JPH0314521A - 抗腫瘍性物質の製造法 - Google Patents

抗腫瘍性物質の製造法

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JPH0314521A
JPH0314521A JP1146605A JP14660589A JPH0314521A JP H0314521 A JPH0314521 A JP H0314521A JP 1146605 A JP1146605 A JP 1146605A JP 14660589 A JP14660589 A JP 14660589A JP H0314521 A JPH0314521 A JP H0314521A
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gel
chromatography
molar
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concentration
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JP1146605A
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Takuma Sasaki
琢磨 佐々木
Nobuo Takasuka
高須賀 信夫
Motohiro Toyoshima
豊島 元啓
Tetsuo Yamazaki
哲男 山崎
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、貝類の煮汁の乾燥粉末または濃縮物からクロ
マトグラフ吸着を利用して水溶性含糖蛋白質からなる抗
腫瘍性物質を分離する方法の改良に関する。
〔従来の技術及び発明が解決すべき課題〕従来の抗腫瘍
性物質の大部分は低分子化合物であり、その主たる作用
は癌細胞に対する直接細胞毒性によるものであり、した
がって宿主である生体に対する一般毒性が強く、生体の
受ける障害が大きいという問題がある。そのため分子量
が比較的大きく毒性の低い、しかも免疫賦活作用をもつ
抗腫瘍性物質である多糖類などを植物、微生物等から抽
出して粗粉末の形で使用しているがこれらは抗癌スペク
トルが狭く、臨床的な利用に限界がある。
これを解決する一手段として、本発明者らはさきに貝類
の煮汁の乾燥粉末又は濃縮物から水溶性含糖蛋白質より
なる新規な抗腫瘍性物質を分離することに戒功した(た
とえば特開昭59− 27829号公報参照)。代表的
なかかる抗腫瘍性物質は、貝類の煮汁の乾燥粉末または
濃縮物を原料とし、これを塩基性陰イオン交換体を使用
するイオン交換クロマトグラフィー及びゲル濾過ゲルを
用いるゲル濾過に付することによって分離される、分子
量10,000〜300,000の範囲内の水溶性含糖
蛋白質からなるものである。
しかしながら、上記した製造法では、抗腫瘍性物質の含
有量が少ない原料から有効成分を効率よく分取すること
が困難で、収率及び精製度に難点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前述したごとき従来技術的に十分解決されて
いなかった問題点を解決する抗腫瘍性物質の製造法を開
発することを目的とする。すなわちより具体的にいえば
、貝類の煮汁の乾燥粉末又は濃縮物からクロマトグラフ
吸着法を利用して水溶性含糖蛋白質からなる抗腫瘍性物
質をより高収率かつ高精製度で効率よく分取し得る抗腫
瘍性物質の製造法を開発することを目的とする。
本発明者らは、前述の課題を解決すべく種々検討した結
果、クロマトグラフ吸着法として疎水クロマトグラフィ
ー及びそれに続くイオン交換クロマトグラフィーの組合
せを用いると既知、慣用的なこの種の精製方法と比較し
て抗腫瘍性物質が予想外の高収率、高精製度で効率よく
分取できることを見出して本発明を完威した。
したがって本発明は、貝類の可食部分を熱水性溶媒で蒸
煮もしくは加熱加工する際に得られる煮汁の乾燥粉末又
は濃縮物からクロマトグラフ吸着を利用して水溶性含糖
蛋白質からなる抗腫瘍性物質を分離する際、(a)疎水
基をゲルに固定化した疎水クロマトグラフィー及びそれ
に続く(b)塩基性陰イオン交換体を使用するイオン交
換クロマトグラフィーの処理の組合せを用いることを特
徴とする抗腫瘍性物質の製造法を提供するものである。
本発明で原料とする貝頚の煮汁の乾燥粉末または濃縮物
は、既知のごとく、典型的には特開昭59− 2782
9号公報に開示されている貝類の煮汁の乾燥粉末または
濃縮物の製造方法に準拠して製造することができる。ま
た利用し得る貝類の種類も該公報に記載の範囲の任意の
ものであり得る。
本発明においては、かく得られる貝類煮汁の乾燥粉末又
は濃縮物から有効戒分をクロマトグラフ吸着法を利用し
て分離・採取して抗腫瘍剤として使用するものであるが
、本発明者らは驚くべきことに、前記工程(a)及び(
b)を記載の順序で併用する場合に限り、後記実施例等
によって実証されるとおり、目的生成物の抗M!1!瘍
性を損なうことなしに該抗Iff!瘍性物質を予想をは
るかに超える高収率かつ高純度で効率的に取得できる事
実を見出したものである。
疎水クロマトグラフィーによる処理を行なった後に実施
する塩基性陰イオン交換体を使用するイオン交換クロマ
トグラフィーは一回の処理でもよいが、粒子径の大きい
ゲルで粗精製を行なった後、粒子径の小さいゲルを用い
た高速液体クロマトグラフィーで再精製を行なうことが
好ましい。
疎水クロマトグラフィーによる処理においては、約1.
