JPH03142065A - 気相ろう付方法 - Google Patents

気相ろう付方法

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JPH03142065A
JPH03142065A JP27794089A JP27794089A JPH03142065A JP H03142065 A JPH03142065 A JP H03142065A JP 27794089 A JP27794089 A JP 27794089A JP 27794089 A JP27794089 A JP 27794089A JP H03142065 A JPH03142065 A JP H03142065A
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JP
Japan
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brazing
flux
furnace
vapor
brazed
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JP27794089A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Kishino
邦彦 岸野
Motoyoshi Yamaguchi
山口 元由
Hitoshi Koyama
小山 斉
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアルミニウム又はアルミニウム合金(以下単に
アルミニウムという)材のろう付を行なうための気相ろ
う付装置に関するものである。
(従来の技術) 通常、アルミニウム製品をろう付により製造する場合は
、接合しようとする部位に融点の比較的低いろう材を介
して固定した組立物とし、これを加熱炉中に装入し、ろ
う材の融点より高く、かつ被接合部位であるアルミニウ
ムの融点よりも低い温度に加熱することにより接合して
製品としている。ろう材としては一般にAl2−3i系
合金が使用され、必要に応じてその他Mg等の元素を微
量添加する。
従来のろう付方法としてはろう付をする部材表面の酸化
皮膜を除去するためのフラックスを用いるフラックスろ
う付性とこれを用いない真空ろう付性が通常使用されて
いる。
真空ろう付性は、真空中に接合しようとする組立物を置
いてろう付加熱する方法でありろう付後の部材表面が良
好である等の特徴があるが、高真空の得られる加熱炉が
必要であること及び材料的に制約がある等の問題がある
またフラックスろう付性としては、溶融した塩化物系フ
ラックスあるいは水と!t!、?iiiシたフッ化物中
に接合しようとする組立物を浸漬して、その後ろう付加
熱する炉中ろう付法等がある。ところが塩化物系フラッ
クスは八βに対しては腐食性であるのでろう付後洗浄し
て完全に除去しなければならず、製造工程が非常に煩雑
である。またこの不具合を解消するフラックスとして、
特公昭58−27037号公報に記載されているように
非吸d性で八βに対して非腐食性のKAβF4とK s
 A にl F aの混合物があるが、これは非腐食性
フラックスであるためにフラックス除去の後処理が不要
である特徴を有する。
このフッ化物系フラックスを使用するろう付方法に用い
られるろう何工程は、第4図に示すような工程図に従う
ものであり、そのろう付加熱炉内は通常N2ガス雰囲気
で露点−40℃、酸素分圧200ppm以下程度の雰囲
気に調整される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のフラックスを使用する方法におい
ては、第4図に示すように、必然的にフラックスを組立
物表面に付着させるための塗布、乾燥工程が必要である
。さらに塗布されたフラックスはその組立物を次工程へ
運ぶ途中で組立物から脱落するものが多く、このため有
効に使用されるフラックスの歩留は低くなる。またろう
付後の接合部材の表面には不均一にフラックス残渣が残
るので、真空ろうけ法に比較して表面が(与れ、商品価
値が劣ると共に、耐食性を向上させるためにろう付後の
工程で行なうクロメート処理や黒色塗装処理等が不均一
となってしまい、その効果が十分に発揮されなくなる等
の欠点があった。
さらにはフラックス残渣は非導電性であるため、例えば
