JPH03139285A - 酵母によるヒト神経成長因子の製造法 - Google Patents

酵母によるヒト神経成長因子の製造法

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JPH03139285A
JPH03139285A JP32819989A JP32819989A JPH03139285A JP H03139285 A JPH03139285 A JP H03139285A JP 32819989 A JP32819989 A JP 32819989A JP 32819989 A JP32819989 A JP 32819989A JP H03139285 A JPH03139285 A JP H03139285A
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JP
Japan
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dna
ngf
human
growth factor
nerve growth
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JP32819989A
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Kazuo Nakahama
中濱 一雄
Koji Yoshimura
浩二 吉村
Yoshihiko Kaisei
善彦 改正
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 り束上立札肛九更 本発明はヒト神経成長因子製造のための組み換えDNA
技術に関する。より具体的には、ヒト神経成長因子をコ
ードするDNAを含む酵母用発現ベクター、該ベクター
で形質転換された酵母及び該酵母を培地に培養するヒト
神経成長因子の製造法に関する。
来の技術及び課題 神経成長因子(nerve grotith fact
ar、 N G F )はレヴイ モンタルチ一二(L
evi−Monntalcini)〔アニュアルニュー
ヨークアカデミーオブサイエンス(Ann、N、Y、A
cad、Sci、)55,330(1952))および
コーエン(Cohen)ら〔プロシージングスオブザナ
ショナルアカデミーオブサイエンスユ一二ス二一(Pr
oc、Natl、Acad、Sci、USA)40,1
014(1954)〕によって発見され、末梢神経系の
分化、成長および生存に必須な栄養因子である9最近、
NGFは中枢神経系において、コリン作用性ニューロン
の生存を維持する作用を有することが明らかにされてお
り〔ヘフティー(Hefti) tジャーナルオブニュ
ーロサイエンス(Journa of Neurosc
ience)6.2155(1986) ;畠中(Ha
tanaka)等、ディベロプメントオブブレイン リ
サーチ (Dev、Brain Res、)川、85(
1988))、アルツハイマー病と何らかの関連がある
因子として注目されている。また、老齢ラットの脳内に
NGFを投与すると、記憶障害の改善が認められる(ネ
イチャー(Nature) 。
329.65(1989))ことから、老人性痴はうの
治療薬としても期待されている。
雄マウス顎下腺より単離されたNGF (75NGF)
は、α、β、γの3種のサブユニットからなる複合体(
α2βγ−であり、そのうちのβサブユニットにのみN
GF活性が認められている。
βサブユニット(βNGF、2.53  NGF)は1
18個のアミノ酸からなる同一のポリペプチドの2量体
であり、そのアミノ酸配列はアルゲレッティ(Arge
letti)とブラッドショウ(Bradshaw)〔
プロシージングスオブザナショナルアカデミーオブサイ
エンスユーエスーエ−(Proc、Natl、Acad
、sci、UsA) 、68.2417(1971))
によって決定されている。
スコツト(Scott)らはマウスβNGFのアミノ酸
配列に基づいて合成したオリゴヌクレオチドをプローブ
として用いて、マウス顎下腺cDNAライブラリーから
、マウスβN G Fのクローニングに成功した〔ネイ
チャ(Nature) 、302,538(1983)
〕。さらにアルリッチ(Ullrich)らはマウスβ
NGF  cDNAをプローブとして用いて、ヒトゲノ
ムDNAのライブラリーからNGF遺伝子をクローニン
グし、その塩基配列から推定したヒトNGFのアミノ酸
配列がマウスNGFのそれと90%の相同性を有するこ
とを示した〔ネイチャー(Nature) 、 303
.821(1983))。
上記のヒトNGF遺伝子のクローニング、ヒトの脳にお
けるNGF mRNAの検出〔ゲーデルト(Gaede
rt)ら、モレキュラープレイン リサーチ(Mole
cular Brain Re5arch)、1.85
(1986))、抗マウスN G F抗体を用いたヒト
胎盤及び精液中のNGFの検出〔ハインリッヒ および
マイヤー(Heinrich & Meyar)、バイ
オケミカルアンドバイオフィジカルリサーチコミュニケ
ーション(Biochem、 Biophys、 Re
s、 Commun、155.482(1988))な
どによってヒトNGFの存在が間接的に証明されている
が、ヒトNGFが単離され、その蛋白化学的性質が詳細
に調べられた報告はない。ガルトシュタイン(Gald
atein )らはヒト胎盤から、NGFを単離し、そ
の分子量1等電点、生物活性がマウスβNGFのそれら
