JPH0314672A - 原液着色ポリプロピレン繊維 - Google Patents

原液着色ポリプロピレン繊維

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JPH0314672A
JPH0314672A JP1147230A JP14723089A JPH0314672A JP H0314672 A JPH0314672 A JP H0314672A JP 1147230 A JP1147230 A JP 1147230A JP 14723089 A JP14723089 A JP 14723089A JP H0314672 A JPH0314672 A JP H0314672A
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JP
Japan
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solution
weight
fibers
alkyl phosphate
parts
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JP1147230A
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English (en)
Inventor
Akiro Kamaya
釜谷 彰郎
Shigeki Hayashi
茂樹 林
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Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
Ube Nitto Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は原液着色ポリプロピレン繊維に係り、特に、耐
熱耐光性に優れ、室内インテリア用カーペットや自動車
用カーベット(カーマット)等に好ましく使用される原
液着色ポリプロピレン繊維に関する。
[従来の技術] ポリプロピレンは、天然繊維および化学繊維中で比重が
最も低く、汚れや普通の化学薬品に対する抵抗性に優れ
、生産コストが低い等の利点を有している反面、構造的
に光および熱に対して極めて不安定であるため、繊維と
した場合には、表面積の増大等によりその不安定さが増
大するという欠点があった。
この欠点を解消するため、ポリプロピレンを繊維化する
にあたっては、従来より種々の安定剤が単独であるいは
組合わせて用いられてきたが、中でも立体障害を有する
高分子量のアミン化合物(ヒンダードアミン光安定剤、
以下HALSと称する)は、繊維用安定剤として極めて
優れており、HALSの開発はポリプロピレン繊維の耐
熱耐光性を向上させてその利用分野を拡げるのに大きく
貢献した。
また、ポリプロピレンは難染性であるが、顔料により原
液着色されたポリプロピレンを溶融紡糸することにより
、着色されたポリプロピレン繊維(以下、原液着色ポリ
プロピレン繊維と称する)を得ることがでる。したがっ
て、顔料により原液着色されたポリプロピレンにHAL
Sを添加して溶融紡糸することにより、耐熱耐候性に優
れた原液着色ポリプロピレン繊維を得ることができる。
顔料は、求められる色によって異なるが、同系色でも色
相、明度、彩度に微妙な変化が求められる場合が多く、
たいていは複数の顔料を組合わせて用いている。インテ
リア用素材としては、赤、緑、茶系統の色が、また自動
車内装用素材(力一マット)としては、グレー、ブルー
、赤系統の色が多く求められ,,主としてアゾ系有機顔
料、フタ口シアニン系顔料が用いられている。
また原液着色ポリプロピレン繊維の表面には、捲縮加工
、製織、不織布化等の後加工の仕方や製品の使用目的等
に応じて、つや出し、風合改善、帯電防止などの点から
、アルキルエーテルやアルキルエステルを主戊分とする
表面処理油剤を付着させている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、原液着色ポリプロピレン繊維を得るため
に用いられる顔料には、HALSの使用により向上され
たポリプロピレン繊維の耐熱耐光性を著しく悪化させる
ものが多く、また表面処理油剤の使用もポリプロピレン
繊維の耐熱耐光性を低下させる原因となる。このため、
自動車用カーペット(カーマット)のように過酷な光環
境と熱環境に晒される分野においては、原液着色ポリプ
ロピレン繊維の耐熱耐光性は未だ十分とはいえない。
なお、顔料および表面処理油剤の使用に伴う原液着色ポ
リプロピレン繊維の耐熱耐光性の低下は、HALSの使
用量を増加させることにより抑止することができるが、
HALSは安定剤としては高価であるため、HALSを
大量に使用することは、ポリプロピレン繊維の有する廉
価であるという利点を損なうものであり、実用上好まし
くない。
したがって本発明の目的は、HALSの大量使用によら
ずとも、顔料および表面処理油剤の使用に起因する原液
着色ポリプロピレン繊維の耐熱耐光性の低下を軽減して
、優れた耐熱耐光性を有する原液着色ポリプロピレン繊
維を提供することにある。
[課題を解決するための手段コ 本発明は上記目的を達成するためになされたものであり
、本発明の原液着色ポリプロピレン繊維は、顔料および
