JPH03145586A - スクロール形圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、全負荷運転に対し容量の小さい部分負荷運転
を可能にした可変容量式のスクロール形圧縮機における
可動渦巻の中心部形状の改良に関する。

（従来の技術） 従来、この種圧縮機は、特開昭６１−２９１７９２号公
報等で知られるように、吐出孔に吐出弁を付設すると共
に、圧縮途上の圧縮室を吸入側に開放することにより全
負荷運転よりも容量の低い部分負荷運転が行えるように
なっている。

又、特開昭８２−１１８０８２号公報に開示され、かつ
、第５図に示すように、可動スクロール（Ｏ８）の旋回
で、固定渦巻の内面（Ｆａ）と可動渦巻の外面（Ｏｂ）
との最内周側接点（Ｑ）が、固定スクロール（ＦＳ）の
巻始め角（Ｕ１）から約半周だけ伸開した角度（θ５＝
Ｕ１＋π）に達すると、設計圧力比までの圧縮動作を完
了して、可動スクロールの先端部（Ｘ）は固定渦巻の内
面（Ｆ　ａ）から、可動渦巻の内面（Ｏａ）は固定スク
ロールの先端部（Ｙ）から各々離れ、可動渦巻の外面（
Ｏｂ）と固定渦巻の内面（Ｆａ）とで画成される圧縮室
（Ａ）、及び可動渦巻の内面（Ｏａ）と固定渦巻の外面
（Ｆ　ｂ）とで画成される圧縮室（Ｂ）は、各々先端部
（Ｘ）（Ｙ）を介して吐出孔（Ｈ）に連通ずるようにな
っている。

そして、このように、各先端部（Ｘ）（Ｙ）が離間され
ていって吐出が始まる各渦巻内面（Ｆ　ａ）（Ｏａ）の
中心部形状は、渦巻強度を確保しながら各圧縮室（Ａ）
（Ｂ）からのガスの流通面積が十分に確保される大きな
円弧で近似するようにしている。

尚、第５図において、（Ｇ）は可動渦巻を構成するイン
ボリュートの基礎円、（Ｇ’）は固定渦巻を構成する同
基礎円である。

（発明が解決しようとする課題） ところで、以上の構成において、可動渦巻の外面（Ｏｂ
）と固定渦巻の内面（Ｆ　ａ）とで画成される圧縮室（
Ａ）が可動スクロール（Ｏ８）の先端部（Ｘ）を介して
吐出孔（Ｈ）に連通されると、ただちに、可動渦巻の外
面（Ｏｂ）は吐出孔（Ｈ）のエッヂ部分（ｅ）に達し、
圧縮室（Ａ）のガスのほとんどは直接吐出孔（Ｈ）に流
入される。このため、可動スクロールの先端部（Ｘ）と
固定渦巻の内面（Ｆａ）との間隙を通るガス流が該間隙
から受ける絞り効果の影響は小さい。これに対して、可
動渦巻の内面（Ｏａ）と固定渦巻の外面（Ｆｂ）とで画
成される圧縮室ＣＢ）のガスは、はぼ全量が固定スクロ
ールの先端部（Ｙ）と可動渦巻の内面（Ｏａ）との間隙
を通るため、該圧縮室（Ｂ）からのガス流が間隙通過時
に受ける絞り効果の影響は大きい。こうして、上記従来
例では、抵抗の少ないガスの流れを保証する観点から、
可動渦巻の内面（Ｏａ）の中心部形状は、ガスの流通面
積が大きく確保される形状に形成している。

しかし、以上の構成は、部分負荷運転を可能にした圧縮
機では得策でなく、以下に詳述するように、部分負荷運
転時、吐出弁による大きな着座音が発生して騒音を招く
問題がある。

