JPH0316511Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、取付け簡便で使用棚面を横方向に広
く利用できる構成とした棚ユニツトに関するもの
である。

〔従来の技術〕

従来、棚ユニツトとして各種のものがあるが、
例えばシステムキツチン等のように食器等を収納
するための収納棚は、箱形の枠に棚板の両端を固
定したり、ダボを用いてこれを支点として棚板を
載置するものが一般的である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来の棚ユニツトにおいては、
箱形枠の両側に棚板固定部を設けて棚板を設置し
てあるから、使用棚板の物品載置面積が両側の枠
部により規制され広く用いることができなかつ
た。

また、物品載置面積を広くするために、枠の間
隔を大にすると、棚板の固定部の間隔も大とな
り、棚板の中央部に重量のある物品を置くと棚板
が反つたり、撓んだりする欠点があつた。

本考案はこのような欠点を解決し、棚の設置が
簡単で棚の使用面積を広くでき、しかも重量物品
を置いても棚板の反り、撓みの生じない棚ユニツ
トを得ることを目的としたものである。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案は、パネルの表面から前方に突出する支
持部材を垂直方向に前記パネルに固定し、前記支
持部材に水平方向に連結するオープン棚式の棚板
の後端面に切欠を設けると共に後方へ突き出る突
出部を設け、これらの切欠及び突出部を間口方向
に間隔をおいて配置し、前記切欠を前記支持部材
の間口に嵌め合わせると共に前記突出部を前記パ
ネルに開けた穴に嵌合し、更に前記支持部材に連
結した固定金具によつて前記棚板の下面を支持固
定してなることを特徴とする。

棚板はその後端面の切欠を支持部材によつて拘
束させると共に下面を固定金具によつて固定し、
更に後方に突き出る突出部をパネルの穴に嵌め込
んで一体化され、しかもこれらの切欠及び突出部
は間口方向に間隔を置いて配置されているので、
棚板の全体が安定支持され重い物を置いても端部
の撓み変形等が防止される。このため、棚板の側
方から品物が突き出るような置き方をしても品物
が滑り落ちたりすることはなく、また棚板を間口
方向に複数配列するレイアウトの場合でも棚板ど
うしの間に段差がなく一枚板のように使える。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

第１図は本考案に係る棚ユニツトの棚板連結構
造を示す斜視図、第２図はパネルへの固定を示す
側面図、第３図は厨房室の壁面側に配置した状態
の斜視図である。

１は壁面に沿つて配置したパネル２の表面に前
側へ突出するようにパネル表面に対して垂直方向
に固定した支持部材で、第３図のように所定の間
隔をおいて複数配置する。この支持部材１にはそ
の前面から後方に向けて下に傾斜する溝３を形成
し、固定金具４をこの溝に嵌入して配置する。

固定金具４は第１図のように基端部５を二股状
にして溝３の傾斜角に等しく屈曲し、先端に雌螺
子孔６を設けている。

１０は固定金具４によつて支持部材１に連結す
る棚板で、支持部材１を嵌合可能な形状の切欠１
１を後端面側の略中央部に設けている。

切欠１１を略中央に設けた棚板１０の後端面の
間口方向の両端側には後方に突き出る突出部を設
け、一方パネル２にはこれらの突出部が嵌まり込
む穴を開けている。これらの突出部及び穴は、本
実施例ではそれぞれダボ１２とダボ穴１３であ
り、一般の家具類の組立に利用されているもので
ある。

この棚板１０の取付けは、第１図のように固定
金具４の基端部５の二股部分を利用してこれを第
４図のように支持部材１の溝３に挿入する。次
に、棚板１０の切欠１１で支持部材１を嵌合する
とともに、ダボ１２をダボ穴１３に嵌め込む。こ
の場合、固定金具４の傾斜部７の下面は溝３の壁
面に支持され、下方向に負荷が加わつても十分耐
えることができる。

さらに、固定金具４の下方から固定ボルト８を
雌螺子孔６に螺合するとともに、棚板１０の下面
に予め配置したブツシユ１４を螺合して棚板１０
を固定金具４に連結する。尚、ブツシユ１４によ
る他は、棚板１０に直接固定ボルト８でねじ込む
こともできる。

このようにして、支持部材１に対して棚板１０
を連結固定でき、第３図のように横方向に複数の
棚板１０を配置することにより、据えつけ位置の
間口に応じてレイアウトできる。

上記構成において、棚板１０はその下面を支持
され両端は開放しているので、長尺物でも収納載
置でき、空間を広く有効に利用できる。

また、固定金具４は棚板１０の略中央に位置し
ているので、棚板１０の肉厚と横方向の幅を適当
に選択すると、重いものを置いても棚板１０に撓
みを生じることはなく、隣接する棚板１０間に段
差を伴うことなく一枚板のように使用できる。

なお、パネル２の間口長さを大きくして支持部
材１を等間隔に複数固定し、これらの支持部１に
整合する複数の切欠１１及びダボ１２を設けた棚
板１０を合体させるようにしてもよい。また、切
欠１１を棚板１０の後端面の中央に設けるのに代
えて、たとえば切欠１１を棚板１０の後端面の間
口方向の一端側に設け、ダボ１２を他端側に設け
るようにし、支持部材１及びダボ穴１３をこれに
対応させて組み立てるようにしてもよい。要する
に、切欠１１とダボ１２及びこれに対応する支持
部材１とダボ穴１３をそれぞれ間口方向に間隔を
開けて設けるようにし、棚板１０の間口の全体を
安定支持できる構成とすればよい。

〔考案の効果〕

本考案では、棚板の後端面を間口方向に間隔を
おいて配置した切欠と突出部とによりパネルに拘
束させているので、棚板の間口方向の全体をパネ
ルに安定固定することができる。このため、棚板
が薄いものであつても両端部の撓み変形がなく、
たとえば棚板を間口方向に複数配列しても棚板ど
うしの間に段差が生じることはなく、長い品物の
収納等にも適したものとなる。また、棚板の後端
の間口方向の両端部をパネル側に拘束するように
すれば、棚板の両端部も含めて支持されるので、
棚板の端部に品物の重量がかつても品物を安定し
て載せておくことができ、棚板の側方を開いたま
まとしたことを利用して棚板から外に突き出るよ
うな品物を載せるのに都合がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る棚ユニツトの棚板固定構
造を示す分解斜視図、第２図はパネルへの固定を
示す側面図、第３図は厨房室の壁面側に配置した
状態の斜視図、第４図は固定金具による棚板連結
構造を示す拡大断面図である。 １：支持部材、２：パネル、３：溝、４：固定
金具、５：基端部、６：雌螺子孔、７：傾斜部、
８：固定ボルト、１０：棚板、１１：切欠、１
２：ダボ、１３：ダボ穴、１４：ブツシユ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネルの表面から前方に突出する支持部材を垂
   直方向に前記パネルに固定し、前記支持部材に水
   平方向に連結するオーブン棚式の棚板の後端面に
   切欠を設けると共に後方へ突き出る突出部を設
   け、これらの切欠及び突出部を間口方向に間隔を
   おいて配置し、前記切欠を前記支持部材の間口に
   嵌め合わせると共に前記突出部を前記パネルに開
   けた穴に嵌合し、更に前記支持部材に連結した固
   定金具によつて前記棚板の下面を支持固定してな
   ることを特徴とする棚ユニツト