JPH0314319B2 - - Google Patents

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JPH0314319B2
JPH0314319B2 JP58022516A JP2251683A JPH0314319B2 JP H0314319 B2 JPH0314319 B2 JP H0314319B2 JP 58022516 A JP58022516 A JP 58022516A JP 2251683 A JP2251683 A JP 2251683A JP H0314319 B2 JPH0314319 B2 JP H0314319B2
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Kenichi Myoshi
Masanori Suzuki
Tooru Fuwa
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Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、一般に、ビオチンヌクレオチド誘導
体に関する。さらに具体的には、本発明は、ヌク
レオチドの塩基以外の部分にビオチンを結合させ
てなるビオチンヌクレオチド誘導体に関する。 先行技術 ビオチンはビタミンB複合体の一つであつてビ
タミンHとも呼ばれ、多くの動植物の生育に必要
な物質である。一方、ビオチンは卵白中のアビジ
ンと強力に相互作用を行なうことが知られてお
り、その点に着目してビオチンをその誘導体の形
で利用するものとしてたとえばビオチン−アビジ
ン試薬がある。これは、細胞あたりの抗原密度の
測定、ラジオイムノアツセイおよびエンザイムイ
ムノアツセイ等の生化学試薬として応用されてい
る。また、ビオチンと核酸とを結合させた、感染
および遺伝疾患の診断用DNAプローブが開発さ
れ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA78、6633−6637
(1981))、市販化されるに至つている。このDNA
プローブにおける、ビオチンヌクレオチド誘導体
の製造は、シチジントリホスフエート(dCTP)
のビオチン誘導体をシチジントリホスフエートの
代わりに使用して酵素的にDNAあるいはRNAに
取り込ませて行なつたものである。 しかし、本発明者らの知るところによれば、こ
のようにして製造されるビオチンヌクレオチド誘
導体には下記のような問題点がある。 イ ヌクレオチドの塩基部分にビオチンを含有す
るため使用オリゴヌクレオチド固有の融解温度
(Tm値)に変化を生じる。 ロ シトシン誘導体の合成が困難である(上記文
献より)。 ハ 任意でかつ定められた塩基配列をもつDNA
の合成が困難である。 これらの理由によつて、現段階でのビオチン−
ヌクレオチド誘導体は、その応用範囲が狭く、有
用性が限定されているのが現状である。 発明の概要 要 旨 本発明は上記の点に解決を与えることを目的と
し、特定のオリゴデオキシリボヌクレオチドのヌ
クレオチド塩基以外の特定部位にビオチンを結合
させてなるビオチンヌクレオチド誘導体によつて
この目的を達成しようとするものである。 従つて、本発明によるビオチンヌクレオチド誘
導体は下式〔〕で示されるビオチン−オリゴデ
オキシリボヌクレオチドであること、を特徴とす
るものである。 〔ただし、mおよびnはそれぞれ0または任意
の自然数であり、R1は2価の直鎖たは分岐鎖の
炭化水素残基であり、Bはヌクレオチドを構成す
る塩基である(Bが複数個存在するときは、それ
らは同一でも異なつてもよい)。〕 効 果 本発明者らの合成したビオチン−オリゴデオキ
シリボヌクレオチドは、前記核酸用非放射性アフ
イテイプローブの短所を回避することができて、
下記のような長所をもつものである。 イ ヌクレオチドの塩基部分にビオチンを含有し
ないので融解温度(Tm値)に変化を生じるこ
とがなくて安定である。 ロ いかなる塩基配列をもつビオチン−オリゴヌ
クレオチドも合成可能である。 ハ プローブとして短鎖オリゴマーで十分であ
る。 ニ 合成が非常に簡単であつて、大量合成が可能
