JPH0314516Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、各種作業の足場として使用する折
畳式の移動足場に関するものである。

〔従来の技術〕

例えば、比較的小規模の建築作業においては、
持運びに便利な折畳式の移動足場が用いられてい
る。

折畳式移動足場の一般的な構造は、一対の梯子
枠を伸縮自在のパンタグラフ機構で結合した足場
フレームと、この足場フレームの梯子枠における
横桟間に架設する足場板と、梯子枠の縦柱上端間
に取付ける二本の手すりの組合せによつて構成さ
れている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、上記のような折畳式の移動足場は、
折畳収納時に各構成部材が分離独立し、相互に結
合することができないため、管理や運搬が極めて
不便であるという問題がある。

この考案は上記のような問題点を解決するため
になされたものであり、折畳時においても各構成
部材を組合せ一体化することができ、収納や運搬
が便利に行えなる折畳式移動足場を提供すること
が目的である。

〔問題点を解決するための手段〕

上記のような問題点を解決するため、この考案
は、二本の縦柱を複数本の横桟で結合した一対の
梯子枠を対向状に配置し、両梯子枠を縦柱の部分
において伸縮自在の機構で連結した足場フレーム
と、両端部に横桟への外嵌掛合用フツクが固定さ
れ、開離させた梯子枠の横桟間に着脱自在となる
よう架設する足場板と、前記縦柱の上端に嵌合す
る両端部を同一方向へ直角に折曲げ、この折曲部
分にストツパーが設けられ、開離させた梯子枠の
縦柱上端間に着脱自在となるよう取付ける手すり
とで構成され、足場板は裏面に横桟への掛吊用金
具が固定され、手すりは足場板に幅方向両側から
外嵌し、ストツパーがフツクに対して抜止方向に
掛合するようにしたものである。

〔作用〕

パンタグラフ機構を引伸して両側の梯子枠を開
離させ、対応する横桟間に足場板を架設すると共
に、対応する縦柱の上端間に手すりを取付ければ
足場フレームは折畳不能に固定化され、作業足場
が組立てられる。

折畳みを行なうには、手すりと足場板を取外
し、パンタグラフ機構を収縮させて両梯子枠を接
近させることにより足場フレームを折畳み、手す
りを足場板の両側に外嵌し、その両端折曲部を足
場板のフツクに嵌め込み、ストツパーによつて折
曲部軸方向への抜止状とした状態で、足場板の裏
面に設けた掛吊用金具を足場フレームの横桟に掛
止めすれば、足場板を手すりを一方梯子枠に対し
て取付けることができ、手すりはフツクと縦柱及
び横桟によつて離脱しないように保持される。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図示のように、移動足場は、足場フレーム１と
足場板２及び二本の手すり３の組合せによつて構
成されている。

足場フレーム１は、下端に車輪４を取付けた二
本の縦柱５を複数本の横桟６で結合して組立てた
一対の梯子枠７，７と、対向状に配置した両梯子
枠７，７を対向する縦柱５，５の部分において連
結する一対のパンタグラフ機構８で自立するよう
に組立てられ、パンタグラフ機構８の伸縮性によ
り、両梯子枠７と７を接近させた折畳と引離した
状態とに変化させることができるようになつてい
る。

足場板２は、所定間隔に引離した梯子枠７，７
の横桟６間に納まる長さと、梯子枠７における縦
柱５間に納まる幅を有し、長手方向の両端部にお
ける両側の位置に各々横桟６上へ外嵌する断面コ
字状やＵ字状の如きフツク９が固定され、横桟６
間に水平状態で架設できるようになつており、こ
の足場板２の架設により、足場フレーム１は、両
梯子枠７と７が所定の間隔で開離した状態に固定
化される。

手すり３は、縦柱５の内部に嵌合し得る直径の
パイプを用い、両端を同一方向へ直角に折曲げ、
足場板２の架設によつて開離状態に固定された対
向位置の縦柱５に対し、両端の折曲部１０が上端
に嵌合するコ字状に形成され、両折曲部１０の途
中に嵌合量を制限するストツパー１１が設けられ
ている。

