JPH03145385A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、再生音質と再生画質の優劣が、記録時に選
択できるようにした多重記録方式磁気記録再生装置に関
する。

［従来の技術］ 家庭用ＶＴＲの記録再生技術は、画質と音質の高品位化
を求めて日進月歩の改良を重ねており、音声信号を回転
磁気ヘッドを介して映像トラックに多重記録するいわゆ
る音声ハイファイ記録方式も、既に一定の評価を得るま
でに成長している。

この種の音声ハイファイ記録方式には、ベータ方式が採
用する周波数分割多重化方式と、ＶＨ３方式が採用する
層別分割多重化方式が知られているが、後者は、磁気テ
ープの磁性層に深層部にまで音声信号を記録し、続いて
磁性層の表層部に映像信号を重ね書き記録する方式であ
り、一般には音声深層記録方式と呼ばれる。ただし、隣
接トラツり間での漏話（クロストーク）及び同一トラッ
ク間での音声信号と映像信号の相互干渉を防ぐため、音
声専用磁気ヘッドのアジマス角度を、トラックごとに＋
３０″と一３０°のごとく変えて記録するアジマス記録
方式を併用している。また、義的には層別分割多重記録
方式として位置付けられるものの、周波数分割による音
声と映像の相互干渉排除効果も配慮し、第３図に示した
ように、周波数変調音声信号を、低域変換色信号と周波
数変調輝度信号の中間の帯域を利用して記録しており、
周波数領域における各信号の帯域占有に破綻を来さない
よう配慮しである。

第４図は、層別分割多重記録方式の磁気記録再生装置１
に固有の映像記録系と音声記録系の概略回路構成を示す
ものである。映像信号は、まず輝度・色分離回路２にて
輝度信号と色信号に分離され、輝度信号は周波数変調回
路３にて周波数変調されたのち、また色信号は低域変換
回路４にて低域変換されたのち、それぞれレベル合わせ
のための可変抵抗Ｒｙ、Ｒｃを経由して、混合回路５に
送り込まれる。混合回路５にて混合された周波数変調輝
度信号と低域変換色信号は、映像記録アンプ６とロータ
リトランス７を経て、映像専用磁気ヘッド８に供給され
る。一方、音声信号は、左右チャンネルの信号が、それ
ぞれ雑音低減回路９゜１０を経て周波数変調回路１１．
１２に供給され、ここで周波数１　、３　Ｍ　Ｈｚ　、
　　１　、　７　Ｍ　Ｈｚの搬送波を周波数変調したの
ち、不要帯域成分を除去した上で、レベル合わせのため
の可変抵抗ＲＬ。

Ｒｒを経由して混合回路１３に送り込まれる。混合回路
１３にて混合された左右チャンネルの周波数変調音声信
号は、音声記録アンプ１４とロータリトランス１５を経
て、音声専用磁気ヘッド１６に供給される。

音声専用磁気ヘッド１６は、映像専用磁気ヘッド８に対
しヘッドドラムの回転位相にして６０゜だけ先行して磁
気テープ１７を走査し、そのさいに飽和磁界をかけるこ
とで、第５図に示したように、磁性層の深部に達する音
声記録を行う、一方、音声専用磁気ヘッド１６を後追い
する映像専用磁気ヘッド８は、音声既記録トラックに対
して弱磁界をかけ、磁性層の表層部にのみ映像信号を記
録する。このため、映像信号に先行して記録された音声
信号は、重ね書きにさいして磁性層の表層部については
消去されることになるが、深層部については消し残りと
して残留することになる。