熱交換器において犠牲材等により管体な保護する防食法
を採用する場合には防食電流の流れが阻害されてしまい
防食効果が十分得られない場合がある。
またMg含有Ag合金をフッ化物系フラックスを用いて
炉中ろう付する場合は他のフラックスに比べてろう付性
が劣っているため、工業的に安定したろう付性を得るた
めにはMgの含有量は0.6wt%未満でなければなら
ない。そしてこれ以上のMgを含有するAff合金では
フラックス塗布量を多くしてもろう付は難しくなってし
まう。この原因はAI;1合金中のMgとフラックスと
がろう付加熱中に反応するためであり、その結果フラッ
クスの組成が変化してフラックスとしての効果が失われ
ること、へ2合金中のMgが表面層に拡散して表面層の
Mg濃度が高くなること及びフラックスがA42合金の
表面層の入り込む等の現象が発生してろうの流れを阻害
すること等が起こるからである。このようにMg含有量
の多いAj2合金が熱交換器用材料として使用できない
ことは、熱交換器の耐久性や軽量化の面で大きな障害と
なっている。
これらのフッ化物系フラックスを使用するろう付方法に
おける問題点を解決するろう付方法として、本発明者等
はろう付しようとする組立物に直接フラックスを塗布す
る工程を必要としない気相ろう付法を開発、提案した(
特願昭63−298414号)。このろう付法は、被ろ
う付部材をフッ化物あるいは/及び同錯体を含む蒸気が
存在する非酸化性囲気中でろう付することを特徴とする
ものであり、ろう付後の表面が綺麗である、フラックス
塗布・乾燥工程が不要であるためコストが安価になる等
の特徴を有する。
しかし上記ろう付方法においては、ろう何時にろう付部
位に蒸気を含む非酸化性雰囲気が形成されることが必要
であり、そのためにろう付部位が炉内において充分に炉
内雰囲気にさらされる必要がある。
一方、自動車等に使用される熱交換器には、種々のタイ
プのろう付製品があり、その−例として第1図に示すよ
うなサーペンタインタイプのコンデンサがある。これは
、管材lを蛇行状に曲げ、この蛇行状管材lの間にろう
材を両面にクラッドしたプレージングシートからなるコ
ルゲートフィン2を挾み、さらにコネクタ3を取り付け
てこの接合部にろう材からなる線材を巻き、その後ろう
付加熱したものであり、ろう付部位が基本的に(材料同
士の接触部を除いて)炉中雰囲気に開放され、上記ろう
付方法によるろう付に際し比較的簡単に非酸化性雰囲気
をろう付部位に形成することができた。
しかしながら第2図に示すようなドロンカップエバポレ
ータは閉鎖空間に近い部分を有し、フラックス蒸気によ
るろう付が適切でない部分が発生する傾向にあった。
すなわち上記のエバポレータは、ろう材を両面に有する
プレスプレート5とフィン6及び片面にろう材を有する
サイドプレート7を積層してろう付し、配管/コネクタ
8等を溶接等により接合したちのであり、プレスプレー
ト同士のろう付部位に関しては板間に挾まれた閉鎖空間
に近い状況となり、わずかに配管に通じる孔を通じて炉
内雰囲気との置換が行われる。それゆえ、この様な空間
は炉内雰囲気と同一の雰囲気を形成することが難しく、
前述のようなフラックス蒸気によるろう付が適正に行わ
れない部分が発生することちあった。
また、このような気相ろう付法においてはフラックス蒸
気分圧が低い場合にはろう付が困難であり、被ろう付部
材の形状の形状によりろう付可能最低フラックス蒸気分
圧は変動するが、−船釣には蒸気分圧としては0.1〜
0.5mmHg以上が必要であり、一方フラックス濃度
が高過ぎると被ろう何部材表面にフラックス残渣が付着
して気相ろう付法の利点が損なわれることとなるから、
フラックス蒸気量を常時適正範囲内にコントロールする
必要があり、このコントロールが難しく技術的な課題と
なっていた。
本発明は前記第4図に示す従来技術の問題点はもちろん
のこと本出願人による上記気相ろう付方法(特願昭63
−29841号)をさらに改良した気相ろう付方法を提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、フラックス蒸気を使用するに当り、種々
検討の結果、ろう付炉を真空状態として非酸化性ガスを
導入するとともに、このフラックス蒸気を含む非酸化性
ガスにフッ素ガスを含有させたことにより混合ガスの炉
内雰囲気を一定に保つとともにフラックス蒸気分圧の適
正範囲を拡大させ、蒸気分圧のコントロールを容易にす
