JPH0316361B2 - - Google Patents

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JPH0316361B2
JPH0316361B2 JP55115790A JP11579080A JPH0316361B2 JP H0316361 B2 JPH0316361 B2 JP H0316361B2 JP 55115790 A JP55115790 A JP 55115790A JP 11579080 A JP11579080 A JP 11579080A JP H0316361 B2 JPH0316361 B2 JP H0316361B2
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JP
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sulfonium salt
composition
salt photoinitiator
scavenger
organic
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JP55115790A
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JPS5634703A (en
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Ai Shurejingaa Sherudan
Ii Kesutaa Denisu
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Publication of JPS5634703A publication Critical patent/JPS5634703A/ja
Publication of JPH0316361B2 publication Critical patent/JPH0316361B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/46Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation
    • C08F2/48Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation by ultraviolet or visible light
    • C08F2/50Polymerisation initiated by wave energy or particle radiation by ultraviolet or visible light with sensitising agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はスルホニウム塩光開始剤を含むカチオ
ン重合性物質の光開始の際に発生する悪臭を防止
しうるカチオン重合性組成物に関する。 発明の背景: 何年もの間塗料業界は周辺の処理工程の速度に
見合つた塗料の高速乾燥工程を開発すべく多大な
努力を払つてきた。業界は、一般の塗装工程に使
用されている揮発性溶剤を排除し、溶剤の使用に
まつわる障害や、揮発した溶剤を処理する設備コ
ストをなくすことを要望してきた。それに加えて
業界は、耐久性にすぐれ、かつ例えば被塗装物
が、金属板、容器用金属板、容器の胴体、やフタ
などである金属の成形工程などの後加工工程が容
易にできるような塗料配合物を求めてきた。エポ
キシ樹脂配合物は長い間、仕上げ塗料として要望
される物性、とりわけ後加工に耐える強じんさを
与えるものとして認められてきた。しかしながら
塗装のための望ましいレオロジー特性に加え、適
度のポツトライフと生産ライン上での速硬化性を
備えた低価格のエポキシ塗料配合物を開発するこ
とは未解決の問題として残されてきた。 Shlesingerの1973年1月2日付で特許された米
国特許第3708296号には電磁波照射による速硬化
性の耐久性に富んだ塗膜を与えるジアゾニウム塩
を光開始剤として含有するエポキシ配合物が開示
されている。 Wattの1974年2月26日付で特許された米国特
許第3794576号には光開始剤と少なくとも15重量
パーセントの2個の脂環式エポキシ基を有するエ
ポキシエステルを配合した好ましいレオロジー特
性と常温での速硬化性の両者を兼ね備えた望まし
いエポキシ配合物が開示されている。しかしかか
るエステルは通常のエポキシプレポリマー物質と
比較し材料的に配合物のコストを増すことにな
る。 SchlesingerとWattの開示以来、それらの特許
に明示されていたジアゾニウム触媒に代替し得る
エポキシ配合物用の様々な光開始剤を提案する特
許や出版物が数多く発表されている。それらの中
には1978年1月17日付で特許されたSmithの米国
特許第4069054号、1978年5月23日付で特許され
たBartonの米国特許第4090936号、1978年1月17
日および1977年11月15日付で特許されたCrivello
の米国特許第4069055号と第4058401号に記載のス
ルホニウム塩がある。 一般的に、これらのスルホニウム化合物は
Crivelloの米国特許第4058401号の第二カラムの
1〜20行に記載されている構造式を有している。 〔(R)a(R1)b(R2)cS〕+ d〔MQe〕-(e-f) ここでRは一価の芳香族有機基;R1はアルキ
ル、シクロアルキル乃至置換アルキルから選ばれ
る一価の有機脂肪族基;R2は脂肪族基、芳香族
基から選ばれるヘテロ環または融合環を形成する
多価有機基;Mは金属またはメタロイド;Qはハ
ロゲン基;aは0〜3の整数;bは0から2の整
数;cは0または1;a+b+cは3または硫黄
の原子価に等しく;d=e−f;fはMの原子価
で2から7の整数;eはfより大きく8までの整
数。 ゼネラル・エレクトリツク社およびミネソタ・
マイニング・アンド・マニフアクチユアリング社
の両者はトリアリールスルホニウム・ヘキサフル
オロホスフエート化合物の混合物と思われる触媒
系を市販しようと努力を払つてきているが、これ
らの触媒は一般的にトリフエニルスルホニウムヘ
キサフルオロホスフエートである。 このクラスの化合物は有効な光開始剤ではある
がトリフエニルスルホニウムヘキサフルオロホス
フエート化合物の紫外線感受性範囲はいくらか限
られたものである。より最近になつて紫外線領域
に対するスペクトル的感受性がより広い有効な光
開始剤ビス−〔4−(ジフエニルスルホニオ)フエ
ニル〕スルフイド・ビス−ヘキサフルオロホスフ
エートが発見された。かかる光開始剤の製法及び
エポキシ化合物のカチオン重合に際しての使用法
は1979年3月14日付のWattの米国特許出願番号
第20240号並びに1979年3月14日付のChangの米
国特許出願番号第20514号に開示されている。 しかしながら上記のスルホニウム塩光開始剤は
共通の問題点を有している。即ち重合性組成物に
その分解のために電磁波を照射すると悪臭性の有
機硫黄化合物が発生する。これらの化合物は有機
スルフイドまたはメルカプタンであると考えられ
