JPH0316166B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フイルター装置、特にハウジングに
設けられたフイルター膜の両端を、それぞれ管状
部材と連結するための第１及び第２カツプリング
を備え、それにより、供給された流体が、フイル
ター膜を通つて排出されるようにしたことを特徴
とするフイルター装置に関する。

硬膜外麻酔のような医療用技術の分野におい
て、不要物、バクテリア、気泡などを捕捉するた
めに、流路にフイルター装置が連結される。この
フイルター装置には、ハウジングの導入口と排出
口の間に、薄い細孔性の膜などの化装置が取付
けられている。

このような従来のフイルター装置において、導
入口と排出口は、それぞれ、ハウジングに設けた
リユーエルテーパ部よりなつている。このリユー
エルテーパ部に、それぞれ上流と下流の流路か
ら、適当な他のリユーエルカツプリングを嵌合し
て、フイルター装置は流路に直結される。

しかし、従来の装置は、流路に適当なカツプリ
ング部材が設けられている場合を除いて、満足す
べきものではなかつた。実際に、ほとんどの流路
は、カツプリング部材を備えていない。そこで、
これまで、フイルター装置と流路との間に特殊な
カツプリング用アダプタを設けることにより、フ
イルター装置と流路との直結が可能であつた。

しかし、このようなアダプタを取り付けると、
流体が漏出したり、備え付けに更に時間を要した
り、流路にデツドスペースを増加させたりするよ
うな欠点を生じてしまつた。手術や麻酔に使用す
る場合に、このような部品の増加は、好ましくは
ない。

本発明の目的は、上記のような欠点を持たない
フイルター装置を提供することである。

本発明によれば、上記のような種類のフイルタ
ー装置であつて、第１カツプリングが、孔を有
し、弾性のあるブシユを備え、この孔に管状部材
の先端が挿入されるようになつており、弾性ブシ
ユがハウジングの締付け部材との間に取り付けら
れ、それにより管の周囲にブシユを圧縮して、管
とハウジングの間に、流体シールが形成されるよ
うになつているフイルター装置が提供される。

締付け部材とハウジングは、それぞれ互いに係
合し合うねじ溝を有しているとよい。締付け部材
は孔を有していて、その孔を介して、管が弾性の
あるブシユに延びているとよい。ハウジングは突
部を有していて、これが締付け部材中に突出し、
弾性のあるブシユの一端と当接している。

この突部の回りには鍔部が延びていて、その内
面にはねじ溝が設けられ、締付け部材の対応する
ねじ溝と係合するようになつている。フイルター
膜は、ハウジングの中で流路と概ね平行な方向に
取り付けられているとよい。ハウジングは、フイ
ルター膜の対向面を支持するために、第１支持材
と第２支持材を備えている。

第１支持材は、フイルター部材上を導入口から
フイルター部材まで延びている細長い溝を定めて
いる。また、複数の流路が、溝からフイルター部
材の端部まで延びている。

ハウジングは、それぞれ一体成形された２個の
部分よりなつているとよい。１個の部分に、第１
支持材と第２カツプリングが設けられ、別の１個
の部分に、第２支持材と第１カツプリングが設け
られているのがよい。フイルター部材は、２個の
部分の間に据え付けられる。

本発明によるフイルター装置を、添付の図面に
示された実施例に基づき、以下に説明する。

フイルター装置は、ハウジング１を備えてい
る。このハウジング１は、導入管３と排出カツプ
リング４の間に設けられたフイルター膜２を備え
ている。ハウジング１は、透明なプラスチツク製
のほぼ円筒形の剛性の本体１０を有している。導
入管３は円筒部１１により、本体１０の後端に取
り付けられている。円筒部１１はリユーエルテー
パ状孔１２と、外側に突出する固定用突起１３を
備えている。孔１２は、小径の孔１４を介して円
筒状のフイルターチヤンバ１５と連通している。
このチヤンバ１５は、側壁１６、並びに上壁１７
と下壁１８により仕切られている。

上壁１７と下壁１８を外側から見ると、それぞ
れ凹面状をなしている。上壁１７と下壁１８は、
それぞれ、内部に垂直方向に延びる複数の支柱１
９，２０を備えている。支柱１９と２０は、それ
ぞれ上壁１７と下壁１８から中央部近傍まで、平
行をなして延びている。それにより、中央部に細
長い溝２１が形成されている。

