JPH0314078B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0314078B2 JPH0314078B2 JP58008142A JP814283A JPH0314078B2 JP H0314078 B2 JPH0314078 B2 JP H0314078B2 JP 58008142 A JP58008142 A JP 58008142A JP 814283 A JP814283 A JP 814283A JP H0314078 B2 JPH0314078 B2 JP H0314078B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crushing
- powder
- filling
- agent
- crushing agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 claims description 37
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims description 34
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 23
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 16
- 239000002002 slurry Substances 0.000 description 16
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 16
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 8
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 8
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 5
- 238000004898 kneading Methods 0.000 description 5
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 4
- 238000006703 hydration reaction Methods 0.000 description 4
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 4
- 239000011362 coarse particle Substances 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 235000012239 silicon dioxide Nutrition 0.000 description 3
- VTYYLEPIZMXCLO-UHFFFAOYSA-L Calcium carbonate Chemical compound [Ca+2].[O-]C([O-])=O VTYYLEPIZMXCLO-UHFFFAOYSA-L 0.000 description 2
- -1 Plaister (trade name Chemical class 0.000 description 2
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 2
- 239000002360 explosive Substances 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 2
- 239000011435 rock Substances 0.000 description 2
- RMAQACBXLXPBSY-UHFFFAOYSA-N silicic acid Chemical compound O[Si](O)(O)O RMAQACBXLXPBSY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000003068 static effect Effects 0.000 description 2
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 2
- 229910018072 Al 2 O 3 Inorganic materials 0.000 description 1
- 235000008733 Citrus aurantifolia Nutrition 0.000 description 1
- KKCBUQHMOMHUOY-UHFFFAOYSA-N Na2O Inorganic materials [O-2].[Na+].[Na+] KKCBUQHMOMHUOY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 description 1
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 description 1
- 235000011941 Tilia x europaea Nutrition 0.000 description 1
- BZHJMEDXRYGGRV-UHFFFAOYSA-N Vinyl chloride Chemical compound ClC=C BZHJMEDXRYGGRV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000002253 acid Substances 0.000 description 1
