JPH0316084B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は穀類貯蔵庫やサイロ等に貯蔵している
穀物の温湿度調整装置に関するものである。

「従来の技術」 従来、穀物貯蔵庫やサイロ等の内部の貯蔵穀類
の温湿度の調整には設備費を要し設備が大形化し
簡易貯蔵庫やサイロ等では簡便には調整し難い欠
陥があつた「−158435号）。又穀物貯蔵庫やサイ
ロ内に張込まれた穀物は中心部の等径の多孔送風
管内に送風機で送風するものであつたため、多孔
送風管の先端部の送風量が多く基端部では少いた
め送風むらを生じ乾燥むらを生じた（特公昭55−
50643号）、又螺旋状の流下供給樋を流下させなが
ら乾燥させるものが開発されたが乾燥が迅速に行
われ難いという問題があつた（特開昭58−155017
号）。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は築港等の荷卸場等に設けた穀物貯蔵庫
やサイロ等の貯蔵穀類の温湿を簡便に調整し、品
質の低下を防止することを目的とするものであ
る。

「問題点を解決するための手段」 本発明は支持台に通風板による直立筒を設け、
同筒の上端に穀類投入口を有し、内部に多孔直立
風管を配設し、同風管の下端開口部に向う送風機
を設け、上記直立筒の下部傾斜底板の下部開口部
から上記投入口を接続する揚穀機を設け、かつ上
記多孔風管の外周空間に螺旋階段状の穀類多孔シ
ユートを配設し、同多孔直立風管が等径外管より
なり、同外管の内部に複数の異径風管を重設し、
重設風管が径大のものを低く径小のものを階段状
に配設してなり、重設部では内部風管の側板を無
孔とし、外部露出風管の側板に多数の送風孔を穿
設してなる貯蔵穀物の温湿度調整装置によつて構
成される。

「作用」 従つて穀物貯蔵庫やサイロ等の収容穀類内の温
度、湿度等の異常を検出すると同収容穀類を直立
筒の傾斜底板の下部開口部に搬送すると揚穀機に
よつて同穀類は上昇し投入口から直立筒の内部に
連続的に投入される。投入された穀類は穀類多孔
シユートを螺旋階段状に多孔直立風管の等径外管
の外周に沿つて螺旋状に傾斜底板まで下降し、同
風管から横向きに排出される風を受け、風は多孔
シユートを通過しさらに直立筒の通風板を通過し
て外気に放出され、上記の風によつて通気乾燥さ
れる。風は送風機によるものであつて冷風、温
風、乾燥風等適宜用いられる。風量は異径風管の
階段状重設部において小径管１２は重設部では外
側に送風されず、外部露出部即ち上端部の側板か
ら外側に送風され、中径管１３は重設部では外側
に送風されず外部露出部から外側に送風され、大
径管１４は外部に全部露出し側方に送風されるか
らほぼ均等に排出される。そして傾斜底板の下端
開口部から揚穀機によつて上昇し上述の循環動作
が繰返され、平常温湿に調整された後は同下端開
口部から空貯蔵庫や空サイロ等に移し替えられる
ものである。

「実施例」 車輪１５による可搬支持台１に通風板２による
直立筒３を塔状に設け、同筒３の上端に穀類投入
口４を開口する。同直立筒３の内部には多孔直立
風管５を中心部に配設しその下端を直立筒３の下
端に設けた傾斜底板７の中央部に開口するもので
ある。そしてこの開口部１６に向つて送風機６が
設けられる。送風機６は軸流フアン６′，６″より
なり、支持台１上の機函１７内に設けられ同機函
１７には吸気口１８を開口し冷凍器１９及び冷却
器２０が設けられる（除湿機、加湿機、温度、湿
分、含有水分調整機等でも良い）。上記底板７の
下部開口部８には貯槽８′を設け、同貯槽８′から
直立筒３の上方に至るバケツトエレベーター等の
揚穀機９を設け上記投入口４に投入シユート２１
を挿入する。又上記多孔風管５の外周空間には螺
旋階段状に穀類多孔シユート１０を配設し、同シ
ユート１０の下向傾斜角度は穀類が自然滑降する
程度に設け、第１図では約45度である。このよう
にした直立風管５は第１図に示すように等径外管
１１の内部に複数（３段）の異径風管１２，１
３，１４を同心円状に重設し、径の小さい風管１
２ほど高く配置する。即ち最も径の大きい風管１
４は直立円筒３の約1/3の高さであり中径のもの
は2/3の高さで低い風管１４の内部の中径風管１
３の側板に孔は無い。又最小径のものは中段の風
管１３の内部では排風することはなく投入口４附
近まで上方に延長し、延長部分に多孔部分が形成
され外管１１の高さと同一となすものである。尚
図中２２で示すものは外管の上端閉鎖蓋、２３は
機函１７の開閉蓋、２４は穀類下部投入ホツパー
（第３図）である。

「効果」 本発明は上述のように構成したので、穀物貯蔵
庫やサイロ等の収容穀類に異常（発熱、菌発生、
水分増加等）が発生した場合に迅速にその温度及
び湿度むらを調整しこれを平常状態に戻し得て品
質の低下を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の貯蔵穀物の温湿度調整装置を
示す縦断側面図、第２図は第１図を右方から見た
正面図、第３図はその平面図である。 １……支持台、２……通風板、３……直立筒、
４……穀類投入口、５……多孔直立風管、６……
送風機、７……下部傾斜底板、８……下部開口
部、９……揚穀機、１０……穀類多孔シユート、
１１……等径外管、１２，１３，１４……異径風
管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 支持台に通風板による直立筒を設け、同筒の
   上端に穀類投入口を有し、内部に多孔直立風管を
   配設し、同風管の下端開口部に向う送風機を設
   け、上記直立筒の下部傾斜底板の下部開口部から
   上記投入口を接続する揚穀機を設け、かつ上記多
   孔風管の外周空間に螺旋階段状の穀類多孔シユー
   トを配設し、同多孔直立風管が等径外管よりな
   り、同外管の内部に複数の異径風管を重設し、重
   設風管が径大のものを低く径小のものを高く階段
   状に配設してなり、重設部では内部風管の側板を
   無孔とし、外部露出風管の側板に多数の送風孔を
   穿設してなる貯蔵穀物の温湿度調整装置。