JPH0313B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、卵を担持する棚を収容するための炉
室にして熱絶縁された縦長の炉室を有し、棚が走
行可能な台車に設けられているひな這い出しふ化
装置に関するものである。

従来技術 最近のひな這い出しふ化装置は、熱絶縁された
炉室を有し、この炉室内を卵台または棚を収容し
ている台車が走行できるようになつているのが通
常である。卵台または棚には、予ふ化装置（ひな
が卵の殻を破つて這い出す直前まで卵を卵台に載
せて温める装置）内で温められた卵が収容されて
いる。卵はひなが這い出すまでひな這い出しふ化
装置内で短時間熱処理される。

例えば米国特許第2997021号公報から公知の装
置では、すべての台車が炉室に装入され、ひなが
這い出すまでは炉室内に留まつている。その後台
車は炉室から取り出されてひなが取り除かれ、他
の処理に供給される。

この種の装置ではひなを台車から取り出すため
に労力を要し、台車に新しい卵を供給した場合に
は台車をひな這い出しふ化装置内で再び加熱しな
ければならず、これにはかなりの熱損失が生じ
る。また台車からひなを取り出す作業は面倒な手
仕事である。ひなを取り出す際に台車の卵を通気
することは困難であり、そのためにひなを不快に
させることになる。

目 的 本考案の目的は、熱収支と通気を改善し、従来
必要であつた手仕事を大幅に軽減させることであ
る。

構成及び効果 本発明は、上記目的を達成するため、炉室の長
さが台車の長さよりもかなり長く、台車が炉室の
内部をその縦軸線方向に往復動可能であること
と、台車に設けられる棚が回転駆動可能な搬送ベ
ルトによつて構成されていることを特徴とするも
のである。

従来のひな這い出しふ化装置と異なつている点
は、台車が炉室内部をその縦軸線方向に往復可能
なことである。台車には多数の搬送ベルトが重設
されていて、これらの搬送ベルト上にひなが這い
出す卵が載置される。台車はひなが卵から這い出
すまで炉室内を往復動せしめられる。

卵が搬送ベルト上に載置されていることによ
り、ひなが卵から這い出すと、このひなを載せた
搬送ベルトが作動し、その際ひなを搬送ベルトの
端部で例えば適当なひな受け入れステーシヨンに
受け渡したり、或いは直接手でつかみ出すことが
可能になる。卵から這い出したひなの受け渡しの
際、他の搬送ベルト上に載せられている残りの卵
や卵の殻から這い出したひなは暖かい炉室内に留
まつており、ひな這い出しふ化過程の中断は行な
われず、他の搬送ベルト上で卵の殻から這い出し
たひなに対してはさらに続けて通気が行なわれ
る。

実施例 次に、添付の図面を用いて本発明の実施例を説
明する。

図中２０はひな這い出しふ化装置である。ひな
這い出しふ化装置２０はひな這い出しふ化装置台
車２１を有し、該台車２１は炉２５の内部を往復
動可能である。炉２５は炉室２２内に設けられて
いる。台車２１は、重設され台車２１の全長にわ
たつて延びる多数の搬送ベルト２３を有する。こ
の搬送ベルト２３は前記予ふ化装置内で温められ
た卵を収容することができ、即ち予ふ化装置内で
温められた卵を卵台から取り出して搬送ベルト２
３に受け渡し、ひなを這い出させるべく卵を台車
で案内させることができる。

台車２１の走行経路の両側には複数個の送風装
置２４が互いにずらして交互に配置され、該送風
装置２４は炉２５の内部を所望の温度に維持し、
酸素の供給を好適にする。

炉２５は炉室２２内部の固有の部屋を形成し、
炉室２２の内部空間と炉２５の内部空間との仕切
りは囲い部２６によつて行なわれる。囲い部２６
は熱伝導性にすくれた材料から成つており、炉室
２２の壁と炉２５或いは囲い部２６の間に空間
は、炉２５内部の熱収支の制御を容易にし精密化
させるようなダンパのごとき作用をする。

台車により、個々の搬送ベルト２３に卵を個別
に供給することが可能になり、その結果好適で経
済的な温度収支が保証されるばかりでなく、ひな
を搬送ベルトから取り出すことができる。しかし
ひよ子の取り出しによつて、他の搬送ベルト上に
ある卵のひな這い出しふ化過程やすでに卵の殻か
ら這い出したひなの通気が中断されることはな
い。

第１図には、本来の炉室２２の上方に熱回収装
置２７が図示されている。なお第１図ないし第３
図で黒の矢印は排気流を、白ぬきの矢印は暖気流
を表わしている。

２９は炉室２２の炉口である。炉口２９からは
台車２１の搬送ベルト２３に卵を供給したり、搬
送ベルト２３を空にすることができる。１本の搬
送ベルト２３に卵を供給したり空にしたりする場
合他の搬送ベルトを静止したままにすることがで
き、ひな這い出しふ化過程を中断させる必要がな
いことは明らかである。

第１図に破線で示した装置は台車２１の駆動装
置２８である。台車２１は送風装置の前方を往復
動し、台車２１はその全長にわたつて常に空気が
供給されるようになつている。即ち台車２１は送
風装置が設けられている領域の長さにわたつて走
行し、卵を交互に通気させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるひな這い出しふ化装置の
部分断面側面図、第２図は第１図のひな這い出し
ふ化装置の平面図、第３図は第１図と第２図に図
示したひな這い出しふ化装置の横断面図である。 ２１……台車、２２……炉室、２３……搬送ベ
ルト、２４……送風装置、２６……囲い部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 卵を担持する棚を収容するための炉室にして
   熱絶縁された縦長の炉室を有し、棚が走行可能な
   台車に設けられているひな這い出しふ化装置にお
   いて、炉室２２の長さが台車２１の長さよりもか
   なり長く、台車２１が炉室２２の内部をその縦軸
   線方向に往復動可能であることと、台車２１に設
   けられる棚が回転駆動可能な搬送ベルト２３によ
   つて構成されていることを特徴とするひな這い出
   しふ化装置。