溝２１は、長手方向にそい、支柱１９，２０と
直交する方向に延びている。溝２１はまた、側管
２２と連通している。側管２２もまた、溝２１と
直角の方向にフイルター膜２の外縁部まで延びて
いる。

支柱１９，２０は、0.2μｍの大きさの孔を備え
るフイルター膜２を支持している。フイルター膜
２は、２対の支柱１９，２０の間に挾まれてい
る。この水平方向に延びているフイルター膜２に
より、チヤンバは上部室３１と下部室３２に仕切
られている。

上部室３１は、導入管３と連通し、一方、下部
室３２は孔４０を介して、排出カツプリング４と
連通している。

排出カツプリング４は、ハウジング本体１０の
管状前方部４１に設けられている。この前方部４
１は、リユーエルテーパ状突部４２を備え、この
突部４２中には孔４０が設けられている。外部鍔
部４３が同軸に突部４２を囲んでいるとともに、
内部にはねじ溝４４が設けられている。

突部４２の前端を囲み、中空の締金４５が設け
られている。この締金４５は先端に向け縮径して
いる。締金４５の後部の外側面にも、ねじ溝４６
が設けられている。このねじ溝４６は、鍔部４３
の内部に設けたねじ溝４４と係合している。締金
４５の縮径した前端部は、周縁に２個の耳部４７
を備えている。

この耳部４７により、締金４５が把持されると
ともに、回転しうるようになつている。締金４５
には、中心軸に沿い、軸孔４８が設けられ、突部
４２の孔と連通している。締金４５には、ゴム又
はプラスチツク製の弾性を有するブシユ５０が設
けられている。ブシユ５０の外壁は、締金４５の
内壁に嵌入している。即ち、ブシユ５０は、先端
のテーパ化した円錐部と、後部の概ね円筒状をな
す部分よりなつている。

ブシユ５０の後端は、突部４２の先端と当接し
ている。またブシユ５０は軸孔５１を有してい
る。この軸孔５１は、一端で孔４０と連通し、他
端で締金４５の軸孔４８と連通している。鍔部４
３に締金４５を嵌入させると、ブシユ５０は、突
部４２と締金４５の間で圧縮され、軸孔５１が締
め付けられる。

ハウジング１の本体１０は、それぞれ、一体的
に成形された２個の部分１０と１０１からなつて
いる。部分１００は、導入管３、チヤンバ１５の
上壁１７並びに側壁１６の上端よりなつている。
もう１つの部分１０１は、下壁１８、側壁１６の
下端並びに前方部４１よりなつている。

本発明によるフイルター装置は、本体１０の部
分１０１にフイルター膜２を据え付けることによ
り構成される。そこで、フイルター膜２は、側壁
１６の下端の先端と支柱２０により挾持される。

次に、フイルター膜２の上面に本体１０の部分
１００を置く。そこで、フイルター膜２の上面
が、支柱１９の底部と接触している。フイルター
膜２と、本体１０の２個の部分１００，１０１と
は、それぞれ接着剤、溶剤、若しくは放射周波信
号のような溶接法により、接着される。

使用する時には、硬膜外カニユーレ６１の先端
６０は、締金４５と孔４８と、ブシユ５０の孔５
１を介して、孔４０に押し込まれる。耳部４７が
握られることにより、締金４５が鍔部４３にねじ
込まれる。

そこで、カニユーレ６１の回りにブシユ５０が
圧縮される。また、ブシユ５０の後端が、突部４
２の先端と接触することにより孔４０にカニユー
レ６１をシールする。

シリンジの先端に設けられたリユーエルテーパ
状管のシリンジ端７０が、フイルター装置の後端
のリユーエルテーパ状孔１２に挿入されることに
より連結される。シリンジ端７０は、このように
して、上部室３１と連通し、一方カニユーレ６１
は下部室３２と連通する。

シリンジから供給された流体は、溝２１と側管
２２を介して、フイルター膜２の上面に散布され
る。フイルター膜２を通過後、化された流体
は、下部室３２の側管２２を介して中央溝２１に
流れ、更に孔４０を介して、カニユーレ６１に流
入される。