上記手すり３は、足場板２によつて間隔が規定
された縦柱５間に嵌挿する寸法になつているた
め、第６図に示すように、足場板２に対して幅方
向の側縁から外嵌すると共に、折曲部１０がフツ
ク９に嵌合する関係になり、このとき、、ストツ
パー１１がフツク９に掛合し、足場板２の幅方向
に対する手すり３の枝止となる。

前記足場板２の裏面で略中央部にコ字状の掛吊
用金具１２が固定され、第４図のように、この金
具１２を横桟６に掛止することにより、足場板２
を梯子枠７の外面に沿わせて取付けることができ
るようになつている。

この考案は移動足場は上記のような構成であ
り、第１図乃至第３図の如く、パンタグラフ機構
８を伸して両側の梯子枠７を開離し、所望する高
さ位置の横桟６間に、足場板２を架設すると共
に、対向する縦柱５の上端間に手すり３を取付け
れば移動足場が組上がり、足場板２上に乗つて作
業が行なえる。

次に、運搬や格納時には、第４図乃至第６図に
示すように、パンタグラフ機構８を収縮させて梯
子枠７を接近させ、足場フレーム１を第４図の如
く折畳み、手すり３を足場板２の両側に第６図の
如く外嵌状にセツトする。

手すり３をセツトした足場板２は、一方梯子枠
７の外面に長手方向が上下になるように重ね、裏
面の掛吊用金具１２を横桟６に掛止して吊下状に
取付ければ、足場フレーム１に足場板２と二本の
手すり３がセツトされた組合せ状態になり、構成
部材のすべてが一つにまとまり、運搬や格納に便
利である。

なお、足場板２に取付けた手すり３は、足場板
２の幅方向に対してストツパー１１とフツク９が
抜止めとなり、フツク９の開口方向に対しては縦
柱５への当接部分によつて抜止めとなるため、手
すり３の離脱発生はない。

〔効果〕

以上のように、この考案によると、折畳状態時
に足場フレーム１に対して足場板と手すりを梯子
枠に取付けることができ、構成部材のすべてを常
にセツトしておくことができるので運搬や格納に
便利である。

また、構成部材の常時セツト化により、管理が
容易になり、構成部材の置わすれや粉失発生を防
止できる。

更に、足場板にセツトした手すりをフツクとス
トツパーによつて足場板の幅方向に対する抜止め
とし、この足場板を梯子枠の横桟に取付けること
により、手すりの足場フレームへの取付けが安定
し、全体を嵩低く折畳むことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る移動足場の分解斜視
図、第２図は同上の組立状態を示す正面図、第３
図は同側面図、第４図は折畳状態を示す正面図、
第５図は同側面図、第６図は同上要部の分解斜視
図である。 １……足場フレーム、２……足場板、３……手
すり、５……縦柱、６……横桟、７……梯子枠、
８……パンタグラフ機構、９……フツク、１０…
…折曲部、１１……ストツパー、１２……掛吊用
金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二本の縦柱を複数本の横桟で結合した一対の梯
   子枠を対向状に配置し、両梯子枠を縦柱の部分に
   おいて伸縮自在の機構で連結した足場フレーム
   と、両端部に横桟への外嵌掛合用フツクが固定さ
   れ、開離させた梯子枠の横桟間に着脱自在となる
   よう架設する足場板と、前記縦柱の上端に嵌合す
   る両端部を同一方向へ直角に折曲げ、この折曲部
   分にストツパーが設けられ、開離させた梯子枠の
   縦柱上端間に着脱自在となるよう取付ける手すり
   とで構成され、足場板は裏面に横桟への掛吊用金
   具が固定され、手すりは足場板に幅方向両側から
   外嵌し、ストツパーがフツクに対して抜止方向に
   掛合するようになつている折畳式移動足場。