0〜3.0モル濃度、好適には約1.0〜2.0モル濃
度、最適には約1.3〜1.8モル濃度の塩化ナトリウ
ムを含有する水溶液で疎水基をもつゲルに吸着させた後
、滅菌水等を溶出液として用いることが望ましい。
塩基性陰イオン交換体を使用するイオン交換クロマトグ
ラフィーによる処理においては、約0.1〜0.7モル
濃度、好適には約0.1〜0.6モル濃度、最適には約
0.2〜0.5モル濃度の塩化ナトリウムを含有する水
溶液を溶出液として用いることが望ましい。
また疎水クロマトグラフィー処理に先立って貝類の煮汁
から得られる水溶液から不溶解部を除去しておくことが
望ましくまたイオン交換クロマトグラフィー処理の前に
は無機塩も除去することが処理の円滑化のために望まし
い。また、本発明の製造方法においては、透析、限外濾
過、ゲル濾過等公知の蛋白質性物質分離精製手段を適宜
併用することができる。以下これら工程の詳細について
述べる。また得られた物質の抗II!T!瘍活性の検定
方法は、特記しない限りつぎの方法で行なった。
抗11fi瘍活性の検定方法 6週令のマウス(icR系雌)腹腔内にサルコーマ(S
arcoma) 180腫瘍細胞を接種し、1週間後に
増殖した腫瘍細胞を腹水と共に抜き取り、この細胞4X
10b個を他の6週令マウス(ICR系雌)のそけい部
皮下に移植する。1週間後固形腫瘍が形威されているこ
とを確認して、所定の濃度となるように生理食塩水に溶
解した検定試料をその腫瘍内もしくはその周囲に移植後
、5、7、9日目に隔日3回投与する。腫瘍移植5週間
後の固形腫瘍を摘出し、その重量を試料の代りに生理食
塩水を投与した対照区の場合と比較する。中間経過につ
いては固形腫瘍の直径を測定することによって調べた.
得られた結果を次の弐によって表示した.腫瘍阻止率(
χ)一 目的物質の分離方法につき詳述すると、貝類の煮汁から
得られる原料水溶液からまず不溶解分をたとえば遠心分
離、濾過あるいは傾瀉法により除去する。原料が乾燥粉
末の場合には、たとえばpH約7.0〜7.5で濃度約
0.01〜0.1モル濃度、好ましくは約0.01〜0
.05モル濃度のりん酸緩衝液等に原料粉末を溶解し、
前記の操作により不溶解分を除去する。こうして得られ
る溶液の塩化ナトリウム濃度は、約1.0〜3.0モル
濃度、好適には約1.0〜2,0モル濃度、最適には約
1.3〜1.8モル濃度に調整しておく。この溶液を排
除限界分子量(分画できる上限値)が充分大きい、たと
えば約500, 000〜10, 000, 000の
疎水基をゲルに固定化した疎水クロマトグラフィー用ゲ
ル、好適には親水性水酸基をもつゲル濾過剤の水酸基部
にアルキル基又はフエニル基を導入した疎水クロマトグ
ラフイー用ゲル(たとえば東ソー社製の登録商標TSK
gelブチルトヨパール650M、これは親水性水酸基
をもつ排除限界分子ms,ooo,oooのポリビニル
系ゲル濾過剤の水酸基部にブチル基を導入した製品であ
る)を用いて吸着分離する。すなわち、前記の疎水クロ
マトグラフィー用ゲルを充填したカラムを約1.0〜3
.0モル濃度、好適には約1.0〜2.0モル濃度、最
適には約1、3〜1.8モル濃度の塩化ナトリウムを含
有するp+1約7.0〜7.5で濃度約0.01〜0.