- 239000008346 aqueous phase Substances 0.000 description 1
- 230000033228 biological regulation Effects 0.000 description 1
- 229910000019 calcium carbonate Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 description 1
- 239000004927 clay Substances 0.000 description 1
- 229910052681 coesite Inorganic materials 0.000 description 1
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 1
- 229910052906 cristobalite Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 238000003912 environmental pollution Methods 0.000 description 1
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 1
- 239000010881 fly ash Substances 0.000 description 1
- 150000002484 inorganic compounds Chemical class 0.000 description 1
- 229910010272 inorganic material Inorganic materials 0.000 description 1
- NLYAJNPCOHFWQQ-UHFFFAOYSA-N kaolin Chemical compound O.O.O=[Al]O[Si](=O)O[Si](=O)O[Al]=O NLYAJNPCOHFWQQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052622 kaolinite Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000004571 lime Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000113 methacrylic resin Substances 0.000 description 1
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 description 1
- 150000002894 organic compounds Chemical class 0.000 description 1
- 238000012856 packing Methods 0.000 description 1
- 238000005191 phase separation Methods 0.000 description 1
- 229920002401 polyacrylamide Polymers 0.000 description 1
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 230000009257 reactivity Effects 0.000 description 1
- 238000011160 research Methods 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 description 1
- 239000002893 slag Substances 0.000 description 1
- 229910052682 stishovite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002522 swelling effect Effects 0.000 description 1
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 1
- 229910052905 tridymite Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Disintegrating Or Milling (AREA)
Description
本発明は、膨張性破砕剤の破砕能力の向上を図
つた膨張性破砕用組成物に関する。 コンクリート構築物や岩石等の破砕作業にあた
つて、従来はダイナマイトなどの火薬類や大型機
械類が使用されてきた。しかるに、作業現場が住
宅地、道路、鉄道、河川、原子力発電所などの近
辺にある場合には、騒音、振動、粉じん、飛石な
どの環境公害や安全性の面から前記火薬類や機械
類の取り扱い及び使用条件に対する規制が年毎に
厳しくなりつつある。このような事情に対応すべ
く、破砕作業を安全かつ無公害で行なうことがで
きる膨張性破砕剤(以下破砕剤と略称する)によ
る静的な破砕工法が開発され、現在では同工法の
安全性及び無公害性が高く評価され、広く一般に
普及しつつある。 上記の静的な破砕工法用に従来提案されている
膨張性破砕剤は、通常石灰系無機化合物を主体と
する粉体状態のものであつて、例えばプライスタ
ー(商品名、小野田セメント社製)やS−マイト
(商品名、住友セメント社製)などが知られてい
る。この種の破砕剤は、使用に際して所定量の水
と混練してスラリーとし、このスラリーをあらか