第６図は、可動スクロール（Ｏ８）の回転角に対する圧
縮室の圧力変化を示しており、実線■は全負荷運転時を
、点線■は部分負荷運転時を各々示し、鎖線■は吐出圧
力を示している。こうして、可動スクロール（Ｏ８）が
第５図に示した角度（θＳ）を過ぎると、各圧縮室（Ａ
）（Ｂ）は吐出孔（）（）に連通されることになるが、
このとき、圧縮室（Ａ）のみならず、圧縮室（Ｂ）も可
動渦巻の内面（Ｏａ）と固定スクロールの先端部（Ｙ）
との間が広く確保されているため、吐出弁の押し上げ側
の圧力が、ただちに各圧縮室（Ａ）（Ｂ）の圧力に低下
し、吐出弁前後に全負荷及び部分負荷の各運転において
各々圧力差（ΔＰｉ）（ΔＰ２）が発生することになる
。このとき、特に部分負荷運転時、各圧縮室（Ａ）（Ｂ
）の圧力が低いため大きな圧力差（ΔＰ１）がつくこと
になるため、角度（θＳ）に達するまで開いていた吐出
弁は、角度（Ｏ８）を過ぎると、この大きな圧力差（Δ
Ｐｉ）により急激に閉じられ、該吐出弁が吐出孔（Ｈ）
を囲む弁座部に着座する際、大きな音の発生を招き、又
、この着座時の衝撃力で弁の信頼性も低下する問題が起
こるのである。

本発明では、はぼ全量のガスが通過することになる可動
渦巻の内面と固定渦巻の外面とで画成される圧縮室側か
らのガス流通部分に着目し、その流通部分の形状を工夫
することにより、主に部分負荷時の吐出弁の着座音を低
減できるスクロール形圧縮機を提供することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） そこで、本発明では、上記目的を達成するため、鏡板（
２１）（３１）の中心部から外周部にかけてインボリュ
ート曲線に沿う固定渦巻と可動渦巻（２２）（３２）を
各々突設した固定及び可動スクロール（２）（３）を備
え、固定スクロール（２）の中心部に設ける吐出孔（１
１）に吐出弁（１２）を付設すると共に、圧縮途上の圧
縮室を吸入側に開放して部分負荷運転を行うようにした
スクロール形圧縮機において、可動渦巻の中心部におけ
る内面（３ａ）に、設計圧力比まで圧縮した状態におけ
る可動渦巻の内面（３ａ）と固定渦巻の外面（２ｂ）と
の最内周側接点（Ｐ）を通るインボリュートの法線（Ｔ
）上に中心（Ｏ）をもつ円弧（Ｓ）と、設計圧力比まで
圧縮した状態における可動渦巻の外面（３ｂ）と固定渦
巻の内面（２ａ）との最内周側接点（Ｑ）から前記円弧
（Ｓ）に引いた接線（Ｌ）とから成る内側輪郭をもち、
可動渦巻の内面（３ａ）と固定渦巻の外面（２ｂ）とで
画成される圧縮室（Ｂ）に前記吐出孔（１１）側から流
入するガスの流れに所定の抵抗を与える肉盛部（３０）
を形成した。

（作用） 肉盛部（３０）により、前記圧縮室（Ｂ）に吐出孔（１
１）側から流入するガスの流れに抵抗を与えることがで
き、吐出弁（１２）の押し上げ側の圧力低下速度を緩慢
にできて吐出弁（１２）の着座時の弁速度が低減できる
。

（実施例） 第２図に示すものは、密閉ケーシング（１）の上部に、
鏡板（２１）（３１）の中心部から外周部にかけてイン
ボリューｈｆｉｌｌ線に沿う固定渦巻と可動渦巻（２２
）（３２）を各々突設した固定及び可動スクロール（２
）（３）を架構（４）を介して支持すると共に、固定ス
クロール（２）の中心部に設ける吐出孔（１１）に吐出
弁（１２）を付設し、可動スクロール（３）の旋回によ
り、吸入室（１３）（１３）から吸入する低圧ガスを各
渦巻（２２）（３２）間に形成される二系統の圧縮室（
Ａ）（Ｂ）で圧縮し、高圧ガスを吐出孔（１１）から吐
出チャンバー（１４）を経て吐出管（１５）に吐出する
ようにしている。