5モル濃度、好ましくは約0.01〜0.1モル濃度の
りん酸緩衝液で平衡化した後、前記の調製した試料溶液
をカラムに注入して吸着させる。この平衡化と前記の調
製試料の塩化ナトリウム濃度は同一であることが好まし
い。つぎに調製した試料溶液と同濃度の塩化ナトリウム
を含むりん酸緩衝液を徐々に流し込んで溶出液を紫外線
検出器等のモニターを利用して検出する。この塩化ナト
リウム濃度で脱離してくる両分の溶出後、溶出液として
滅菌水を注入し、滅菌水で溶出される両分を採取する。
この画分を凍結乾燥またはロータリーエバボレーター等
により濃縮した後、脱塩する。脱塩は、ゲル濾過クロマ
トグラフィー、透析及び限外濾過等によって行なうこと
ができる。たとえばゲル濾過クロマトグラフィーによる
方法では、分子量が約500〜5000の分画範囲をも
つ濾過用ゲル(たとえばファルマシア・ファイン・ケミ
カルズ社製の登録商標セファデックスG25;これはデ
キストランをエピクロルヒドリンで三次元的に架橋して
得られたゲルである)を充填したカラムに注入してゲル
濾過クロマトグラフィーを行ない、塩化ナトリウム等に
よる溶出液の電気伝導度が上昇する前の両分を取得する
。こうして得られた溶液を凍結乾燥すると淡微黄色粉末
が得られる。この操作により塩化ナトリウムなど無機塩
は高分子量の有機物質を主とする画分から分離すること
ができる。
この操作においては高分子の有機物と無機塩の画分の分
離の判定は電気伝導度の差によって行なったが、このよ
うな分離を確認する手段としてはその他いかなる検出器
を用いてもよい。この疎水クロマトグラフィー処理にお
ける目的物を分離する塩濃度の決定は、つぎの実験結果
に基づいて行なった。
ロマ グーフ ー  の ホタテ貝煮汁の乾燥粉末5gをp117.5 、0.0
1モル濃度のりん酸緩衝液20/dに溶解し、遠心分離
により不溶解分を除去した上清液を疎水クロマトグラフ
ィーにより分離した。すなわちカラムに充填したTSK
gelプチルトヨパール650Mに5.0モル濃度の塩
化ナトリウムを含有するpH1.5、0.1モル濃度の
りん酸緩衝液をポンプで注入することにより平衡化して
おき、あらかじめバイパスさせておいた上清液をバルブ
を切りかえることによりポンプを用いてカラムに注入す
る。その後pH7.5、0.1モル濃度のりん酸緩衝液
をベースとして、二液用グラジエントポンプを用いて塩
化ナトリウム濃度を5.0モル濃度からOモル濃度へと
徐々に変化させる。
第1図は、その溶出パターンの結果を示し、横軸は溶出
液の百分ナンバーを表わし、白丸は各百分の糖の含有量
の指標、すなわちフェノール硫酸法で発色させ、490
nm波長の吸光度(光学密度)を、黒丸は各両分の蛋白
質含有量の指標すなわちロウリ−(Lo−デry)法で
発色させ、その750nmの波長の吸光度(光学密度)
を、点線は塩化ナトリウムの溶出濃度(モル/l)を表
わす.(以下の溶出パターンについても同様とする.)
第I図に示すようなA,B,CおよびDの4つの画分に
なるように溶出液を集め、それぞれ凍結乾燥により濃縮
し、セファデックスG25にて脱塩を行ない、凍結乾燥
により水分を除去してそれぞれH−A,H−B,H−C
,およびH−Dの淡微黄色粉末を得た。それぞれの両分
の腫瘍内局所投与での抗腫瘍活性の結果を第l表に示す
」毘」一1一 第1表より画分H−Cおよび画分H−Dが高い抗腫瘍活
性を示していることがわかる。これより、疎水性の強い
百分が高い抗独瘍活性を示し、約1.0〜3.0モル濃
度、好適には約1.0〜2.0モル濃度、最適には約1
.3〜1.8モル濃度の塩化ナトリウムを含有するリン
酸緩衝液で、この濃度で離脱する画分を溶出した後、滅
菌水で溶出してくる両分を分取すると高い抗腫瘍活性を
示す抗腫瘍性物質を分取できることがわかる。
こうして精製した目的物含有混合物の精製度を更にあげ
るためには、塩基性陰イオン交換体を使用するイオン交
換クロマトグラフィーを用いて分離する。分離は、一回
でもよいが、粒子径の大きなゲルで粗精製を行なった後
、粒子径の細かいゲルを用いた高速液体クロマトグラフ
ィーで精製を行なうのが好ましい。
粒子径の大きなゲルで行なう粗精製は、粒子径の大きい
、たとえば約30〜300ミクロンの塩基性陰イオン交
換ゲル、好適には解離基としてジエチルア箋ノエチル基
あるいはアミノエチル基等を有する陰イオン交換ゲル(
たとえばファルマシア・ファイン・ケξカルズ社製の登
録商標DEAE−セファロースCL−6B;これはアガ
ロースを2,3ジブ口モプ口パノールを用いて三次元架
橋したものにジエチルアミノエチル基をエーテル結合で
結合したもので、対イオンとしてクロルイオンを持ち、
排除限界分子量は約1×10b、総交換容量は15±2
meq/100 rrdlゲルである)を充填したカラ