ることができることを見出しこの知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
すなわち本発明は(1)アルミニウム又はアルミニウム
合金材をろう材でろう付するに当り、炉内を真空雰囲気
とし、次いで融点mpのフラックスを(mp−50)’
C以上の温度に加熱して発生させたフラックス蒸気をフ
ッ素ガスを0.01voj2%含む非酸化性雰囲気ガス
に担持させて炉内に移送して、該炉内の被ろう付は部材
の接合部位へ誘導し、フラックス蒸気分圧を0.005
mmHg以上とした炉内雰囲気中でろう付を行うことを
特徴とする気相ろう付方法を提供するものである。
次に本発明の実施態様を図面に基づいてさらに詳細に説
明する。
第3図は本発明方法に係る気相ろう付装置の一例を示す
概略図である。図中9は気相ろう付装置であり、これは
ろう付炉10、フラックス蒸気発生装置11、これらを
連結するとともに炉内にフラックス蒸気及び非酸化性ガ
スを誘導する導管12及び真空排気装置13よりなる。
まず、ろう付炉10の左側壁には出入口14が設けられ
、ここから被ろう付部材15・・・がろう付炉へ装入・
載置されることとなる。この部材15はAβ材15aと
その接合部に介在させたろう材15bとからなる。なお
、炉後壁には電気ヒータ16が設けられている。
フラックス蒸気発生装置11はフラックス17を収容し
た容器18とこの容器下部に設置された電気ヒータ19
からなり、この容器18側壁には非酸化性ガス導入管2
0の一端が連結されている。
導管12はその一端を容器18上端に連結されており、
その他端はろう付炉上端から炉内のろう付ゾーン上方へ
と延長され複数の吹出し孔21a、21a・・・を有す
る分岐管21.21・・・に分岐している。本発明にお
いて適宜混合ガス流路は加熱・保温する。なお、12a
は導管12に設けられたバルブである。
真空排気装置は13は連結管22を介してろう付炉に連
結されている。なお、22aはバルブである。
上記構成の気相ろう付装置によりろう付を行うが、先ず
真空排気装置13によりろう付炉内を真空状態としフッ
素及びフラックス蒸気を含む非酸化性ガスを炉内へと導
入する。
ろう付に際しては、被ろう付部材15を蒸気の真空排気
時にあらかじめ出入口14から被ろう付部材15を炉内
に載置しておき、フッ素ガス及びフラックス蒸気を含む
非酸化性雰囲気内で電気ヒータ16により好ましくは6
10℃前後に加熱しろう付が行われる。
一方フラックス蒸気発生装置1.1内ではフラックス1
7を電気ヒータ19で好ましくは450〜600℃に加
熱し蒸気を発生させる。発生した蒸気は導管12の流路
(矢印)を導入管12aから導入したフッ素ガスを含む
非酸化性ガスと混合され、混合ガスとしてろう付炉内に
導かれる。この混合ガスは分岐管21により被ろう付部
材21・・・近傍へと運ばれ、接合部位に作用しこの状
態でAβ材21aとろう材21bの接合部位のろう付が
可能となる。ろう付の時間は被ろう付部材の種類、大き
さ、接合部位の数などにより変わるので限定されないが
好ましくはOl、5〜30分とする。
上記した蒸気を発生するフラックスとしてはフッ化物あ
るいは塩化物等が挙げられる。
フッ化物としては一般的にはフルオロアルミン酸カリウ
ム錯体であり、具体的な化学式で示すとKAfiF、、
に、Al2F、やに、A42F、等の一般式に、Ac1
.、で示される化合物、これらの混合物等が含まれ、さ
らにKAβF4+に2AI2F、 ・HtOのような混
合物も含む。さらに上記化合物の通常の生成原料である
固体状のKFとAβF1等を混合し加熱溶融して発生さ
せた蒸気、あるいはこれらを別個に加熱溶融して発生さ
せた蒸気を混合させる方法をとることもてきる。塩化物
としてはZnCj2i 、KCβ、LiCl2、NaC
J2等のアルカリ金属の塩化物等があり、またこれらフ
ッ化物と塩化物等を混合させることも可能である。
これらフラックスは通常450〜600℃前後で溶融す
ることから蒸気発生装置としては、これらフラックスを
有する混合物等を上記温度の50℃以下、すなわち40
0〜550℃以上に加熱する手段を有することが必要で
ある。第3図の装置では加熱手段として電気ヒータを用
いており、加熱手段については特に限定するものではな
いが、蒸気を非酸化性に保つことが必要であることから
、燃焼ガス等による直接加熱は避けるべきであり、雰囲
気を調整しやすい電気式あるいは間接加熱が好ましい。