又、固定スクロール（２）には、二系統の圧１ｍ室ｃ！
’）（Ｂ）に対応して一対のアンローダシリンダ（２３
）（一つのみを図示）を突設しており、該シリンダ（２
３）にスプリング（２４）で開側に付勢されるアンロー
ダピストン（６）を内装し、該ピストン（５）のピスト
ン進出側に、圧縮行程途中の各圧縮室（Ａ）（Ｂ）に開
口するバイパス孔（２６）を形成している。そして、シ
リンダ（２３）の背圧室（２５）に、操作圧導入管継手
（７１）、接続継手（７）、直管（９）及び分配継手（
８）からなる通路手段（１０）を介して高圧の操作圧を
導入することにより、バイパス孔（２６）を閉じて全負
荷運転を、又、前記通路手段（１０）を介して低圧の操
作圧を導入することにより、バイパス孔（２６）を連通
路（２７）を介して吸入室（１３）に開き、部分負荷運
転を行うようにしている。

尚、第２図中、（１７）は弁押え、（１８）は油分離体
である。

以上の構成で、可動渦巻（３２）の中心部にわける内面
（３ａ）に、第１図に示すように、設計圧力比まで圧縮
した図示の状態における可動渦巻の内面（３ａ）と固定
渦巻の外面（２ｂ）との最内周側接点（Ｐ）を通るイン
ボリュートの法線（Ｔ）上に中心（Ｏ）をもつ円弧（Ｓ
）と、同図示の状態における可動渦巻の外面（３ｂ）と
固定渦巻の内面（２ａ）との最内周側接点（Ｑ）から前
記円弧Ｃ８’）に引いた接線（Ｌ）とから成る内側輪郭
をもち、可動渦巻の内面（３ａ）と固定渦巻の外面（２
ｂ）とで画成される圧縮室（Ｂ）に前記吐出孔（１１）
側から流入するガスの流れに所定の抵抗を与える肉盛部
（３０）を形成する。

具体的には、前記肉盛部（３０）の大きさひいては吐出
孔（１１）側から圧縮室（Ｂ）へのガス流の抵抗を決め
ることになる前記円弧（Ｓ）の半径（Ｒｔｒｉｍ）の範
囲を、第３図に示すように、性能（ＥＥＲ比）を低下さ
せずに着座時の弁速度を低下できる範囲に設定する。す
なわち、この半径（Ｒｔｒｉｍ）は、弁速度を低減する
必要性から、可動スクロール（３）が第１図の状態から
変位して第５図（イ）を経て同図（ロ）に示す約１２０
６進む間に、前記肉盛部（３０）と固定スクロール（２
）の先端部（Ｙ）との間隙（δ）に確保される連通面積
が、第５図（ハ）に示す約１８０＠進んで最も間隙（δ
ｗａｘ　）が広がる場合の連通面積に対して約３０％の
開口率となる径（Ｒｅ）よりも小さく設定し、かつ、性
能維持の必要性から、基礎円（Ｇ）の直径（２Ｒｇ）よ
りも大きく設定するのである。すなわち、半径（Ｒｔｒ
ｉｍ）は、２　Ｒｇ　＜　Ｒｔｒｉｍ＜　Ｒｅ の範囲に設定するのである。尚、第３図において、（π
Ｒｇ−ｔ／２ｔ；渦巻幅）は、第１図中２点鎖線で示す
インボリュート田Ｊ線にほぼ近似した形とした場合の径
である。

以上の構成によれば、吐出孔（１１）側から圧縮室（Ｂ
）へ流入するガスの流れに所定の抵抗を与えることがで
き、性能を低下させることなく、吐出弁（１２）の押し
上げ側の圧力低下速度を緩慢にでき、吐出弁（１２）の
着座時の弁速度が低減できるのである。