ムを用いて吸着分離する。すなわち前記の塩基性陰イオ
ン交換ゲルを充填したカラムを約0.01〜0.1モル
濃度、好適には約0.01−0.09モル濃度、最適に
は約0.01〜0.08モル濃度の塩化ナトリウムを含
有するpH約7.0〜7.5で濃度約0.01〜0.1
モル濃度、好ましくは約0.01〜0.05モル濃度の
りん酸緩衝液で平衡化した後、平衡化した緩衝液と同一
の緩衝液に溶解した試料をカラムに注入して、吸着され
ない物質を素通りさせて取り除き吸着性物質をイオン交
換体上に吸着させる。つぎに同一緩衝液を徐々に注入し
ながら紫外線検出器等のモニターを使用してこのイオン
濃度で溶出する画分が完全に流出したのを確認後、約0
.1〜0.4モル濃度、好適には約0.1〜0.3モル
濃度、最適には0.2〜0.3モル濃度の塩化ナトリウ
ムを含有するpH約7.0〜7.5、濃度約0.01〜
0.1モル濃度、好ましくは約0.01〜0.05モル
濃度のりん酸緩衝液からなる溶出剤で脱離・溶出してく
る両分を採取する. この画分を凍結乾燥またはロータリーエバポレーター等
により濃縮した後、脱塩する.脱塩後、凍結乾燥を行な
って、淡微黄色粉末を得る。
この粒子径の大きなゲルで行なうイオン交換クロマトグ
ラフィー処理における目的物を分離する塩濃度の決定は
、つぎの実験結果に基づいて行なった。
ホタテ貝煮汁の乾燥粉末を原料とし、TSκgelプチ
ルトヨバール650Mをカラムに充填した疎水クロマト
グラフィー処理を行なった後、セファデックスG25で
脱塩処理を行ない、凍結乾燥して得られた乾燥粉末を試
料とした。この乾燥粉末5gをpl17.0 、0.0
1モル濃度のりん酸緩衝液20tdに溶解した試料液を
、試料を溶解したのと同じりん酸緩衝液で平衡化させた
DEAE−セファロースCL−6 Bゲル力ラムに添加
する。塩化ナトリウムの連続的濃度勾配をO〜0.4モ
ルとした溶出剤を用いてクロマトグラフィーを行なうと
第2図に示す溶出パターンが得られた。
それぞれ第2図に示すようなA,B,CおよびDの4つ
の両分に溶出液を集め、凍結乾燥により濃縮し、セファ
デックスG25にて脱塩を行なった後、凍結乾燥により
水分を除去してそれぞれDA,D−B,D−CおよびD
−Dの粉末標品を得た.これらの両分のIII 7B内
局所投与での抗II!l!瘍活性の結果を第2表に示す
]LL哉一 第2表より画分D−CおよびD−Dが高い抗肺瘍活性を
示している.この結果から塩化ナ1・リウム濃度約0.
01− 0.1モル濃度の緩衝液で吸着させた両分を塩
化ナトリウム濃度約0.1〜0.4モル濃度の溶出液で
溶出すると目的物質が効果的に得られることがわかる。
こうして精製された目的物含有混合物の精製度をさらに
高めるためには、粒子径の小さい塩基性陰イオン交換体
を使用する高速液体クロマトグラフィーで精製するのが
好ましい.すなわちたとえば約5〜20ミクロン粒度の
塩基性陰イオン交換ゲル、好適には解離基としてトリメ
チルアミノメチレン基又はアミノメチレン基等を有する
陰イオン交換ゲル(たとえばファルマシア・ファイン・
ケごカルズ社の登録商標MonoQ :これは親水性ポ
リエーテル樹脂にトリメチルアミノメチレン基をエーテ
ル結合で結合して得られたゲルである)を充填したカラ
ムを用いて高速液体クロマトグラフィーにより吸着分離
する。前記の塩基性陰イオン交換ゲルを充填したカラム
をpH約7.0〜? . 5,′a度約0.01〜0.
1モル濃度、好ましくは約0.01〜0.05モル濃度
のりん酸緩衝液で平衡化した後、平衡化した緩衝液と同
一の緩衝液中に溶解した試料をカラムに注入して吸着性
物質をイオン交換体上に吸着させる.つぎに同一緩衝液
をカラムに徐々に注入しながら紫外線検出器等のモニタ
ーを使用して溶出する両分が完全に流出したことをfl
i認後、約0.1〜0.7モル濃度、好適には約0.1
〜0.6モル濃度、最適には約0.2〜0.5モル濃度
の塩化ナトリウムを含有するpH約7。0〜7.5、濃
度約0.01〜0.1モル濃度、好ましくは約060l
〜0.05モル濃度のりん酸緩衝液からなる溶出剤で脱
離、溶出してくる両分を採取する。この高速液体クロマ
トグラフィーによる分離精製においては、精製度を上げ
るために前記のカラムに吸着させた有効戒分を約0.1
〜0.3モル濃度、好適には約0.1〜0.25モル濃
度、最適には0、2〜0.25モル濃度の塩化ナトリウ
ムを含有するp}1約7.0〜7.5、濃度約0.01
〜0.1モル濃度、好ましくは約0.01〜O.OSモ
ル濃度のりん酸緩衝液で脱離、溶出してくる画分を採取
した後、さらに約0.3〜0.7モル濃度、好適には約
0.3〜0.6モル濃度、最適には0.4〜0.6モル
濃度の塩化ナトリウムを含有するpH約7.0〜7.5
、濃度約0.01〜0.1モル濃度、好ましくは約0.
