JPH03161144A - 鋳型粘結材の完全燃焼方法 - Google Patents

鋳型粘結材の完全燃焼方法

Info

Publication number
JPH03161144A
JPH03161144A JP30057189A JP30057189A JPH03161144A JP H03161144 A JPH03161144 A JP H03161144A JP 30057189 A JP30057189 A JP 30057189A JP 30057189 A JP30057189 A JP 30057189A JP H03161144 A JPH03161144 A JP H03161144A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
combustion
temperature
binder
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30057189A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Oishi
大石 芳宏
Yasuo Takada
保夫 高田
Takatoshi Suzuki
隆敏 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP30057189A priority Critical patent/JPH03161144A/ja
Publication of JPH03161144A publication Critical patent/JPH03161144A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mold Materials And Core Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は”、鋳造用鋳型またはその破砕塊に含有される
有機系粘結材を完全燃焼させる方法に関する。
[従来の技術] 鋳鉄あるいはアルミニウム鋳物の中空部分を形或するた
めの中子等として、珪砂等の耐熱性粒子を有機系粘結材
、例えばフェノール樹脂で結合したシェル鋳型が多く利
用されている。
鋳造後の製品からの鋳型の取出しは、有機系粘結材(以
後、粘結材という)が可燃性であることを利用して行な
っており、粘結材を溶湯の熱で燃焼させ、鋳型を崩壊さ
せてその破砕塊を取出している。
ところが、特にアルミニウム鋳物に使用された場合には
、溶湯温度が低いため、粘結材が十分燃焼しないことが
ある。このため、鋳型を製品から取出しにクく、通常は
、製品を振動ハンマーで叩いて鋳型を崩したり、製品の
熱処理時に粘結材を燃焼させて、残りの砂を取出してい
る。
また、最近では鋳型が通気性の良いことを利用して、ア
ルミニウム鋳物の凝固後、鋳型の温度が約400゜C程
度に低下したところで、鋳型内に空気、酸素あるいはこ
れらの混合ガス(以後、助燃ガスという)を供給して粘
結材を燃焼させる方法が知られている(特開昭62−2
59661号公報、特開昭63−224862号公報等
)。
一方、製品から取出した耐熱性粒子は、有限資源である
こと、および経済性の面から回収、再生使用されている
。この際、回収した耐熱性粒子に粘結材や炭素系物質が
付着していると、鋳型の基材として再利用した時に、鋳
型材の強度が低下する。このため、第14図の如く鋳型
の破砕塊2lを破砕機14で細かく砕き、高温炉l内に
入れて、高速で衝突させて微粉砕したり、助燃ガスを供
給して流動化させて粘結材を燃焼させている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の方法には、以下のような問題
があった。すなわち、鋳造後の鋳型の取出しにおいては
、 ■振動ハンマーを用いる方法では、鋳物製品を傷付けた
り破壊したりすることがある。
■熱処理時に高温で再燃焼させる方法は、熱処理のない
製品では余分な工程であり、時間がかがる上、価格が高