である。 ホ プライマー(鋳型合成の際のDNA断片)と
しても利用できる。 このような長所があるところから、本発明によ
ればビオチンヌクレオチド誘導体の利用方法の拡
大も考えられる。すなわち、例えば、ビオチン−
オリゴヌクレオチドは非放射性核酸用アフイニテ
イプローブとして、あるいはプライマーとして利
用可能であることは前記したところであつて、そ
の検出方法も抗体による沈降、酵素の活性測定、
アビジン−セフアロースによるアフイニテイカラ
ム、蛍光性染色体による可視化等々、多様であ
り、また放射性プローブ(32P)に比べて被曝の
危険、コスト、廃棄物の処理および保存性等の点
で有利である。 発明の具体的説明 ビオチンヌクレオチド誘導体〔〕 本発明によるビオチンヌクレオチド誘導体は、
前記の式〔〕で示されるものである。 式中、記号【式】は、2′−デオキシリボヌクレ オシドの3′−および5′−水酸基を除いたデオキシ
リボヌクレオシド残基を示すのに慣用されている
ものであつて、具体的には下記の構造のものであ
る。 置換基Bはヌクレオチドを構成する塩基を示
し、通常はアデニン、チミン、シトシンまたはグ
アニンである。化合物〔〕中にBが複数個存在
するときは、それらは同一でも異なつてもよい。 mおよびnは、それぞれ0または自然数を示
す。本発明ビオチンオリゴヌクレオチド誘導体の
重合度がm+nで表示されているのは、本発明の
好ましい製造法で重合度がそれぞれmおよびnの
フラクシヨンを縮合させていることによるもので
ある(詳細後記)。その場合のmは実用的には0
〜6、特に1〜4、nは実用的に0〜40、特に0
〜20、である。 基R1は、化合物〔〕の核酸部分とビオチン
部分とを連結する二価の直鎖または分岐鎖の炭化
水素残基である。これは、特に炭素数2〜20程度
の直鎖または分岐鎖のアルキレン基が適当であ
る。好ましいR1は、炭素数2〜6のアルキレン
基である。 化合物〔〕の合成 一般的説明 化合物〔〕、すなわち本発明によるビオチン
ヌクレオチド誘導体、は合目的的な任意の方法に
よつて合成することができる。 一つの好ましい方法は、下式〔〕で示される
オリゴヌクレオチド誘導体の末端アミノ基にビオ
チンを結合させて下式〔〕で示されるビオチン
−オリゴデオキシリボヌクレオチドを得ること、
を特徴とするものである。 〔ただし、mおよびnはそれぞれ0または任意
の自然数であり、R1は2価の直鎖たは分岐鎖の
炭化水素残基であり、Bはヌクレオチドを構成す
る塩基である(Bが複数個存在するときは、それ
らは同一でも異なつてもよい)。〕 すなわち、この方法は、前記の式〔〕のオリ
ゴヌクレオチド誘導体、すなわちオリゴデオキシ
リボヌクレオチドの5′−末端リン酸基に基R1を介
して一級アミノ基が導入されたもの、のアミノ基
にビオチンを結合させることからなるものであ
る。 一方、式〔〕の化合物は、オリゴヌクレオチ
ドの合成および生成オリゴヌクレオチドの5′−水
酸基延長上での一級アミノ基の導入からなる方法
で合成することができる。 第1図は、この好ましい合成法の一例を示すフ
ローチヤートである。フローチヤート中の記号
は、下記の意味を持つ(その意義ないし詳細は、
後記した通りである)。 R0 リン酸基を保護する置換基であつて、通常
オルトクロロフエニル基が用いられる。 R1 二価の炭化水素残基である。 R2 5′−末端水酸基の保護基であつて、通常ジメ
トキシトリチル基が用いられる。 R3 他のすべての保護基が安定な条件で容易に
脱離されて、リン酸ジエステルを与えることが
できる置換基であつて、通常シアノエチル基が
用いられる。 R4 アミノ基の保護基であつて、通常トリフル
オロアセチル基が用いられる。 q nより小さい任意の自然数。 m 0または任意の自然数。 n 0および任意の自然数。 B 塩基を示す。 B′ 保護された塩基を示すが、通常はN6−ベン
ゾイルアデニン、N−イソブチリルグアニン、
N6−ベンゾイルシトシンおよびチミン(すな
わち、保護不要)より選択される。 スペーサーを介した担体であつて、通常は
下記のものである。 【式】(pはスチレ ンの重合度) BIOT*ビオチン活性エステル 化合物〔〕の合成 一般にオリゴクレオチド合成法としては、トリ
エステル法、ホスフアイト法およびそれぞれの固