ヒンダードアミン光安定剤(HALS)を含むポリプロ
ピレン繊維の表面に表面処理油剤を付着させた原液着色
ポリプロピレン繊維において、前記表面処理油剤が、ア
ルキルホスフ工一ト金属塩を35〜100wt%含むこ
とを特徴とするものである。
本発明において、原液着色ポリプロピレン繊維を構成す
るポリプロピレンは、溶融紡糸により繊維形成が可能な
ポリプロピレン戊分を主体とする結晶重合体をいい、ポ
リプロピレンのホモポリマーだけでなくプロピレンとエ
チレンの共重合体等も含むものである。
顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、ベンガ
ラ等の無機顔料や、アゾ系、イソインドリノン系、フタ
口シアニン系等の有機顔料を用いることができる。顔料
の種類および含有量は、目的とする原液着色ポリプロピ
レン繊維に応じて、適宜選択される。
使用されるHALSの種類は、本発明においては特に限
定されるものではなく、例えば、特開昭60−1011
32号公報や特開昭62−273239号公報に開示さ
れている、式 で示されるピペリジン骨格を有するHALSを用いるこ
とができる。このようなHALSは、例えばサノールL
S−770、チヌビン144、マークLA−57等の商
品名で、多数のものが市販されている。HALSの含有
量は、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して0.0
5重量部以上とすることが望ましく、0.05重量部以
上含有させることにより、所望の効果が得やすくなる。
本発明において原液着色ポリプロピレン繊維の表面に付
着させる表面処理油剤は新規な組或からなり、アルキル
ホスフェート金属塩を35〜100wt%含むものであ
る。アルキルホスフェート金属塩としては、アルキル基
の炭素数が6〜18であるものが好ましく、また金属塩
を構或する金属種としてはl価または2価の金属(アル
カリ金属、アルカリ土類金属)、特にカリウムが好まし
い。
本発明に用いる表面処理油剤は、上記アルキルホスフェ
ート金属塩の1種または複数種を含むものである。また
、アルキルホスフェート金属塩のみからなっても、また
アルキルホヌフエート金属塩の他にアルキル硫酸エステ
ル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩等のアニオン系
界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニオン系界面
活性剤等の油剤成分を含むものであってもよい。ただし
、アルキルホスフェート金属塩と他の油剤戊分とを併用
する場合には、表面処理油剤に占めるアルキルホスフェ
ート金属塩の量が35wt%未満では所望の効果を得る
ことができないため、表面処理油剤に占めるアルキルホ
スフェート金属塩の量は35wt%以上とする。したが
って、本発明に用いる表面処理油剤において、アルキル
ホスフェート金属塩の含有量は35〜100wt%に限
定される。
原液着色ポリプロピレン繊維100重量部に対する上記
表面処理油剤の付着量は、繊維の加工性から、0.1重
量部以上とすることが好ましい。
本発明の原液着色ボリプロビレン繊維は、従来の原液着
色ポリプロピレン′f!&維と同様に、顔料とHALS
を含むポリプロピレンに、必要に応じて、フエーノル誘
導体、有機イオウ化合物、芳香族アミン等の酸化防止剤
や、ニッケル錯塩系、ペンゾトリアゾール系、ペンゾエ
ート系等の紫外線吸収剤を添加した後、溶融紡糸し、得
られた繊維の表面に、アルキルホスフェート金属塩を3
5〜100wt%含む表面処理油剤を付着させることに
より得られる。
このとき、顔料として紺青(P1gment BIue
27)や銅フタ口シアニンのようなフリーの金属イオン
を含む顔料や、アゾ系あるいはイソインドリノン系の有
機顔料を用いる場合には、他の顔料を用いる場合より多
めにHALSを使用する必要がある。
しかしながら、顔料として紺青(P1gment Bl
ue27)や銅フタ口シアニンのようにフリーの金属イ
オンを含む顔料を用いる場合には、顔料により原液着色
したポリプロピレン繊維中に、HALSとともに金属不
活性化剤を含有させることにより、HALSの使用量を
低減させることができる。このような金属不活性化剤と
しては、メラミン、トリアゾール類、置換ヒドラジン類
等が挙げられる。
金属不活性化剤の添加量は、用いる顔料の種類により異
なるが、添加する顔料の量に対して概ね1〜10wt%
とすることにより、所望の効果を得ることができる。
なお、使用する顔料の種類にかかわらず、溶融加工時の
HALSの熱劣化を防止するために、フェノール系やホ
スファイト系等の酸化防止剤を併用することが望ましい
。さらに、本発明の効果を阻害しない範囲で、透明化剤
、核剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロック剤、帯電
防止剤、金属石鹸等を添加することもできる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1〜3および比較例1〜2 ポリプロピレンホモポリマ−(MI=15)100重量
部に、顔料として1,2重量部のフタロシアニンブルー
(Pigment Blue  15 : 3)と0.