また、ろう付のために被ろう付部位の加熱源を蒸気発生
のための熱源として利用することも可能であり、さらに
はろう何時の雰囲気ガスを利用した熱交換による加熱も
可能である。いずれの手段をとるかは炉の容量あるいは
稼働率等により、熱効率コスト等が最も好ましくなるよ
うに決定すべきである。
また、これらの蒸気は蒸気発生後にキャリヤガスと混合
することも可能である。
上記のようにフラックスの融点をmpとした場合に、(
mp−50)’Cにフラックスを加熱することによりフ
ラックス蒸気を得る。フラックスから蒸気を発生させる
加熱温度を規定した理由は、フラックスは加熱すること
で融点以下でも昇華作用により固体から蒸気が発生する
が、その発生量は(m p −50)より著しく増大し
はじめ、融点をこえて溶融状態になることによりさらに
その蒸気発生量が増大する。(mp−50)’C未満の
温度では昇華による蒸気発生量が少なく、その目的が達
成できない。加熱温度は高温に加熱するほど蒸気発生量
は増大するが、一般に用いられるろう材の融点が575
〜610℃程度であり、さらに被ろう付部材であるアル
ミニウムの溶融開始温度が約660℃以下であることか
ら、これら温度より著しく高温の蒸気をろう付炉内で発
生させることは、ろう付炉内の温度不均一を招く恐れが
あリ、好ましくない、したがって、蒸気が被ろう付部材
に達した際の温度が650℃以下になるように、蒸気発
生時の加熱温度を調整するのが好ましい。
なお、フラックス蒸気分圧は0.005mm)(g以上
であることが必要であり、これ未満では安定したろう付
が困難になる。蒸気分圧は高い程ろう付は安定して実施
可能であり、特に上限を定めるものではないが、蒸気分
圧が高いと被ろう何部材表面にフラックス残渣が付着す
る場合があり、その量が多い場合にはろう付後の表面処
理性が劣る場合がある。したがって、蒸気分圧の上限は
製品の用途等により決定すべきであるが。
船釣には200mmHg以下が好ましい。
次に発生した蒸気はフッ素ガスを含む非酸化性雰囲気を
有するキャリヤガスに担持されるが、このキャリヤガス
としては例えばヘリウム、窒素、アルゴン、−酸化炭素
、二酸化炭素あるいはこれらの混合ガスを挙げることが
できる。
キャリヤガス中に含まれるフッ素ガスはフラックス蒸気
の作用を著しく高める効果を有することから、ろう付に
必要なフラックス蒸気分圧の下限を下げ、ろう付適正条
件を拡大する効果を有する。また、同時に被ろう何部材
表面のフラックス残渣をより付着しにくくする効果も有
する。さらにこの混合ガスは雰囲気中の水分及び酸素と
結合して雰囲気をより非酸化性なものとし、材料表面の
酸化を防ぐ効果を持つ。キャリヤガス中のフッ素ガス濃
度は0.01voA、%以上であることが必要であり、
これ未満では蒸気の効果が不充分である。また、その濃
度は高いほうが得られる効果は大きく、本発明において
はその上限を規定するものではないが、フッ素ガスは反
応性が高くその濃度が高い場合には炉体を痛める場合が
あり、また毒性もあることから、実用上は20vol、
%以下とすることが好ましい。
また、被ろう付部位においてはフラックス蒸気を含む非
酸化性雰囲気が保持される必要があり、具体的にはろう
何時に酸素分圧が5 m m t(g以下かつ水蒸気分
圧がlOmmHg以下に保つことが望ましい。
なお、真空状態にした場合における真空度は残存気体圧
力で10torr以下にする必要がある。1Otorr
以上の気体(主たる気体はほとんどの場合において大気
である)が残存した場合には、その後にフラックス蒸気
を含む非酸化性雰囲気に置換した場合において炉内雰囲
気、ひいては閉塞状況に近いろう付部位の雰囲気が十分
に非酸化性雰囲気に置換されず、良好なろう付ができな
い恐れがある。真空状態における真空度は高い(残存気
体圧力が低い)方が望ましく、その上限(残存気体の加
減)は限定するものではないが、超真空にするためには
設備におおがかりになるだけでなく、排気に要する時間
が長時間となって効率が悪い。それゆえ通常の工業生産
レベルにあっては、10−’ 〜10−’toor程度
の真空度(残存気体圧力)が望ましい。本真空度を得る
ための設備については特にその装置の種類を限定するも
のではないが、−船釣にはロータリーポンプによる排気
を主体とし、補助手段として拡散ポンプ等を使用するこ
とができる。
(作用) 上記のように本発明方法では、まず被ろう付部材を炉中
に装入し、予備加熱もしくは加熱せずに真空に排気し、