相法および液相法がある。本発明者らは既に固相
法によるオリゴヌクレオチド製造技術を確立して
おり、化合物〔の合成には本発明者らの下記の
方法が好ましい。 Tetrahedron Letters 1979,3635(1979) Nucleic Acids Research ,5473(1980) Nucleic Acids Research ,5491(1980) Nucleic Acids Research ,5507(1980) Nucleic Acids Research Symposium Series
7,281(1980) また、上記で合成したオリゴヌクレオチドの
5′−水酸基にリン酸基を介して一級アミノ基を導
入する方法すなわち、化合物〔〕の合成法とし
ては、たとえば本発明者らの特願昭57−138136号
明細書(特開昭59−27900号公報参照)記載の方
法がある。 化合物〔〕の合成法をその一実施態様につい
て示せば、下記の通りである。すなわち、第1図
に示したように、化合物〔〕の保護基R3を除
去したものと化合物〔〕の保護基R2を除去し
たものとを縮合させ、これらの操作をくり返すこ
とによつて化合物〔〕を合成する。オリゴヌク
レオチド化合物〔〕の合成法は、上記の通り公
知である。 一方、本発明者らの方法(特願昭57−138136号
明細書(特開昭59−27900号公報)参照)に従つ
て、式〔〕の化合物を合成する。すなわち、化
合物〔〕のR2を除去して5′−水酸基化合物と
し、これにリン酸化剤(たとえば、ホスホジトリ
アゾリド、ホスホジクロリドまたはホスホジベン
ゾアゾリド等)を作用させてリン酸化し、ついで
アミノ基が保護されているアミノアルコール化合
物R2−NH−R1−OH〔この化合物はオメガ−ア
ミノアルコール(NH2−R1−OH)のアミノ基を
R2で保護することにより得ることができる〕を
縮合させることにより、化合物〔〕を得ること
ができる(詳細は該明細書参照)。 この化合物〔〕の保護基R3を除去し、化合
物〔〕の保護基R2を除去したものとを縮合さ
せて、化合物〔〕合成する。縮合は、化合物
〔〕の合成の際の縮合と本質的には変らない方
法で行なうことができる。 このようにして合成された化合物〔〕の保護
基をすべて除去すれば、化合物〔〕が得られ
る。保護基CO基、リン酸トリエステル中
のオルト−クロロフエニル基および塩基部分のア
シル基は、0.5Mのテトラメチルグアニジン−ピ
リジン−2−カルボアルドキシムのジオキサン−
水(9:1,(V/V))溶液で処理後、アルカリ
処理(濃アンモニア水)を行なうことより除去さ
れる。R4がトリフルオロアセチル基の場合は、
アンモニア処理により充分脱離されるが、オルト
ニトロフエニルスルフエニル基である場合はメル
カプトエタノール処理が必要である。R4として
他の保護基を用いた場合は、オリゴヌクレオチド
部分が安定な条件で、さらに別の処理を加えるこ
とも可能である。なお、デオキシオリゴリボヌク
レオチドの合成法は既に各種のものが公知であつ
て、保護基の種類およびその導入ないし除去なら
びに縮合その他について上記以外の詳細は核酸の
化学合成に関する成書や総説たとえば「ヌクレオ
チド・ヌクレオチドの合成」(丸善1977年)、「核
酸有機化学」(化学同人1979年)、「核酸」(朝倉書
店1979年)、Tetrahedron、34,3143(1978)、有
合化、34、723(1978)および化学の領域、33
566(1979)等を参照することができる。 化合物〔〕の合成 ビオチン−オリゴデオキシリボヌクレオチド
(化合物〔〕)は、上記化合物〔〕の5′−末端
延長上の一級アミノ基にビオチンを結合させるこ
とによつて得ることができる。 両者の結合はビオチンのカルボキシル基と化合
物〔〕のアミノ基との間の脱水によるアミド結
合の形成を実現することのできる任意の方法によ
つて行なうことができる。化合物〔〕中にビオ
チンのカルボキシル基との反応が可能なアミノ基
または水酸基が存在するときは、それらを適当に
保護した状態でこの反応を行なうことができる。
従つて、本発明で「式〔〕で示されるオリゴヌ
クレオチド誘導体の末端アミノ基にビオチンを結
合させて式〔〕で示されるビオチン−オリゴヌ
クレオチドを得る」という表現は、化合物〔〕