じめ岩石等の被破砕物に穿設した穴に充填して用
いられる。充填後に破砕剤は、その主要成分であ
るCaOの水和反応に伴つて体積膨張を起こし、膨
張圧を発生して被破砕物を破砕する。これによる
破砕は、破砕剤と水との反応速度等の種々の条件
により定まる一定の時間(通常数分〜24時間)を
要して徐々に進行し、従つて火薬類による瞬時の
曝発的な破砕とは異なり甚だしい騒音、振動、粉
じん等を発生することがない。 ところで、上記のような破砕剤については、例
えば破砕時間の短縮を図つた反応性の改良や種々
の使用温度条件にそれぞれ対応できる破砕剤の開
発等、種々の改良が行なわれ、その利用可能な分
野は増々拡大しており、これに伴い更に高い破砕
力を発揮することができる破砕剤の出現が望まれ
ている。 本発明者らは、上記の要望に答えるべく鋭意研
究を重ね、破砕剤粉末の粒度分布に着目し、その
粒度分布下限付近またはそれより小なる粒径(あ
るいは粒度分布)を持つ粉体を破砕剤に所定量添
加することにより、破砕剤粒子間の充填性が高ま
り、延いては発現膨張圧の向上を図り得ることを
見い出し、本発明に至つた。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の膨張性破砕用組成物は、標準網フルイ
44μm残分が85〜35%である膨張性破砕剤100重
量部に対して、平均粒径が100μm以下、好まし
くは40μm以下である充填用粉体を10重量部以下
の割合で添加してなることを特徴とするものであ
る。 本発明に使用される膨張性破砕剤としては、水
との化学反応により膨張圧を発生する粉体状の材
料であれば適用でき、特に、前記したごとく44μ
m残分が85〜35%の比較的粗粒に富んだ粒度分布
を有するものが用いられる。ここで、前記のよう
な特定した粒径範囲の粗粒を用いるのは、水和反
応の急激な進行を抑制し、かつ高い膨張圧力を発
揮せしめることが可能になるからである。 また、前記充填用粉体としては、前記破砕剤粉
末に添加して充填性を高め得る粒径を有し、天然
または人工的に得られる水に水溶性または難溶性
の無酸化合物、例えば結晶質又は非晶質のシリ
カ、フライアツシユ及びその精製物、炭酸カルシ
ウム、高炉滓粉末ベントナイナ、カオリナイト、
アロフエン、粘土等や有機化合物、例えばポリア
クリルアミド、ナイロンパウダー、塩化ビニル樹
脂、メタクリル樹脂粉末等の各種高分子粉末から
なる粉体が用いられる。この充填用粉体の平均粒
径としては、用いる破砕剤の粒子間に生じる空〓
を充填し得て、かつ破砕剤粒子間の充分な接触を
妨げない範囲の大きさとされ、具体的には100μ
m以下、好ましくは約40μm以下とされる。ここ
で、平均粒径が100μmを越えると、得られる組
成物の充填密度の向上(換言すれば空〓率の減
少)を図ることができず、したがつて充填用粒体
添加による効果が充分に得られないことから不適
である。 また、前記充填用粉体の比重は、用いる破砕剤
の比重に略等しくなるよう選択することが望まし
く、通常の破砕剤(比重2〜4)を用いる場合に
は比重1.0〜5.0の粉体が好適に使用される。破砕
剤と充填用粉体との比重の差が大きいと、使用に
際しい相分離を生じ、組成物のスラリーが不均一
となつて好ましくない。 上記の充填用粉体の破砕剤100重量部に対する
添加量を3〜10重量部にしたのは、10重量部を越
えると、破砕剤が希釈されることによる膨張圧の
低下が現れて目的の効果が得られず、一方3重量
部末満では、後述するように充填用粉体を添加す
る効果、すなわち水和反応の急激な進行を抑制す
るとともに、粉体粒子内の充填率を高めて膨張圧
を高める効果が得られないからである。 前記破砕剤への前記充填用粉体の添加は、破砕
作業にあたつてのスラリー調整時までに行なえば
よく、例えば製品として製造する際に前記破砕剤
と粉体とを混合すれば混合比が安定した所定の膨
張圧を発揮する破砕用組成物を得ることが容易で
あり、また破砕現場でのスラリー調製の際に混合
すれば、使用条件を考慮して所望の破砕力をもつ
た破砕用組成物を得ることができる。 上記の本発明による破砕用組成物は、従来の破
砕剤と同様に作業にあたつて所定量(通常25〜40
%)の水と混練してスラリーとし、このスラリー
を被破砕物に穿設された穴に充填して使用され
る。 上記本発明の破砕用組成物が破砕剤単味で使用
した場合に較べて高い膨張圧を発現できる理由
は、破砕剤のみである場合にはそのスラリー中の
粒子間に比較的大きい空隙が存在し、反応が進行
するに従つてその空隙を満す水が消費され、膨張
現象を相殺するような粒子間距離の減少を起こす
が、本発明の破砕用組成物にあつては、破砕剤粒
子間の空隙を充填用粉体が占めて粒子間の機械的
接触が保たれることによると考えられる。 上記の理由は、破砕剤のみを用いた場合に混練
水比を低下させると相対的に膨張圧が増大する事
実によつても支持される。 従つて、例えば減水剤を用いて混練水量を減ら
し、スラリー密度を高めることで膨張圧を高める
ことも可能であるが、本発明の破砕用組成物では
混練水比を変えずに破砕力の強化を図ることがで
き、水比を減少させるとなお一層の効果がある点
で単なる減水効果とは異なるものである。 以上説明したように、本発明の膨張性破砕用組
成物は、膨張性破砕剤として44μm残分が85〜35
%の比較的粗粒に富んだものを用いるとともに、
膨張性をほとんど有しない充填用粉体を配合する
ことによつて水和反応の急激な進行を抑制したも
のであるから、これにより該組成物が穿設した穴
より吹き出す、いわゆる噴き出し現象(鉄砲現
象)を防止することができる。また、充填用粉体
を加えることによつて粉体粒子間の充填率を高め
たものであるから、これにより膨張圧を高めて破