る。 尚、本明細書で「有機硫黄化合物」という言葉
はスルホニウム塩光開始剤の光分解によつて生じ
る悪臭性の有機硫黄化合物に用いることとする。
この悪臭状態はこうした光開始剤が商業的工程で
広く使用されることを阻害するのに十分なもので
ある。 したがつて本発明の目的は明らかに悪臭性を軽
減または除去し得るスルホニウム塩開始剤を使用
した優れた光開始可能カチオン重合性組成物を提
供することにある。 またもう一つの目的として比較的長期の貯蔵安
定性を有し、それにもかかわらず所望の物性を有
する塗膜を高速度に生産し得る、上記の組成物を
提供する。 また別の目的として、かかる組成物を使用し、
広範にわたる高速塗装ラインに合致し、しかも塗
装される塗料の重合を大がかりなあるいは高価な
設備を必要としないで行うことのできる優れた重
合方法提供する。 発明の要旨: 今や前記の目的やそれに関連した目的は50〜99
重量パーセントのカチオン重合性物質を含む光重
合性組成物において容易に達成することができる
ことがわかつた。かかる組成物には少なくとも
0.1重量パーセントのスルホニウム塩光開始剤が
配合されており電磁波照射により分解しルイス酸
を発生しカチオン重合性物質の重合を開始し、分
解生成物には悪臭性の有機硫黄化合物が含まれて
いる。 本発明の組成物は、さらに分解によつて生成し
た硫黄臭を減少させる目的で、光開始剤の分解で
発生した有機硫黄化合物と反応する作用のある有
機硫黄捕捉剤を0.1乃至15重量パーセント含んで
いる。捕捉剤は電磁波照射により活性化されるも
のであり芳香族ケトン類、ベンゾイン化合物、ア
リロインオキシム化合物、有機過酸化物及びベン
ジル化合物からなる化合物群により選択される。 好ましくは重合性物質は、少なくともその40重
量パーセントのエポキシ性プレポリマー物質を含
む。スルホニウム塩光開始剤は前述のCrivello特
許第4058401号に示されている一般式を有してい
るものでも又、次の構造式で示されるいづれかの
ビス・スルホニウム塩であつてもよい。 () {〔(R1)b(R2)cSR3〕Y〔R4S(R5)h
(R6)i〕}+2 (o)d{〔MQe〕-(e-f)}n および (){〔R7SR3〕Y〔R4SR8〕}+2 (o)d{〔MQe〕-(e
-f)
}n 但し、Yは直接結合手またはR3とR4を結合す
るための架橋原子または基で、例えば二価の硫黄
−S−、二価の酸素−O−、二価の窒素
【式】二価の炭素
【式】またはケトン基
【式】等であり;R2とR6はアルキル、シクロ アルキル乃至置換アルキルから選択される一価の
有機脂肪族性基;R1とR5は環置換されているか
または無置換の有機芳香族基;R3とR4は環置換
された、又はされていない有機芳香族基;R7
R8は同一でも相異なつていてもよく硫黄原子へ
とヘテロ環または融合環を形成する多価有機基;
R9、R10およびR11は水素または置換乃至無置換
のアルキル乃至アリール基;bとhは0、1、ま
たは2に等しい整数;cとiは0、1、または2
の整数;b+cまたはh+iの合計は2;d=1/
2(e−f)でnは整数化のために必要なdの乗
数;fはMの原子価で2から7の整数;eはfよ
り大きい8までの整数である。 好ましくは、スルホニウム塩光開始剤は組成分
中に0.1〜10重量パーセント存在する。スルホニ
ウム塩光開始剤が前述のCrivelloの特許記載のタ
イプのスルホニウム塩である際、捕捉剤が電磁波
照射によりフリーラジカルを生じる場合には捕捉
剤はスルホニウム塩光開始剤に対して少なくとも
およそ1/2モル相当存在するのが好ましく、捕捉
剤が三重項状態に励起される場合には、スルホニ
ウム塩光開始剤に対して少なくともおよそ1モル
相当存在するのが好ましい。スルホニウム塩光開
始剤がビス・スルホニウム塩である際には捕捉剤
の量は、電磁波照射によりフリーラジカルに活性
化される場合においてスルホニウム塩光開始剤に
対して少なくともおよそ当モル相当存在するのが
好ましく、捕捉剤が三重項に励起される場合には
ビス−スルホニウム塩光開始剤の少なくともおよ
そ2倍モル相当存在するのが好ましい。 本発明の重合方法を実施するには、幾つかの成
分を混合し重合可能組成物をつくり、この組成物
は次いで電磁波を照射してスルホニウム塩光開始
剤を分解しルイス酸を発生せしめ重合可能組成物
を重合させ、また捕捉剤を活性化して、生成した
有機硫黄化合物と反応を行わせる。かかる重合の
特徴は実質的に悪臭性の硫黄化合物がなくなるこ
とである。 最も通常的な形では、組成物を電磁波照射する
工程に先立ち被塗装物に光重合性組成物を塗布す
る工程を含む方法をとる。もし、前述のWattの
特許の脂環式エポキシ化合物を使用せず通常の温
度で速く硬化することを所望であるならば、放射
線照射による開始後0.5秒乃至2分の間50〜90℃
の温度に組成物を保つて指触乾燥状態に速やかに
硬化するのもよい。 発明の詳細な説明: 前記のとおり、本発明の組成物は必須の成分と
して、カチオン重合性物質、スルホニウム塩光開
始剤と有機イオウ捕捉剤の混合物からなる。電磁
波を照射すると、スルホニウム塩光開始剤は分解
しカチオン重合性物質の重合を開始するが同時に
悪臭性の有機硫黄化合物を生成する。有機硫黄化
合物捕捉剤もまた電磁波照射により活性化され有
機硫黄化合物と反応して硫黄臭を軽減する。 本発明に使用されるカチオン重合性物質は、好
ましくはエポキシプレポリマー物質を単独または
主成分として含む。しかし、カチオン重合するこ
とが出来ることで知られている他の有機モノマー
は数多くあり、カチオン重合性物質のすべてまた
は一部分として含まれていてよい。かかる性質の
ビニル有機モノマーにはスチレン等の様なビニリ
デン芳香族炭化水素、ビニルアセトアミド、イソ
ブチルビニルエーテルやn−オクチルビニルエー
テルの様なビニルエーテル類:アクロレイン;1
−ビニルピレンやアセナフタレンの様なビニルア
レン類;9−ビニルカルバゾールやビニルピロリ
ドンの様なビニルカルバゾール類;ビニルシクロ
ヘキサンの様なビニル脂環式化合物、イソブチレ
ン、ブタジエンやイソブチレンの様な共役ジエン
類がある。また例えばテトラヒドロフラン、トリ
オキサンを始めとするオキセタンやオキソランの
様な環状エーテル類であつてもよい。他の化合物
として例えばプロピオラクトンを始めとするベー
タ・ラクトン等の環状エステルや1,3,3−ト
リメチルアゼチジンの様な環状アミン類がある。
また別の類のカチオン重合性物質にはヘキサメチ
ルトリシロキサンの様な環状有機シリコン化合物
がある。さらにまた別の類のカチオン重合可能物
質として使用可能な物質には1978年7月15日に特
許されたCrivelloの米国特許第4102687号に記述
されている様な尿素ホルムアルデヒド樹脂、フエ
ノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムア
ルデヒド樹脂を始めとするアルデヒドの熱硬化性
有機縮合樹脂がある。さらに、カチオン重合性物
質はビニル系もしくはエポキシ系のプレポリマー
または低分子量ポリマーであつてもよい。ビニル
プレポリマーとしては多官能ビニルエーテル類や
低分子ジエンポリマーが含まれる。 適当なカチオン重合可能な物質はPappasの
“UV CURING:SCIENCE AND
