ、異常が観察されなかった。
(発明の効果) 本発明の微生物セルロースを生体組織代替材として使用
することによりこれまでにない生体適合性と付着性をも
ったものができる。したがって、臓器等の補強材そして
臓器等の一部分の代替材としても期待できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、微生物が生産するセルロースを含有することを特徴
    とする生体組織代替材 2、生体組織が腸管、食道、腹壁、軟骨である請求項1
    記載の生体組織代替材 3、セルロースが生体組織の細胞と複合化されているも
    のである請求項1記載の生体組織代替材
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