くなり、経済的でない。
■鋳型内に助燃ガスを供給する方法は、供給時期に制限
があってタイミングが難しく、さらに鋳型内に圧力をか
けて助燃ガスを流すため、一部分燃焼して助燃ガスが通
りやすくなった時、鋳型全体に助燃ガスが供給されず、
未燃焼部分が残る。
また、取出した破砕塊の再生処理においても、■燃焼を
促進するため塊を処理前に細かく粉砕する必要がある。
■本燃焼を行なう前の予備加熱の段階で粘結材が炭化し
やすく、後工程の燃焼温度(炉温度〉を高くする必要が
あり(約700〜900℃〉、基材砂としての強度が劣
化するおそれがある。
■連続式で大量処理しないと経済的に成立せず、バッチ
処理に向かない。
といった問題があった。
そこで、本発明は、鋳造時に、鋳型に含有される粘結材
を完全燃焼させて鋳型の崩壊性を向上させ、鋳物製品を
傷付けたり破壊したりすることなく、容易に鋳型を取出
すことを目的とする。あるいは破砕塊の再生処理におい
て、処理前の粉砕工程や高温処理を不要とし、経済性を
向上させることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上記実情に鑑み鋭意検討を行ない、その
結果、耐熱性粒子を有機系粘結材で結合した鋳型に、酸
素を含有する助燃ガスを供給し、加熱して、有機系粘結
材を溶融・分解するにあたり、助燃ガス中の酸素含有量
Ox(%〉をOx≧(−0.0000357 XT3+
0.054265×T2−27.4592 XT+46
36.4> −5(ただし、Tは鋳型表面温度または燃
焼炉温度、Ox≧5(%)である。〉 とし、この助燃ガスを、鋳型表面温度が有機系粘結材の
溶融・分解温度より低い時点から適切な流速で供給する
ことにより、有機系粘結材を完全燃焼できることを見出
した。
本発明の対象となる鋳型は、珪砂等の耐熱性粒子を有機
系粘結材で結合した鋳型であり、例えば耐熱性粒子をフ
ェノール樹脂でコーティングしたレジンコーティッドサ
ンドを用いたシェル鋳型あるいはその破砕塊が挙げられ
る。
供給する助燃ガスは、酸素ガスまたはこれと窒素ガスお
よび空気を混合したガスである。助燃ガス中の酸素含有
景Ox(%〉は、下記式Ox≧( −0.000035
7 ×T3 +0.054265×T2−27.459
2 XT+4636.4> −5(ただし、Tは鋳型表
面温度または燃焼炉温度、Ox≧5(%〉である。〉 を満たすことが必要で、これを満足しない場合には、粘
結材の燃焼に必要な十分な酸素が得られず、完全燃焼さ
せることができない。
助燃ガスの供給は、鋳型表面温度が粘結材の溶融:分解
温度より低い時点から行なうことが重要であり、できる
だけ低い温度、具体的には150℃以下、好ましくは室
温がら行なうことが望ましい 従って、本発明方法を鋳造時の鋳型(中子〉の燃焼に利
用する場合には、鋳造開始以前から、つまり、中子を配
した鋳造型内に溶湯を注入する以前から助燃ガスを供給
する。その後、溶湯を注入してその熱で鋳型を加熱し、
燃焼させる。
本発明方法は、通常の方法で鋳物製品内から取出した鋳
型の破砕塊の再生処理に適用することもできる。この場
合には、所定の燃焼温度に昇温した燃焼炉内に予め助燃
ガスを供給しておき、燃焼炉内に室温の鋳型を入れて加
熱すればよい。
供給する助燃ガスの流速■は2.5〜35cm/sec
の範囲で、用途に応じて適切な流速が選択される。例え
ば、鋳造時は鋳物がらもらう熱で温度上昇するので、流
速Vを比較的高く設定することができる。流速Vが2.
5cm/SeC未満であると、燃焼に必要な酸素量が不
十分となり、また35cm/ secを越えると供給さ
れる助燃ガスによって鋳型表面温度が低下し、燃焼を妨
げるおそれがあるので好ましくない。
・なお、鋳造時で、鋳物の肉厚が厚く、15ynm以上
ある場合には、鋳物の熱容量が大きく燃焼ガスの発生量
が大きくなるため、助燃ガスの流速V゛(CR/sec
 )を次のように補正することが望ましい V  =VX (t/10)2 (ただし、tは鋳型厚さに相当する無名数、■は2 .