01〜0.05モル濃度のりん酸緩衝液で脱離、溶出し
てくる両分を採取して、2つの画分を採取してもよい。
こうして得られた両分を凍結乾燥又はロータリーエバボ
レーター等により濃縮した後脱塩する。
脱塩後、凍結乾燥を行なって淡微黄色粉末を得る。
この粒子径の小さい塩基性陰イオン交換ゲルを用いる高
速液体クロマトグラフィー処理において、目的物を分離
する塩濃度の決定はつぎの実験結果に基づいて行なった
ホタテ貝煮汁の乾燥粉末を原料とし、TSKgelプチ
ルトヨパール650Mをカラムに充填した疎水クロマト
グラフィー処理、セファデックスG25による脱塩処理
、DEAE−セファロースCL − 68をカラムに充
填したイオン交換クロマトグラフィー処理及びセファデ
ックスG25による脱塩処理を行なった後、凍結乾燥し
て得られた乾燥粉末を試料とした。この乾燥粉末5gを
ptt 7.0の0.01モル濃度りん酸緩衝液20d
に溶解した試料液を試料を溶解させたのと同一のりん酸
緩衝液で平衡化させたMonoQゲルカラムに添加する
。溶出剤に塩化ナトリウムの連続的濃度勾配O〜0.5
モル濃度をつけて高速液体クロマトグラフィーを行なう
と第3図に示す溶出パターンが得られ、これを塩化ナト
リウム濃度がそれぞれ0,0−0.25、0.25〜0
.5モル濃度で2容出してくるA,B,Cの3画分に分
画した。凍結乾燥により濃縮してからセファデックスG
25ゲルによる脱塩後、凍結乾燥して粉末標品FP−A
、FP−B,FP−Cを得た。これらの両分の腫瘍内局
所投与での抗腫瘍活性の結果を第3表に示す。
二燵二Lt この結果から塩化ナトリウム濃度約0.1〜0.7モル
濃度の溶出液で溶出すると目的物質が効果的に得られる
ことがわかる。
本発明の製造法によって得られる水溶性含琺蛋白質から
なる抗腫瘍性質の典型的な理化学的性質はつぎのとおり
である。
(1)分子量: SOS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量
は30.000〜300 , 000の範囲であった。
(2)融点: 235゜C以上で分解しはじめ、明確な融点は示さない
(3)紫外線吸収スペクトル: 水溶液における吸収スペクトルを第4図に示す。λl{
ag 280n@附近に吸収を示す。
(4)赤外線吸収スペクトル: KBr錠により測定したスペクトルを第5図に示す。吸
収は3300、2900, 1650、1540,14
00cm−’附近に特性吸収がみられる。
(5)溶剤に対する溶解性: 水に易溶。メタノール、エタノール、アセトン等の有機
溶剤に不溶。
(6)呈色反応: ビウレット反応、キサントプロテイン反応、フェノール
試薬による反応、アンスロン硫酸反応、フェノール硫酸
反応は陽性。システイン硫酸反応は偽陽性。
(7)物質の色及び外観: 白色〜淡微黄色、固体粉末状。
(8)加水分解物中のアミノ酸: 6N塩酸中、105〜110゜Cで24時間の加水分解
により少なくともつぎのアミノ酸が認められた。
アスパラギン酸、ハイドロブロリン、スレオニン、セゾ
ン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、シ
ステイン、パリン、メチオニン、イソロイシン、ロイシ
ン、チロシン、フェニルアラニン、リジン、アルギニン
、ヒスチジン、ハイドロキシリジン。
(9)加水分解物中の糖: 2N塩酸中、80 − 90゜Cで10時間の加水分解
を行ない、イオン交換によりアミノ酸を除いたものを還
元した中に少なくともつぎの糖が認められた。
フルクトース、マンノース、フコース、イノシトール、
ガラクトース。
以上のような諸性質について、貝類から得た抗腫瘍性物
質は、特開昭59 − 27829号公報に記載の抗I
I!lS性物質の性質と比べて極めて近い性状を有して
いる。
本発明による抗腫瘍剤の製造方法においては、従来の方
法に比べて、目的とする抗腫瘍剤を抗腫瘍活性を失うこ
となく著しく高収率でしかも工業的規模で製造すること
ができる。その一例を第4表に示す。
第4表において1,2、3、1′ 2′及び3′は本発
明の製造方法に従って実施した場合であり、4は従来法
の例として特開昭59− 27829号公報に開示され
ている製造方法で実施した場合である。
また5は、本発明と精製順序を逆にした場合である。1
、2及び3は、ホタテ貝の煮汁から得られた乾燥粉末を
原料として、疎水クロマトグラフィー及びそれに続く粒
子径の大きなイオン交換クロマトグラフィーで処理した
場合であり、1′  2′及び3′はそれをさらに粒子
径の小さいイオン交換高速液体クロマトグラフィーで処
理した場合である。一方、4は同一原料を粒子径の大き
なクロマトグラフィー及びそれに続くゲルクロマトグラ
フィーで処理した場合である。また5は、同一原料を粒
子径の大きなクロマトグラフィー及びそれに続く疎水ク
ロマトグラフィーで処理した場合である。
各クロマトグラフィーの処理条件はつぎのとおりである
(1)  疎水クロマトグラフィー ■ 使用ゲル TSKgelプチルトヨパール650M■ 吸着条件 1.5モル濃度の塩化ナトリウムを含有するpll7.