又、渦巻中心部の内面を前記円弧（Ｓ）と接線（Ｌ）と
で近似し、角をなくしたから、応力集中を緩和できて強
度向上も図れるのである。

尚、第１図に示した実施例では、固定スクロール（２）
にも、上記同様な円弧（Ｓｏ）と接線（Ｌ′）とから成
る内側輪郭をもち、前記円弧の半径（Ｒｔｒ１ｍ’　）
を上述したと同様に設定した肉盛部（２０）を設け、二
つのスクロールの２Ｍ　Ｓ　形状を同形状としている。

しかし、本発明は少なくとも可動スクロール（３）のみ
に肉盛部（３０）を設ければよいものである。

（発明の効果） 以上、本発明では、肉盛部（３０）を設けたから、可動
渦巻の内面（３ａ）と固定渦巻の外面（２ｂ）とで画成
される圧縮室（Ｂ）に吐出孔（１１）側から流入するガ
スの流れに抵抗を与えることができ、吐出弁（１２）の
押し上げ側の圧力低下を緩慢にできて吐出弁（１２）の
着座時の弁速度を低減でき、特に部分負荷運転時におけ
る吐出弁着座時の音を抑制できると共に、衝撃力の緩和
により該吐出弁（１２）の信頼性も向上できるのである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明スクロール形圧縮機の要部平面図、第２
図は同圧縮機の一部省略縦断面図、第３図は円弧の半径
の設定範囲を説明する図、第４図（イ）（ロ）（／＼）
は設計圧力比まで圧縮が完了した後のスクロールの変位
を順を追って示す平面図、第５図は従来例の平面図、第
６図は全負荷と部分負荷とを行う場合の圧縮室の状態を
示す図である。 （２）・・・・固定スクロール （３）・・・・可動スクロール （２１）（３１）・・・・鏡板 （２２）・・・・固定渦巻 （３２）・・・・可動渦巻 （２ａ）　　（３ａ）・・・・内面 （２ｂ）（３ｂ）・・・・外面 （１１）・・・・吐出孔 （１２）・・・・吐出弁 第１図 ２２固定５肖各 第３図 円■６λのキ径Ｒｔｉｉｒｎ　− 第４図 （イ）変ｒ立＾６０’ （ロ）変ｆ立由　１２０゜ （八）　食を立ＩＩＩ１８０ｍ 第５図 θＳ 回転邑

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １）鏡板（２１）（３１）の中心部から外周部にかけて
   インボリュート曲線に沿う固定渦巻と可動渦巻（２２）
   （３２）を各々突設した固定及び可動スクロール（２）
   （３）を備え、固定スクロール（２）の中心部に設ける
   吐出孔（１１）に吐出弁（１２）を付設すると共に、圧
   縮途上の圧縮室を吸入側に開放して部分負荷運転を行う
   ようにしたスクロール形圧縮機において、可動渦巻の中
   心部における内面（３ａ）に、設計圧力比まで圧縮した
   状態における可動渦巻の内面（３ａ）と固定渦巻の外面
   （２ｂ）との最内周側接点（Ｐ）を通るインボリュート
   の法線（Ｔ）上に中心（Ｏ）をもつ円弧（Ｓ）と、設計
   圧力比まで圧縮した状態における可動渦巻の外面（３ｂ
   ）と固定渦巻の内面（２ａ）との最内周側接点（Ｑ）か
   ら前記円弧（Ｓ）に引いた接線（Ｌ）とから成る内側輪
   郭をもち、可動渦巻の内面（３ａ）と固定渦巻の外面（
   ２ｂ）とで画成される圧縮室（Ｂ）に前記吐出孔（１１
   ）側から流入するガスの流れに所定の抵抗を与える肉盛
   部（３０）を形成したことを特徴とするスクロール形圧
   縮機。