TECHNOLOGY”(Technology Marketing
Corporation、Stamford、Connecticut);
Crivelloの米国特許第4150988号、Crivelloの米国
特許第4102687号やCrivelloの米国特許第4069056
号に詳しく述べられている。 前述したとおり、好ましいカチオン重合性物質
は少なくとも主成分としてエポキシ系プレポリマ
ー物質を含んでいて、オキシラン環の開環によつ
て重合出来るようにエポキシ基即ちオキシラン環
を少なくとも一つ有するモノマー状またはプレポ
リマー状物質から成る。それに加えてポリマー状
のエポキシ化合物であつてもそれが組成物中に分
散でき、かつさらに重合し固体のポリマーを与え
ることが可能である限り使用することができる。
エポキシ化合物は脂肪族、脂環式、芳香族であつ
てもヘテロ環式であつてもよい。エポキシプレポ
リマーはオキシラン環よりも塩基性の官能基を含
んではいけないし又開始剤と捕捉剤を溶かすもの
でなくてはならない。最も好ましくはこのプレポ
リマーは分子内に2個又はそれ以上のエポキシ基
を有するエポキシ化合物を適当な量含んでいるも
のである。 重合可能なエポキシ物質はエポキシ樹脂を単独
またはその組み合わせで使用されることになり、
平均のエポキシ価が約0.1〜1.0となるであろう。
エポキシ基を有する炭素鎖はエーテル、エステ
ル、ハロゲン、ホスフエートなどのような他の置
換基を持つていてもよく、又それらの化合物はア
クリル基やシリコン基のような他の重合性官能基
を持つていてもよい。 典型的なエポキシ化合物は市販品として容易に
入手でき、最も普通に使用されているものはビス
フエノールAとエピクロルヒドリンの反応生成
物、または比較的低分子量のフエノールホルムア
ルデヒド樹脂とエピクロルヒドリンの反応で得ら
れる化合物である。種々のエポキシ化合物につい
てはH.LeeとK.NevilleによるHANDBOOK OF
EPOXY RESINS(McGraw Hill1967年)を参
照してもよい。又それに加えて、本発明に有用な
エポキシを後に述べて示すことになるが、他の技
術的出版物や特許のなかにも数多く述べられてい
る。 前述したWattの米国特許第3794576号には紫外
線暴露のような方法で常温で組成物が速やかに重
合し、硬化するように1分子内に少なくとも2つ
の脂環式エポキシ基を有するエポキシエステルを
15%以上配合した感放射線エポキシ配合物が述べ
られている。かかる化合物は通常の場合エポキシ
化された環状アルコールとエポキシ化された脂環
式カルボン酸のエステル乃至はアルキル置換され
た(エポキシシクロアルカン)メタノールと二塩
基性酸とのエステルである。前述のWattの特許
には適当な化合物が数多く述べられている。 必ずしも必須ではないし、時には嫌われること
もあるが、本発明の重合可能エポキシ組成物は粘
度を改良するために稀釈剤を含有してもよい。ま
たこうした稀釈剤はエピクロルヒドリンとアルコ
ールまたはフエノールの反応生成物のように反応
性であつてもよい。反応性稀釈剤の典型的な例は
ノニルフエノールとエピクロルヒドリンの反応生
成物である。稀釈剤の量は反応性の稀釈剤が使用
される場合には組成物中ゼロから45%まで変化し
てよく、ジブチルフタレートのような非反応性稀
釈剤を使用する際には好ましくは15%以下にする
のがよい。 用途によつては好ましい色づけをするために組
成物中に不活性な顔料や染料を加えることもでき
る。一般的にはこうした顔料や染料は組成物の45
重量パーセント以下となるであろう。ある種の応
用にはタルクやシリカのような不活性な充填剤を
混入するのが好ましいが、こうした充填剤は硬化
組成物の要望された性質に害となることはない。
通常は硬化可能組成物の45重量パーセント以下、
また好ましくは25重量パーセント以下に留めるの
がよいであろう。 最近、エポキシ系プレポリマー物質と微粒子状
塩化ビニルポリマーを混合して得られる好ましい
塗料組成物が発見された。Joseph M、Guarnery
等の米国特許出願第21914号(1979年3月19日)
「重合可能なエポキシ化合物と微粒子状塩化ビニ
ルポリマーを含む重合性被覆用組成物とその塗装
方法及び塗装製品」に示されているように、ここ
でいう微粒子状塩化ビニルポリマーはエポキシプ
レポリマー物質に実質的には不溶性であるが、濡
れは起るものでなくてはならない。塩化ビニルの
コポリマーとして15重量パーセント、好ましくは
10重量%以内の酢酸ビニルを使用することはでき
るが、一般的にはポリマーとして塩化ビニルのホ
モポリマーを使用するのがよいであろう。こうし
た微粒子状ポリマーはASTM D1243−66の方法
で決定された固有粘度0.60−1.60の高分子量を有
し、粒子径0.5−20.0ミクロンで、エマルジヨン
重合法によつて製造されたものが便利である。 エポキシ樹脂と塩化ビニル樹脂との組成分は一
般的に35−80重量部のエポキシプレポリマーと20
−60重量部の塩化ビニルポリマーが混合されて重
合可能物質とされる。好ましくは混合比はエポキ
シプレポリマー物質45−65部対塩化ビニルポリマ
ー35−55部である。この比は塗料中の二つの成分
のガラス転移温度(Tg)の差異を調節する目的
で変えてもよい。このことは塗装物が後加工され
る温度が二つのガラス転移温度の中間にくるよう
にする上で好ましいことである。 微粉末状塩化ビニルポリマーをエポキシプレポ
リマーに混ぜる場合はエポキシ化合物として脂環
式エポキシ基を有する化合物をその15重量パーセ
ント以下に抑えるべきで、出来ればこうした化合
物を全く含まない方が好ましい。かくして、前述
のWattの米国特許第3794576号記載の脂環式エポ
キシエステルはそれが微粉末状ポリマーを著しく
膨潤させ、レオロジー特性に悪い影響を与えるこ
とが知られているため、除外するか、または15重
量パーセント以下の量に抑えるべきである。さら
にこうしたエステルは塩化ビニルポリマーに浸透
してゆくらしく、前記のWattの特許に述べられ
たエポキシ組成物の常温硬化性を損うことにもな
る。 本発明の重合可能物質は1979年5月22日付で特
許されたTsao等の米国特許第4156035号に述べら
れているようにアクリル性モノマーのようなフリ
ーラジカル重合性の物質を少量含んでいてもよ
い。こうしたアクリル性モノマーとしてはトリメ
チロールプロパントリアクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレートや相当するメタクリレートのよう
な多官能性アクリレート並びにメタクリレートが
ある。重合可能なアクリレートモノマーを使用す
る際には重合可能な物質の50重量パーセント以下
にすべきであり、30重量パーセント以下にするの
がより好ましい。 先にも述べたように、スルホニウム塩光開始剤
は前記のCrivelloの特許記載のトリ(アリール/
アルキル/ヘテロ環式)型のものであつてもよ
く、前記WattおよびChangの特許出願記載のビ
ス−〔トリ(アリール/アルキル/ヘテロ環式)〕
型のものでもよい。トリ(アリール/アルキル/
ヘテロ環式)スルホニウム塩光開始剤は前記の
Crivelloの米国特許第4058041号やSmithの米国特