砕効果(破砕力)を増大せしめることができる。 次に、実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 第1表に示す粒度分布を有する市販の破砕剤
(S−マイト;商品名、住友セメント社製、比重
3.33)100重量部に、第1表に示す粒度分布を有
する形態的に完全球状の非晶質珪酸微粉未(比重
2.20)を3重量部、5重量部、10重量部の各割合
をもつて添加し、混練水比25%のスラリーを調製
してそれぞれ鋼管中に充填し、20℃の温度を保つ
て膨張圧の発現性を測定した。膨張圧は鋼管の歪
度から算出した。また比較のため同じ条件下で破
砕剤単味の場合の膨張圧の測定を行なつた。結果
を第2表に示す。 また、非晶質珪酸微粉未の添加量が、無添加、
3重量部、5重量部である組成物について、水比
を変えた場合の各スラリーの粘度と固液分離率と
を測定した。粘度の測定は、Atmospheric
Consistmeterにより20℃以下で行なつた。固液
分離率の測定は、水比22%について径50mm、長さ
300mmの管体中にスラリーを充填し、(水相の厚
み)/(全充填長)×100(%)として算出した。
その結果を第3表に示す。
つた膨張性破砕用組成物に関する。 コンクリート構築物や岩石等の破砕作業にあた
つて、従来はダイナマイトなどの火薬類や大型機
械類が使用されてきた。しかるに、作業現場が住
宅地、道路、鉄道、河川、原子力発電所などの近
辺にある場合には、騒音、振動、粉じん、飛石な
どの環境公害や安全性の面から前記火薬類や機械
類の取り扱い及び使用条件に対する規制が年毎に
厳しくなりつつある。このような事情に対応すべ
く、破砕作業を安全かつ無公害で行なうことがで
きる膨張性破砕剤(以下破砕剤と略称する)によ
る静的な破砕工法が開発され、現在では同工法の
安全性及び無公害性が高く評価され、広く一般に
普及しつつある。 上記の静的な破砕工法用に従来提案されている
膨張性破砕剤は、通常石灰系無機化合物を主体と
する粉体状態のものであつて、例えばプライスタ
ー(商品名、小野田セメント社製)やS−マイト
(商品名、住友セメント社製)などが知られてい
る。この種の破砕剤は、使用に際して所定量の水
と混練してスラリーとし、このスラリーをあらか
じめ岩石等の被破砕物に穿設した穴に充填して用
いられる。充填後に破砕剤は、その主要成分であ
るCaOの水和反応に伴つて体積膨張を起こし、膨
張圧を発生して被破砕物を破砕する。これによる
破砕は、破砕剤と水との反応速度等の種々の条件
により定まる一定の時間(通常数分〜24時間)を
要して徐々に進行し、従つて火薬類による瞬時の
曝発的な破砕とは異なり甚だしい騒音、振動、粉
じん等を発生することがない。 ところで、上記のような破砕剤については、例
えば破砕時間の短縮を図つた反応性の改良や種々
の使用温度条件にそれぞれ対応できる破砕剤の開
発等、種々の改良が行なわれ、その利用可能な分
野は増々拡大しており、これに伴い更に高い破砕
力を発揮することができる破砕剤の出現が望まれ
ている。 本発明者らは、上記の要望に答えるべく鋭意研
究を重ね、破砕剤粉末の粒度分布に着目し、その
粒度分布下限付近またはそれより小なる粒径(あ
るいは粒度分布)を持つ粉体を破砕剤に所定量添
加することにより、破砕剤粒子間の充填性が高ま
り、延いては発現膨張圧の向上を図り得ることを
見い出し、本発明に至つた。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の膨張性破砕用組成物は、標準網フルイ
44μm残分が85〜35%である膨張性破砕剤100重
量部に対して、平均粒径が100μm以下、好まし
くは40μm以下である充填用粉体を10重量部以下
の割合で添加してなることを特徴とするものであ
る。 本発明に使用される膨張性破砕剤としては、水
との化学反応により膨張圧を発生する粉体状の材
料であれば適用でき、特に、前記したごとく44μ
m残分が85〜35%の比較的粗粒に富んだ粒度分布
を有するものが用いられる。ここで、前記のよう
な特定した粒径範囲の粗粒を用いるのは、水和反
応の急激な進行を抑制し、かつ高い膨張圧力を発
揮せしめることが可能になるからである。 また、前記充填用粉体としては、前記破砕剤粉
末に添加して充填性を高め得る粒径を有し、天然
または人工的に得られる水に水溶性または難溶性
の無酸化合物、例えば結晶質又は非晶質のシリ
カ、フライアツシユ及びその精製物、炭酸カルシ
ウム、高炉滓粉末ベントナイナ、カオリナイト、
アロフエン、粘土等や有機化合物、例えばポリア
クリルアミド、ナイロンパウダー、塩化ビニル樹
脂、メタクリル樹脂粉末等の各種高分子粉末から
なる粉体が用いられる。この充填用粉体の平均粒
径としては、用いる破砕剤の粒子間に生じる空〓
を充填し得て、かつ破砕剤粒子間の充分な接触を
妨げない範囲の大きさとされ、具体的には100μ
m以下、好ましくは約40μm以下とされる。ここ
で、平均粒径が100μmを越えると、得られる組
成物の充填密度の向上(換言すれば空〓率の減
少)を図ることができず、したがつて充填用粒体
添加による効果が充分に得られないことから不適
である。 また、前記充填用粉体の比重は、用いる破砕剤
の比重に略等しくなるよう選択することが望まし
く、通常の破砕剤(比重2〜4)を用いる場合に
は比重1.0〜5.0の粉体が好適に使用される。破砕
剤と充填用粉体との比重の差が大きいと、使用に
際しい相分離を生じ、組成物のスラリーが不均一
となつて好ましくない。 上記の充填用粉体の破砕剤100重量部に対する
添加量を3〜10重量部にしたのは、10重量部を越
えると、破砕剤が希釈されることによる膨張圧の
低下が現れて目的の効果が得られず、一方3重量