 5 〜3 5 am/ SeCである。〉鋳型は、セ
ピオライト等の含水珪酸マグネシウム系粘土鉱物を含有
してもよく、原料であるレジンコーティッドサンドの表
面にコーティングするか、あるいは混合して使用する。
含水珪酸マグネシウム系粘土鉱物の含有量は、耐熱性粒
子および有機系粘結材の総重量に対し0.1重量%以上
とすることが望ましく、粘土鉱物に含有される水分の作
用で、粘結材の分解を助長し燃焼最高温度を上昇させる
ことができる。また、助燃ガス中に水分を相対湿度とし
て40%以上含有させることによっても同様の効果が得
られる。
[作用] 本方法の特徴は、鋳型が原形を保ったまま(外的に振動
等の力を加えない限り)、内部まで十分に燃焼し、粘結
材が完全燃焼することにある。
従来の方法では鋳型表面が燃焼し、次に新しく出てきた
表面が燃焼する方式が多い。この場合、空気や酸素が強
制的に供給されない限り,鋳型内部は粘結材が加熱され
て生じた種々のガスにより無酸素状態に近くなる。従っ
て、粘結材が分解しても蒸し焼き状態となって完全燃焼
しない。
本方法では、所定の酸素含有量を有する助燃ガスを、粘
結材の燃焼温度より低い時点がら供給し、酸化反応によ
って鋳型を室温に近い状態から温度上昇させるため、鋳
型の温度上昇とともに発生する種々の燃焼ガスが利用で
きる。
すなわち、鋳型表面で燃焼(酸化反応〉が起きるとその
付近の温度が上昇し、ガス流速が増加する。上昇した温
度は順次鋳型内部に伝わり、その熱で鋳型内部で燃焼ガ
スが発生する。このガスは速度の速い鋳型表面に吸引さ
れ、表面付近で燃焼する。このため、鋳型表面温度はさ
らに上昇し、この繰返しを行ないながら鋳型温度が上昇
する。
この時、鋳型内の粘結材の燃焼に伴って、基材である耐
熱性粒子間の隙間が大きくなり、助燃ガスの内部に入り
やすくなって燃焼速度を増加させる。
そしてある温度に達すると燃焼ガスが多量に発生し、酸
化反応が激しく起こって鋳型温度が急激に上昇するもの
と考えられる。
このように、本方法による燃焼では、主として燃焼ガス
が表面方向に吸引されて燃焼するために常に鋳型表面付
近の温度が最も高く、燃焼中も燃焼物の原形が保たれた
ままになっているものと思われる。従って、鋳型内部に
粘結材の燃焼残りが生じることがなく、完全燃焼して、
良好な崩壊性を示すものと考えられる。
[実施例] 実施例1 第1図に示す装置を用いて鋳型の燃焼試験を行なった。
図において、ニクロム炉1の反応管11(内径30mm
)内には、試料台となる金網台12が設けられ、その下
方より助燃ガスが供給されるようになしてある。
400゜Cに保持したニクロム炉t内に、酸素含有量1
00%または50%の助燃ガスを供給し(流量1.i!
 /min ) 、その中に室温のシェル鋳型2を入れ
て所定時間加熱した。シェル鋳型2はフェノール樹脂を
コーティングしたシェルモールドサンド(珪砂100部
、フェノール樹脂2.9部〉を焼成して得た直方体形状
のものを2個用い(工0×↓0×20、合計重量5.2
±O.Ig>、これらの間に熱電対3(φ1)を配して
鋳型2表面温度の変化を調べた。加熱時間と表面温度の
関係を第2図に示す。図には比較のため、酸素含有量O
%の場合の温度変化を併記してある。
図に示されるように、酸素含有ガスを用いた場合は、酸
素含有量0%の場合より温度上昇が速く、250’C以
上ではさらに温度上昇が大きくなっており、フェノール
樹脂の分解によるガスが酸素と反応して(燃焼〉、鋳型
2の表面温度を上昇させている様子がよくわかる。また
、酸素含有量が大きいほど温度上昇が速く、最高燃焼温
度と炉温度との温度差Δτも高くなっている。こめよう
に、フェノール樹脂の分解温度(約350゜C)より低
い時点においても助燃ガスの供給により、燃焼が促進さ
れており、従って、助燃ガスは鋳型温度の低い状態から
供給する方が有利であることがわかる。
次に酸素含有量と温度差ΔTの関係を調べ、結果を第3
図に示した。炉温度は350℃より500゜Cまで25
゜C刻みとし、樹脂の燃焼状態を目視観察し、樹脂が完
全に燃焼して砂になった温度差ΔT≧60℃の領域を完
全燃焼域として斜線で示した。図より、酸素含有量を適
正に設定すれば、従来の再生処理における炉温度700
〜900℃より低い温度で完全燃焼させることができる