がこのように保護されている場合をも包含するも
のである。また、この表現は、ビオチンがその機
能的誘導体の形にある場合をも包含するものであ
る。ビオチンの機能的誘導体の具体例は、その酸
ハライドまたはその活性エステルである。 このような意味でのアミノ基とビオチンとの結
合を行なわせる一つの好ましい方法は、アミノ基
とビオチン活性エステルとの反応によることから
なるものである。ビオチン活性エステルが好まし
いのは、一般に、オリゴヌクレオチドの塩基部分
のアミノ基とは反応しないで5′−水酸基末端延長
上の一級アミノ基とのみ選択的に反応し、しかも
反応操作が簡便だからである。「ビオチン活性エ
ステル」とは他の官能基(通常アミノ基)と反応
しやすいエステル結合を持つビオチン誘導体を意
味し、具体的にはスクシンイミド−、パラニトロ
フエニル−、ベンゾトリアゾリド−、2,4,5
−トリクロロフエニル−エステル等がある。前二
者が好ましい。 アミノ基とビオチンとの結合を行なわせる他の
好ましい方法の一つは、両者の結合を縮合剤の存
在下に行なうことからなるものである。縮合剤と
して適当なものの例を挙げれば、ジシクロヘキシ
カルボジイミド、カルボニルイミダゾール、ウツ
ドワード試薬“K”等がある。ジシクロヘキシル
カルボジイミドが好ましい。 いずれの方法による場合にも、反応方法は合目
的的な任意のものでありうる。所与の反応系に対
する具体的な反応方法は、後記実験例および各種
の成書、たとえば「ペプチド合成」(丸善1975年)
および「タンパク質の化学」(1977年)を参照
して適当に定めればよい。 実施例 1 フローチヤート 第2図のフローチヤートに従つて、本発明化合
物(同図の化合物)を製造した。 第2図で、記号は次の意味を持つ。 B′ ベンゾイル化アデニン B アデニン DMTr ジメトキシトリチル R0 オルトクロロフエニル Et エチル CE −シアノエチル m 2 n′ 2 n 12 2 化合物〔〕(第2図の)の合成 実験1−1 ジメトキシトリチルアデノシン/樹脂〔〕
(樹脂は担体に過ぎないが、樹脂に担持された目
的化合物は外観的には樹脂そのものと変らないの
で、樹脂に担持された当核化合物を化下において
単に樹脂と呼ぶことにする)300mg(0.033mmol)
をイソプロパノール−塩化メチレン(15:85、
V/V)溶液10mlで3回洗浄後、臭化亜鉛の
1.0Mのイソプロパノール−塩化メチレン溶液8
mlで5分間ずつ4回反応(脱トリチル化)させて
樹脂〔〕を得る。樹脂〔〕をイソプロパノー
ル−塩化メチレン溶液10mlで3回洗浄し、これに
ジヌクレオチド〔〕150mg(0.1mmol)のピリ
ジン溶液を添加後、共沸させて系を無水とし、メ
シチレンスルホニルニトロトリアゾリド(以下
MSNTと記す)150mg(0.5mmol)と無水ピリジ
ン2mlとを添加して90分間反応(縮合)させる。
反応後、ピリジン10mlで3回洗浄し、触媒量(約
10mg)のジメチルアミノピリジン(以下DMAP)
を含む無水酢酸−ピリジン(1:9、(V/V))
溶液10mlを添加し10分間反応させて未反応5′−水
酸基をアセチル化して保護し、これをピリジンで
洗浄して、化合物〔′〕(n=2)を得る。以上
のような操作を6回くり返して、化合物〔〕
(n=12)を得る。 一方、5′−ヒドロキシ−ジヌクレオチド〔〕
800mg(0.71mmol)とオルトクロロフエニルホス
ホジトリアゾリトとを後者のジオキサン溶液
(1.0mmol、6ml)中で2時間反応させ、続いて
トリフルオロアセチル−6−アミノヘキサノール
300mg(1.4mmol)および1−メチル−イミダゾ
ール115mg(1.4mmol)を加えてさらに2時間反
応させる。反応終了後、溶媒を留去し、残渣をク
ロロホルムに溶解した後、水、0.5Mリン酸二水
素ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液および5%の塩化ナトリウム水溶液でそれぞ
れ洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。クロ
ロホルム層を濃縮後、シリカゲルカラムで精製
(溶出液として0〜4%のメタノール含有クロロ
