JPH0315344Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フアイル等に用いられるシート綴じ
具に関する。

〔考案の背景〕

ヘアブラシにおいて、櫛針を複数列に植設した
ゴム製のブラシ基板が２軸によつて２軸を含む面
の一方側に凸のアーチ状と他方の側に凸のアーチ
状とを取り得るように保持されていて、使用する
ときにはブラシ基板を櫛針の先端が列間で開くよ
うになる側のアーチ状とし、携帯するときにはブ
ラシ基板を櫛針の先端が列間で触れ合うようにな
る側のアーチ状とする携帯に便利なヘアブラシは
知られている。

本考案者は、このヘアブラシの構造がシート綴
じ具に利用し得ることに着想した。

〔考案の目的〕

本考案は、上述の着想に基いてなされたもので
あり、構造が簡単で安価に得られるシート綴じ具
の提供を目的とする。

〔考案の構成〕

本考案は、平行な２軸と、該２軸によつて支持
されて該２軸の間の板状部分が該２軸を含む面の
一方の側に凸のアーチ状態から他方の側に凸のア
ーチ状態に変わり得る弾性部材と、該弾性部材の
前記板状部分に該板状部分の面と略直角な片持ち
梁状に保持されて先の部分には梁方向及び２軸の
軸方向に対して略直角な突起を有する前記２軸間
で複数列に並ぶシート把持部材とから成り、前記
弾性部材の板状部分を複数列のシート把持部材の
先端が互いに開く側のアーチ状態にしてシート把
持部材の列間にシートの一端部を挿入し板状部分
のアーチ状態を他方の側に変えることによつてシ
ート把持部材がシートを把持するようになること
を特徴とするシート綴じ具、にある。

〔実施例〕

以下、本考案を図示例によつて説明する。

第１図は本考案のシート綴じ具の一例を示す平
面図、第２図及び第３図はシート把持部材の先の
方が開いた状態及び閉じてシート把持部材がシー
トの一端部を把持している状態のいずれも第１図
のシート綴じ具の左側面図、第４図は第３図の状
態のシート綴じ具の部分正面図である。

図において、１は平行な２軸２を支持している
フレーム、３は２軸２によつて支持され、第２図
に示したような上に凸のアーチ状と第３図に示し
たような下に凸のアーチ状とをとり得る弾性部
材、４は２軸２の間で複数列（図示例では６列）
を成すように弾性部材３にその上面から略直角に
突出する片持ち梁状に保持されたシート把持部材
で、先端部には梁方向及び軸２の方向に対して略
直角な突起４ａを有する。５は弾性部材３の上に
凸のアーチ状と下に凸のアーチ状とを切り換える
ための操作レバーで、一方の軸２に回動自在に取
り付けられており、それに設けた長孔５ａには弾
性部材３に埋設されて弾性部材３の両端から突出
しフレーム１の案内溝１ａを通して外側に伸びて
いる芯棒３ａが係合している。

以上の構成よりなるシート綴じ具は、操作レバ
ー５を第２図に示したように反時計方向に回動操
作すると、長孔５ａが弾性部材３の芯棒３ａを押
し上げて、弾性部材３が上に凸のアーチ状をと
り、シート把持部材４の先の方が列間で開くよう
になる。そこで、開いたシート把持部材４の列間
にシートＳの一端側を挿入し、操作レバー５を第
３図に示したように時計方向に回動操作すると、
長孔５ａが弾性部材３の芯棒３ａを押し下げて、
弾性部材３が下に凸のアーチ状をとり、シート把
持部材４の先の方が列間で閉じて、その結果シー
ト把持部材４が先端の突起４ａでシートＳを挟圧
して把持するようになり、それによりシートＳは
綴じられる。なお、フレーム１には操作レバー５
の係止ピン６が植設されており、操作レバー５は
撓めて先端部分を係止ピン６の外側に外すことが
でき、操作レバー５を時計方向に回動させたら反
時計方向に回動しないように係止ピン６に係合さ
せることができる。これによつて、シートＳに引
つ張られたりして、弾性部材３が上に凸のアーチ
状となることが防止され、シート把持部材４によ
るシートＳの把持が安定する。

弾性部材３は上に凸のアーチ状と下に凸のアー
チ状をとり得るものであれば、ゴム材料から成る
ものに限らない。また、芯棒３ａは弾性部材３に
埋設されたものに限らず、例えば中間が弾性部材
３を挟んでいるようなものでもよい。さらに、少
ない量のシートＳを綴じるような綴じ具では、芯
棒３ａや操作レバー５は省略してもよい。その場
合、弾性部材３のアーチ状態を変更するのは、弾
性部材３の背面側を指で押したり、シート把持部
材４に引き上げるような力または押し上げるよう
な力もしくは先の方の開きを閉じるような力を加
えたりすることによつてなし得る。シート把持部
材４は図示例のようなピン状乃至は棒状の１列に
おける配列が他の列における配列とずれて千鳥に
配列しているものが好ましいが、これに限られる
ものではなく、配列が揃つていても、あるいは軸
２の方向に伸びる平板状のものでもよい。また、
突起４ａは先端に設けられた例に限らず、さらに
それよりも下側に設けられたものでもよい。シー
ト把持部材４が平板状の場合は、鋸歯状やおろし
金状の突起であつてもよい。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本願考案のシート綴じ具
は、構造が簡単で安価に製造することができ、シ
ートの綴じ込み等が簡単にできると言う優れた効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案シート綴じ具の一例を示す平面
図、第２図及び第３図はシート把持部材の先の方
が開いた状態及び閉じてシート把持部材がシート
の一端部を把持している状態のいずれも第１図の
シート綴じ具の左側面図、第４図は第３図の状態
のシート綴じ具の部分正面図である。 １……フレーム、２……軸、３……弾性部材、
３ａ……芯棒、４……シート把持部材、４ａ……
突起、５……操作レバー、５ａ……長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平行な２軸と、該２軸によつて支持されて該２
   軸の間の板状部分が該２軸を含む面の一方の側に
   凸のアーチ状態から他方の側に凹のアーチ状態に
   変わり得る弾性部材と、該弾性部材の前記板状部
   分に該板状部分の面と略直角な片持ち梁状に保持
   されて先の部分には梁方向及び２軸の軸方向に対
   して略直角な突起を有する前記２軸間で複数列に
   並ぶシート把持部材とから成り、前記弾性部材の
   板状部分を複数列のシート把持部材の先端が互い
   に開く側のアーチ状態にしてシート把持部材の列
   間にシートの一端部を挿入し板状部分のアーチ状
   態を他方の側に変えることによつてシート把持部
   材がシートを把持するようになることを特徴とす
   るシート綴じ具。