。また、450’C以上であれば助燃ガスとして空気を
使用できる。
また、温度差ΔT=60℃の酸素濃度値を用いて、最小
二乗法により、各種炉温度における、完全燃焼に必要な
酸素含有量(%〉の近似式を求めた。
○X≧( −0.0000357 x T 3+0.0
54265x T 2−27.4592 ×T+463
6.4> −5ここで、Tは鋳型表面温度あるいは燃焼
炉温度、○X≧5く%)である。
第l図の装置を用いる場合(例えば、再生処理時〉、供
給する助燃ガスは炉温度より低いため、流速が速すぎる
と鋳型を冷やし、十分燃焼しない。
第4図は流量と温度差ΔTの関係を示す図であり、図よ
り完全燃焼するには、流量0.5〜1.51/mcm、
流速として2.72〜8.15cm/secの範囲が適
切であり、特に1,○毬/min前後が最適であること
がわかる。
一方、第5図のように、鋳造時の中子として使用する場
合には、鋳型2は鋳物6からもらう熱で温度上昇する。
このため、流速の適正範囲は、鋳物6の厚さ(熱容量の
大きさ〉と鋳型2の厚さに影響される。
第5図において、鋳造型4内に、円筒形状のシェル鋳型
2(厚さts=8mm>を配し、シェル鋳型2内空間に
、ガス供給管5より酸素を含有する助燃ガス(&2素含
有量100%)を所定の流量で供給した。鋳造型4とシ
ェル鋳型2で形或される空間にアルミニウム溶湯{溶湯
温度850℃}を注入し、注入後の時間と鋳型2表面温
度の関係を第6図に示した。この時、鋳型2厚さtS=
8mm、鋳eA6厚さtc=8mmとした。
第6図に示されるように、鋳物からの熱伝達がある場合
には流量が多くても、無送気との温度差ΔT≧60℃と
なり、流量4.1!/min(鋳型内空間の平均流速5
 .4 3 cm/ se( )でも、流量20.Q/
min(平均流速27.15cn/sec )でも完全
燃焼している。特に、流量20.1)/minでは供給
初期においては、無送気の自然燃焼のものよりも温度が
低く、やや冷却の効果が見られるが、約300’C以上
で急激に温度上昇している。このように流量を多くでき
るのは、第1図の装置では鋳型2への熱伝達が燃焼する
部位の一方向からなのに対し、第5図の装置では最初は
鋳物6側からで、続いて鋳型2内表面で燃焼が起こると
両面から熱をもらい、温度がより上昇するためである。
従って、鋳型2厚さをts=15mmと厚くすると(第
7図)、鋳型内表面での温度上昇が小さくなるため、酸
素量や流速の影響が見られ、流量2J)/min(平均
流速5 . 4 3 cm/ Sec )では完全燃焼
しているが、流量5.1)/min(平均流速135 
8 cm / SeC )では温度上昇がやや遅くなっ
ている。また、参考のため、窒素ガス(流量51/mi
n >について同様の試験を行なったところ、無送気の
ものよりも温度が低く、むしろ鋳型表面が冷却されてい
ることがわかる。このように、燃焼させようとする鋳型
内部温度が低い場合には、できるだけ低い温度から助燃
ガスを供給し、酸化反応によって鋳型温度を上昇させる
必要がある。
一方、鋳物厚さが厚く、tc≧15mmであるときには
、鋳物の熱容量が大きく、溶湯温度が例えば750゜C
程度と低くても、粘結材の加熱分解が早くなり、ガス発
生量が大きくなって酸素供給が不足になることが判明し
た。このため鋳物厚さに応じて流速Vを補正する必要が
あり、必要な酸素供給量を実験的に求めてtc=10n
tmの基準のものと比較し、下記式を算出した。
すなわち、補正後の流速をV − ( cm / Se
c )とすると、 v−=vx (t/10) 2 ここで、t=ltsl  (tsは鋳型厚さ)である。
なお、上記第6図の流量20N/mil1の例では、燃
焼後、基材である砂が噴出し、鋳造完了時にはわずかな
砂しか残っていなかった。このように、流速が大きいと
完全燃焼した砂を鋳物内から排出させることができ、従
って鋳造後の砂処理をどのようにするか、つまり完全燃
焼した砂を鋳物内に残すか、排出させるかで流速を決め
る。なお流速は助燃ガス供給管のパイプ径にも影響され
、パイプ径が大きいと、助燃ガスが流れる鋳型内空間が
小さくなるため、パイプ径により供給するガスの流量(
.1! /min )が違ってくる。あるいは、流速を
一定とせず、鋳型表面温度を熱電対で検出し、その上昇