［発明が解決しようとする課題］ 上記従来の磁気記録再生装置１は、同一トラック上の磁
性層を深層部と表層部に分けて、音声信号と映像信号の
磁化領域としているため、仮に映像信号を記録しない場
合と記録した場合とでは、第６図に示したように、音声
信号の再生出力について、１３ｄＢ程度のレベル差が存
在することが確認されている。このレベル差はζ映像信
号を重ね書きしたときに消去される音声信号の磁化領域
、すなわち映像信号の磁化領域の深さに対応するもので
あり、音声と映像が磁化領域を分は合う形で拮抗してい
ることが判る。また、これらの磁化領域は、その浅深が
再生音質や再生画質の先天的な資質を決定付けてしまっ
ため、映像専用磁気へラド８と音声専用磁気ヘッド１６
に送り込む記録電流の設定はきわめて重要な意味をもつ
ことになる。

仮に、映像信号の再生出力確保を最優先して記録電流を
設定した場合、映像信号の磁化領域は増えるが、その分
だけ音声信号の磁化領域は削減されることになり、再生
時点で同一トラック上の映像信号から音声信号に対する
クロストークが顕在化するため、再生音声に高周波ノイ
ズがブツ音となって混入し、再生音質の劣化が避けられ
ない。

また仮に、音声信号の再生出力確保を最優先して記録電
流を設定した場合、映像信号の磁化領域が減り、その分
だけ音声信号の磁化領域が増えるため、再生時点で同一
トラック上の音声信号から映像信号に対するクロストー
クが顕在化し、再生映像を斜めに横切る色ムラが現れ、
再生画質の劣化は免れないといったジレンマが付きまと
うのである。

このため、上記従来のＶＨ８方式ハイファイ磁気記録再
生装置１は、映像信号も音声信号も相互に悪影響を及ぼ
さない安全限界近くに記録電流を設定するといった、い
わば再生画質と再生音質双方の妥協点に調整ポイントを
置かざるを得ず、もっとも無難な万人向けの調整法を採
用することで、画質と音質の一方だけが破綻する危険を
回避していたのである。しかし、コンパクトディスクや
ディジタル音声付きのレーザディスクといった高音質記
録媒体の普及、さらにはＢモード衛星放送に見られる高
音質放送メディアの登場に伴い、画質よりも心理的なハ
イファイ感を左右しやすい音質を優先した磁気記録を希
望するユーザが増えつつあり、こうした多様化するユー
ザのニーズに応える何らかの対応策が問われていた。

［課題を解決するための手段］ この発明は、上記課題を解決したものであり、磁気記録
媒体に音声信号と映像信号を各専用の磁気ヘッドを介し
て多重記録する磁気記録再生装置であって、前記映像専
用磁気ヘッドと音声専用磁気ヘッドの記録電流を、外部
操作を受けて相対的に可変調整し、再生音質と再生画質
に先天的な優劣を設ける再生品位調整手段を具備するこ
とを特徴とするものである。

［作用］ この発明は、磁気記録媒体に音声信号と映像信号を多重
記録する映像専用磁気ヘッドと音声専用磁気ヘッドの記
録電流を、外部から相対的に可変調整することにより、
映像信号と音声信号に予想される原初的な再生出力比を
可変し、記録時点で再生時の音質と画質の優劣が選択で
きるようにする。

［実施例］ 以下、この発明の実施例について、第１．　２ＵＩ！Ｊ
を参照して説明する。第１図は、この発明の磁気記録再
生装置の一実施例を示す概略回路構成図である。

第１図中、磁気記録再生装置２１は、周波数変調輝度信
号と低域変換色信号を混合する混合回路５と映像記録ア
ンプ６の間に、信号減衰率が可変されるアッテネータ２
２を設け、装置前面のパネル部分に操作キーを有する再
生品位調整回路２３からの指令をもって、映像信号の記
録電流を大中小の３段階に切り替え調整できるよう構成
したものである。アッテネータ２２は、可動接片が映像
記録アンプ６に直結された可変抵抗Ｒｖを、一対の固定
抵抗Ｒａ、Ｒｂ間に接続してなる直列抵抗回路網と、固
定抵抗Ｒａ、Ｒｂの各両端を結んで接続した一対の開閉
スイッチ２４ａ、２４ｂからなり、再生品位調整回路２
３を介して開閉スイッチ２４　ａ、　　２４　ｂに与え
られる開閉指令に応じて、画質優先記録モードと標準記
録モード及び音質優先記録モードの３モードが選択され
るようになっている。