と類似していることを報告しているが〔ニューロケミカ
ルリサーチ(Neurochemical Re5ea
rch)(3)175(1978))、その結果には再
現性が認められていない。
このように単離、精製が困難なヒトN’ G Fを調製
するためには遺伝子組み換え技術を用いることが望まし
いと思われる。現在までに、大腸菌を用いてヒトNGF
蛋白が生産されたことが報告されている〔イワット(I
wat )ら、ケミストリーアンド ファーマシューテ
イ力ルブレチン(Chem、Pharm、Bull、)
344724(L986);伊藤ら、日本薬学会昭和6
3年度大会講演要旨集、 p406)。しかし、この場
合生産された組み換え型ヒトNGF蛋白は、マウスNG
Fのそれに比べて極めて活性が低い。全容らはα−ファ
クターのプレ(シグナル配列)プロ領域をコードするD
NAを用いて酵母でヒトNGF蛋白を分泌させることを
報告した〔イーストジェネテイックスアンドモレキュラ
ーバイオロジー(Yeast Genetics an
d Mo1ecular Biol。
gy News JAPAN、No 21,198g、
p35)が、その生産性は低く(10μgIQ程度)、
また分泌された該蛋白のごく一部のみが活性型であると
予想される。
本発明者らも、α−ファクターのプレ・プロ領域をコー
ドするD N Aを用いて酵母でヒトNGFを培地中に
分泌させたところ、清養上清にはPCI2細胞の神経突
起を伸長させる活性は認められなかった(後述の参考例
1参照)。
課題を ′するための 本発明者らは、ヒトNGFのプロ領域と成熟蛋白をコー
ドするDNAをシグナル配列(シグナルペプチド)をコ
ードするDNAの下流に結合させた酵母用発現ベクター
を構築し、これを用いて酵母を形質転換させたところ、
得られた形質転換体が培地中に活性型のヒトNGFを生
産することを見出し、さらに研究した結果1本発明を完
成した。
すなわち、本発明は (1)ヒトNGFをコードするDNAの5′末端に神経
成長因子のプロ領域、例えばヒトNGF等のプロ領域を
コードするDNAを有するDNAを含む酵母用発現ベク
ター (2)上記(1)記載のベクターで形質転換され
た酵母、(3)上記(2)記載の酵母を培養することを
特徴とするヒトNGFの製造法に関するものである。
本発明のヒトNGFをコードするDNAとしては、ヒト
NGFをコードするDNAであればいずれでもよく1例
えばヒトNGF遺伝子のもの、または、ヒトNGFのア
ミノ酸配列に基づいて化学合成したDNAが挙げられる
。上記のヒトNGF遺伝子は例えばネイチャー(Nat
ure)、 303,821(1983)に記載されて
いる方法でクローニングすることができる。
上記のようにして得られるヒトNGFをコードするDN
Aは目的によりそのまま、あるいは制限醒素で切断して
使用することができる。
上記のヒトNGFとしてはC末端にアルギニンとアラニ
ンが付加されたものでも良い。
上記で得られるヒトNGFをコードするDNAの5′末
端にヒトNGFのプロ領域をコードするDNAが既に連
結しているDNA、あるいはヒトNGFをコードするD
NAの5′末端にNGFのプロ領域をコードするDNA
を連結させたDNAを発現に用いる。この場合、上記の
プロ領域の5′末端にシグナル配列をコードするDNA
を連結させ、得られたシグナル配列−NGFのプロ領域
−ヒトNGFをコードするDNAを酵母のプロモーター
の下流に挿入することによって、r#母でのヒトNGF
の分泌生産が可能になる。シグナル配列としては酵母で
機能するものであれば何でも良く。
具体例としてはヒトNGF、マウスNGF、ウシNGF
、ニワトリNGF、ラットNGFのシグナル配列、ヒト
リゾチームのシグナル配列、卵白リゾチームのシグナル
配列、卵白リゾチームのシグナル配列の変異体(改良型
シグナル配列)、サツ力ロマイセスセレビシx (Sa
ccharomyces cerevisiae)のα
−ファクター、フォスターゼ、インベルターゼ、キラー
因子のシグナル配列、アスペルギルスアワモリ(Asp
ergillus avamori)のグルコアミラー
ゼのシグナル配列などが挙げられる。
これらのシグナル配列をコードするDNAは、動物のゲ
ノムDNAライブラリー、cDNAライブラリー、酵母
の染色体DNA、糸状菌の染色体DNAからクローン化
して得ることもできるが。
それらのアミノ酸配列に基づいて化学合成し、でも得る
ことができる。
NGFのプロ領域としては酵母で機能するものであれば
何でも良く1例えば、ヒトNGF、マウスNGF、ウシ
NGF、ニワトリNGF、ラットNGFのプロ領域が挙
げられる。これらのプロ領域をコードするDNAは、動
物のゲノムDNAライブラリー、cDNAライブラリー
からクローン化して得ることができるが、それらのアミ
ノ酸配列に基づいて化学合成しても得ることもできる。
なお、上記のNGFのプロ領域としてはアミノ酸配列の
一部が挿入、付加、欠失、置換などによって変異したも
のを用いても良い。
上記のシグナル配列−NGFのプロ領域−ヒトNGFを
コードするDNAを用いて啓母用のヒトNGF発現ベク
ターを構築する。
ヒトNGF発現ベクターの構築に用いるベクターとして
は、酵母で機能するものであれば何でも良く、例えば、
P S H19= p S H15t p S H32
、およびこれらの誘導体が挙げられる。
発現ベクターに用いるプロモーターとしては、酵母で機
能するものであれば何でも良く9例えば、GLDプロモ
ーター α−ファクタープロモータ+、GALIOプロ
モーター、GALLプロモーター、PH05プロモータ