1重量部のカーボンブラックを、HALSとして0.3
重量部のチヌビン944 (Tlnuvin 944)
(商品名、チバガイギー社製)を、酸化防止剤として0
.15重量部のイルガノックス1425(Irgano
x . 14 2 5)  (商品名、チバガイギー社
製)をそれぞれ添加し、得られた混合物を孔径0.5m
m,ホール数60のノズルを取り付けた紡糸機に供給し
て、紡糸温度250゜C、引取り速度600m/min
で紡糸して単糸20デニールの未延伸糸を得た。
次に、下記1)〜5)の組戊からなる表面処理油剤用原
液を用い、上記未延伸糸の表面に回転ロール付着法によ
りそれぞれ表面処理油剤用原液を付着させるとともに9
0℃にて4倍に延伸して、表面処理油剤の付着量が0.
  3〜0.4重量部である単糸5デニールの原液着色
ポリプロピレン繊維を計5種類得た。
表面処理油剤用原液 1)  Caアルキルホスフェートカリウム塩5wt%
水分散液(実施例1) 2) C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5wt%
水溶液との50:50(ただし、重量比、以下同じ)混
合液(実施例2)3) CBアルキルホスフェートカリ
ウム塩5wt%水分散液とポリオキシエチレンアルキル
エステル5wt%水溶液との40 : 60混合液(実
施列3) 4) C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5wt%
水溶液との30 : 70混合液(比較例1) 5) ポリオキシエチレンアルキルエステル5wt%水
溶液(比較例2) なお、実施例1〜3および比較例1〜2で得られた原液
着色ポリプロピレン繊維の表面に付着した表面処理油剤
中に占めるアルキルホスフェート金属塩の量は、前記表
面処理油剤用原液におけるC8アルキルホスフェート金
属塩とポリオキシェチレンアルキルエステルとの組成比
に対応して、表−1に示すように100wt%(実施例
l)、5Qwt%(実施例2) 、40wt%(実施例
3)、3Qwt%(比較例1)およびOwt%(比較ダ
リ2)であった。
これらの、表面処理油剤が付着した原液着色ポリプロピ
レン繊維を、140°Cのオーブン中に放置し、一日毎
に引張り強度および破断伸度を測定して、引張り強度が
50%にまで低下するのに要する日数(引張り強度半減
までの日数)および破断伸度が50%にまで低下するの
に要する日数(破断伸度半減までの日数)を測定するこ
とにより、各原液着色ポリプロピレン繊維の耐熱性を評
価したところ、引張り強度半減までの日数は実施例1〜
3で7〜8日、比較例1〜2で4日であり、また破断伸
度半減までの日数は実施例1〜3で11〜12日、比較
例1〜2で6日であり、実施例1〜3の原液着色ポリプ
ロピレン繊維は比較例1〜2の原液着色ポリプロピレン
繊維に比べて、耐熱性に優れていることが確認された。
さらに、フェードメータ(商品名: FAL−3H、ス
ガ試験機■製)を用いて、ブラックパネル温度を90℃
とする以外はJIS  L1013に準拠して、緊張状
態に保った原液着色ポリプロピレン繊維に紫外線を照射
し、単糸が切断されるのに要する時間(切断時経過時間
)を20時間単位で測定することにより、各原液着色ポ
リプロピレン繊維の耐熱耐光性を評価したところ、表−
1に示すように切断時経過時間は実施例l〜3で100
〜120時間、比較例l〜2で60時間であり、実施例
1〜3の原液着色ポリプロピレン繊維は比較列1〜2の
原液着色ポリプロピレン繊維に比べて、耐熱耐光性に優
れていることが確認された。
実施例4〜7および比較列3〜4 ポリプロビレンホモポリマ−(MI=9)100重量部
に、顔料として1.5重量部のアゾ系レッド顔料(Pi
gment Red 4 8 : 2)と0.1重量部
のカーボンブラックを、HALSとして0.05重量部
のサノールLS−770 (Sanol LS −77
0)(商品名、三共■製)を、酸化防止剤として0. 