許第4069054号に詳しく議論されている。この型
の光開始剤の一般式は前記Crivelloの特許に記載
されている: 〔(R)a(R1)b(R2)cS〕+ d〔MQe〕-(e-f) 但し、Rは一価の芳香族有機基;R1はアルキ
ル、シクロアルキル乃至置換アルキルから選択さ
れた一価の有機脂肪族基;R2は脂肪族基乃至芳
香族基から選択されヘテロ環または融合環を形成
する多価有機基;Mは金属またはメタロイド;Q
はハロゲン基;aは0〜3までの整数;bは0か
ら2の整数;cは0または1に等しい整数;a+
b+cの合計は3またはSの原子価に等しく;d
=e−f;fはMの原子価で2から7までの整
数;eはfより大きく8までの整数。 この種のスルホニウム塩光開始剤の例は以下の
通りである:トリフエニルスルホニウムテトラフ
ルオロボレート、メチルジフエニルスルホニウム
テトラフルオロボレート、ジメチルフエニルスル
ホニウムヘキサフルオロホスフエート、トリフエ
ニルスルホニウムヘキサフルオロホスフエート、
トリフエニルスルホニウムヘキサフルオロアンチ
モネート、ジフエニルナフチルスルホニウムヘキ
サフルオロアルセネート、トリトリルスルホニウ
ムヘキサフルオロホスフエート、トリフルオロメ
チルジフエニルスルホニウムテトラフルオロボレ
ート、およびジメチルナフチルスルホニウムヘキ
サフルオロホスフエート。他の化合物は、
Crivelloらによる「トリフエニルスルホニウム
塩:新しい型のカチオン重合用光開始剤」
(JOURNAL OF RADIATION CURING第5
巻2、10−11頁、1月1978年)やPappasの“UV
CURING:SCIENCE AND
TECHNOLOGY”、(Technology Marketing
Corporation、Stamford、Connecticut)を始め
として前記のCrivelloやSmithの特許に記載され
ている。 第二の型のスルホニウム塩光開始剤は次のいず
れかの一般式を有していてよい: () {〔(R1)b(R2)cSR3〕Y〔R4S(R5)h
(R6)i〕}+2 (o)d{〔MQe〕-(e-f)}n () {〔R7SR3〕Y〔R4SR8〕}+2 (o)d{〔MQe〕-
(e-f)
}n () (R1)b(R2)cSAS(R5)h(R6)i〕+2 (o
)d
{〔MQe〕-(e-f)}n () 〔R7SASR8+2 (o)d{〔MQe〕-(e-f)}n 但し、Yは直接結合手またはR3とR4を結合す
る架橋原子または基であつて、例えば二価の硫黄
−S−、二価の酸素−O−、二価の窒素
【式】二価の炭素
【式】またはケトン基
【式】等;R2とR6はアルキル、シクロアルキ ル乃至置換アルキルから選択される一価の有機脂
肪族基;R1とR5は環置換されているかまたはさ
れていない有機芳香族基;R3とR4は環置換され
ているか又はされていない有機芳香族基;R7
R8は同一でも相異つていてもよく、硫黄原子と
ヘテロ環または融合環を形成する多価有機基;
R9、R10およびR11は水素または置換乃至無置換
のアルキル乃至はアリール基;Aは芳香系環骨格
を有するもので、一員環乃至は多環系、ヘテロ芳
香族の一員環または多環系あるいは脂環系と結合
した芳香族乃至ヘテロ芳香環系;bとhは0、1
または2の整数、cとiは0、1、または2の整
数、b+cまたはh+iは2;d=1/2(e−
f)でnは整数化のためdの乗数;fはMの原子
価で2〜7の整数;eはfより大きく8までの整
数。この塩の簡単な製造法は前に述べたWattと
Changの米国特許出願に述べられている。この種
のスルホニウム塩光開始剤の例はビス−〔4−(ジ
フエニルスルホニオ)フエニル〕スルフイド・ビ
スヘキサフルオロホスフエート;ビス−〔4−(ジ
フエニルスルホニオ)フエニル〕エーテル・ビス
ヘキサフルオロホスフエート;ビス−〔4−(ジフ
エニルスルホニオ)フエニル〕ケトン・ビスヘキ
サフルオロホスフエート;ビス−〔4−(テトラメ
チレンスルホニオ)フエニル〕スルフイド・ビス
ヘキサフルオロホスフエート;ビス−〔4−(テト
ラメチレンスルホニオ)フエニル〕スルフイド・
ビステトラフルオロボレート;及びビス−〔4−
(ジフエニルスルホニオ)フエニル〕スルフイ
ド・クロロスタネート等である。 スルホニウム塩光開始剤の量は重合を開始する
ためには重合可能物質に対して少なくとも0.1重
量パーセントが必要であることに注意すれば、
0.2〜10重量パーセントとかなり広範囲に変える
ことができる。重合を速やかに行うためには、そ
の量は重合可能物質の少なくとも0.5重量パーセ
ントなければならない。5重量パーセントの量ま
では反応速度を増加するが、それ以上の量を加え
ても、それほど反応速度の増加は見られずむしろ
生成したポリマーの物性に悪影響を与える傾向が
ある。かくしてスルホニウム塩光開始剤の実際的
な上限は重合可能物質に対して10重量パーセント
であり、好ましい範囲は0.5〜4.0パーセントであ
る。 前にも示したとおり有機硫黄化合物捕捉剤は芳
香族ケトン(例 フエノン化合物とキサントン化
合物)、ベンゾイン化合物、アリロインオキシム
化合物、有機過酸化物、ベンジル化合物から選択
されその特徴として、光開始剤の吸収帯の内であ
れ外であれ、光開始剤を分解させるのに使用され
ると同じ型の電磁波に照射されると活性化され、
その活性体はスルホニウム塩光開始剤の分解によ
り放出された有機硫黄化合物と反応してその硫黄
臭を軽減するものである。 捕捉剤はスルホニウム塩光開始剤を分解するの
に使用される波長のエネルギーによつて活性化さ
れるが、スルホニウム塩光開始剤の分解に必要な
波長を強く吸収して、光開始剤の分解を妨げるよ
うであつてはいけない。捕捉剤は本発明の重合可
能物質に溶けるものである必要があり、またポリ
マーの物性を著しく損なうものであつてはならな
い。生成したラジカルまたは三重項は有機硫黄化
合物と反応出来るように十分安定である必要があ
り、その硫黄化合物との反応生成物は低揮発性で
あるか、不快臭のないものでなくてはならない。
さらに反応生成物それ自体は硬化乃至は後処理条
件下で光分解または熱分解を受けるものであつて
はならない。 アリロインオキシム化合物は次の一般式を有す
る。 アリール基Arはベンゼン環または多核環で環
構造はアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、
カルボニル、ヒドロキシ、カルボアルコキシ、ハ
ロゲンやニトロ基で置換されてもよい。アミン基
のような塩基性置換基はない方がよい。R3は水
素またはアルキル基である。この化合物の例はα
−ベンゾインオキシムである。 有機過酸化物は一般式 を有する。但し、R4とR5はアルキルまたはアリ
ール基であつてよい。アルキル基乃至アリール基
はアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、カル
ボニル、ヒドロキシ、カルボアルコキシ、ハロゲ
ンやニトロ基で置換されてよい。アミン基のよう
な塩基性置換基はない方がよい。こうした過酸化
物の例はベンゾイルパーオキシド、クメンパーオ
キシドやジクミルパーオキシドである。 ベンジル化合物は次の一般式を有する; アリール基Arはアルキル、アルコキシ、アリ