ホルムを使用)し、溶出液を濃縮後ペンタン中に
滴下し粉末状の化合物〔〕を得る。 上記で合成した化合物〔〕(n=12)115mg、
(3.45μmol)を前述と同様の方法で脱トリチル化
したもの〔〕に、化合物〔〕60mg
(0.04mmol)をトリエチルアミン−ピリジン−水
(1:3:1、V/V)溶液3mlで処理(脱シア
ノエチル化)した化合物〔〕を加え、無水にし
たのち、MSNT50mg(0.2mmol)およびピリジ
ン1mlを加え90分間反応(縮合)させ、反応終了
後ピリジンおよびメタノールで洗浄し、乾燥し
て、完全に保護されたオリゴヌクレオチド誘導体
〔〕を得る。 オリゴヌクレオチド誘導体〔〕15mgを0.5M
テトラメチルグアニジン−ピリジン−2−カルボ
アルドキシムのジオキサン−水(9:1、(V/
V)溶液200μを加え、遠沈管中、室温で24時
間反応させる。反応後、濃アンモニア水(2.5ml)
を加えて密閉し、50℃で一夜反応させる。反応終
了後、過し、液を濃縮後、水に溶解させてか
らエーテルで抽出を行なう。水層を濃縮後、セフ
アデツクスG−50(φ1.5×120cm、溶出液は0.05M
の重炭酸トリエチルアンモニウム緩衝液PH7.5)
で脱塩精製しペンタデカニル酸誘導体〔〕を得
た。 また同様の方法で実験1−2、1−3および1
−4のようなオリゴヌクレオチド誘導体を得た。 以上で合成した化合物を第1表に示す。 【表】 ただし、この表でAはアデニン、Tはチミン、
Gはグアニン、Cはシトシンを示す。 これら4種の化合物の高速液体クロマトグラフ
イーの結果を第3図に示す。A〜Dは、それぞれ
実験1−1〜1−4の化合物についての図であ
る。 3 ビオチン−ペンタデカアデニル酸〔〕の製
造 実験2−1 上記実験1−1で合成したペンタデカアデニル
酸誘導体〔〕約1.0ODを0.1M炭酸水素ナトリ
ウム水溶液(PH8.3)10μに溶解し、ビオチンス
クシンイミドエステルのジメチルホルムアミド溶
液10μ(数百倍過剰に相当)を加えて4℃で一
夜または室温で4時間反応させて、ビオチン−ペ
ンタデカアデニル酸〔〕を合成する。 反応の確認は、高速液体クロマトグラフイーお
よび20%ポリアクリルアミドゲル電気泳動で行な
つた。またその際、反応性の比較のため上記で合
成したオリゴヌクレオチド〔〕を脱保護して得
た5′−水酸基をもつ化合物〔〕も同様にビオチ
ンスクシンイミドエステルと反応させる(対照実
験3−1)。 上記実験1−2、1−3および1−4で合成し
た化合物〔〕についても実験2−1と同様な操
作を行なつて各々について化合物〔〕を製造す
る。これをそれぞれ実験2−2、2−3および2
−4とした。また、反応の比較のため5′−水酸基
をもつ化合物〔〕を用い、化合物〔〕とビオ
チン活性エステルとを各々反応させる。このとき
の実験を各々実験3−2,3−3および3−4と
した。 実験2および3で使用した化合物を第2表に示
す。 【表】 ただし、この表でAはアデニン、Tはチミン、
Gはグアニン、Cはシトシンを示す。 以上の結果を第4および5図(高速液体クロマ
トグラフイーの結果)および第6および7図(電
気泳動の結果)に示す。 第4図は高速液体クロマトグラフイーの溶出パ
ターンを示すものである。図中1は何れも反応前
の化合物そのものの、2は何れも反応前後の試料
を混合したものの、3は何れもビオチン活性エス
テルと反応させた後のクロマトグラムである。イ
は実験3−1で式〔〕の化合物、ロは実験2−
1で式〔〕である化合物、ハは実験3−2で式
〔〕である化合物、ニは実験2−2で式〔〕
である化合物についてのクロマトグラムを示す。
なおピーク上の数値は保持時間を示す。 第5図は同じく高速液体クロマトグラフイーの
溶出パターンを示し、ホは実験3−3で式〔〕
の化合物、ヘは実験2−3で式〔〕である化合
物、トは実験3−4で式〔〕の化合物の、チは
実験2−4で式〔〕の化合物についてのクロマ
トグラムを示す。なお、ピーク上の数値は保持時
間を示す。 第6図は電気泳動の結果を示すものである。
a,c,eおよびgは、各々実験3−2の〔〕、
2−2の〔〕、3−1の〔〕および2−1の
〔〕の反応前の化合物の結果を示す。またb,
d,fおよびhは各々実験3−2の〔〕、2−
2の〔〕、3−1の〔〕および2−1の〔〕