 1重量部のグッドライト3114 (Goodrit
e3 114)  (商品名、グッドリッチ社製)と0
.1重量部のイルガホス16 8 (Irgaphos
 168)(商品名、チバガイギー社製)と0.1重量
部のステアリン酸カルシウムとをそれぞれ添加し、得ら
れた混合物を孔径0. 6mm、ホール数60のノズル
を取り付けた紡糸機に供給して、紡糸温度250℃、引
取り速度5 0 0 m/m1nで紡糸して、単糸60
デニールの未延伸糸を得た。
次に、下記1)〜5)の組成からなる表面処理油剤用原
液を用い、実施例1と同様にして、表面処理油剤の付着
量が0.3〜0.4重量部である単糸15デニールの原
液着色ポリプロピレン繊維を計?種類得た。
表面処理油剤用原液 1)  C12アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液(実施例4) 2)C1■アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とポリオキシエチレンアルキルエーテル5wt%
水溶液との80 : 20混合液(実施例5) 3)  CL2アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液とポリオキシエチレンアルキルエーテル5w
t%水溶液との60:40混合液(実施例6) 4)  Cエ2アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液とポリオキシエチレンアルキルエーテル5w
t%水溶液との40=60混合液(実施例7) 5)  CI■アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散岐とポリオキシエチレンアルキルエーテル5w
t%水溶液との20:80混合液(比較例3) ?) ポリオキシエチレンアルキルエーテル5wt%水
溶岐(比較例4) なお、実施例4〜7および比較例3〜4て得られた原液
着色ポリプロピレン繊維の表面に付着した表面処理油剤
中に占めるアルキルホスフェート金属塩の量は、前記表
面処理油剤用原液におけるC1■アルキルホスフェート
金属塩とポリオキシエチレンアルキルエーテルとの組成
比に対応して、表−2に示すように100wt%(実施
例4)、8Qwt%(実施例5)、60vt%(実施f
F16)、40wt%(実施例7)、20wt%(比較
例3)およびOwt%(比較例4)であった。
この後、各原液着色ポリプロピレン繊維にスタフィング
ボックス型のクリンパーにより捲縮を付与し、それぞれ
76mmにカットして15デニールのステープル繊維と
した後、カーディングしてウェブを作製し、さらにニー
ドルパンチして、実施例4〜7および比較例3〜4毎に
カーペット状のサンプルを作製し、室内インテリア用カ
ーペットとして使用し得るか否かを以下のようにして調
べた。
すなわち、これらのカーペット状のサンプルの耐熱耐光
性を評価するにあたり、フェードメータ(商品名: F
AL−3H、スガ試験機■製)を用い、JIS L10
13に準拠して、ブラックパネル温度63℃の条件で紫
外線を照射し、繊維が粉状に劣化するまでの時間を20
時間単位で測定したところ、表−2に示すように実施f
ll+ 4〜7のサンプルの繊維が粉状に劣化するまで
の時間は340〜400時間、比較例3〜4のサンプル
の繊維が粉状に劣化するまでの時間は200〜240時
間であり、実施例4〜7の原液着色ポリプロピレン繊維
は比較例3〜4の原液着色ポリプロピレン繊維に比べて
、耐熱耐光性に優れていることが確認された。
一般にインテリア用カーペット原綿には、ブラックパネ
ル温度63℃の条件で紫外線を照射した場合に、繊維が
粉状に劣化するまでの時間が3o○時間以上であること
が要求されるが、実施例4〜7のサンプルでは、HAL
Sの使用量が0.05重量部と少ないにもかかわらず3
40〜400時間と長時間であり、実施例4〜7のサン
プルは、室内インテリア用カーペットとして使用し得る
優れた耐熱耐光性を有していることが確認された。
?施例8〜10および比較例5〜7 ポリプロピレンホモポリマ−(MI=15)100重量
部に、顔料として1.5重量部のアゾ系レッド顔料(P
1gment Red 4 8 : 2)と0.01重
量部の縮合アゾ系レッド顔料(Pigment Red
 144)を、HALSとして0.3重量部(ただし、