ー、PGKプロモーターなどが挙げられる。
gトNGFをコードするDNAの下流にターミネータ−
を挿入することによって発現を高めることができる。こ
のターミネータ−としては、例えばPGKターミネータ
−などが挙げられる。
発現ベクターを構築する方法自体は公知であり、例えば
、モレキュラークローニング(MolecularCl
oning) yアラポラトリーマニュアル、コールド
スプリングハーバ−ラボラトリ−(A Laborat
ory Mannul、 Co1d Spring H
arbor Laboratory) (1982)に
記載されている。
このようにして作成したヒトNGF発現ベクターを用い
て酵母を形質転換する。
酵母としてはSaccharomyces cerev
isiae AH22R−、S、 cerevisia
e NA74−3A/)乙S。
cerevisiae T B 39 p +、および
これらの変異株などが挙げられる。
形質転換の方法それ自体は公知であり、例えば、リチウ
ム法〔伊藤ら、「ジャーナル・オブ・バクテリオロジー
(J、 Bacterial、) J、 153.16
3(1983)〕、プロトプラスト法(ヒンネン(Hi
nnen)ら。
プロシーデインゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
−・オブ・ザ・サイエンス・ニーニスニー(Proc、
 Natl、 Acad、Sci、USA) 75.1
927(1978)]などが挙げられる。
このようにして得られた形質転換株を、それ自体公知の
方法で培養する。
培地としては、例えばパークホルダー(Burkh。
1der)最小培地〔「アメリカンジャーナルオブボタ
ニー(Amer、 J、 Bat、) 、 30,20
6(1943))あるいはその改変培地〔東江(Toh
−e、 A、)ら、「ジャーナルオブバクテリオロジー
(J、 Bacteriol、) J 、113,72
7(1973)]などが挙げられる。培養は通常15℃
〜40℃、好ましくは24℃〜30’Cで10〜168
時間、好ましくは48〜96時間行なう。振どう培養で
も静地でも良いが必要に応じて通気や撹拌を加える。
本発明のヒトNGFは細胞内または細胞外に生成、蓄積
する。細胞内ヒトNGFを培養物から抽出するに際して
は、培養後公知の方法で細胞を集め、塩酸グアニジンや
尿素などの蛋白変性剤を含む緩衝液やトライトンx −
iooなとの界面活性剤を含む緩衝液中に細胞を懸濁さ
せたのち、遠心分離によりヒトNGFを含む上澄液を得
る方法、あるいは超音波処理、サイモリエースなどの酵
素処理や凍結融解法によって細胞を破壊したのち、遠心
分離によりヒトNGFを含む上澄液を得る方法などを適
宜用い得る。
これらの上澄液や細胞外に生成、蓄積したヒトNGFを
分離、精製するには自体公知の分離、精製法を適切に組
み合わせて実施すればよい。これらの公知の分離、精製
法としては、塩析や溶媒沈殿法などの溶解度の差を利用
する法、透析法、退外ろ過払、および5DS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の差を
利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなどの荷
電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラフ
ィーなどの特異的親和性を利用する方法。
逆相高速液体りaマドグラフィーなどの疎水性の差を利
用する方法1等電点電気泳動法などの等電点の差を利用
する方法などが挙げられる。
上記のようにして得られるヒトNGFは免疫学的方法ま
たは生物活性に基づく方法で定量する。
前者の例としては、バイオケミカルアンドバイオフィジ
カルリサーチコミュニケーション(Biochem、B
iophys、Res、Commun、)、 155.
482(1988)に記載されているエンザイムイムノ
アッセイ(EIA)が挙げられる。後者の例としては、
ニワトリ胚を椎後根神経節(iiB胞成長因子、日本組
織培養学会側、朝食書店、1984年)、ラット副腎髄
質由来PC12Jal胞〔プレイン リサーチ(Bra
in Re5earch)、 133.350(197
7))などにおける神経線維の伸長、ラット中隔野コリ
ン作動性ニューロンにおけるコリンアセチルトランスフ
ェラーゼ活性の誘導などを指標とした生物活性測定法が
挙げられる。
以上のようにして得られるヒトNGFは、脳。
神経系の研究に用いる試薬として有用であり、また老人
性痴はうの治療薬としても期待できる。
ヒトNGFをこれらの研究のために用いるには、たとえ
ばヒトNGFを動物細胞培養用培地IIIIQあたり約
0.1〜1.OOOng/mΩ、さらに好ましくは約1
〜1100nとなる量を加えることが好ましい。
なお、本発明明細書および図面において、塩基やアミノ
酸などを略号で表示する場合、IUPAC−I U B
 Con+m1ission on Biochemi
cal Nomenclatureによる略号あるいは
当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例
を次にあげる。
またアミノ酸に関して光学異性体がありうる場合は、特
に明示しなければL体を示すものとする。
NA A la Arg sn sp Cys in Glu 1y His 1e eu y S  e  t Phe Pr。