ここで、画質優先記録モードを選択すると、再生品位調
整回路２３の出力により、開閉スイッチ２４ａが閉成さ
れ、固定抵抗Ｒａの両端が短絡される。その結果、可変
抵抗Ｒｖを介して映像記録アンプ６に送り出される映像
信号レベルは増大し、同時に映像専用磁気ヘッド８の記
録電流レベルは大となる。このため、音声信号について
は、磁化領域が余計に削られてしまうことになるが、映
像信号にとっては、磁性層表層部をより深部まで拡張し
て磁化領域とすることができるので、最適記録電流によ
る映像再生出力の増大を計ることができる。

また、上記とは逆に、音質優先記録モードを選択すると
、再生品位調整回路２３の出力により、開閉スイッチ２
４ｂが閉成され、固定抵抗Ｒｂの両端が短絡される。そ
の結果、可変抵抗Ｒｖを介して映像記録アンプ６に送り
出される映像信号レベルは減少し、当然のことながら映
像専用磁気ヘッド８の記録電流レベルも低下する。この
ため、映像信号の磁化領域は、磁性層の表層部の浅い領
域に止まり、それだけ消し残される音声信号の磁化領域
が増えるので、音声再生出力の増大を計ることができる
。

なお、標準記録モードにあっては、両開閉スイッチ２４
ａ、２４ｂは開成したままであり、従来と同様、調整ポ
イントを音声と映像双方の再生品位の妥協点に置いた磁
気記録が行われる。

このように、磁気記録再生装置２１は、映像信号と音声
信号双方の再生品位を均等に配慮した標準記録モードの
外に、再生画質と再生音質の一方を優先することのでき
る記録モードを用意したので、例えばハイファイ音声を
放送するＦＭ放送や放送衛星から送られてくる高音質の
ライブ放送等をエアチエツクする場合には、音質優先記
録モードを選択し、高音質放送メディアの特質を最大限
生かした高音質記録を残すことができ、また不ボーツ番
組のように音声よりも映像を優先して記録したい場合に
は、画質優先記録モードを選択することで、高画質の記
録を残すことができる。

なお、上記実施例では、アッテネータ２２を調整するこ
とで映像信号の記録電流レベルを可変するようにしたが
、第２図に要部を示す磁気記録再生装置３１のごとく、
映像記録アンプ３２のゲインを可変調整することで、同
様の効果を得ることもできる。映像記録アンプ３２は、
ゲイン可変アンプであり、コイルＬとコンデンサＣ及び
抵抗Ｒからなるピーキング用の並列共振回路３３がコレ
クタに接続されたトランジスタＱのエミッタ抵抗値或は
またコレクタ抵抗値を可変することでゲインが調整され
る。すなわち、トランジスタＱのエミッタとコレクタの
それぞれに並列接続した２個の抵抗Ｒｅ　ｌ、Ｒｅ　２
及びＲｃｌ、Ｒｅ２のうち、それぞれ一方の抵抗Ｒｅ２
とＲｃｌに開閉スイッチ３４．３５が直列接続してあり
、再生品位調整回路３６からの指令をもって開閉スイッ
チ３４３５を開閉することで、エミッタ抵抗とコレクタ
抵抗の抵抗比で決まるアンプゲインを３通りに切り替え
るものである。すなわち、画質優先記録モードにあって
は、開閉スイッチ３４を閉成してアンプゲインを大とし
、音質優先記録モードにあっては、開閉スイッチ３５を
閉成することでアンプゲインを小とする。なお、３７は
、映像記録アンプ３２の出力端に設けたバッファ回路で
ある。