部末満では、後述するように充填用粉体を添加す
る効果、すなわち水和反応の急激な進行を抑制す
るとともに、粉体粒子内の充填率を高めて膨張圧
を高める効果が得られないからである。 前記破砕剤への前記充填用粉体の添加は、破砕
作業にあたつてのスラリー調整時までに行なえば
よく、例えば製品として製造する際に前記破砕剤
と粉体とを混合すれば混合比が安定した所定の膨
張圧を発揮する破砕用組成物を得ることが容易で
あり、また破砕現場でのスラリー調製の際に混合
すれば、使用条件を考慮して所望の破砕力をもつ
た破砕用組成物を得ることができる。 上記の本発明による破砕用組成物は、従来の破
砕剤と同様に作業にあたつて所定量(通常25〜40
%)の水と混練してスラリーとし、このスラリー
を被破砕物に穿設された穴に充填して使用され
る。 上記本発明の破砕用組成物が破砕剤単味で使用
した場合に較べて高い膨張圧を発現できる理由
は、破砕剤のみである場合にはそのスラリー中の
粒子間に比較的大きい空隙が存在し、反応が進行
するに従つてその空隙を満す水が消費され、膨張
現象を相殺するような粒子間距離の減少を起こす
が、本発明の破砕用組成物にあつては、破砕剤粒
子間の空隙を充填用粉体が占めて粒子間の機械的
接触が保たれることによると考えられる。 上記の理由は、破砕剤のみを用いた場合に混練
水比を低下させると相対的に膨張圧が増大する事
実によつても支持される。 従つて、例えば減水剤を用いて混練水量を減ら
し、スラリー密度を高めることで膨張圧を高める
ことも可能であるが、本発明の破砕用組成物では
混練水比を変えずに破砕力の強化を図ることがで
き、水比を減少させるとなお一層の効果がある点
で単なる減水効果とは異なるものである。 以上説明したように、本発明の膨張性破砕用組
成物は、膨張性破砕剤として44μm残分が85〜35
%の比較的粗粒に富んだものを用いるとともに、
膨張性をほとんど有しない充填用粉体を配合する
ことによつて水和反応の急激な進行を抑制したも
のであるから、これにより該組成物が穿設した穴
より吹き出す、いわゆる噴き出し現象(鉄砲現
象)を防止することができる。また、充填用粉体
を加えることによつて粉体粒子間の充填率を高め
たものであるから、これにより膨張圧を高めて破
砕効果(破砕力)を増大せしめることができる。 次に、実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 第1表に示す粒度分布を有する市販の破砕剤
(S−マイト;商品名、住友セメント社製、比重
3.33)100重量部に、第1表に示す粒度分布を有
する形態的に完全球状の非晶質珪酸微粉未(比重
2.20)を3重量部、5重量部、10重量部の各割合
をもつて添加し、混練水比25%のスラリーを調製
してそれぞれ鋼管中に充填し、20℃の温度を保つ
て膨張圧の発現性を測定した。膨張圧は鋼管の歪
度から算出した。また比較のため同じ条件下で破
砕剤単味の場合の膨張圧の測定を行なつた。結果
を第2表に示す。 また、非晶質珪酸微粉未の添加量が、無添加、
3重量部、5重量部である組成物について、水比
を変えた場合の各スラリーの粘度と固液分離率と
を測定した。粘度の測定は、Atmospheric
Consistmeterにより20℃以下で行なつた。固液
分離率の測定は、水比22%について径50mm、長さ
300mmの管体中にスラリーを充填し、(水相の厚
み)/(全充填長)×100(%)として算出した。
その結果を第3表に示す。
【表】
【表】
【表】
第2表に示すように、この実施例においては
SiO2微粉末を5重量部添加したものが顕著な膨
張圧の増大を示した。 また、第3表に示すように、充填用粉体として
球状の形態をもつ粉体を用いると、スラリーの流
動性が高まり、施工性の向上を図ることができ
た。更には、比較的粗粉粒に富む従来の破砕剤は
スラリー状態で固液分離を起こし易いが、本発明
による破砕用組成物では固液分離を防止すること
ができた。 実施例 2 実施例1と同じ破砕剤に、88μm以上を分級カ
ツトして第4表に示す粒度分布を有するAl2O3−
SiO2−Na2O系非晶質微粉体を、第5表に示す添
加量をもつて添加し、混練水比30%のスラリーを
調製した。各スラリーについての膨張圧の発現性
の測定結果を第5表に示す。なお、上記微粉体の
比重は2.96であつた。
SiO2微粉末を5重量部添加したものが顕著な膨
張圧の増大を示した。 また、第3表に示すように、充填用粉体として
球状の形態をもつ粉体を用いると、スラリーの流
動性が高まり、施工性の向上を図ることができ
た。更には、比較的粗粉粒に富む従来の破砕剤は
スラリー状態で固液分離を起こし易いが、本発明
による破砕用組成物では固液分離を防止すること
ができた。 実施例 2 実施例1と同じ破砕剤に、88μm以上を分級カ
ツトして第4表に示す粒度分布を有するAl2O3−
SiO2−Na2O系非晶質微粉体を、第5表に示す添
加量をもつて添加し、混練水比30%のスラリーを
調製した。各スラリーについての膨張圧の発現性
の測定結果を第5表に示す。なお、上記微粉体の
比重は2.96であつた。
【表】
【表】
上記実施例1、2に示したように、本発明の膨
張性破砕用組成物によれば、膨張圧を増大して破
砕力の向上を図ることができ、また、充填用粉体
の添加による反応速度の変化はほとんど無いこと
が確認された。
張性破砕用組成物によれば、膨張圧を増大して破
砕力の向上を図ることができ、また、充填用粉体
の添加による反応速度の変化はほとんど無いこと
が確認された。
Claims (1)
- 1 標準網フルイ44μm残分が85〜35%である膨
張性破砕剤100重量部に対して、平均粒径が100μ
m以下である充填用粉体を3〜10重量部の割合で