デオキシリボ核酸 アデニン シトニジ グアニン チミン :アラニン :アルギニン :アスパラギン :アスパラギン酸 ニジスティン :グルタミン :グルタミン酸 ニゲリシン :ヒスチジン :イソロイシン :ロイシン :リジン :メチオニン :フェニールアラニン :プロリン Sar  :セリン Tbr  :スレオニン Trp  :hリプトファン Tyr  :チロシン Val  :バリン 以下に、実施例を挙げて1本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されることはない。
また、実施例3で用いられたSaccharomyce
s cerevisiae N A 74−3 A (
p″″)、実施例3で製造された形質転換体Sacch
aromyces cerevisiae NA74−
3Ap−/pGGN22&およびSaccharomy
ces cerevisiae NA 74−3 A 
p”−7p GGN301および実施例7で得られたS
accharomyces cerevisiae N
 A 74−3 A p″″/ p G G N814
は、財団法人発酵研究所(IFO)に寄託されており、
またこれらは通商産業省工業技術院微生物工業技術研究
所(FRI)にブタペスト条約に基づく寄託として寄託
されている。受託口および受託番号を第1表に示す、な
お、FRIの寄託番号においてFERM  P番号も併
託されているものは、当初国内寄託として寄託され、該
寄託はブタペスト条約に基づく寄託に切換えられたもの
である。
第1表 参考例1 ヒトNGFのN末ペプチドの合成は自動ペプチド合成機
43OA (アプライド・バイオシステムズ社製)を用
いた固相合成法にて行なった。プログラムはrスタンダ
ード」を用いた。基本的な合成過程等は、メリーフィー
ルドアールビー(Merrifield、 R,B、)
(1969)アドバンスオブエンザイモロジ−(Adv
、 Enzymol、) 32.221−296の方法
に準じている。レジンにはBoc−Cys (MeBz
l )  ・P A M −P (0,5mmol/ 
g )を用い、カルボキシル末端から順次合成した。B
oc−アミノ酸としてBoa−Val、Boa−3er
  (Bzl)+ Boc−Phe、Boc−Glu 
(OBzl)、Boc−Gly、Boc−Arg (T
os)、B、oc−His (Tos)、Boc−rl
e。
Boc−Proを用いた。アミノ末端Serまで合成し
たのち、ペプチドレジンを合成機から取り出し、乾燥し
た。
ペプチドレジン1gに1.5m Qのp−クレゾールお
よび0.5m Qの1.2−エタンジオチールを加え、
さらに約8mQの液体フッ化水素を加えて、0°Cで2
時間反応させた。反応終了後、デシケータ−中でフッ化
水素を減圧除去し、0.1%の2−メルカプトエタノー
ルを含むジエチルエーテルで、続いてジエチルエーテル
で洗い、大部分の混在試薬を除去した。ペプチドを10
m Qの3%酢酸で抽出し、ろ過により抽出液中に混入
しているレジンを除いた。ろ液をセファデックス(Se
phadex) G −25を用いるゲルろ過により精
製した。ゲルろ過条件は、カラムサイズ2,8X60c
n;検出波長230 n m :溶媒3%酢酸;流速4
0m (1/hrであった。
ペプチドを含むフラクションを集めて凍結乾燥し、得ら
れた粉末標品について逆相高速液体クロマトグラフィー
によりさらに精製した。カラムYMCパック、A −3
240D S tox 250mm ; 力5ム温度2
5℃;溶呂溶媒A 0.1%−トリフルオロ酢酸水−9
9,9%蒸留水;溶出溶媒BO01%−トリフルオロ酢
酸水−99,9%アセトニトリル;溶出プログラム 0
分(90%A+10%B)、30分(60%A+40%
B);溶出速度1.6m 12 /分、検出波長230
nm、本条件下で保持時間29.14分に溶出された主
ピーク画分を集めて、バイオラッドAGIX8 (Ac
OH型、1.8X5aa)のカラムに通し、洗液も集め
、アセトニトリルを留去した後、凍結乾燥した。白色粉
数7611Igを得た。薄石クロマトグラフィー:Rf
=0.71(アビセルゲルプレート;展開溶媒;n−ブ
タノール:AcOH:ピリジン:水=30:20:6:
4)。エルマンジーエル(Elman、G、L、) (
1959)アーキテクチュアルバイオケミストリーアン
ドバイオフィジクス(Arch、 Biochem、 
Biophys、)82.70−77法による遊離のS
H基の定量=97%。
アミノ酸分析値  Set 3.99(4): Glu
 1.00(1);Pro 0.98(1); Gly
 1.19(1); 1/2Cys O,84(1);
Val 1.03(1); Ilg 1.01(1);
 Phe 2.12(2);His 1.84(2)、
 Arg O,94(1)。回収率 71.1%。
1/2Cysは過ギ酸酸化法により定量した。カッコ内
は理論値を示す。
ウシ血清アルブミン(BSA)(132■)を3mAの
0.1Mリン酸緩衝液(PH7,5)に溶解した。
この溶液に11.2■のN−(γ−マレイミドブチルオ
キシ)サクシンイミド(GMBS)を含有するジメチル
アミド溶液(200μΩ)をスター5−で撹拌しながら
滴下し、30℃で30分間反応を行った。
反応液をQ、1Mリン酸緩衝液(pH6,5)−0,1
M N aCQで溶出液とした5ephadexG−2
5(1,5X30an)で精製し、マレイミド基が導入
されたBSA(マレイミド化BSA)を得た。
上記のマレイミド化BSA(20■)を0.1Mリン酸
緩衝液(p146.5)−0,1M N a CQに溶