また、上記両実流側では層別分割多重記録方式の磁気記
録再生装置２１．３１を例にとったが、この発明は、層
別分割によらない他の方式によって映像と音声を多重記
録する磁気記録装置に対しても、適用できるものである
。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明は、磁気記録媒体に音声
信号と映像信号を多重記録する映像専用磁気ヘッドと音
声専用磁気ヘッドの記録電流を、外部から相対的に可変
調整することにより、映像信号と音声信号に予想される
原初的な再生出力比を可変し、記録時点で再生時の音質
と画質の優劣が選択できるよう構成したから、映像信号
と音声信号双方の再生品位を均等に配慮した標準記録モ
ードの外に、再生画質と再生音質の一方を優先すること
のできる記録モードを用意することができ、これにより
例えばハイファイ音声を放送するＦＭ放送や放送衛星か
ら送られてくる高音質のライブ放送等をエアチエツクす
る場合には、音質優先記録モードを選択し、高音質放送
メディアの特質を最大限生かした高音質記録を残すこと
ができ、またスポーツ番組のように音声よりも映像を優
先して記録したい場合には、画質優先記録モードを選択
することで、高画質の記録を残すことができ、画質や音
質に対する嗜好性を高めつつあるユーザの多様な要望に
きめ細かく対応することができる等の優れた効果を奏す
る。

また、この考案は、映像専用磁気ヘッド又は音声専用磁
気ヘッドのための記録アンプへの少なくとも一方の信号
供給線路に、受動素子からなるアッテネータを配し、再
生品位調整手段を構成することにより、新機能付加に伴
うコスト負担増を最低限に抑える形で、ユーザの再生品
位調整要望に応えることができ、また再生品位調整手段
を、映像専用磁気ヘッドと音声専用磁気ヘッドのための
各記録アンプの少なくとも一方に設けたゲイン調整手段
をもって構成することにより、磁気ヘッドにより近い点
に調整箇所を設けることができ、新たな調整箇所の導入
に伴う全体調整の複雑化を避けることができる等の効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の磁気記録再生装置の一実施例を示
す概略回路構成図、第２図は、この発明の磁気記録再生
装置の他の実施例の要部を示す回路図、第３．４図は、
それぞれ層別分割多重記録方式の磁気記録再生装置の記
録周波数分布を示す図及び記録系の概略回路構成図、第
５図は、音声深層記録の様子を示す磁性層の断面図、第
６図は、映像記録が再生音声に与える影響を説明するた
めの音声記録電流と音声信号再生出力の関係を示す図で
ある。 ６６１．映像記録アンプ、８．、、映像専用磁気ヘッド
、１４．、、音声記録アンプ、１８．。 、音声専用磁気ヘッド、１７．、、ｉｉｌ！気テープ。 ２１．３１．、、磁気記録再生装置、２２．、。 アッテネータ、２３，３６．、、再生品位調整回路、３
２．、、映像記録アンプ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気記録媒体に音声信号と映像信号を各専用の磁
   気ヘッドを介して多重記録する磁気記録再生装置であっ
   て、前記映像専用磁気ヘッドと音声専用磁気ヘッドの記
   録電流を、外部操作を受けて相対的に可変調整し、再生
   音質と再生画質に先天的な優劣を設ける再生品位調整手
   段を具備する磁気記録再生装置。
2. （２）前記再生品位調整手段は、前記映像専用磁気ヘッ
   ド又は音声専用磁気ヘッドのための各記録アンプの少な
   くとも一方への信号供給線路に設けた受動素子からなる
   アッテネータであることを特徴とする請求項１記載の磁
   気記録再生装置。
3. （３）前記再生品位調整手段は、前記映像専用磁気ヘッ
   ドと音声専用磁気ヘッドのための各記録アンプの少なく
   とも一方に設けたゲイン調整手段であることを特徴とす
   る請求項１記載の磁気記録再生装置。