5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液で吸着する戒分
を吸着 ■ 溶出条件 滅菌水で溶出 (2)粒子径の大きなイオン交換クロマトグラフィー ■ 使用ゲル DEAE−セファロースCL−6B ■ 吸着条件 0.07モル濃度の塩化ナトリウムを含有するpH7.
5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液で吸着する成分
を吸着 ■ 溶出条件 0.25モル濃度の塩化ナトリウムを含有するpH7.
5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液で溶出 (3)粒子径の小さいイオン交換高速液体クロマトグラ
フィー ■ 使用ゲル Mono Q ■ 吸着条件 0.25モル濃度の塩化ナ1・リウムを含有するpH7
.5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液で吸着する戒
分を吸着 ■ 溶出条件 0.5モル濃度の塩化ナトリウムを含有するpH7.5
 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液で?容出 (4)ゲルクロマトグラフィー ■ 使用ゲル セファデックスG−75 (ファルマシア・ファイン・
ケミカルズ社製の登録商標名)■ 精製条件 pll7.5 、0.1モル濃度のりん酸緩衝液にてク
ロマトグラフィーを実施して得られる最初の高分子量の
ピークを取得 また収率は、ホタテ貝の煮汁から得られた乾燥粉末に対
する収率(%)を示し、腫瘍阻止率は腫瘍内局所投与(
3回投与)での阻止率を示し、( )内は1回の投与量
(■/匹)を示す。
第4表から本発明の製造法によれば、従来法と比較して
はるかに高収率で、しかも抗III瘍活性の著しく高い
抗1t!!!瘍剤を製造することができることは明らか
である。
また本発明の製造方法によって得られる水溶性含糖蛋白
質からなる抗腫瘍性物質は細胞毒性もなく、広い抗腫瘍
スペクトルを示し、腫瘍内、静脈内、腹腔内、皮下等の
種々の投与法によっても著しいIIII縮退効果を示す
きわめてすぐれた抗腫瘍剤である。さらに本発明によっ
て得られる抗腫瘍剤は他の抗腫瘍剤と併用することもで
きる。免疫学的効果の増強をもたらすような併用は特に
効果的である。
〔実施例〕
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、こ
れらは単に例示の目的で示すものであってなんら本発明
を限定するものではない。
実施例1 生ホタテ貝に対し0.10重量倍の量の105〜110
゜Cの熱スチームを生ホタテ貝に直接吹き付け、10分
間90〜100゜Cに蒸煮することにより有効戒分が凝
縮水に溶けた一番煮汁を得た。原料としたホタテ貝には
その重量の約0.1倍量のフジ貝が付着していた。一番
煮汁は7時間で90゜Cから50゛Cに徐冷した後、熱
風入口温度280゜C、出口温度125゜Cの噴霧乾燥
器により滞留時間45秒で瞬間的に乾燥して有効或分を
粉末標品(1a〉として得た。この粉末の収率は貝に対
して0.27重量%であった。
一番煮汁を取得した後の加熱ホタテ貝から貝柱部分のみ
を取り出しこれを原料とした。沸騰している食塩水(塩
濃度10重景%) 450 kgの中へ貝柱50kgを
浸漬した。浸漬により液温は70″Cになるが20分間
加熱して再度沸騰させ、この時点で貝柱を食塩水から引
き揚げた。得られた煮汁中で上記と同様にして貝柱50
kgずつをさらに3回処理した。
こうして得られた二番煮汁を15時間で90’Cから4
0゜Cに徐冷した後、一番煮汁の乾燥と同じ条件で噴霧
乾燥器により有効或分を粉末として得た。この粉末標品
(1b)の収率は貝に対して0.20重量%であった。
一番煮汁から得た粉末2重量部と二番煮汁から得た粉末
l重量部とを混合して混合粉末の標品(1c)を調合し
た。
この混合物粉末(lc)49.3 gにその10重量倍
のpu7.5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液を加
えて懸濁液とし、この懸濁液を10,OOOG、5゜c
で20分間遠心分離して沈殿物を除いた上清液を得た。
この上清液の塩化ナトリウム濃度は1.5モル濃度であ
った。この上清液を、疎水クロマトグラフィー用ゲルT
SKgelプチルトヨバール650Mを充填したのちp
H7.5 、0.1モル濃度のりん酸緩衝液に1.5モ
ル濃度の塩化ナトリウムを加えた溶出液で平衡化したカ
ラムヘチャージした後、平衡化と同じ組成の溶出液で溶
出させ、素通りする画分を取り除き、充分に素通り画分
がなくなったことを紫外線モニターで確認したのち、溶
出液を滅菌水に替えて同じカラムへ導入し、これによっ