解した。
一方、実施例1で得られたヒトNGF N末ペプチド(
5■)を0.1Mリン酸緩衝液(p)16.0)−5m
M EDTAに溶解した1両溶液を混合しく全容量5m
Q以下)、30℃で60分間反応を行い、PBSを加え
てヒトNGF  N末ペプチドとBSAとの複合体を含
む溶液12m Qを得た。本溶液を1゜5rnQづつ分
注し、ウサギの免疫に使用した。
ヒトNGF N末ペプチド  の 上記で得られたヒトNGFN末ペプチドとBSAとの複
合体をFreundのcomplete adjuva
ntとよく混合し、その混合物をウサギの皮下に注射し
た。以後、2週問おきに上記複合体とFreundのi
ncomplete adjuvantとの混合物を同
じウサギに注射した。
上記のようにして免疫したウサギから採取して得られた
血液を遠心分離し、抗血清を得た。得られた抗血清の抗
体価をヒトNGF  N末ペプチド(前出)とヒト血清
アルブミンとの複合体を抗原とするELISAで測定し
た結果、高い抗体価が認められた。
上記の抗血清を硫安塩析、DEAEセルロースカラムク
ロマトグラフィーによってmiし、抗ヒトNGF  N
末ペプチド抗体を得た。
実施例1 ヒトNGF   ベクターの構築(1)(第
2図) ヒト白血球DNAより作製されたλE M B L 3
ゲノムライブラリー〔クロンチック(C1ontech
)社〕を大腸菌N M 538に感染させたのち、軟寒
天プレート上に約3X10’クローンずつ撒いた。プラ
ークをナイロンメンブラン(アマジャム社、ハイボンド
−N)上に移した後、0.5N NaOH−1,5M 
N a Cl溶液に6分間浸し、ファージDNAを変性
させた後、0.5M Tris−HCI (pH8゜0
)−1,5M N a Cl溶液に6分間浸した。本メ
ンプランを2XSSC溶液に浸し、風乾後80℃、2時
間処理することによりDNAをメンプランに固定した。
一方、既知〔アルリッチ(Ullrich、A、)ら、
ネイチ’r  (Nature) 303,821(1
983))のヒトNGF遺伝子を参考にしてヒトβNG
FをコードするDNA (0,33kb)を化学合成し
、これをDNAラベリングキットにツポンジーン社)を
用いて31pで標識したものをプローブとした。
DNAを固定したフィルターを、#A識プローブを含む
、6XSSC(1xSSC=0.15M NaCl 、
0.015Mクエン酸ナトリウム) 、 5 XDen
hardt’s、 0.5%SDS、20μg/mu変
性サケ精子DNA溶液中10o+I2中で65°C11
6時間、保温した。
反応後、フィルターを2XSSC,0,1%SDS溶液
中で室温で5分ずつ3回、lX5SC,0,1%SDS
溶液中で、60℃で60分洗浄した。洗浄したフィルタ
ーを乾燥させた後、ラジオオートグラムをとり、プロー
ブと反応するクローンを検索した。この方法により得ら
れたクローンλβLN2113よりデイヴイス(Dav
is)らの方法(Davisら、「アドバンスト・バク
チリアル・ジェネティクス(Advanced Bac
terial Genetics)J、Co1d Sp
ring Harbor Laboratory 19
80)によりファージD N Aを抽出した。
次にλβLN2113をSma IとApalで切断し
、ヒトNGF遺伝子を含むDNA (約1 kb)を切
り呂し、プラスミドp B 1uescript U 
K (トーヨーボーより購入)のSmal、Apa1部
位を挿入し、プラスミドpNGFP107Gを得た。
挿入された部分の塩基配列をシークナーゼ(トーヨーボ
ー)を用いて決定した(第1図)。決定された塩基配列
はネイチ’F −(Nature)、303,821(
1983)に記載されている配列と、蛋白コード領域で
は完全に一致した。
得られたプラスミドpNGF107Gを制限酵素Bcl
IおよびApaIで切断し、ヒトNGF遺伝子を含むD
NA断片(0,8kb)を単離した。
この0.8kb B c l I−Ap a I断片と
化学合成アダプター(第2図参照)とを混合し、T4D
NAリガーゼで連結した後、XhoIで切断することに
よって0.8kb Xh o I  DNA断片が得ら
れた。
このXhoI  DNA断片とXhoIで切断したpG
LD906−1 (伊藤等、BBRC里:268−27
4 (1986) :EP−A−0235430)とを
T4DNAリガーゼで連結した。
この反応液を用いてエシェリヒア コリ(Escher
ichia coli) D H1の形質転換を行い、
アンピシリン耐性の形質転換体から単離したプラスミド
をpGGN228と命名した(第2図)。
実施例2 ヒトNGF発現ベクターの構築(2) 実施例1で得られたpGGN228をXhoIで切断し
た後、Pstlで部分切断し、ヒトNGFの全シグナル
配列及びプロ領域のN末10アミノ酸(10個)をコー
ドするDNAを除去した0、7KbのPst−Xhol
  NGF断片を得た。
また、改良型シグナル配列(特開昭64−10987)
及びヒトNGFのプロ領域のN末10アミノ酸をコード
する合成りNAオリゴマー(#1〜#6及びmn1l、
mn12)をT4−リガーゼにより連結し、改良型シグ
ナル配列とNGFのプロ領域のN末端10アミノ酸をコ
ードするXhol−PstI断片を単離した。
上記の0.7Kb  P s t I −Xh o I
  DNA断片及び改良型シグナル配列をコードするX
hor−Pstl  DNA断片を結合し、0.8K 
bのxhoIDNA断片得た。
このDNA断片をXhoIで切断したpGLD906−