度合いで供給量をコントロールしてもよい。
実施例2 次に、含水珪酸マグネシウム系粘土鉱物の一つであるセ
ピオライトの燃焼に与える影響を調べた。
セピオライト粉末を鋳型の原料であるシエルモールドサ
ンドの表面に、総重量に対し0.1重量%以上コーティ
ングし、実施例1同様の燃焼試験を行なったところ、第
8図のように、最初はコーティングなしのものよりも緩
やかに温度上昇し、その後は時間当りの温度上昇幅がコ
ーティングなしのものよりも大きくなっている。また、
コーティングなしの場合に比べ、燃焼最高温度が高く、
さらに煙、悪臭ガス、第l図の反応管11表面に付着す
るヤニ(茶色状のもの)が減少する効果が見られた。
これは、セピオライトに含有される水分の影響によるも
ので、低温域では水分により冷却されて温度上昇が緩や
かとなり、約250℃以上になると熱水等によって発生
するガスがより酸化されやすい低分子量のものに分解さ
れ、酸素によりさらに燃焼が促進されるものと思われる
また、助燃ガス中の相対湿度を40%以上とした場合に
も、同様の傾向が見られ、助燃ガス中の水分がセピオラ
イトに含有される水分と同じ役割を果たしているものと
思われる。
実施例3 第9図の装置を使用して、チューブ状の鋳物製品を鋳造
し、鋳物の方向性凝固および湯回りの状態を調べた。鋳
物6厚さ8mm、鋳型2厚さ5(1)として鋳造用アル
ミニウム合金(JIS  AC4C、溶湯温度800℃
〉の鋳造を実施し、鋳物6中心温度■、鋳型2内表面温
度■、鋳型2の鋳物との接触表面温度■の、時間変化を
測定した。測定は酸素を含有する助燃ガス(酸素含有量
100%〉を供給した場合、および無送気の場合につい
てそれぞれ行ない、結果を第10図に示した。
図のように、酸素を供給した場合(A>と供給しない場
合(B)とでは凝固完了までの時間に差があり、酸素を
供給し、鋳型を燃焼させた場合(A)の方が遅く完了し
ている。また、鋳物6中心温度■、鋳型2内表面温度■
を比較すると、酸素を供給しない(B)ではほぼ同じが
やや■が低いのに対し、酸素を供給した(A>では、■
より■の方が少し高い温度を示し、■の方が凝固完了が
遅く、鋳型2に接する側の内面の凝固が遅いことがわか
る。従って、凝固完了は遅いが、凝固は外側から内側へ
向かって行なわれており、押し湯7も内側の凝固しない
部分から効果的に行なわれていることがわかる。
また、金型重力鋳造、低圧鋳造、グイキャスティブおよ
び高圧鋳遣(溶湯鋳造〉等、外型に金型を使用している
加工法においては、方向性凝固の効果が大きく、仮にミ
クロボロシティ等の欠陥が発生しても、凝固の遅い部分
に集めることができ、欠陥はごく表面付近のみとなるの
で簡単に切削加工で除去することができる。
なお、第11図〜第13図は本発明方法を実施するため
の装置の他の例である。第11図は第工図と基本的に同
じで、助燃ガス供給管5の下方にさらに流動用空気の供
給i¥851を設けてあり、破砕粉または振動により金
網台12から落ちる砂を、下部の流勤槽13で燃焼させ
、完全燃焼を促進する。流動用空気は破砕塊を入れる前
から導入し、導入量は炉lの大きさに応じて適宜決定す
る。
第13図は、例えば第12図に示す水冷シリンダを鋳造
するための装置であり、第12図のA一A断面図に相当
する。このように、鋳型2内に、助燃ガス導入用の供給
管5を差し込むことができない場合には、予め、鋳型2
内部全体に薄い1〜2mmの隙間22を形成して、巾木
部の一方の側より助燃ガスを導入し、他方の側より助燃
ガスを排出(吸引〉すればよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、所定量の酸素を
含有する助燃ガスを、比較的低温状態より鋳型に供給し
、かつその流速を適切に設定することにより、鋳造時あ
るいは鋳型砂の再生処理時に、鋳型粘結材を完全燃焼さ
せることができる。
従って、鋳造時に、鋳型に含有される粘結材を完全燃焼
させて鋳型の崩壊性を向上させ、釧物製品を傷付けたり
破壊したりすることなく、容易に中子を取出すことがで
きる。また、方向性凝固や押し湯の効果が大きく、さら
に鋳物を鋳造装置から取出すまでに鋳型が完全燃焼する
ため、煙や悪臭ガスの発生を低減することができる。
破砕塊の再生処理においては、処理前の粉砕工程や高温