比較例5のみ0.5重量部)のチヌビン944(前出)
を、酸化防止剤として0.2重量部(ただし、比較例5
のみ0.25重量部)のイルガノックス1425 (前
出)をそれぞれ添加した以外は実施例4と同様にして、
単糸60デニールの未延伸糸を得た。
次に、下記t)〜5〉の組成からなる表面処理油剤用原
液を用い、実施例4と同様にして、表面処理油剤の付着
量が0.3〜0.4重量部である単糸15デニールの原
液着色ポリプロピレン繊維を計6種類得た。
表面処理油剤用原液 l) C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とC1■アルキルホスフェートカリ?ム塩5wt
%水分散液との20 : 80混合液(実施例8) 2〉 C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とC1■アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5w
t%水溶液との20=40=40混合液(実施例9) 3) C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とC1■アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散岐とポリオキシエチレンアルキルエステル5w
t%水溶液との20:20:60混合液(実施例10) 4)  caアルキルホスフェートカリウム塩5wt%
水分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5wt
%水溶液との20:80混合液(比較例5および6) 5) C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とCl2アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5w
t%水溶液との10:1?:80混合液(比較g71J
 7 )なお、実施例8〜lOおよび比較例5〜7で得
られた原液着色ボリプロビレン繊維の表面に付着した表
面処理油剤中に占めるアルキルホスフェート金属塩(C
aアルキルホスフェートカリウム塩+C1■アルキルホ
スフェートカリウム塩)の量は、前記表面処理油剤用原
液におけるアルキルホスフ工一ト金属塩とポリオキシエ
チレンアルキルエステルとの組成比に対応して、表−3
に示すように100wt%(実施例8) 、60wt%
(実施例9)、4Qwt%(実施例10) 、20wt
%(比較例5、6および7)であった。
この後、実施例4と同様にして、実施列8〜10および
比較例5〜7毎にカーペット状のサンプルを作製し、カ
ーマットとして使用し得るか否かを以下のようにして調
べた。
すなわち、これらのカーペット状のサンプルの耐熱耐光
性を、ブラックパネル温度を83℃とする以外はJIS
  L1013に準拠じて評価したところ、表−3に示
すように実施例8〜10のサンプルの繊維が粉状に劣化
するまでの時間は700〜740時間、比較例6〜7の
サンプルの繊維が粉状に劣化するまでの時間は380〜
400時間であり、実施例8〜10の原液着色ポリプロ
ピレン繊維は比較例6〜7の原液着色ポリプロピレン繊
維に比べて、耐熱耐光性に優れていることが確認された
一般にカーマット用原綿では、ブラックパネル温度83
゜Cの条件下で紫外線を照射した場合に、繊維が粉状に
劣化するまでの時間が500時間以上であることが望ま
しいが、実施例8〜10のサンプルは、HALSの使用
量が0.3重量部と少ないにもかかわらず700〜74
0時間と長時間であり、カーマットとして望ましい優れ
た耐熱耐光性を有していることが確認された。
なお、比較例5のサンプルも、繊維が粉状に劣化するま
での時間が720時間と長時間であるが、この比較例の
サンプルが耐熱耐光性に優れているのは、HALSおよ
び酸化防止剤を多量に使用したことに起因するものであ
り、HALSの多量使用はポリプロピレン繊維の有する
廉価であるという利点を損なうものである。
実施例11〜12および比較例8 ポリプロビレンホモポリマ−(MI=15)100重量
部に、顔料として1.2重量部のフタロシアニンブル−
(Pigment Blue  1 5 : 3)と0
.2重量部のカーボンブラックを、HALSとして0.