1 (前出)と結合することによってヒトNGF発現ベ
クターpGGN301を得た(第3図)。
実施例3 #母の形質転換 プラスミドpGLD906−1 (前出)、実施例1で
得られたヒトNGF発現ベクターpGGN228および
実施例2で得られたヒトNGF発現ベクターPGGN3
01を用いてItoらの方法〔ジャーナルオブバクテリ
オロジー(J、Bacteriol)、153,163
(1983))に従ってSaccharotnyces
cerevisiae  NA?4−3A  (ρ−)
(I FO10431,FERM BP−1948)を
形質転換し、それぞれ形質転換体Saccharomy
ces eerevisiaeNA74−3Aρ−/p
GLD906−1.S、 Cerevisiae  N
A74−3Aρ−/pGGN228(rFo  104
73.FERM  BP−2531)およびS、 ee
revisiae NA 74−3 A p−7p G
GN301  (IFO10474,FERM  BP
−2532)を得た。
実施例4 ヒトNGF遺伝子の発現(1)実施例3で得
られた形質転換体Saccharomycescere
visiae N A 74−3 A p″″/ p 
G L D 906−1およびS 、 cerevis
iae NA 74−3 A p/pGGN228をそ
れぞれ試験管中のBurkh。
1der (アメリカンジャーナルオブボタニー(Am
erican Joournal of Botany
) 、30.206(1943))の改変培地(11当
り89gのシヨ糖、Llgのグルコース、5.6gのア
スパラギン、 0.44gのKH。
PO,,2gのウシアルブミンを含む)5mQに接種し
、30℃で3日間振どう下で培養した。得られた培養液
0.5m Qを4.5m Qの同じ培地を含む試験管に
移し、30℃で1日間振とう下で培養した。
この培養液2 m Qを18m Qの同じ培地を含む2
00mQ容エーレンマイヤー(Erlenmeyer)
フラスコに移し、°30℃で3日間振どう下で培養した
上記のようにして得られた培養液を遠心分離しその上清
をセントコリン10 (ブレースジャパン)で10倍に
濃縮した。
プレインリサーチ(Brain Re5earch)、
 133,350(1977)に記載されている方法に
従って濃縮液のPC12細胞に対する神経突起伸長(n
eurite outgrowth )活性を測定した
。S、 cerevisiae N A 74−3Aρ
″″/pGGN228の培養上清の濃縮液中には、マウ
スN G F (2,5S 、Co11aborati
ve Re5earch)の場合と同様に、神経突起伸
長活性が認められた。一方、  S、 cerevis
iae NA 74−3Aρ−/ p G L D 9
06−1の培養上清の濃縮液中には同活性は認められな
かった。また、 S、 cerevisiaa NA7
4−3Aρ−/PGGN228の培養上清の濃縮液中の
同活性は抗マウスNGF抗体(Collaborati
ve Re5earch)で阻害された。上記の活性に
基づき、マウスβN G F (2,5S 、Co11
aborative Re5earch)を標準品とし
てNGFを定量したところ、 S、 cerevisi
ae N A 74−3 A p−/pGGN22Bの
培地中に1.5μg/Q (マウスβNOFとして)の
ヒトNGFが生産されていることが明らかになった。E
IA[ベーリンガー社、バイオケミカルアンドバイオフ
ィジカルリサーチコミュニケーション(Biochem
、Biophys。
Res、Commun、) 、155,482(198
g))でNGFを定量したところ、S、 cerevi
siae N A 74−3 A p/ p G G 
N 228の培地中に1.3μg/Q(マウスβNGF
として)のヒトNGFが生産されていることが明らかに
なった。
実施例5 ヒトNGF遺伝子の発現(2)実施例3で得
られた形質転換体S、 cerevisiaeNA74
−3Aρ−/ p G L D 906−1およびS、
 cerevisiae N A 74−3 A p″
″/ p G G N 301を実施例4に記載されて
いる培地で24℃で3日間振どう下で培養し、その培養
液を遠心分離しその上清を得た。S、 cerevis
iae N A 74−3 Aρ−/ p G G N
 301の培養上清にはPC12細胞に対する神経突起
伸長活性が認められたが、S、 csrevisiae
 N A 74−3 A p″″/pGLD906−1
の培養上清には同活性は認められなかった。
EIAでヒトNGFを定量した結果、S、 cerev
isiae NA74−3Aρ−/pGGN301の培
地には、1.7μg/QのヒトNGFが生産されている
ことが明らかになった。
実施例6 ヒトNGF発現ベクターの構築(3)ヒトリ
ゾチーム発現ベクターpGEL125(ヨーロッパ特許
出願公開第255,233号公報に記載の方法で製造さ
れる。)をHindI[Iで切断し、Klenow F
ragmentで平滑化したのち、T4DNAリガーゼ
で結合させることによってHi ndI11部位を持た
ないプラスミドpGEL125Hを得た。次に、p G
 E L125HをXholで切断し、Xh。
1−HindIIrアダプター 5’  TCGAGGCCA (、CGGTTCGA5’ とT4DNAリガーゼで連結させたのち、8.3kb 
 Hind[II−BamHI断片を得た。プラスミド
p69A Cセル(Cell) 、30,933(19
82))より。−ファクター遺伝子を含む1.6k b