その後のろう付温度まで加熱し、もしくは加熱中にフッ
素ガス及びフラックス蒸気を有する非酸化性ガスを炉内
に導入することにより炉内雰囲気を置換し、ろう付を行
うことが一般的である。ろう付後はろう付部材を取り出
し大気中で冷却する。
このように、炉内雰囲気を一旦真空状態に排気し、しか
る後にフラックス蒸気をフッ素ガスを0.01voI2
%以上含む非酸化性雰囲気キャリヤガスとともに導入す
ることにより、閉鎖空間に近いろう付部位にもフラック
ス蒸気を含む被酸化性雰囲気が安定して形成され、良好
なろう付が可能となる。この雰囲気内においてこのフラ
ックス蒸気は、極微量かつ均一に組立物に付着してその
表面の/12の酸化皮膜を破壊するので、溶融したろう
の被接合部位への濡れを促進し、それにより接合箇所に
均一なフィレットが形成され被ろう付部位を安定してろ
う付することができる。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
第2図に示すように、常法により所定の形状にプレス成
形した芯材3003に4045 (Af110%Si)
を片面クラッドした板材を使用したサイドプレート7及
び芯材3003に4045(Aβ−10%Si)を両面
クラッドした板材を使用したプレスプレート5ならびに
、Aj2−1%Mn−1,5%Zn合金からなるコルゲ
ートフィン6を積層して組み立てエバポレークを作製し
た。なお第2図中配管・コネクタ8はろう信徒に溶接に
より接合した。
第3図に示す装置を用い、上記エバポレータを被ろう付
部材としてろう付を行なった。
真空排気装置13としてはメカニカルブースター付きの
ロータリーポンプを使用し、ろう付炉10上部より排気
を行なう形式とした。
フラックス17としてフッ化物KAI2F4を使用し、
フラックス蒸気発生装置ll内でフッ素ガス0.3vo
β9%を含み残部窒素ガスからなるキャリヤガス中で6
00℃に加熱して溶融状態とし、発生した蒸気をキャリ
ヤガスとと6に流路を経由してろう付炉に導いた。フラ
ックスの加熱はキャリヤガスを高1(500〜800℃
)に加熱して装置11内に吹き込むことによりフッ化物
を加熱した。このキャリヤガスの温度はフラックスが固
体状態では600〜800℃に、フラックスが溶融して
からは500〜600℃にコントロールした。導管12
の流路は電気ヒータにより加熱し、流路内のガスを間接
的に加熱することでガスの温度が一定になるように調整
した。混合ガスはフッ化物蒸気分圧0.01〜2mmH
g、酸素分圧5mmHg以下、水蒸気分圧10mmHg
以下に調節した。ガスの流動量は窒素ガス圧・流量を調
整することによりコントロールを行い、窒素ガスとフッ
化物蒸気の脛合比率は加熱温度を調整することにより発
生蒸気量を変化させることでコントロールした。ろう付
炉10は電気炉とし、前記混合ガスをろう付炉内上部に
おいて分岐管21を通し、被ろう付部材15に上部より
混合ガスを均一に導いた。
ろう付に当たっては被ろう付部材15をろう付炉内に常
温にて装入し、バルブ22aを開き、バルブ12aを閉
じてロータリーポンプを作動させ10””torrまで
排気した。その後バルブ22aを閉じて真空状態のまま
加熱して、被ろう付部材近傍に設置した熱電対が450
℃に達した時点でバルブ12aを開き前述の混合ガスを
500℃に加熱して炉内に導入した。炉内雰囲気を混合
ガスで十分に置換したところで600±10℃まで加熱
し、5分間保持後バルブ12aを閉じて、被ろう付部材
を炉外に取り出し室温まで冷却した。
上記により得られたエバポレータの表面外観観察を行い
、またろう付状況を調べてこれらの結果を第1表に示し
た。
比較例1 本発明の比較例として、フッ素ガスを含有しないキャリ
ヤガスを使用して、実施例と同様にろう付を行った。
上記により得られたエバポレータを実施例と同様に検査
を行いこれらの結果を第1表に示した。
比較例2 実施例で使用した装置を用い、真空排気装置のみを使用
せずにエバポレータのろう付を行った。
ろう付に当たっては、エバポレータをろう付炉内に常温
にて装入し、バルブ12aを開き前述の混合ガスをフッ
化物蒸気分圧1.2mmHgに設定し500℃に加熱し
て炉内に導入した。ろう付炉内が混合ガスで充分置換・
昇温されたところで600±lO℃まで加熱し、5分間
保持後バルブ12aを閉じて、被ろう付部材を炉外に取
り出し室温まで冷却した。