3重量部のサノールLS−770 (前出)を、酸化防
止剤として0.1重量部のイルガノックス1010 (
Irganox 10 10)(商品名、チバガイギー
社製)を、紫外線吸収剤として0.2重量部のイルガス
タップ2 0 0 2 (Irgastab2 0 0
 2)(商品名、チバガイギー社製)をそれぞれ添加し
た以外は実施例8と同様にして、単糸60デニールの未
延伸糸を得た。
次に、下記1)〜3)の組成からなる表面処理油剤用原
液を用い、実施例8と同様にして、表面処理油剤の付着
量が0.3〜0. 4重量部である単糸15デニールの
原液着色ボリプロビレン繊維を計3種類得た。
表面処理油剤用原液 1)  Caアルキルホスフェートカリウム塩5wt%
水分散液(実施例11) 2) C8アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とポリオキシエチレンアルキルエーテル5wt%
水溶液との40 : 60混合液(実施例12) 3)  cBアルキルホスフェートカリウム塩5wt%
水分散液とポリオキシエチレンアルキルエーテル5wt
%水溶液との20 :80混合液(比較例8) なお、実施例11〜12および比較例8で得られた原液
着色ポリプロピレン繊維の表面に付着した表面処理油剤
中に占めるアルキルホスフェート金属塩の量は、前記表
面処理油剤用原液におけるC8アルキルホスフェート金
属塩とポリオキシエチレンアルキルエーテルとの組成比
に対応して、表−4に示すように100wt%(実施例
11)、40wt%(実施例12)および20wt%(
比較例8)であった。
この後、実施例8と同様にして、実施例11〜12およ
び比較例8毎にカーペット状のサンプルを作製し、カー
マットとして使用し得るか否かを実施例8と同様にして
調べた。
この結果、表−4に示すように、実施例11〜12のサ
ンプルの繊維が粉状に劣化するまでの時間は600〜6
20時間、比較例8のサンプルの繊維が粉状に劣化する
までの時間は480時間であり、実施例11〜12の原
液着色ポリプロピレン繊維は比較例8の原液着色ポリプ
ロピレン繊維に比べて耐熱耐光性に優れ、カーマットに
好適に使用され得ることが確認された。
実施例13〜14および比較例9 ポリプロピレンホモボリマ−(MI=15)100重量
部に、顔料として1.2重量部のフタロシアニンプル−
(Pigment Bluel5 : 3)と0.2重
量部のカーボンブラックを、HALSとして0.  3
重量部のスピヌペックスA − 3 6 (Splnu
−vexA−36)(商品名、モンテヂソン社製)を、
酸化防止剤として0.1重量部のイルガノックス142
5 (前出)を、金属不活性化剤として0.1重量部の
マークCDA−6 (MARK CDA−6)?商品名
、アデカ・アーガス■製)をそれぞれ添加した以外は実
施例8と同様にして、単糸60デニールの未延伸糸を得
た。
次に、下記1)〜3)の組成からなる表面処理油剤用原
液を用い、実施例8と同様にして、表面処理油剤の付着
量が0.3〜0.4重量部である単糸15デニールの原
液着色ポリプロピレン繊維を計3種類得た。
表面処理油剤用原液 1)Cエ2アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液(実施例13) 2)  CL2アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5w
t%水溶液との40 : 60混合液(実施例14) 3)C1■アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5wt%
水溶液との20 : 80混合液(比較例9) なお、実施例13〜14および比較例って得られた原液
着色ポリプロピレン繊維の表面に付着した表面処理油剤
中に占めるアルキルホスフェート金属塩の量は、前記表
面処理油剤用原液におけるCL2アルキルホスフェート
金属塩とポリオキシエチレンアルキルエステルとの組成
比に対応して、表−5に示すように100wt%(実施
例13)、40wt%(実施例14)および2 0,w
t%(比較例9)であった。
この後、実施例8と同様にして、実施例13〜14およ
び比較例9毎にカーベット状のサンプルを作製し、カー
マットとして使用し得るか否かを実施例8と同様にして
調べた。
この結果、表−5に示すように、実施例13〜14のサ
ンプルの繊維が粉状に劣化するまでの時間は520〜5
40時間、比較例9のサンプルの繊維が粉状に劣化する
までの時間は420時間であり、実施例13〜14の原
液着色ポリプロピレン繊維は比較例9の原液着色ポリプ
ロピレン繊維に比べて耐熱耐光性に優れ、カーマットに
好適に使用され得ることが確認された。
実施例15〜17および比較例10〜11ポリプ口ピレ
ンホモボリマー(MI=15)100重量部に、顔料と
して1.2重量部のフタロシアニンブル−(Pigme
nt Bluel5 : 3)と0.2重量部のカーボ