  E’c o RI断片を単離し、 Klenow 
Fragmentで平滑化したのち、B a m HI
リンカ−5’ CCGGATCCGGとT4DNAリガ
ーゼで連結し、BamHIとHi ndIIIで処理し
た。得られた0、9k b  B、a mHI −Hi
 n d III断片(α−ファクター遺伝子のプロモ
ーターとプレ・プロ領域コードするDNAを含む)と上
記の8.3kb  HindlII−BamH夏断片と
をT4DNAリガーゼで連結させ、この反応液を用いて
E、coliDHl  を形質転換した。得られたアン
ピシリン耐性の形質転換体力)ら単離したプラスミドを
p A L F AlO3(9,2k b )と命名し
た。
プラスミドpALFA103より、α−ファクターのプ
ロモーターおよびプレ・プロ領域コードするDNAを含
む0.9kb  BamHI−Hindm断片を単離し
、これをファージベクターM 13 m p18に挿入
した。α−ファクターのプロ領域をコードするDNAの
3′末端(HindII[部位)の24塩基上流に新た
にHind111部位を作る目的で、プロ領域第81位
のセリンのコドンTCTをAGCに変換した。即ち、上
記0.9k b  B a mHI −f(indlf
f断片を有するM 13m p 18とプライマー5’
 TTTATCCAAGCTTACCCCTTC3’ 
を用いて部位特異的変異(Amersham  社のキ
ットを使用)を行い、目的とするクローンを得た。得ら
れたクローンから変異前のものよりも24bp短い0.
9kb  BamHI−HindIII断片を単離し、
pGEL125H由来の8.3kb  BamHI−H
indIn断片(前出)と連結させ、プラスミドpAL
FA310を得た。
U 1lrichら〔ネイチャー(Nature) 、
303,821(1983))によって明らかにされた
ヒトNGF遺伝子に基づいて化学合成されたヒトβNG
Fをコードする0、39kb Hindm−BamHI
  DNA断片(第4図)をpUc18関連プラスミド
に挿入して得られたプラスミドpNGF19より、ヒト
βNOFの11番目のアミノ酸GluよりC末端側をコ
ードする0、33kb  EcoRI−BamHI  
DNA断片を単離した。得られた0、33k b  E
 c o RI−BamHr  DNA断片にアダプタ
ーan3およびan4 (第5図−1参照)、さらにB
amHl−Xholリンカ−(第5図−1参照)をT4
DNAリガーゼで連結させ、0.39k b  Hi 
ndlll−XholDNA断片を得た。
プラスミドpALFA310をHindIII、Xho
lで分解して小さいHindlII−XholDNA断
片を除去し、これと上記で得られた0、39kb  H
indlII−Xhol  DNA断片とを連結してp
ANGF811を得た。本プラスミドはα−ファクター
のプロモーターおよびプレ・プロ領域を用いるヒトNG
F発現ベクター(参考例2参照)(第5図−1)である
上記で得られたプラ°スミドpANGF811より、ヒ
トβNGFの92番目のMet以後をコードするDNA
を含む0.15kb  Ncol−Xhol  DNA
断片を単離した。一方、実施例3で得られたプラスミド
pGGN30Lより、卵白リゾチームの改良型シグナル
ペプチドとヒトβNGFの91番目のThrまでをコー
ドするDNAを含む0.65kbXhol−Ncol 
 DNA断片を単離した。上記の両DNA断片をT4D
NAリガーゼで連結し、シグナルペプチドと118個の
アミノ酸からなるヒトβNOFをコードする0、8kb
  XhoI  DNA断片を得た。得られた0、8k
b  Xhol  DNA断片をプラスミドp G L
 D906−1 (前出)のXho1部位にG’ L 
Dプロモーターに対して正方向に挿入し、ヒトNGF発
現ベクターpGGN814を得た(第5図−2)。
実施例7 酵母の形質転換 実施例6で得られたヒトNGF発現ベクターpGGN8
14を用いてItoらの方法(@出)に従ってSacc
haromyces cerevisiae N A 
74−3 A(ρ−)(前出)の形質転換を行ない、形
質転換体Saccharomyces cerevis
iae N A 74−3 A p/pGGN814 
(I F○ 10484.FERM BP−2689)
を得た。
実施例8 ヒトNGFの生産 実施例7で得られた形質転換体Saccharomyc
escerevisiae N A 74−3 A p
 −/ p G G N814を試験管中のBurkh
older (アメリカンジャーナルオブボタニ−(A
merican Joournal of Botan
y)、30.206(1943))の改変培地(1Ω当
り89gのシヨ糖、11gのグルコース、5.6gのア
スパラギン。
0.44 gのKH2PO4,2gのウシ血清アルブミ
ンを含む)5mQに接種し、30°Cで3日間振どう下
で培養した。得られた培養液0.5mρを4.5mΩの
同じ培地を含む試験管に移し、30℃で1日間振どう下
で培養した。この培養液2m[を1gm flの同じ培
地を含む200m Q容エーレンマイヤー(Erlen
meyer)フラスコに移し、24℃で6日間振どう下
で培養した。
上記のようにして得られた培養液を遠心分離しその上清
を得た。得られた培養上清40μQの等量の2倍濃度の
Sample buffer (Laemmli、 N
ature。
227、680(1970)]を加え、100℃で5分
間加熱したのち、0.1%SDSを含む15%ポリアク