処理が不要で、比較的簡便な方法で処理でき、鋳型砂の
強度の劣化を防止するとともに、バッチ処理に適してお
り、経済的である。
また、鋳型に含水珪酸マグネシウム系粘土鉱物を含有さ
せ、あるいは、助燃ガス中に、水分を相対湿度として4
0%以上含有させることで、燃焼最高温度を上昇させる
ことができ、ヤニの発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第l図は本発明の一実施例において使用した装置の断面
図、第2図は鋳型表面における燃焼温度変化を示す図、
第3図は鋳型表面温度と助燃ガス中の酸素含有量の関係
を示す図、第4図は助燃ガス流量と温度差の関係を示す
図、第5図は本発明の他の実施例において使用した装置
の断面図、第6図および第7図は鋳型表面の温度変化を
示す図、第8図は含水珪酸マグネシウム系粘土鉱物の鋳
型燃焼に与える影響を示す図、第9図はさらに他の実施
例において使用した装置の断面図、第10図は鋳造装置
の各部位の温度変化を示す図、第11図〜第13図は本
発明に適用される装置の他の例を示す図、第14図は従
来の鋳型の再生処理方法を説明するための装置断面図で
ある。 第1図 第2図 時 間 (分) 第3図 第4図 流 量 (f/mi口) 第5図 助燃ガス ↓ 時 問 (分) 第7図 第8図 時 問 (分) 第9図 助燃ガス 時 問 (分)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)耐熱性粒子を有機系粘結材で結合した鋳型に、酸
    素を含有する助燃ガスを供給し、加熱して、有機系粘結
    材を溶融・分解するにあたり、助燃ガス中の酸素含有量
    Ox(%)を Ox≧(−0.0000357×T^3+0.0542
    65×T^2−27.4592×T+4636.4)−
    5(ただし、Tは鋳型表面温度または燃焼炉温度、Ox
    ≧5(%)である。) とし、この助燃ガスを、鋳型表面温度が有機系粘結材の
    溶融・分解温度より低い時点から供給することを特徴と
    する鋳型粘結材の完全燃焼方法。
  2. (2)助燃ガスの流速Vが2.5〜35cm/secの
    範囲であることを特徴とする請求項1記載の鋳型粘結材
    の完全燃焼方法。
  3. (3)鋳型の加熱を鋳造時の溶湯の熱で行ない、鋳物の
    肉厚が15mm以上であり、助燃ガスの流速V′(cm
    /sec)が V′=V×(t/10)^2 (ただし、tは鋳型厚さに相当する無名数、Vは2.5
    〜35cm/secである。) であることを特徴とする請求項1記載の鋳型粘結材の完
    全燃焼方法。
  4. (4)鋳型が、耐熱性粒子および有機系粘結材の総重量
    に対し0.1重量%以上の含水珪酸マグネシウム系粘土
    鉱物を含有することを特徴とする請求項1記載の鋳型粘
    結材の完全燃焼方法。
  5. (5)助燃ガス中に、水分を相対湿度として40%以上
    含有させたことを特徴とする請求項1記載の鋳型粘結材
    の完全燃焼方法。
JP30057189A 1989-11-17 1989-11-17 鋳型粘結材の完全燃焼方法 Pending JPH03161144A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30057189A JPH03161144A (ja) 1989-11-17 1989-11-17 鋳型粘結材の完全燃焼方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30057189A JPH03161144A (ja) 1989-11-17 1989-11-17 鋳型粘結材の完全燃焼方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03161144A true JPH03161144A (ja) 1991-07-11

Family