以上のように、フイルター膜２を、ハウジング
１内の流路と平行をなすように設けることによ
り、フイルター装置全体を薄く、小さな容積のも
のにすることが出来る。

本発明によるフイルター装置は、中間にアダプ
タを使用せずに、カニユーレ６１をフイルターに
直結しうる点で、特に好都合である。そこで、フ
イルター装置と、シリンジや他の管状部材との連
結を容易にするとともに、漏出の可能性を減少さ
せることが出来る。

また、管の回りをシールしうる弾性部材なら
ば、排出カツプリング４が他の実施例でもよいこ
とに留意すべきである。あるいは、リユエールテ
ーパ状孔を、排出カツプリングと同一の形状、若
しくは他の形状のカツプリングと代用することも
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるフイルター装置の平面
図、並びに第２図は、第１図の−線に沿う断
面図である。 １……ハウジング、２……フイルター膜、３…
…導入管、４……排出カツプリング、１０……本
体、１１……円筒部、１２……孔、１３……突
起、１４……孔、１５……チヤンバ、１６……側
壁、１７……上壁、１８……下壁、１９，２０…
…支柱、２１……溝、２２……側管、３１……上
部室、３２……下部室、４０……孔、４１……前
方部、４２……突部、４３……鍔部、４４，４６
……ねじ溝、４５……締金、４７……耳部、４
８，５１……軸孔、５０……ブシユ、６０……先
端、６１……カニユーレ、７０……シリンジ端、
１００，１０１……部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ハウジング内に取り付えたフイルター膜と、
   このフイルター膜の両端と連通する第１カツプリ
   ングと第２カツプリングを備え、硬膜外カニユー
   レとシリンジを連結するためのフイルター装置に
   おいて、 前記第１カツプリング４が、弾性のあるブシユ
   ５０と締金４５を備え、ブシユ５０が、硬膜外カ
   ニユーレ６１の先端６０が挿入される軸孔５１を
   備え、締金４５が、ハウジング１において、ブシ
   ユ５０を受容するためのキヤビテイーと、ハウジ
   ング１と係合するねじ溝を有し、それにより、締
   金４５がハウジングにねじ込まれ、カニユーレ６
   １の回りにブシユ５０を圧縮し、カニユーレ６１
   とハウジングの間に流体シールを施すようになつ
   ており、前記第２カツプリングが、ハウジングに
   おいて、第１カツプリングと反対側に設けられ、
   かつシリンジを受容するリユーエルテーパ状孔１
   ２を有し、また第１カツプリングと第２カツプリ
   ングがほぼ同一平面上に配置されていることを特
   徴とするフイルター装置。 ２ ハウジング１が突部４２を有し、この突部４
   ２が締金４５の中に突出し、かつ弾性のあるブシ
   ユ５０の一端と当接していることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載のフイルター装置。 ３ ハウジング１が、突部４２を囲む鍔部４３を
   備え、この鍔部４３が内壁にねじ溝を有し、この
   ねじ溝が、締金４５のねじ溝と係合していること
   を特徴とする特許請求の範囲第２項に記載のフイ
   ルター装置。 ４ フイルター膜２が、ハウジング１を通る流路
   の方向と概ね平行に取り付けられており、またハ
   ウジング１がフイルター膜２の両面を支持するた
   めに、第１支柱１９と第２支柱２０を有している
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項乃至第３
   項のいずれかに記載のフイルター装置。 ５ 第１支柱１９が、導入管３からフイルター膜
   ２の面上を延びている細長い溝２１を仕切り、か
   つ複数の側管２２が、溝２１からフイルター膜２
   の端部まで延びていることを特徴とする特許請求
   の範囲第４項に記載のフイルター装置。 ６ ハウジング１が、それぞれ一体的に成形され
   た２個の部分よりなり、そのうちの１個が、第１
   支柱１９と第２カツプリングを備え、他が、第２
   支柱２０と第１カツプリング４を備え、かつこの
   ２個の部分の間に、フイルター膜２が取り付けら
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第４項
   若しくは第５項に記載のフイルター装置。