て溶出する百分を取得した。この両分を凍結乾燥により
濃縮し、この溶液を、ゲル濾過用セファデックスG25
を膨潤させて充填したのち滅菌水で平衡化したカラムヘ
チャージした後、滅菌水で溶出させ、溶出液の電気伝導
度が塩などの溶出によって上昇しはじめる前の両分を採
り、これを凍結乾燥して1.6gの粉末標品(ld)を
得た。この粉末標品1dの腫瘍内局所投与での抗腫瘍活
性効果を第5表に示す。
前記と同様にして得られた粉末標品(ld) 1.0g
ニpl+7.5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液を
加えて悲濁液とし、コ(7) ′!fA濁液をio,o
ooc、5゜cで20分間遠心分離して沈殿物を除き、
上清液をイオン交換クロマトグラフィーにより分離した
。すなわちこの上清液を、DEAE−セファロースCL
−6Bを充填させたのちpl17.5 、0.01モル
濃度のりん酸緩衝液に0.07モル濃度の塩化ナトリウ
ムを加えた溶出液で平衡化したカラムヘチャージした後
、平衡化した溶液と同じ組成の溶出液で溶出させ、素通
りする画分を取り除き、充分に素通り画分がなくなった
ことを紫外線モニターで(I′lI認したのち、溶出液
をpll7.5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液に
0.25モル濃度の塩化ナトリウムを加えた溶出液に替
えて同じ力ラムに導入し、これによって?容出する両分
を取得した.この画分を凍結乾燥により濃縮し、前記疎
水クロマトグラフィーで得た両分の処理と同様にしてセ
ファデックスG25にまり脱塩を行ない、これを凍結乾
燥して粉末標晶(Ie)0.32 gを得た。1eのI
t!]!瘍内局所投与での抗11ff!瘍効果を第6表
に示す。
実施例2 実施例1と同様にして得られた粉末標品(le) 19
8■をpH7.5 、0.01モル濃度のりん酸緩衝液
に溶解し、0.22μmフィルターを通して不溶解分を
除去した溶液を高速液体クロマトグラフィーにより分離
した。すなわち高速液体クロマトグラフィー用プレパッ
ク力ラムMono QにポンプでpH7.5 、0.0
1モル濃度のりん酸緩衝液を注入して平衡化した後、予
めバイパスに注入しておいた先の不溶解分を除去した溶
液をバルブを切りかえることにょりカラムに注入してカ
ラムに試料を吸着させた。ついでpH7.5 、0.0
1モル濃度のりん酸緩衝液と塩化ナトリウムを0.5モ
ル濃度で含有するpl!7.5 、0.1モル濃度のり
ん酸緩衝液をあらかじめ設定したプログラムに基づき二
液用グラジェントポンプを用いて第6図の点線で示す塩
化ナトリウム溶出濃度となるように注入して試料を溶出
した。
そのときの紫外線モニターで6′fiL’2した試料溶
出のチャートを第6図に示す。この第3番目の画分Cを
採取し、凍結乾燥により濃縮した後、前記疎水クロマト
グラフィーで得た画分の処理と同様にしてセファデック
スG25により脱塩を行ない、これを凍結乾燥して粉末
標品(2f)22.4mgを得た。さきに示した本発明
の方法によって得られた水溶性含琺蛋白質からなる抗!
!ff!瘍性物質の理化学的諸性質は本粉末標品(2f
)を使用して測定したものである。2rのIII瘍内局
所投与での抗腫瘍効果を第7表に示す。
それらの腫瘍内局所投与での抗11fflJ&活性検定
結果を第8表に示す。
前記と同様な方法で得た粉末標晶(2f)の除蛋白、糖
質分解、熱処理の各試験を行なって得られた物質(それ
ぞれ2g、2h、及び21の抗腫瘍性効果を検討した。
粉末標品(2f〉を蛋白分解酵素(ブロナーゼE)で、
生理食塩水中37゜Cで24時間処理した標品(2g)
は良好な抗腫瘍性試験結果を示したが、メタ過ヨウ素酸
ナトリウムにて20゜Cで20時間処理して糖質を分解
して得られた標品(2h)の抗Jiff! Hif性効
果は殆んど認められなかった。
また標品(2f)をオートクレープ中125゜Cで25
分間処理して得られた標品(2i)は良好な抗腫瘍性効
果を示し、標品(2f)は熱に対して安定であった。
前記と同様の方法によって得られた粉末標品(2r)の
抗腫瘍活性をサルコーマ180固形腫瘍以外の各種マウ
ス固形腫瘍であるエールリッヒ癌、白血病性腹水腫瘍(
SN−36) 、NTF III網細胞肉腫(NTF 
ret−iculum cell sarcorma)
、繊維肉腫(F ibrosarcoma)について調
べた.繊維肉腫はBalb/c系マウスで、その他の腫
瘍はICR系マウス雌6週令に、それぞれ同種の担癌マ
ウスから得た細胞4X10b個をそけい部皮下に移植し
た. 5日後、固形腫瘍が形成されていることを確認して、生
理食塩水に溶解した標品(2f)を腫瘍内局所へ隔日3
回投与した。腫瘍移植5週間後の固形腫瘍を摘出し、そ
の重量を試料の代りに生理食塩水を投与した対照群の重