ールオキシ、カルボニル、ヒドロキシ、カルボア
ルコキシ、ハロゲン、ニトロ基等で置換されてい
てもよくされていなくともよい。アミン基のよう
な塩基性置換基はない方がよい。こうした化合物
の例は、ベンジル、4−クロルベンジルや4,
4′−クロルベンジル等である。 ベンゾイン化合物は次の一般構造式を有する; ここでアリール基Arはベンゼン環または多核
環であつて、その環構造はアルキル、アルコキ
シ、アリールオキシ、カルボニル、ヒドロキシ、
カルボアルコキシ、ハロゲンおよびニトロ基で置
換されていてよい。アミン基のような塩基性置換
基はない方がよい。R1は水素またはアルキル、
アリール、シクロアルキル基である。R2は水素
またはアルキル、アリール又はヘテロ環基であ
る。こうしたベンゾイン化合物の例はベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル
およびメチルベンゾインメチルエーテルである。
最後の型の化合物は有機ケトン基を有しその中で
はフエノン類およびキサントン類は特に有効であ
る。 フエノン化合物は次の一般式を有する; ここでアリール基Arはベンゼン環または多核
環で、その環骨格はアルキル、アルコキシ、アリ
ールオキシ、カルボニル、ヒドロキシ、カルボア
ルコキシ、ハロゲンやニトロ基で置換されていて
もよい。アミン基のような塩基性置換基はない方
がよい。Rはアルキル、アリールまたはヘテロ環
基であり、これもまた上記のアリール基と同じよ
うに置換されていてもよい。こうしたフエノン化
合物の例はアセトフエノン、α,α−ジエトキシ
アセトフエノンとα,α−ジメトキシ−α−フエ
ニルアセトフエノンである。 キサントン化合物は一般式 を有する。ここでZは酸素または硫黄でキサント
ンまたはチオキサントンを形成し、外側の環は無
置換又はアルキル、アルコキシ、アリールオキ
シ、カルボニル、ヒドロキシ、カルボアルコキ
シ、ハロゲンまたはニトロ基で置換されていても
よい。アミン基のような塩基性置換基はない方が
よい。こうした化合物の例はキサンテン−9−オ
ン(または9−キサントン)、チオキサンテン−
9−オン(またはチオキサントン)、および2−
クロロチオキサントンである。 有機硫黄化合物捕捉剤の量は使用されるスルホ
ニウム塩光開始剤の量に依存し、また不必要に多
くの量の有機硫黄化合物捕捉剤を使用するとポリ
マーの物性に悪い影響を与えるかもしれないこと
を考慮すれば、組成物中0.1〜15重量パーセント
というかなりの広範囲で変化させてよい。一般的
には有機硫黄捕捉剤の量を理論的にスルホニウム
塩光開始剤の分解によつて生じる有機硫黄化合物
と反応させるに必要な量の少なくとも50重量パー
セントにするのが好ましく、より好ましくは理論
的に有機硫黄化合物と反応させるに必要な量の1
−2倍にする。 ある例においては、有機硫黄化合物捕捉剤はフ
リーラジカルを生成し、後で詳しく述べるように
有機硫黄化合物とカツプリングまたは反応すると
思われる。こうした例では捕捉剤の各分子が二つ
のフリーラジカルを生成し、したがつて、理論的
には2分子のトリ(アリール/アルキル/ヘテロ
環式)スルホニウム型触媒または一分子のビス−
〔トリ(アリール/アルキル/ヘテロ環式)〕スル
ホニウム型触媒から生成する2分子の有機硫黄化
合物と反応することができる。ここで開示した他
の有機硫黄化合物捕捉剤は電磁波照射により三重
項状態を形成し、スルホニウム塩光開始剤の分解
により生成した1分子の有機硫黄化合物と反応す
ることになる。従つて理論的には、1モルのトリ
(アリール/アルキル/ヘテロ環式)スルホニウ
ム塩型光開始剤には1モルのビス−〔トリ(アリ
ール/アルキル/ヘテロ環式)〕スルホニウム塩
型光開始剤には2モルの三重項捕捉剤が必要であ
る。 多くの化合物の中でもベンゾイン化合物が特に
有用であり、比較的少量でも有効でしかも物性に
はほとんど影響がない。ベンゾインそれ自体は、
1モルのトリ(アリール/アルキル/ヘテロ環
式)型スルホニウム塩に対しては0.5〜1.0モル、
1モルのビス〔トリ(アリール/アルキル/ヘテ
ロ環式)〕型スルホニウム塩に対しては0.6〜2.0
モルの量で有効である。 作用の理論は完全には理解されてはいないが次
の説明が成り立つと思われる。本発明のスルホニ
ウム塩光開始剤は電磁波照射により分解しカチオ
ン重合性物質の重合の開始に有効なルイス酸を生
成する。ここで言う「ルイス酸」という言葉は分
解によつて生じ、例えばオキシラン環上の酸素か
ら電子対を受けとり、オキシラン環を開くよう
に、モノマーから直接あるいは間接的に電子対を
受けとつて重合を開始するための化合物を包含す
るものである。古典的なルイス酸前駆体の分解機
構についてはジアゾニウム系開始剤に関して前述
のWattの特許第3794576号に述べられている。よ
く知られているように「ルイス酸」という言葉は
広い意味でプロトン酸やプレンステツド酸も包含
する。 トリアリールスルホニウム塩が分解し、間接的
にルイス酸を生成する機構についてはCrivelloら
による『トリアリールスルホニウム塩;新しいカ
チオン重合の光開始剤』としてJOURNAL OF
RADIATION CURING、第5巻、2頁(1978
年1月号)に提案されている。その著者らはジア
リール−またはトリアリールスルホニウム塩の分
解によりブレンステツド酸を生成し、そのプロト
ンがオキシラン環の酸素から電子を受けとりルイ
ス酸として機能して、式(1)〜(3)に示された以下の
機構に従つて重合を開始するとしている。 (1)Ar3S+X-hv ――→ Ar2S・++Ar・+X- (2)Ar2S・++YH→Ar2S+−H+Y・ (3)Ar2S+−H→Ar2S+H+ しかし作用に関する理論的説明がどうであろう
と、光開始剤が反応物中でルイス酸として働く電
子受容性物質を生成し、エポキシ化合物の場合に
はオキシラン環を開環し、また他の場合にはカチ
オン重合性モノマーから電子対を受けとることに
よりモノマー物質の重合を開始していることは明
らかである。反応はその後次々とモノマー単位を
活性化し、すべてのモノマーを重合してしまう
か、または不純物が反応機構を阻害するまで継続
してゆく。 不快臭の源についての理論は完全にはわかつて
はいないが、光分解の際に有機スルフイドまたは
メルカプタンが生じるためと思われる。光分解の
際にフエニルスルフイドが生じるがそれは水素原
子供与分子が存在すると、次の式(4)および(5)に従
つてベンゼンチオールが生成すると考えられる。 (4)C6H5SC6H5hv ――→ C6H5・+C6H5S・ (5)C6H5S・+YHhv ――→ C6H5SH+Y・ しかしアリールスルフイドまたは他のチオアリ
ールラジカルが直接的に水素供与分子と相互作用
する可能性も考えられる。 本発明の組成物における有機硫黄化合物捕捉剤
の作用の理論もまた完全には理解されていない。
しかし一つの仮説としてチオアリールラジカル類
または他の有機スルフイドラジカル類が有機硫黄
捕捉剤の光分解によつて生じた別のフリーラジカ
ルと反応し初めの有機硫黄化合物と比較して、よ
り不揮発性の、あるいはより快いか又はがまんの
できる、おそらくは低毒性の反応生成物が生成す
ることが考えられる。さらにこの相互作用の結果
生じた生成物が重合した組成物中にとり込まれる