の各々の化合物とビオチン活性エステルとを反応
させた後の結果を示す。XCはキシレンシアノー
ルの、BPBはブロモフエノールブルーのバンド
をそれぞれ示し、ともに電気泳動の標識として用
いるものである。なお図中で上がマイナス側、下
ぱプラス側を示す。 第7図は電気泳動の結果を示すものである。
j,l,nおよびpは各々実験2−4の〔〕、
3−4の〔〕、2−3の〔〕および3−3の
〔〕の化合物の結果を示す。またi,k,mお
よびoは各々実験2−1の〔〕、3−4の
〔〕、2−3の〔〕および3−3の〔〕の
各々の化合物とビオチン活性エステルとを反応さ
せた後の結果を示す。BPBは上記と同じ意味、
また図中で上がマイナス側、下がプラス側を示
す。 高速液体クロマトグラフイーによる結果(第4
図および5図)からみれば、式で示される5′−
水酸基をもつ化合物(第4図イ−1、第4図ハ−
1、第5図ホ−1および第5図ト−1)はビオチ
ンと反応せず(第4図イ−3、第4図ハ−3、第
5図ホ−3および第5図ト−3)、終始単一ピー
クのままである。それに対してオリゴヌクレオチ
ド誘導体〔式〕はビオチンと反応させると、高
速液体クロマトグラフイーの溶出パターンに変化
が生じて、原料のピーク(第4図ロ−1、第4図
ニ−1、第5図ヘ−1および第5図チ−1)はな
くなつており、ビオチン活性エステルと反応して
新しい化合物(第4図ロ−3、第4図ニ−3、第
5図ヘ−3および第5図チ−3)ができているこ
とがわかる。なお、中間の高速液体クロマトグラ
フイーのパターン2は、保持時間の差異を明確に
するため、反応の前後の化合物を混合し溶出パタ
ーンと対比させたものである。 一方第6図および第7図の電気泳動の結果か
ら、5′−水酸基化合物とビオチン活性エステルと
の反応を見ると(a,b,e,f,k,lおよび
o,p参照)、反応前(a,e,lおよびp)の
バンドの位置と反応後b,f,kおよびo)のバ
ンドの位置に相違が見られないことより、ビオチ
ンとの反応は生じていないことがわかる。また、
一級アミノ基を有するオリゴヌクレオチド(c,
d,g,h,i,jおよびm,n参照)とビオチ
ン活性エステルとの反応を見ると、反応前(c,
g,jおよびn)のバンドの位置と反応後(d,
h,iおよびm)のバンドの位置とが異なつてお
り、ビオチンと反応していることがわかる。 以上の結果より、上記で合成した一級アミノ基
を有する化合物は、ビオチン活性エステルと選択
的に反応していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の化合物を合成する方法の一
例を示すフローチヤートである。第2図は、実験
例で示した本発明化合物の製造法のフローチヤー
トである。第3図A〜Dは、実験例で示した化合
物〔〕の高速液体クロマトグラフイーの結果を
示す図である。第4〜5図は、いずれも高速液体
クロマトグラフイーの溶出パターンを示す図であ
る。第6〜7図は、いずれも電気泳動の結果を示
す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下式〔〕で示されるビオチン−オリゴデオ
    キシリボヌクレオチドであることを特徴とする、
    ビオチンヌクレオチド誘導体。 〔ただし、mおよびnはそれぞれ0または任意
    の自然数であり、R1は2価の直鎖たは分岐鎖の
    炭化水素残基であり、Bはヌクレオチドを構成す
    る塩基である(Bが複数個存在するときは、それ
    らは同一でも異なつてもよい)。〕 2 塩基Bがアデニン、チミン、シトシンおよび
    グアニンからなる群より選ばれたものである、特
    許請求の範囲第1項記載のビオチンヌクレオチド
    誘導体。 3 R1が炭素数2〜20の直鎖または分岐鎖のア
    ルキレン基である、特許請求の範囲第1項または
    第2項記載のビオチンヌクレオチド誘導体。 4 mが0または6までの自然数、nが0または
    40までの自然数である、特許請求の範囲第1〜3
    項のいずれか一項に記載のビオチンヌクレオチド
    誘導体。
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