リルアミドゲルで電気泳動を行なった。Burnett
eの方法(アナリティカルバイオケミストリー(Ana
lytical Biochemistry)、 11
2.195(1981))に従ってゲル上の蛋白をニト
ロセルロース膜に移し、参考例1で得られたヒトNGF
のアミノ末端15アミノ酸残基からなる合成ペプチドを
免疫原として得られたウサギ抗ヒトNGF N末ペプチ
ド抗体とアフィニティ精製HRP結合ヤギ抗ウサギIg
G(バイオ・ランド、米国)とを用いた17aster
nブロツテイングを行った結果、13キロダルトン(k
Da)のバンドが認められた。一方、 Sacchar
omyces cerevisiae NA74−3A
 p−/ p GLD906−1の培養上清の場合には
同バンドは検出されなかった。
プレインリサーチ(Brain Re5earch)、
 133,350(1977)に記載されている方法に
従って上記の培養上清のPC12細胞に対する神経突起
伸長(neurite outgrowth )活性を
測定した。S、 cerevisiaeNA74−3A
ρ″″/ p G G N814の培養上清中には、マ
ウスNG F (2,5S 、Co11aborati
ve Re5earah)の場合と同様に、神経突起伸
長活性が認められた。上記の活性に基づき、マウスβN
GF(2゜5S 、Co11aborative Re
5earch)を標準品としてNGFを定量したところ
、S、 cerevisiae NA 74−3Aρ−
/pGGN814の培地中にIOμg/Q(マウスβN
GFとして)のヒトNGFが生産されていることが明ら
かになった。一方、 S、 cerevisiae N
A74−3Aρ−/pGLD90fi−1の培養上清に
は同活性は全く検出されなかった。
参考例2 α−ファクターのプロ領域をコードするDN
Aを用いたヒトNGF遺伝子の発現α−ファクター遺伝
子を含むプラスミドp69A〔セル(Cell)、 3
0.933(1982))よりα−ファクターのプレ・
プロ領域をコードするDNAを単離した。この3′末端
にヒトNGFをコードする合成りNAを連結させたDN
Aを、α−ファクタープロモーター(PANGF811
、実施例6参照)あるいはGLDプロモーターの支配下
でSaccharomyces cerevisiae
 T B 39p −(I F O10467゜FER
M BP−23!119)または5accharo+n
yces cerevisiae NA74−3A C
p−)(前出)を宿主として実施例と同様の条件で発現
させた。その結果、50〜100μg/Q(マウスNG
Fとして)のヒトNGF蛋白が培養上清中に生産されて
いることが、参考例1で得られたウサギ抗ヒトNGFN
末ペプチド抗体またはウサギ抗マウスNGF抗体(Co
llaborative Re5earch)とアフィ
ニティ精製HRP結合ヤギ抗ウサギIgG(バイオ・ラ
ンド)を用いたWesternブロッティングで認めら
れたが、該培養上清にはPCL2細胞に対する神経突起
伸長活性は検出されなかった。従って、ここで得られた
ヒトNGF蛋白質は、不活性型であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたクローン化したヒトNG
F遺伝子の塩基配列およびこれから翻訳されるアミノ酸
配列を示す。 第2図は、実施例1で得られた、ヒトNGF発現ベクタ
ーpGGN22gの構築図を示す。 第3図は、実施例2で得られた、ヒトN G F発現ヘ
クターPGGN301の構築図を示す。 第4図は1合成ヒトNGF遺伝子のヌクレオチド配列で
ある。 第5図−1は、実施例6で得られた、ヒトNGF発現ベ
クターpANGF811の構築図を示し。 第5図−2は、実施例6で得られた。ヒトNGF発現ベ
クターpGGN814の構築図を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒト神経成長因子をコードするDNAの5′末端
    に神経成長因子のプロ領域をコードするDNAを有する
    DNAを含む酵母用発現ベクター。
  2. (2)プロ領域がヒト神経成長因子のものである請求項
    1記載のベクター。
  3. (3)請求項1または2記載のベクターで形質転換され
    た酵母。
  4. (4)請求項3記載の酵母を培養することを特徴とする
    ヒト神経成長因子の製造法。
JP32819989A 1989-07-27 1989-12-20 酵母によるヒト神経成長因子の製造法 Pending JPH03139285A (ja)

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JP19258189 1989-07-27

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100357441C (zh) * 2005-11-15 2007-12-26 深圳市海王英特龙生物技术股份有限公司 重组人神经生长因子的酵母表达系统及制备重组人神经生长因子的方法

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CN100357441C (zh) * 2005-11-15 2007-12-26 深圳市海王英特龙生物技术股份有限公司 重组人神经生长因子的酵母表达系统及制备重组人神经生长因子的方法

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