可能性もある。 有機硫黄捕捉剤がフリーラジカルを生成すると
した場合には有機スルフイドまたはメルカプタン
に対して以下の式(6)〜(8)に示すように反応すると
いう仮説を立てることができる: (6)R・+ArS・→ArSR (7)R1・+ArSH→ArS・+R1H (8)ArS・+R1・→ArSR1 フリーラジカルR・は(6)式のようにArS・ラジ
カルと結合するタイプのものであるか、または(7)
式のように既に生成したメルカプタンArSHから
水素を引き抜くR1・のタイプのものであつてよ
い。 上に示されたように、有機硫黄化合物捕捉剤は
下式の(9)で示されるベンゾインで代表される本当
のフリーラジカルであるか、または下式(10)のベン
ゾフエノンの場合のような三重項を形成するもの
であつてよい。 作用の理論的説明がどうであれ、ここで定義さ
れた有機硫黄化合物捕捉剤を使用した本発明の組
成物は今まで例示されてきたスルホニウム塩光開
始剤を含む組成物に典型的な臭気を著しく抑制す
る作用があることが見い出された。 前に示したように光開始剤は電磁波エネルギー
の吸収によつて分解しルイス酸を与える。この目
的のためには電子線照射、X線照射、やその他の
高エネルギー放射線を使用してもよいが、紫外線
照射は大へん満足な結果を与え商業的応用には好
ましい。電磁波への暴露は極端に短時間しか必要
でなく、ふつうはほとんどの場合、0.5から3秒
で十分である。しかし比較的厚い塗料組成物に対
しては、放射線が十分塗料の内部にも達するよう
暴露時間を5秒か、それ以上に延長するのが好ま
しいかもしれない。 前述したWattの特許に記載された望ましい高
速硬化のための脂環式エポキシ化合物を配合中に
入れない場合のエポキシプレポリマー組成物の重
合では電磁波照射による開始後0.5秒から2分の
間比較的狭い温度に加温し保持しておくことによ
つて少なくとも表面状態の高速硬化が達成され、
30秒以内にエポキシプレポリマー物質の重合によ
りタツクフリー状態にすることができる。この加
温の温度は50℃から90℃の範囲までがよいが、一
般的には55℃〜75℃に保持して生成するポリマー
の性質に悪影響を与えないようにしながら望まし
い重合速度を実現するのがよい。 組成物の温度は好ましい温度まで、いかなる加
熱方法で上昇させてもかまわないが、それには例
えば、金属性の被塗装物または容器が使用されて
いる場の誘導加熱;伝導加熱;対流加熱;赤外線
ランプのような輻射源を用いる放射加熱などであ
る。触媒の分解に紫外線の放射源を使用する場合
には、赤外線輻射を利用するのが便利であり、設
備を最小限のものにするためにも好ましい。 本発明の組成物は美観あるいは、保護の目的に
耐久性塗膜をつくるための塗料組成物にとりわけ
応用される。エポキシ組成物はその耐溶剤性、耐
薬品性、耐摩耗性のため、あるいは金属表面への
密着性が優れているため、さらに描画や成形作業
に耐える力があるという理由からグラフイツク・
アーツの分野に格別有用である。 本発明の有効性を以下の実施例によつて具体的
に示すが、特に示さない限りすべての例で部は重
量部で示してある。 実施例 1 異つた化合物を臭気抑制剤乃至は有機硫黄化合
物捕捉剤として使用し、次の基本配合に基づき量
を変化させながら一連の配合物をつくつた。成 分 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4
−シクロヘキサンカ−ボキシレート(Ciba−
Geigy社商品名CY−179) 80 ブタンジオール脂肪族ジグリシジルエーテル
(Ciba−Geigy社商品名RD−2) 20 シリコン系レベリング剤(General Electric社商
品名SR−82) 2 スルホニウム塩光開始剤(General Electric社商
品名UV Cat−14の光開始剤組成物の50重量パー
セントプロピレンカーボネイト溶液) 2 添加剤 以下に示す 配合物は鋼板(熱処理TFS板)上に一平方イ
ンチあたり10ミリグラムになるように塗布され
た。そして塗料は200ワツト/インチの紫外線ラ
ンプ2本に110フイート/分のラインスピードで
硬化せしめた。相対湿度は32%で周囲温度は22℃
であつた。照射直後板を鼻へもつてゆき臭気を調
べた。
【表】 なり減少、やや芳
香族臭
【表】 実施例 2 上で示したように、光分解によりスルホニウム
塩光開始剤からフエニルスルフイドが生成し、さ
らに反応してメルカプタンまたは悪臭性の有機硫
黄化合物ができると考えられる。推測では6.04g
の33.3重量パーセントビス〔4−(ジフエニルス
ルホニオ)フエニル〕スルフイドビス−ヘキサフ
ルオロホスフエートのプロピレンカーボネイト溶
液は0.888gのフエニルスルフイドを生成する。
よりうまく捕捉剤化合物の性能を評価するために
決まつた量のフエニルスルフイド(プロピレンカ
ーボネイトをキヤリアーとして)を有する基本配
合物を調製した。成 分 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4
−シクロヘキサンカーボキシレート(Ciba−
Geigy社商品名CY−179) 95.31 プロピレンカーボネイト 3.84 精製されたフエニルスルフイド 0.847 この基本配合物17.36gを有するサンプルに有
機硫黄捕捉剤と考えられる種々の化合物を添加し
た。そして組成物はNo.3のバーコーターで鋼板
(TFS板)に塗布した。照射前には塗膜は甘い、
エステルのようなフエニルスルフイド特有の臭い
を持つていた。板を5秒間、2インチの距離で
UVIARCランプ(60ワツト/インチ)の紫外線
照射した。照射した板は臭いをかぎメルカプタン
臭があるかどうか確認した。
【表】 甘い臭い
K−2 〃 4.56 メルカプタン
臭なし
実施例 3 J.Knapcykらの方法(Journal of American
Chemical Society、91巻、145頁、1969年)に従
つてトリフエニルスルホニウムヘキサフルオロホ
スフエート(TPS)を合成し、次の標準配合物
を調製した。成 分 ビスフエノールAのジグリシジルエーテル
(Shell Chemical社商品名EPON−825) 55 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4
−シクロヘキサンカーボキシレート(Ciba−
Geigy社商品名CY−179) 30 エポキシ(C12−C14)アルキルグリシジルエーテ
ル(Procter&Gamble社商品名エポキシド#8)
15 TPS溶液(33.3%プロピレンカーボネート溶液)
6.04 この配合物に下記の部料づつ種々の有機硫黄化
合物を添加した、組成物はNo.3のバーコーターで
厚紙上に塗布し360ワツトのUVIARCランプに照
射した。サンプルは照射後すぐに臭いを嗅いだ。
【表】 タン臭
実施例 4 本発明の組成物の高速塗装ラインでの有効性を
試験するために、以下の配合を調製した。成 分 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4
−シクロヘキサンカーボキシレート(Ciba−
Geigy社商品名CY−179) 24.17 クレジルグリシジルエーテル(Celanese Corp.
