JPH03147257A - 密閉形ニッケル‐カドミウム蓄電池用ペースト式陰極板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は急速充電性能が向上した密閉形ニッケルーカド
ミウム蓄電池に用いるペースト式陰極板に関するもので
ある。

従来の技術 従来よりこの種の極板は、導電性芯材の表面にニッケル
粉末を焼結し、これに活物質を含浸して製造するいわゆ
る焼結式が陽極・陰極共に用いられていた。これに対し
、近年製造工程が簡単でコストが安いにもかかわらず、
高いエネルギー密度が得られるペースト式製造法が実用
化され、陰極板の製造に多用されるようになった。しか
しペースト式極板は導電性が低いため急速充電を行なう
と陰極板表面まで充電が進行する前に陽極から酸素ガス
の発生が始まり、内圧が上昇しやすいという欠点があっ
た。酸素ガスの吸収は Ｃｄ十％θ□＋ＵＺＯ→Ｃｄ　（ＯＨ）　ｘ　・・・・
・・（１）なる反応によるものであるが、陰極板表面に
金属Ｃｄが十分に生成する前に酸素ガスが発生すると、
このガスは、陰極板の内部まで拡散しないと（１）式の
反応に与かることができないからである。

この欠点を取除くために、例えば特開昭６０＝６３８７
５号公報、特開昭６３−２６６７６９号公報などに開示
されているように、陰極板表面に炭素粉末を付着させる
公、あるいはニッケルの電解めっきを施すなどの方法が
提案されている。

発明が解決しようとする課題 しかし、このような極板を製造するには、芯材にペース
トを塗着した後に、更にその表面に炭素粉末を付着させ
る工程あるいは電解めっきを施す工程が必要となり、製
造工程が簡単でコストが安いというペースト式極板の特
長を著しく損うものであった。しかも炭素粉末あるいは
ニッケルめっきは陰極板の表面にのみ付着、生成してい
るので、芯材からは隔たっており、急速充電性能の向上
も十分とはいえなかった。

本発明は、製造工程が簡単でコストが安いというペース
お代極板の特長を損うことなく、十分な急速充電性能を
備えた陰極板を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明のペースト式陰極板においては、導電性芯材の両
面に塗着されたペースト状活物質のうち片方の面にのみ
炭素粉末を含むペーストを塗着したことを特徴とする。

作用 このような構成とすることにより、炭素粉末はペースト
中に分散して陰極板の導電性を向上させるので、象、速
充電時にも陰極板表面まで速かに充電が進行して金属カ
ドミウムが生成する。

その結果前記（］）式に示した酸素ガス吸収反応が効率
良く起こり、電池の内圧上昇が抑制される。

実施例 本発明の一実施例を以下に述べる。

酸化カドミウム粉末を主体として、これにポリビニルア
ルコ− ナイロン短繊維などを加えて混練すると陰極板用ペース
トが得られる。本発明の陰極板を作成するには、上記の
ペーストの他に、混練時に炭素粉末を添加して混練した
ペーストを調製する。

本実施例では炭素粉末として、キャボソト社製ＢＰ　−
　２０００を用いた。これら２種類のペーストを、厚さ
０．０８ｍｉ、孔径１．７圃、開孔率５０％の鉄板に４
μｍのニッケルメッキを施したパンチングメタルの芯材
に塗着した。

第１図に上記のようにして作成した陰極板の断面を示す
。１はパンチングメタルの芯材、３が孔、４が炭素粉末
を含まない通常のペースト、４゛が炭素粉末を含むペー
ストであり、全体として陰極板２を形成している。

このような陰極板を製造する装置の一例を第２図に示す
。芯材１が上方から供給され、ペースト供給装置６から
は通常のペースト４、同じくペースト供給装置６°から
は炭素粉末を含むペースト４゛を供給される．芯材１と
ペースト４はこのとき、ペーストがローラに付着せぬよ
う、湿潤強度の高い祇あるいはポリエチレンなどのフィ
ルム５を補助的に用いる。次いで芯材１が次の１対のロ
ーラ７°の間を通過するときにペースト４°が裏面に塗
着される。その後５を適当な段階で剥離させることによ
って陰極板２が得られる。

比較のため、片面のみ炭素粉末を重量で４％含むペース
トを塗着した陰極板（＾）の他に、両面とも炭素粉末を
含まないペーストを塗着したもの（Ｂ）、両面とも炭素
粉末を重量で４％含むペーストを塗着したもの（Ｃ）を
作成した。また前記の特開昭６０　−　６３８７５号公
報に開示されているように、（Ｂ）の表面に炭素粉末を
塗布したもの（Ｄ）　　も作成した。

このようにして作成された（Ａ）〜（Ｄ）の４種類の陰
極板を用いて通常の方法に従ってニカド電池を組立てた
。各電池には安全弁の代わりに内圧を測定するための圧
力計を取付け、０“Ｃにて１時間率の充電電流で連続充
電を行ない、平衡内圧を測定した。その結果、（Ｂ）の
内圧を１００としたときの相対値で、（Ａ）は１２〜１
６、（Ｃ）は１０〜１６、（Ｄ）は２０〜２４であり、
本発明の陰極板が優れた酸素ガス吸収性能をもつことが
わかった。また、両面ともに炭素粉末を含むペーストを
用いた（Ｃ）も、片面のみの（Ａ）と実質的に差がない
ことが確かめられた。（Ｄ）の方式も（Ｂ）に比較すれ
ば大きな効果が認められたが、（Ａ）には及ばない性能
であった。また、（Ｃ）の方式においては、炭素粉末を
含むペースト４°の流動性が、炭素粉末を含まないペー
スト４に比較して低いために、芯材１に塗着する際に、
孔３の中に入りにくく、両者の貼合せ面に空孔を生じや
すいという問題を生じた。このような空孔を有する陰極
板でも急速充電性能はあまり劣化しないが、放電時に空
孔のない陰極板に比較して明らかに端子電圧の低下が認
められ、性能が不安定になることがわかった。このため
本発明の陰極板は、いずれか片面には炭素粉末を含まな
い流動性の良いペーストを塗着することにより、孔３の
内部における空孔の発生を防止する構成とした。このよ
うな構成とすることにより、や速充電性能が大幅に向上
すると共に１．放電性能も安定した良好な陰極板が得ら
れる。

発明の効果 本発明の陰極板は、炭素粉末を表面に塗布するために新
たな工程を追加する必要がないので、製造工程が簡単で
コストが安いというペースト式の特長をいささかも損う
ことがない。

また、前記（Ａ）と（Ｃ）には酸素ガス吸収性能におい
で実質的に差がないが、高価な炭素粉末を含むペースト
を片面にのみ塗着した（Ａ）の方が安定した放電性能が
得られ、炭素粉末によるコストの上昇もほぼ１／２に抑
制できる。

従ってペースト式極板の特長を損うことなく、酸素ガス
吸収能力を大幅に向上させ急速充電が可能になり、更に
安定した放電性能が得られる点、その工業的価値は極め
て大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の極板の断面図、第２図は本発明の陰極
板を製造する方法の一例図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 導電性芯材の両面にカドミウムを主体とするペースト状
   活物質を塗着してなる陰極板であって、片方の面にのみ
   、炭素粉末を含むペーストを塗着したことを特徴とする
   密閉形ニッケル−カドミウム蓄電池用ペースト式陰極板
   。