ID=17886443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30057189A Pending JPH03161144A (ja) 1989-11-17 1989-11-17 鋳型粘結材の完全燃焼方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03161144A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50159470A (ja) * 1974-06-14 1975-12-24
JPS58141844A (ja) * 1982-02-19 1983-08-23 Toyota Motor Corp 鋳物中の中子の除去方法
JPS60244441A (ja) * 1984-05-18 1985-12-04 Nippon Kokan Keishiyu Kk 流動焙焼炉による鋳物砂の再生方法
JPS62259661A (ja) * 1986-05-07 1987-11-12 Nissan Motor Co Ltd 金型鋳造における中子崩壊方法
JPS63224862A (ja) * 1987-03-13 1988-09-19 Toyota Motor Corp 鋳物中の中子の除去方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50159470A (ja) * 1974-06-14 1975-12-24
JPS58141844A (ja) * 1982-02-19 1983-08-23 Toyota Motor Corp 鋳物中の中子の除去方法
JPS60244441A (ja) * 1984-05-18 1985-12-04 Nippon Kokan Keishiyu Kk 流動焙焼炉による鋳物砂の再生方法
JPS62259661A (ja) * 1986-05-07 1987-11-12 Nissan Motor Co Ltd 金型鋳造における中子崩壊方法
JPS63224862A (ja) * 1987-03-13 1988-09-19 Toyota Motor Corp 鋳物中の中子の除去方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8663547B2 (en) High pressure heat treatment system
KR101845505B1 (ko) 주물 주조 방법
JPH0616917B2 (ja) 使用済鋳物砂を再生する装置および方法
JP2003251434A (ja) 鋳型用砂及びその製造方法
CN101412076A (zh) 一种陶瓷壳消失模精密铸造工艺
MX9504401A (es) Termotratamiento y remocion de machos de fundicion.
GB2230720A (en) Removing moulding material particles from a casting
CN102000813B (zh) 集成金属加工设备和方法
JP6318982B2 (ja) 凝固スラグの熱回収方法および熱回収システム
KR102263436B1 (ko) 중공형 쉘의 정밀 주조방법
CN100558486C (zh) 再生铸砂的制造方法及制造装置
JPH03161144A (ja) 鋳型粘結材の完全燃焼方法
EP3357602B1 (en) Shell mold sintering method and apparatus
CN205834112U (zh) 壳模烧结装置
JPH0191957A (ja) 鋳物の熱処理方法
JP6126746B2 (ja) 軽金属溶湯から鋳造された鋳造物を鋳型から離型する方法
US2564037A (en) Method of removing skulls from metal receptacles
JP3015644U (ja) 流動焙焼炉用トウイヤ
CN109175240A (zh) 一种熔模铸造模壳脱蜡装置及熔模铸造模壳脱蜡方法
JPH01122658A (ja) 中子の除去方法
CN107891130A (zh) 一种铝合金铸锭炉
JP5651256B1 (ja) 砂中子の除去装置
KR20220116591A (ko) 금속으로된 주물을 열처리하는 향상된 방법
JP2688001B2 (ja) 鋳物屑圧塊の製造方法
JP5831224B2 (ja) 熱回収方法