商品名EPIREZ5011) 14.59 ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)
アジペート(Union Carbide社商品名ERL4299)
58.35 シリコン系レベリング剤(General Electric社商
品名SR−82) 2.04 SL−92(Daniels) 0.20 液状ラノリン 0.50 フツ化炭素系界面活性剤(Minnesota Mining&
Manufacturing社商品名FC−430) 0.10 スルホニウム塩光開始剤(50重量%プロピレンカ
ーボネイト溶液、General Electric社商品名UV
Cat14) 3.0 この配合物の一つには1.1重量パーセントのベ
ンゾインを添加した。各試験において鋼板
(TPS板缶エンド用)は実機塗装ラインで塗布し
6コの紫外線ランプで硬化せしめた。塗装物は
240フイート/分の速度で通過させた。なにも加
えないワニスの試験では、硬化させた鋼板のスト
ツクは強いメルカプタン臭を発した。ベンゾイン
を添加した配合では、メルカプタン臭はみられ
ず、快いアーモンド臭があつた。 実施例 5 ワニス配合用の以下の樹脂ブレンドを調製し
た。成 分 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4
−シクロヘキサンカーボキシレート(Ciba−
Geigy社商品名CY−179) 76.11 ブタンジオールジグリシジルエーテル(Ciba−
Geigy社商品名RD−2) 19.04 シリコン樹脂系レベリング剤(General Electric
社商品名SR−82) 2.35 不飽和ポリカルボン酸(Mallinkrodt Chemical
社商品名BYK−P104) 0.49 この配合物16.55gに対して粗製のビス−〔4−
ジフエニルスルホニオ)フエニル〕スルフイドビ
スヘキサフルオロホスフエートの50重量パーセン
トプロピレンカーボネート溶液と種々の有機化合
物を添加し、そのスルフイド捕捉剤としての性能
を評価した。これらの組成物はNo.3のバーコータ
ーでアルミのテストパネル上に塗布し360ワツト
のUVIARCランプ(60ワツト/インチ出力)で
硬化せしめた。ここに示した照射時間は塗料を触
媒乾燥状態に硬化するのに要する時間である。
【表】 チロニトリ られず

実施例 6 物性への影響を調べるために、実施例5の配合
物をつくり16.55gの三つに分け、各々に0.666g
のビス−〔4−ジフエニルスルホニオ)フエニル〕
スルフイド・ヘキサフルオロホスフエートのプロ
ピレンカーボネート溶液(50%溶液)を加えた。
これらの1つには0.167gのベンゾインを加えも
う1つには1.00gのベンゾインを加えた。すべて
の組成物の塗膜はアルミ板上1秒間の紫外線照射
では照射直後指触で指紋を残す。ベンゾインを含
まない塗膜は1秒後に指紋が残らなくなるのに対
し、ベンゾインを含む塗膜は、それには2〜3秒
を要した。すべての塗膜において、3秒間の紫外
線照射ではその直後に指紋が残ることはない。塗
膜の軟化点を紫外線照射の後24時間たつて測定し
た。
【表】 紫外線照射の後24時間の硬化の後、塗膜に粘着
テープを貼りつけ、引つ張つてはがすことにより
密着性を測定した。すべての塗膜は紫外線照射後
4分間210℃で焼き付けない限り、この密着試験
で不合格であつた。 メチルエチルケトン(MEK)を浸した脱脂綿
による100回のラブテストではすべての塗膜が合
格した。 かくして、臭いを制御した配合物は硬化速度は
ほとんど相違せず、密着性、MEK耐溶剤性の変
化はなく、わずかに軟化点の降下がみられたのみ
であつた。 比較例 1 下表に示す添加剤を使用した他は実施例1と同
様にして配合物を作つた。 この配合物を、配合直後及び配合後45日間保存
した後についてそれぞれ実施例1と同様にして臭
気を調べた。
【表】 セタールパ タン臭や カプタン
ーオキシド や減少 臭
アセチルア 1.0 メルカプ 強いメル
セトン タン臭や カプタン
や減少 臭
比較例 2 実施例5で使用した有機硫黄捕捉添加物に代え
て以下の添加物を使用した他は実施例5と同様に
評価した。
【表】 ンゾトリアゾー

上記の詳細な説明や実施例からわかるようにス
ルホニウム塩光開始剤を利用した本発明の重合可
能組成物は明らかに硫黄乃至メルカプタンの臭い
を軽減するかまつたくなくす効果を有する。この
改良組成物は長い間にわたつて比較的安定で、し
かも速やかに硬化し所望の物性を有する塗膜を与
える。 以下に本発明組成物の重合方法及びその実施態
様を要約して示す。 (1)(A) 50〜99重量%のカチオン重合性物質と、電
磁波照射によりルイス酸を発生し該カチオン
重合性物質の重合を開始する少なくとも0.1
重量%のスルホニウム塩光開始剤(但し該ス
ルホニウム塩光開始剤は分解により臭気性の
有機硫黄化合物を発生するものとする)、お
よび該スルホニウム塩光開始剤の光分解によ
つて放出される有機硫黄化合物と反応し、そ
れによつて発生した硫黄臭を減少する作用を
する0.1〜15重量%の有機硫黄化合物捕捉剤
(但し該捕捉剤は電磁波照射により活性化さ
れ有機ケトン類、ベンゾイン化合物、アリロ
インオキシム化合物、有機過酸化物、および
ベンジル化合物からなる化合物群から選ばれ
るものとする)を混合し光重合性組成物を形
成し、 (B) 該組成物を電磁波照射し、該スルホニウム
塩光開始剤を分解しルイス酸を発生せしめ、
該重合性物質の重合を開始し、また該捕捉剤
を活性化せしめ該スルホニウム塩光開始剤の
分解によつて生じた有機硫黄化合物と反応さ
せて悪臭性の硫黄化合物を実質的になくすこ
とを特徴とする重合を行う工程からなるカチ
オン重合の方法。 (2) 該光重合性組成物が前項の電磁波照射に先立
つて塗料として被塗装物に塗布される前記(1)項
記載の方法。 (3) 該重合性物質が少なくともその40重量%のエ
ポキシ性プレポリマー物質を含有する前記(1)項
記載の方法。 (4) 該スルホニウム塩光開始剤が次の構造式を有
する化合物である前記第1項記載の方法。 〔(R)a(R1)b(R2)cS〕+ d〔MQe〕-(e-f) (但し、Rは一価の芳香族有機基;R1はアル
キル、シクロアルキル、又は置換アルキルから
選択される一価の有機脂肪族基;R2は脂肪族
基乃至は芳香族基から選択されヘテロ環または
融合環を形成する多価有機基;Mは金属または
メタロイド;Qはハロゲン基;aは0から3の
整数;bは0から2の整数;cは0または1に
等しい整数;a+b+cの合計は3または硫黄
の原子価に等しく;d=e−f;fはMの原子
価で2から7の整数;eはfより大きく8まで
の整数。) (5) 該スルホニウム塩光開始剤が、次の構造式を
有する化合物である前記第(1)項記載の方法。 {〔(R1)b(R2)cSR3〕Y〔R4S(R5)h (R6)i〕}+2 (o)d{〔MQe〕-(e-f)}n (但し、Yは直接結合手またはR3とR4を結合
させる架橋原子または基で例えば、二価の硫黄
−S−、二価の酸素−O−;二価の窒素
【式】二価の炭素
【式】またはケトン基
【式】等;R2とR6はアルキル、シクロアル キル乃至置換アルキルから選ばれる一価の有機
脂肪族基;R1とR5は環置換されているか、ま
たはされていない有機芳香族基;R3とR4は環
置換されているか、またはされていない有機芳
香族基;R9、R10およびR11は水素または置換
乃至無置換のアルキルまたはアリール基;bと