ンブラックを、HALSとして0.3重量部(ただし、
比較例10のみ0.5重量部)のチヌビン944(前出
)を、酸化防止剤として0.2重量部のイルガノックス
1425(前出)を、金属不活性化剤として0.05重
量部(ただし、比較例10のみ0.1重量部)のマーク
CDA−6 (前出)をそれぞれ添加した以外は実施例
8と同様にして、単糸60デニールの未延伸糸を得た。
次に、下記l〉〜4)の組戊からなる表面処理油剤用原
液を用い、実施例8と同様にして、表面処理油剤の付着
量が0.3〜0.4重量部である単糸15デニールの原
液着色ポリプロピレン繊維を計5種類得た。
表面処理油剤用原液 1)  Cl2アルキルホスフェートカリウム塩5wt
?水分散液(実施例15) 2〉C1■アルキルホスフェートカリウム塩5wt%水
分散液とポリオキシエチレンアルキルエステル5wt%
水溶液との40 : 60混合液(実施例16) 3)  Cl2アルキルホスフェートカリウム塩5wt
%水分散液とC1■アルキル硫酸エステルナトリウム塩
5wt%水分散液との40 : 60混合液(実施例1
7) 4) ポリオキシエチレンアルキルエステル5wt%水
溶液(比較例10および11) なお、実施例15〜17および比較例10〜11で得ら
れた原液着色ポリプロピレン繊維の表面に付着した表面
処理油剤中に占めるアルキルホスフェート金属塩(Ca
アルキルホスフェートカリウム塩十Cl2アルキルホス
フェートカリウム塩)の量は、前記表面処理油剤用原液
におけるC12アルキルホスフェート金属塩とポリオキ
シエチレンアルキルエステルとの組或比に対応して、表
−6に示すように100wt%(実施例15)、40w
t%(実施例16) 、100wt%(実施例17)お
よびQwt%(比較例10および11)であった。
この後、実施例8と同様にして、実施例15〜17およ
び比較例10〜11毎にカーペット状のサンプルを作製
し、カーマットとして使用し得るか否かを実施例8と同
様にして調べた。
この結果、表−6に示すように、実施例15〜17のサ
ンプルの繊維が粉状に劣化するまでの時間は560〜6
00時間、比較例11のサンプルの繊維が粉状に劣化す
るまでの時間は360時間であり、実施例15〜17の
原液着色ポリプロピレン繊維は比較例10〜11の原液
着色ポリプロピレン繊維に比べて耐熱耐光性に優れ、カ
ーマットに好適に使用され得ることが確認された。
なお、比較例10のサンプルも繊維が粉状に劣化するま
での時間が580時間と長時間であるが、この比較例の
サンプルが耐熱耐光性に優れているのは、HALSおよ
び金属不活性化剤を多量に使用したことに起因するもの
であり、HALSの大量使用はポリプロピレン繊維の有
する廉価であるという利点を損なうものである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の原液着色ポリブロビレン
繊維は、HALSを大量に使用しなくとも、優れた耐熱
耐光性を示す。
したがって、本発明を実施することにより、耐熱耐光性
に優れているとともに経済性にも優れている原液着色ポ
リプロピレン繊維を供給することが可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)顔料およびヒンダードアミン光安定剤を含むポリ
    プロピレン繊維の表面に表面処理油剤を付着させた原液
    着色ポリプロピレン繊維において、前記表面処理油剤が
    、アルキルホスフェート金属塩を35〜100wt%含
    むことを特徴とする原液着色ポリプロピレン繊維。
  2. (2)請求項(1)記載の原液着色ポリプロピレン繊維
    において、 前記顔料およびヒンダードアミン光安定剤を含むポリプ
    ロピレン繊維が、金属不活性化剤をさらに含むことを特
    徴とする原液着色ポリプロピレン繊維。
JP1147230A 1989-06-09 1989-06-09 原液着色ポリプロピレン繊維 Pending JPH0314672A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5486298A (en) * 1994-02-25 1996-01-23 Dow Corning Toray Silicone Company, Ltd. Fiber treatment compositions
JP2002274016A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット記録材料

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5695939A (en) * 1979-10-05 1981-08-03 Phillips Petroleum Co Hardly collapsible polyolefine article

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