添加してなることを特徴とする膨張性破砕用組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP814283A JPS59135277A (ja) | 1983-01-21 | 1983-01-21 | 膨張性破砕用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP814283A JPS59135277A (ja) | 1983-01-21 | 1983-01-21 | 膨張性破砕用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59135277A JPS59135277A (ja) | 1984-08-03 |
JPH0314078B2 true JPH0314078B2 (ja) | 1991-02-25 |
Family
ID=11685049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP814283A Granted JPS59135277A (ja) | 1983-01-21 | 1983-01-21 | 膨張性破砕用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59135277A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08902B2 (ja) * | 1991-06-19 | 1996-01-10 | 秩父小野田株式会社 | 破砕剤組成物 |
CN109092520A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-12-28 | 盐城市鼎力新材料有限公司 | 一种粉煤灰分选磨细处理工艺 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5975976A (ja) * | 1982-10-23 | 1984-04-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 静的破砕剤 |
-
1983
- 1983-01-21 JP JP814283A patent/JPS59135277A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5975976A (ja) * | 1982-10-23 | 1984-04-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 静的破砕剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59135277A (ja) | 1984-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4316583A (en) | Demolition agent for brittle materials | |
US4313763A (en) | Cement compositions containing self-setting pozzolans | |
CN107531570A (zh) | 在低温和高温下使用的低密度水泥基组合物 | |
CN114940600B (zh) | 一种全固废充填材料及其制备方法 | |
KR20180002288A (ko) | 그라우트재 조성물, 이를 이용한 고유동성 그라우트 | |
CN118239749A (zh) | 流态填充材料及其制备方法 | |
CA1217210A (en) | Static expansive demolition agent in the three- dimensional form and process for demolishing brittle material using the same | |
US2434301A (en) | Process of increasing the strength of porous structures | |
JPH0314078B2 (ja) | ||
US4604143A (en) | Demolition facilitating agent | |
PL204067B1 (pl) | Płynna kompozycja cementowa oraz jej zastosowanie | |
JP3372684B2 (ja) | 原子力廃棄物用セメント無機混和材 | |
KR950001707B1 (ko) | 팽창성 파쇄제 | |
JP6893431B2 (ja) | 膨張性充填材の製造方法 | |
JP2004210551A (ja) | 膨張性クリンカー鉱物及びこれを含む膨張性組成物 | |
EP1496029A2 (en) | Cement grout made using salt water | |
JPH02252645A (ja) | モルタル材 | |
JP6400426B2 (ja) | 水中不分離性コンクリート組成物およびその硬化体 | |
JPH11157895A (ja) | 遅硬性固化材用刺激材及びそれを含む遅硬性固化材 | |
JPS58176155A (ja) | 空洞充填材の調製方法 | |
JP2005194168A (ja) | セメント混和材 | |
JPS62149783A (ja) | 破砕剤 | |
JPS6392684A (ja) | 静的破砕剤 | |
SU1666771A1 (ru) | Состав закладочной смеси | |
KR830001266B1 (ko) | 취성물체의 파괴제 |