上記方法にてろう付されたエバポレータを実施例と同様
に検査し結果を第1表に示した。
第1表の結果から明らかなように、本発明によるろう付
方法でろう付した後のエバポレータは表面状態が良好で
あり、かつプレスプレート同士の接合部も良好に接合さ
れていた。これに対し比較例1によるエバポレータはフ
ラックス蒸気分圧の低い条件ではろう付が不完全であり
、本発明に比べて劣ることは明らかであり、また、比較
例2によるエバポレータのろう付状況はフィン部は良好
であったがプレスプレート同士の接合部はろう付できな
い部分が多く存在した。
(発明の効果) このように本発明によれば、フッ素ガスを非酸化性ガス
に含有させることにより、フラックス蒸気分圧の適正範
囲を拡大させることができ、被ろう付部位の非酸化性雰
囲気を安定して保つことができ、またフラックス残渣の
被ろう付部材への付着がなくろう信徒の表面がきれいで
、かつ、フラックス分圧が低(でも接合良好である。ま
た、このフッ素ガスの含有とあいまってガス置換を炉内
を真空状態として行うために、閉鎖空間に近い部位を有
するエバポレータ等でも良好にろう付できる。もちろん
従来のフラックス塗布工程は必要ではなく製造コストの
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)はエアコン用熱交換器であるコン
デンサの一例を示す斜視図及びフィン部を拡大して示す
側面図、第2図(a)、(b)はエバポレータの組み立
て図及び斜視図、第3図は本発明に使用する気相ろう付
装置の一例を示す概略図、第4図は従来のフッ化物フラ
ックスを使用する代表的なろう付工程図である。 1・・・管材、2・・・フィン、3・・・コネクタ、4
・・・曲げ部、8・・・配管、コネクタ、7・・・サイ
ドプレート、6・・・フィン、5・・・プレスプレート
、9・・・気相ろう付装置、10・・・ろう付炉、11
・・・フラックス蒸気発生装置、12・・・ガス導管、
15・・・被ろう付部材、16・・・電気ヒータ、18
・・・容器、20・・・非酸化性ガス導入管、17・・
・フラックス、19・・・電気ヒータ、21・・・分岐
管、12a、22a・・・バルブ、14・・・出入口、
A・・・フィレット長さ第1図 (a) (b) 1−( 第2図 (a) (b) 第4図 り 国11層 目藷薯 り 目5B 溶液中に浸漬 窒素ガス雰囲気弁 露点  −40て 自衛照度200G 温度 600°C 唾i函苓 lpm以下

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アルミニウム又はアルミニウム合金材をろう材で
    ろう付するに当り、炉内を真空雰囲気とし、次いで融点
    m_pのフラックスを(m_p−50)℃以上の温度に
    加熱して発生させたフラックス蒸気をフッ素ガスを0.
    01vol%含む非酸化性雰囲気ガスに担持させて炉内
    に移送して、該炉内の被ろう付部材の接合部位へ誘導し
    フラックス蒸気分圧を0.005mmHg以上とした炉
    内雰囲気中でろう付を行うことを特徴とする気相ろう付
    方法。
JP27794089A 1989-10-25 1989-10-25 気相ろう付方法 Pending JPH03142065A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5569075A (en) * 1993-12-22 1996-10-29 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Gas injection apparatus and process to form a controlled atmosphere in a confined space

Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5569075A (en) * 1993-12-22 1996-10-29 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Gas injection apparatus and process to form a controlled atmosphere in a confined space

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