hは0、1、または2に等しい整数;cとiは
0、1または2に等しい整数;b+cまたはh
+iの合計は2;d=1/2(e−f)でnは整
数化のためのdの乗数;fはMの原子価で2〜
7の整数;eはfより大きく8までの整数。) (6) 該スルホニウム塩光開始剤が次の構造式を有
する化合物である前記第(1)項記載の方法。 {〔R7SR3〕Y〔R4SR8〕}+2 (o)d {〔MQe〕-(e-f)}n (但し、Yは直接結合手またはR3とR4を結合
するための架橋原子または基で例えば二価の硫
黄−S−、二価の酸素−O−;二価の窒素
【式】二価の炭素
【式】またはケトン基
【式】等;R3とR4は有機芳香族基;R7とR8 は同じか相異つていてもよく、硫黄原子とヘテ
ロ環または融合環を形成する多価有機基;R9
R10およびR11は水素、または置換乃至無置換
アルキル又はアリール基;d=1/2(e−f)
でnは整数化のためのdの乗数;fはMの原子
価で2〜7の整数;eはfより大きく8までの
整数。) (7) 該組成物が電磁波照射による開始後0.5秒乃
至2分間50〜90℃の温度に保たれる前記第(1)項
記載の方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 50〜90重量%のカチオン重合性物質、 (B) 少なくとも0.1重量%の電磁波の照射により
    分解しルイス酸(ブレンステツド酸を含む)を
    発生し、該カチオン重合性物質の重合を開始す
    るスルホニウム塩光開始剤(但し該スルホニウ
    ム塩光開始剤は分解して臭気のある有機硫黄化
    合物を生成するものとする)、及び (C) 0.1〜15重量%の該スルホニウム塩光開始剤
    の光分解によつて発生する有機硫黄化合物と反
    応し、それによつて硫黄臭を減少させる有機硫
    黄捕捉剤(但し該捕捉剤は電磁波照射により活
    性化され、芳香族ケトン類、ベンゾイン化合
    物、アリロインオキシム化合物、有機過酸化物
    及びベンジル化合物からなる化合物群から選択
    される) からなる光開始可能な組成物。 2 カチオン重合性物質がその少なくとも40重量
    %のエポキシ性プレポリマーを含む特許請求の範
    囲第1項記載の組成物。 3 スルホニウム塩光開始剤が次の構造式を有す
    る化合物である特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 〔(R)a(R1)b(R2)cS〕+ d〔MQe〕-(e-f) (但しRは一価の有機芳香族基;R1はアルキル、
    シクロアルキル及び置換アルキルから選択される
    一価の脂肪族性の基;R2は脂肪族性の基又は芳
    香族基から選択されたヘテロ環または融合環を形
    成する多価の有機基;Mは金属またはメタロイ
    ド;Qはハロゲン;aは0から3の整数;bは0
    から2の整数;cは0または1;但し、a+b+
    cの合計は3に等しいかまたはSの原子価に等し
    い;d=e−f:fはMの原子価で2〜7の整
    数;eはfより大きく8までの整数である。) 4 スルホニウム塩光開始剤が次の構造式を有す
    る化合物である特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 {〔(R1)b(R2)cSR3〕Y〔R4S(R5)h (R6)i〕}+2 (o)d{〔MQe〕-(e-f)}n (但し、Yは直接結合手またはR3とR4を結合す
    る架橋原子または基で例えば、二価の硫黄−S
    −、二価の酸素−O−、二価の窒素【式】二 価の炭素【式】またはケトン基【式】等であ り;R2とR6はアルキル、シクロアルキル、置換
    アルキルから選ばれる一価の有機脂肪族基;R1
    とR5は環置換されているか、またはされていな
    い有機芳香族基;R3とR4は環置換されているか、
    またはされていない有機芳香族基;R9、R10およ
    びR11は水素または置換乃至無置換のアルキル又
    はアリール基;bとhは0、1、または2に等し
    い整数;c及びiは0、1、または2に等しい整
    数;b+cの合計またはh+iの合計は2に等し
    く;d=1/2(e−f)でnは整数化に必要なd
    の乗数;fはMの原子価で2〜7の整数;eはf
    より大きく8までの整数である。) 5 スルホニウム塩光開始剤が次の構造式を有す
    る化合物である特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 {〔R7SR3〕Y〔R4SR8〕}+2 (o)d {〔MQe〕-(e-f)}n (但し、Yは直接結合手またはR3とR4を結合す
    る架橋原子または基であり、例えば二価の硫黄−
    S−、二価の酸素−O−、二価の窒素【式】 二価の炭素【式】またはケトン基【式】 R3とR4は有機芳香族基;R7とR8は同じかまた
    は相異なつてよく、硫黄原子とヘテロ環または融
    合環を形成する多価の有機基;R9、R10及びR11
    は水素または置換乃至無置換のアルキル又はアリ
    ール基;d=1/2(e−f)であり、nは整数化
    のためのdの乗数;fはMの原子価で2〜7の整
    数;eはfより大きく8までの整数。) 6 スルホニウム塩光開始剤が組成物の0.1〜10
    重量%であり、捕捉剤はフリーラジカルに活性化
    され、スルホニウム塩光開始剤の少なくともおよ
    そ1/2モル相当存在する特許請求の範囲第3項記
    載の組成物。 7 スルホニウム塩光開始剤が、組成物の0.1〜
    10重量%であり、捕捉剤はフリーラジカルに活性
    化され、スルホニウム塩光開始剤の少なくともお
    よそ1モル相当存在する特許請求の範囲第4項記
    載の組成物。 8 スルホニウム塩光開始剤が、組成物の0.1〜
    10重量%であり、捕捉剤はフリーラジカルに活性
    化され、スルホニウム塩光開始剤の少なくとも、
    およそ1モル相当存在する特許請求の範囲第5項
    記載の組成物。 9 スルホニウム塩光開始剤が、組成物の0.1〜
    10重量%存在し、捕捉剤が三重項状態に活性化さ
    れ、スルホニウム塩光開始剤の少なくともおよそ
    1モル相当存在する特許請求の範囲第3項記載の
    組成物。 10 スルホニウム塩光開始剤が組成物の0.1〜
    10重量%存在し、捕捉剤が三重項状態に活性化さ
    れ、スルホニウム塩光開始剤の少なくとも約2倍
    モル相当存在する特許請求の範囲第4項記載の組
    成物。 11 スルホニウム塩光開始剤が、組成物の0.1
    〜10重量%存在し、捕捉剤が三重項状態に活性化
    され、スルホニウム塩光開始剤の少なくとも約2
    倍モル相当存在する特許請求の範囲第5項記載の
    組成物。
JP11579080A 1979-08-30 1980-08-22 Cationic composition containing sulfonium salt photoinitiator and deodorant and its polymerization Granted JPS5634703A (en)

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