量と比較して腫瘍阻止率と完全治癒匹数/試験匹数を求
めた。投与量は0.5■/マウス×3回で行なった。
その抗腫瘍性効果を第9表に示す。
」毘U二 前記と同様にして得られた粉末標品(2f)の投与方法
を腫瘍内局所投与から尾静脈投与及び腟腔内投与に代え
て抗腫瘍効果を調べたが、両方法とも十分な抗腫瘍効果
を示した。その結果を第10表に示す。
二4ユLt 48時間後、細胞の生死を公知の方法に従いトリバンブ
ルーによる染色によって判定する。対照区として生理食
塩水添加区及び公知の抗腫瘍刑であるマイトマイシンC
添加区を設けた。第11表に抗Ilili1!!I性物
質の直接細胞毒性を示す。
前記、と同様の方法によって得られたわ}未標品(2f
)の直接細胞毒性をつぎの方法で調べた結果、細胞毒性
はL2められなかった。
マウス白血病(L 5178 Y Lymphoma)
細胞をttna培養用培地イーグル?IEM (仔牛血
清15%含有)に5X 10’個/dに!A濁させ、検
定試料を添加して5%炭酸ガス含有空気流下、37゜C
に置く。
実施例3 サザエを使い、実施例I及び2と同様にし7て白色粉末
を得た。本標品(3j)の抗II!T!瘍活性は0.5
mg/マウス×3回腫瘍内局所投与でIII瘍阻止率7
3%であった。
実施例4 アワビを使い、実施例1及び2と同様にして白色粉末を
得た。本標品(4k)の抗III瘍活性は0.5■/マ
ウス×3回腫瘍内局所投与で腫瘍阻止率69%であった
実施例5 ハマグリを使い、実施例1及び2と同様にして白色粉末
を得た。本標品(5l)の抗腫瘍活性は0.5■/マウ
ス×3回腫瘍内局所投与で腫瘍阻止率65%であった。
[発明の効果] 本発明は貝類の可食部分を熱水性溶媒で蒸煮もしくは加
熱加工する際に得られる煮汁の乾燥粉末又は濃縮物を原
料とし、これからクロマトグラフ吸着を特定の工程の組
合せとして用いて抗腫瘍剤を製造する方法に関し、従来
法と比較して目的とする抗腫瘍剤を抗腫瘍活性を損なう
ことなく著しく高収率かつ高純度で製造し得るものであ
り、したがって工業的規模での実施に適合し得るもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はホタテ貝煮汁粉末の水溶液をTSKge lプ
チルトヨパール650Mを用いた疎水クロマトグラフィ
ーに付して滅菌水で溶出した場合の溶出パターン、第2
図は疎水クロマトグラフィー処理後、DEAE−セファ
ロースCL − 6Bを用いたイオン交換クロマトグラ
フィーに付して塩化ナトリウム溶液で溶出した場合の溶
出パターン、第3図は疎水クロマトグラフィー及びそれ
に続く粒子径の大きいイオン交換クロマトグラフィー処
理後、Mono Qを用いたイオン交換高速液体クロマ
トグラフィーに付して塩化ナトリウム溶液で溶出した場
合の溶出パターンを示す。第4図は本発明の方法で得ら
れた抗腫瘍性物質の紫外線吸収スペクトル図、第5図は
同抗腫瘍性物質の赤外線吸収スペクトル図(KBr錠)
を示す。第6図は、実施例2において粉末標品(1e)
をMonoQを用いたイオン交換高速液体クロマトグラ
フィーに付して塩化ナトリウム溶液で溶出した場合の溶
出パターンを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、貝類の可食部分を熱水性溶媒で蒸煮もしくは加熱加
    工する際に得られる煮汁の乾燥粉末又は濃縮物からクロ
    マトグラフ吸着を利用して水溶性含糖蛋白質からなる抗
    腫瘍性物質を分離する際、(a)疎水基をゲルに固定化
    した疎水クロマトグラフィー及びそれに続く(b)塩基
    性陰イオン交換体を使用するイオン交換クロマトグラフ
    ィーの処理の組合せを用いることを特徴とする抗腫瘍性
    物質の製造法。 2、工程(b)が粒子径の大きい塩基性陰イオン交換体
    ゲルを用いるイオン交換クロマトグラフィー及びそれに
    続く粒子径の小さい塩基性陰イオン交換体ゲルを用いる
    高速液体クロマトグラフィーの組合せからなる請求項1
    記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001311505A (ja) * 2000-03-31 2001-11-09 L'air Liquide 酸素燃料の燃焼形状及び方法
JP6045678B1 (ja) * 2015-10-19 2016-12-14 大韓民国 国立水産科学院Republic Of Korea(National Fisheries Research And Development Institute) アワビのβグルカン結合タンパク質から誘導された抗菌ペプチド、これをコーディングする核酸及びこれらの用途

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